- 英
- doxifluridine
- 同
- 5'-DFUR
- 商
- フルツロン
添付文書
- フルツロンカプセル100/フルツロンカプセル200
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4223004M1027_2_07/4223004M1027_2_07?view=body
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/03/13 20:15:04」(JST)
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ドキシフルリジン
|
|
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
識別 |
ATCコード |
L01BC03 |
KEGG |
D01309 |
化学的データ |
化学式 |
C9H11FN2O5 |
ドキシフルリジン(Doxifluridine : 5'-DFUR)とはアメリカのホフマン・ラ・ロシュ社によって発見され、日本ロシュ社が開発したフッ化ピリミジン系の経口抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)。商品名はフルツロンカプセル(販売:中外製薬株式会社)。
目次
- 1 効果・効能
- 2 重大な副作用
- 3 作用機序
- 4 関連項目
効果・効能[編集]
胃癌、結腸・直腸癌、乳癌、子宮頸癌、膀胱癌
重大な副作用[編集]
脱水症状、急性腎不全、骨髄機能抑制、溶血性貧血、重篤な腸炎、重篤な精神神経障害(白質脳症等) 、間質性肺炎、心不全、肝障害、黄疸、急性膵炎、嗅覚脱失
作用機序[編集]
腫瘍組織で高い活性を有する酵素であるピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ(PyNPase)により5-FUに変換され、抗腫瘍効果を発揮する。
関連項目[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 回腸転移部への魚骨嵌入を契機に術後12年目に診断した胃癌再発の1例
- 臨床報告 5年間の無再発生存を得た,腹膜播種を伴った小腸癌の1切除例
- 日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association 72(3), 636-639, 2011-03-25
- NAID 10028121824
Related Links
- ドキシフルリジン(フルツロン)は体内でフルオロウラシルをもとに、より高い効果と副作用の軽減を目的に開発されたフルオロウラシルのプロドラッグです。進行または再発した胃がんや大腸がんでは、パクリタキセルや ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
フルツロンカプセル100
組成
成分(1カプセル中) 有効成分・含有量
成分(1カプセル中) 添加物
- 内容物:乳糖水和物、トウモロコシデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム
カプセル:酸化チタン、三二酸化鉄、ラウリル硫酸ナトリウム、ゼラチン
禁忌
- 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
- テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中の患者及び投与中止後7日以内の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 胃癌、結腸・直腸癌、乳癌、子宮頸癌、膀胱癌
- 通常、1日量としてドキシフルリジン800〜1200mgを3〜4回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能抑制が増強するおそれがある。]
- 肝障害又は腎障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
- 感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により、感染症が悪化するおそれがある。]
- 心疾患又はその既往歴のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
- 消化管潰瘍又は出血のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
- 水痘患者[致命的な全身障害があらわれるおそれがある。]
重大な副作用
脱水症状
- 頻度不明
激しい下痢(初期症状:腹痛、頻回の軟便等)があらわれ、脱水症状まで至ることがあるので観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、補液等の適切な処置を行うこと。
急性腎不全
- 頻度不明
激しい下痢、脱水等が原因の循環不全により、虚血性急性腎不全を起こすことがあるので、激しい下痢、脱水等があらわれた時は投与を中止し、輸液投与等適切な処置をすること。
骨髄機能抑制、溶血性貧血
- 頻度不明
汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄機能抑制、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
重篤な腸炎
- 頻度不明
出血性腸炎、虚血性腸炎、壊死性腸炎等(初期症状:腹痛、頻回の軟便、下痢等)があらわれることがあるので観察を十分に行い、激しい腹痛・下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重篤な精神神経障害(白質脳症等)
- 健忘、歩行障害、知覚障害、錐体外路症状、口のもつれ、舌のもつれ、意識障害、麻痺、尿失禁(以上頻度不明)が、指南力低下、構音障害(以上0.1%未満)等があらわれることがある。また、上記の症状が白質脳症の初期症状としてあらわれることがあるので観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
間質性肺炎
- 頻度不明
間質性肺炎(初期症状:咳嗽、息切れ、呼吸困難、発熱等)があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心不全
- 頻度不明
心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝障害、黄疸
- 頻度不明
劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
急性膵炎
- 頻度不明
急性膵炎があらわれることがあるので観察を十分に行い、血清アミラーゼ上昇、腹痛等の異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
嗅覚脱失
- 頻度不明
嗅覚障害があらわれ、嗅覚脱失まで至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗腫瘍効果6,18−21)
- マウス可移植性腫瘍(Sarcoma180、Ehrlich癌、Lewis肺癌、結腸癌26等)、及びヌードマウス移植ヒト腫瘍(胃癌、結腸・直腸癌、乳癌、子宮頸癌、膀胱癌)に対し抗腫瘍効果が認められた。
作用機序6,22−25)
- 本薬は腫瘍組織で高い活性を有する酵素、ピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ(PyNPase)により5-FUに変換され、抗腫瘍効果を発揮する。
5-FUはFdUMPに代謝され、ウラシル由来のdUMPと拮抗し、チミジル酸合成酵素によるDNA合成経路を阻害する。また、5-FUはFUTPに変換され、ウラシルと同じくRNAにも取り込まれてF-RNAを生成し、RNAの機能を障害すると考えられている。
免疫機能に及ぼす影響26,27)
- 体液性免疫能、細胞性免疫能、及び骨髄機能に対する影響を検討したところ、本薬は他のフッ化ピリミジン誘導体よりも、免疫抑制作用は少ないと考えられた。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末である。N,N -ジメチルホルムアミドに溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
0.1mol/L塩酸試液又は0.01mol/L水酸化ナトリウム試液に溶ける。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- lysine, Lys, K ≠ ricin
- 同
- リシン
- 関
- アミノ酸、アルギニン、ヒスチジン
-CH2-CH2-CH2-CH2-NH2
α β γ ε >εアミノ基を有する。即ち、側鎖には炭素が4つ含まれる。
- ヒストンにLysが豊富なこと、Lysのεアミノ基がアセチル化を受けると正電荷が失われる。-NH-CO-CH3