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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/03/18 16:48:55」(JST)
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ピロリ菌の電子顕微鏡写真。菌体の後端から伸びた数本の鞭毛は、主にフラジェリンによって構成されている
フラジェリン(英:flagellin)とは、細菌の鞭毛を構成するタンパク質の1種である。大きさはおおよそ3万~6万Da。鞭毛の主成分であり、有鞭毛型細菌の菌体には多量に含まれている。
目次
- 1 構造
- 2 免疫反応
- 3 出典・脚注
- 4 関連項目
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構造
フラジェリンの構造は鞭毛がらせん状の形態をとるために重要であり、鞭毛の適切な機能の維持に役立っている。
フラジェリンタンパク質の両端(N末端およびC末端)は全体の内核を形成し、フラジェリン同士の繊維状重合に関与している。フラジェリンの中心部分は鞭毛の外表面に現れる。タンパク質の両端部分は全ての有鞭毛型細菌でよく似ている一方、中心部分は多様性に富んでいる。
免疫反応
哺乳類
哺乳類は細菌の鞭毛抗原に対して、獲得免疫(抗原提示およびT細胞が関与する)による免疫反応を示すことが多い。ある種の細菌は複数のフラジェリン関連遺伝子の発現を切り替えることで、この免疫応答による排除を回避することができる。
フラジェリンに対して免疫反応が起きやすい理由として、2つの事実が挙げられている。1つはフラジェリンが有鞭毛細菌には極めて多量に含まれていることであり、もう1つは自然免疫に関与するToll様受容体の1種(TLR5)がフラジェリンを認識することである。
植物
フラジェリンのN末端には22個の共通したアミノ酸配列(flg22)が存在し、この部位は植物の防御システムを活性化することが報告されている[1]。シロイヌナズナでは、受容体様キナーゼの1種であるFLS2(flagellin-sensitive-2)を介してフラジェリン認識が行われる。MAPキナーゼはシグナル物質として振舞うほか、900以上の遺伝子がflg22により影響を受ける。合成flg22ペプチド処理を受けると、細菌の侵襲に対し抵抗性を獲得することが知られている。
出典・脚注
- ^ Chinchilla D, Zipfel C, Robatzek S, Kemmerling B, Nürnberger T, Jones JD, Felix G, Boller T (2007). “A flagellin-induced complex of the receptor FLS2 and BAK1 initiates plant defence”. Nature 448: 479-500. PMID 17625569.
関連項目
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Japanese Journal
- MW7-3 マウス喘息モデルにおけるTLR5リガンド,フラジェリンの役割(MW7 動物モデルを用いたアレルギー病態の解析,ミニワークショップ,第60回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 丸岡 秀一郎,Wilson Rhonda H,Whitehead Gregory S,中野 英樹,権 寧博,橋本 修,Cook Donald N
- アレルギー 59(9・10), 1351, 2010-10-30
- NAID 110008083855
- 77.植物病原細菌の鞭毛タンパク質フラジェリンのイネにおける特異的認識に関与する受容体の同定とその認識機構解析(口頭発表)
- 柁山 航介,桂木 雄也,田中 佑佳,高井 亮太,蔡 晃植
- 植物化学調節学会研究発表記録集 (45), 94, 2010-10-01
- Rice has perception systems of flagellin from rice-incompatible strain of phytopathogenic bacterium Acidovorax avenae, which induced immune responses. However, the receptor for the flagellin in rice i …
- NAID 110007767177
Related Links
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- べん毛の重合制御機能 べん毛のサブユニットタンパク質であるフラジェリンの重合制御機構を解明 研究成果の概要 フラジェリンをモノマーの状態にし、タンパク質分解酵素により処理して得られるフラグメントの生成パターンと ...
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★リンクテーブル★
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分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3