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- 麻黄、マオウ、エフェドラ属、Ephedra属
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/06/01 17:04:29」(JST)
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マオウ属(新エングラー体系) |
フタマタマオウ(Ephedra distachya)
|
分類 |
界 |
: |
植物界 Plantae |
門 |
: |
裸子植物門 Gymnospermae |
綱 |
: |
グネツム綱 Gnetopsida |
目 |
: |
グネツム目 Gnetales |
科 |
: |
マオウ科 Ephedraceae |
属 |
: |
マオウ属 Ephedra |
|
学名 |
Ephedra |
和名 |
マオウ |
英名 |
Ephedra (Ma Huang) |
種 |
- フタマタマオウ E. distachya Stapf
- シナマオウ E. sinica Stapf
- キダチマオウ E. equisetina Bunge
- その他
|
マオウ属(マオウぞく、麻黄属、麻苧属、学名: Ephedra, エフェドラ属とも)はマオウ科に属す唯一の属。常緑低木でユーラシア(中国からヨーロッパの地中海沿岸)、北アフリカ、南北アメリカ大陸の乾燥地に50種ほどが分布する。
目次
- 1 特徴
- 2 生薬
- 3 主な種
- 4 麻黄が含まれる漢方処方
- 5 脚注
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
特徴
葉は退化して鱗片状になっている。高さは数十cm、茎は節で分岐する。雌雄異株で、花(胞子葉穂)は胞子葉が松かさ状に重なり節につく。
生薬
特に中国北部などの砂漠地帯に分布するシナマオウ(E. sinica:草麻黄)などの地上茎が、古くから生薬の麻黄として用いられた。日本薬局方においては、シナマオウ(E. sinica Stapf:草麻黄)、チュウマオウ(E. intermedia Schrenk et C. A. Meyer:中麻黄)、モクゾクマオウ(E. equisetina Bunge:木賊麻黄)を麻黄の基原植物とし、それらの地上茎を用いると定義している[1]。
これには鼻詰まりに効果のある成分プソイドエフェドリンや、気管支喘息に効果のある成分エフェドリンが含まれる。1885年、長井長義は東京衛生試験所技手(ぎて)であった山科元忠の依頼により麻黄成分の研究を行い、これに含まれる天然物エフェドリンを発見、東京帝国大学医科大学(現東京大学医学部)の高橋順太郎・三浦謹之助に薬理学研究を委託、1888年、エフェドリンの瞳孔散大、血圧上昇作用が明らかとなり[2][3]、エフェドリン及び関連アルカロイドの構造を決定した。
この散瞳作用は眼底検査などに応用されたが、漢方における麻黄本来の薬能と結びつく薬理作用は当時の西洋科学吸収の陰で忘れ去られた漢方医学の為か、当時はその効果は知られず(当時漢方医学が無視されていたためか)、陳克恢(en)とカール・F・シュミットによって、気管支喘息治療に有効であることが明らかにされたのは、1924年のことであった[4]。
アメリカなどではエフェドラと称してダイエット用に用いられたが、危険性が指摘されて多くの国で禁止された(エフェドリン参照)。アメリカでは自生種を先住民が茶のように飲用したこともある。また古代インド・イランの古文献に見える飲料ソーマやハオマ(向精神作用があるとされる)も、マオウ属の植物ではないかとする説がある。
主な種
- フタマタマオウ Ephedra distachya Stapf[5]
- シナマオウ Ephedra sinica Stapf[5]
- キダチマオウ Ephedra equisetina Bunge [5]
麻黄が含まれる漢方処方
など
脚注
- ^ 『日本薬局方』16改訂。厚生労働省。1589頁。
- ^ からむこらむ ~その176:麻黄と日本人~
- ^ 高橋順太郎; 三浦謹之助 (1888). “『エフェドリン』之瞳孔散大作用実験:麻黄の瞳孔散大作用について”. 東京醫誌 2: 944-949.
- ^ マオウのお話
- ^ a b c 薬用植物ギャラリー・マオウ
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、マオウ属に関連するカテゴリがあります。 |
外部リンク
- エフェドラ属(genus ephedra)に分類される植物 -医薬品情報21
- 生薬の玉手箱(マオウ)
- 麻黄の成分・化学
- マオウ配合製剤 品質一定化への取り組み -クラシエ
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- フラグモプラストの特異な発達様式がもたらすマオウ属植物花粉における不均等分裂
- 寺坂 治,平塚 理恵
- 日本花粉学会会誌 57(1), 5-15, 2011-06-30
- … マオウ属植物の花粉は減数分裂ののち,小胞子,胚的細胞,造精器細胞,生殖細胞,中心細胞による5回の細胞分裂を経て完成する.分裂はすべて不均等分裂であり,前4個の細胞では,楕円形をなす細胞の長軸の一端へ紡錘体が偏在することがその一因となる,さらに,分裂の不均等性をより増幅するフラグモプラスト(隔膜形成体)の特異な発達様式が明らかとなり,その特徴は,造精器細胞分裂において顕著であった.造精器細胞分裂終 …
- NAID 110008686938
Related Links
- マオウ (マオウ科マオウ属:常緑低木:樹高 ~ センチ:花期 ~ 月) 薬効 せき・たん ぜんそく(気管支ぜんそく) 百日ぜき 関節炎 発汗・解熱 高血圧 抗ウイルス 分布生育場所 科名:マオウ科/属名:マオウ属
- マオウ科 Ephedraceae 属: マオウ属 Ephedra 学名 Ephedra 和名 マオウ 英名 Ephedra (Ma Huang) 種 フタマタマオウ E. distachya Stapf. シナマオウ E. sinica Stapf. キダチマオウ E. equisetina Bunge その他 マオウ属 (マオウぞく, ...
