- 英
- sulfonamide
- 関
- サルファ剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/12/11 23:36:03」(JST)
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スルホンアミドの構造式。R
2 = R
3 = H の場合を示す
スルホンアミド (sulfonamide) は有機化学において、R1−SO2−NR2R3 の構造を持つ化合物群のこと。スルホン酸のヒドロキシ基をアミンに置き換えたものに相当する。カルボン酸のアミドに比べ、酸や塩基による加水分解、ヒドリド還元などに対して一般に安定である。
合成
多くの場合下式のように、塩化スルホニルとアミンを塩基の存在下に反応させて合成する[1][2]。塩化パラトルエンスルホニルは比較的安価で入手しやすい塩化スルホニルの一例である。
R-SO2-Cl + H2NR' → R-SO2-NHR'
硫黄上にアミノ基が2個結びついた H2N-SO2-NH2 という構造はスルホンジアミドと呼ばれ、対称なスルホンジアミド誘導体はアミンと二酸化硫黄から直接合成することもできる[3]。
上式の例ではアニリン誘導体(アニリン、p-フェニレンジアミンなど)とトリエチルアミン、ヨウ素からポリスルホンジアミドを得る。二酸化硫黄は Et3N-I+-I-、 Et3N-I+-I3-、 Et3N+-SO2- のような形へ活性化されていると考えられている。
用途
化学的に安定で生体内でも代謝を受けにくく、水溶性もよいことから医薬の部分構造として多用される。古典的な抗菌剤であるスルファニルアミド(サルファ剤)はその代表的なものである。有機合成の分野においてはアミノ基の保護基として用いられる。
脚注
- ^ de Boer, Th. J.; Backer, H. J. (1954), “p-Tolylsulfonylmethylnitrosamide”, Org. Synth. 34: 96, http://www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepContent.asp?prep=cv4p0943 ; Coll. Vol. 4: 943 .
- ^ Dorn, H.; Zubek, A. (1968), “3(5)-Aminopyrazole”, Org. Synth. 48: 8, http://www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepContent.asp?prep=cv5p0039 ; Coll. Vol. 5: 39 .
- ^ Leontiev, A. V.; Dias , H. V. V. R.; Rudkevich, D. M.. “Sulfamides and sulfamide polymers directly from sulfur dioxide”. Chem. Commun. 2006: 2887-2889. doi:10.1039/b605063h.
関連項目
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ウィキメディア・コモンズには、スルホンアミドに関連するカテゴリがあります。 |
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Japanese Journal
- 擬似結晶多形を示す芳香族アミドおよびスルホンアミド (特集 有機結晶の科学と応用)
- P14-8 全身性エリテマトーデス,シェーグレン症候群におけるスルホンアミド誘導体薬アレルギーについて(P14 薬物アレルギー(アスピリン不耐症含む),ポスター,第60回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 陶山 恭博,大原 由利,清水 久徳,上地 英司,岸本 暢将,山口 賢一,松井 征男,岡田 正人
- アレルギー 59(9・10), 1448, 2010-10-30
- NAID 110008084241
Related Links
- スルホンアミド系( 細菌および抗菌薬: スルホンアミド系表 12: 参照)は合成の静菌性抗菌薬であり,p-アミノ安息香酸のジヒドロプテロイン酸(細菌による葉酸合成および最終的なプリンおよびDNA合成に必要)への変換を競合的に阻害 ...
- デジタル大辞泉 - スルホンアミドの用語解説 - スルホン酸の水酸基をアミノ基で置換した化合物。一般にかなり融点の高い白色結晶。誘導体にサルファ剤・サッカリンなどがある。一般式RSO2NH2 スルファミン。スルファミド。
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- methemoglobin, metHb, MetHb, MHg
- 同
- 酸化ヘモグロビン、フェリヘモグロビン ferrihemoglobin
- 関
- ヘモグロビン, Hemoglobin M
- ヘモグロビンは4つのサブユニット(α鎖2つ、β鎖2つ)からなり、それぞれがFe2+を配位したヘムを有する。
- この4分子存在するヘムがすべて酸化されFe3+となったヘモグロビンをメトヘモグロビンと呼ぶ
- メトヘモグロビンはO2のへ結合能を失う
- 血液の色は茶色っぽくなる? (FB.111)
メトヘモグロビンを生成させる物質
治療薬
[★]
- 英
- sulfonamides
- 関
- 抗菌薬
概念
- 葉酸合成系において代謝を拮抗阻害することで静菌作用を呈する薬物。
- 単剤で使うことはない?、という印象がある。
スルホンアミド系抗菌薬
[★]
- 英
- dimethylbenzoyl sulfonamide
- 関
- キシロイルスルファミン
[★]
- 英
- sulfonamide
- 関
- サルファ剤、スルホンアミド
[★]
- 英
- hypoglycemic of sulfonamide derivative
- 関
- サルファ剤
[★]
- 英
- sulfo
- 関
- スルフォ