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- ephedrae herba
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- エフェデュラ、マオウ属、シナマオウ、エフェドラ属、Ephedra属。生薬、エフェドリン
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- 木賊麻黄、モグゾクマオウ、麻黄根(Mahuanggen, Ma Huang root)、ワイマオウ、矮麻黄(Ephedra gerardiana)、フタマタマオウ、マンシュウマオウ(Ephedra distachya)、トクサマオウ、コダチマオウ、キダチマオウ(Ephedra equisetina)、アイマオウ(Ephedra intermedia)、クサマオウ、シナマオウ(Ephedra sinica).Cao Mahuang、Desert Herb、Ephedra shennungiana、Ephedra sinensis、Ephedrae herba、Herbal Ecstasy、Joint Fir、Ma Huang、Ma-huang、Mahuang、Muzei Mahuang、Popotillo、Sea Grape、Teamster's Tea、Yellow Astringent、Yellow Horse、Zhong Mahuang
概念
- マオウ(麻黄)はハーブであり、漢方の方剤としても使われる。また医薬品としても使われている。
- 枝、先端部、根、あるいは全体が使われることがある。
- 日本ではマオウ科のEphedra sinica, Ephedra intermedia, Ephedra equisetinaの地上茎が用いられる。
- エフェドリンを含んでおり、エフェドリンはは心臓、肺、神経を刺激する作用がある。
- 妊娠中、授乳期、胸痛、不安障害、糖尿病、緑内障、心臓病、不整脈、甲状腺疾患、高血圧、振戦、腎結石、褐色細胞腫、発作性疾患の人の使用は勧められない。
効能
- 気管支拡張作用など。気管支喘息、気管支炎、気管支痙攣に効くとされている。ただし、薬効を得るためには安全量を超えた摂取が必要。
- 体重減少・減量促進:
- 運動選手の成績向上、アレルギー、鼻づまり、感冒、インフルエンザ、発熱など多くの症状に有効かどうか不明。
用量
- 肥満患者の痩身:マオウ12mg+ガラナ豆40mg 1日3回
- 通常の痩身:マオウ90mg/日、カフェイン192mg/日。このほかマオウ60mg+コーラの木の実、ウィローバークも併用されることがある
併用注意
- 副腎皮質ステロイド:副腎皮質ステロイド作用低減させる可能性あり。マオウは副腎皮質ステロイドの分解を促進するため。
- 麦角誘導体(ブロモクリプチン、ジヒドロエルゴタミン、ペルゴリド):血圧上昇の可能性あり。マオウも麦角誘導体もいずれも血圧を上昇させるために、急激な血圧上昇のリスクがある。
- 抗うつ薬-モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)(フェネルジン、トラニルシプロミン):カテコラミン類やインドールアミンはモノアミン酸化酵素(MAO)で代謝されるが、それを阻害する薬剤が治療薬として使われている。カテコラミン類の濃度が上昇して血圧上昇のリスクがあるが、マオウが相加的に作用することで、頻脈、高血圧、急性冠症候群、神経過敏などを起こしうる。
- 血糖降下薬:マオウ事態で血糖を上昇させる作用があるため、血糖降下薬の効果を低減させる可能性がある。
- 抗不整脈薬:マオウは心拍数を増加させる可能性があり、QT延長を来しうる抗不整脈薬との併用により致死的不整脈、虚血性心疾患を発症する可能性がある。
- メチルキサンチン誘導体(アミノフィリン、カフェイン、テオフィリン):メチルキサンチンとマオウのいずれも興奮作用を有するため、神経過敏、頻脈、高血圧、および不安を引き起こす可能性がある。
- 抗てんかん薬(フェノバルビタール、プリミドン、バルプロ酸、ガバペンチン、カルバマゼピン、フェニトイン):マオウは抗けいれん作用を低下させる可能性がある。
- 興奮剤(ジエチルプロピオン、エピネフリン、フェンテルミン、プソイドエフェドリン):興奮剤やマオウは神経系を亢進させる作用があるため、相乗作用により心拍数増加や血圧上昇のリスクがある。
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