SIADH

出典: meddic

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群, syndrome of inappropriate ADH secretion, syndrome of inappropriate secretion of ADH, syndrome of inappropriate antidiuretic hormone secretion, SIADH

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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/11/11 04:12:35」(JST)

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英文文献

  • Efficacy and safety of oral tolvaptan therapy in patients with the syndrome of inappropriate antidiuretic hormone secretion.
  • Verbalis JG, Adler S, Schrier RW, Berl T, Zhao Q, Czerwiec FS; for the SALT Investigators.SourceGeorgetown University Medical Center, Georgetown University, 232 Building D, 4000 Reservoir Road NW, Washington, District of Columbia 20007, USA George Washington University, Washington, District of Columbia 20037, USA University of Colorado, Denver, Colorado 80045, USA Otsuka Pharmaceutical Development and Commercialization Inc., Rockville, Maryland 20850, USA.
  • European journal of endocrinology / European Federation of Endocrine Societies.2011 May;164(5):725-732. Epub 2011 Feb 11.
  • Objective Tolvaptan, an oral antagonist of the vasopressin V(2) receptor, has been found to improve hyponatremia in patients with mixed etiologies. This study analyzed a subgroup of patients with the syndrome of inappropriate antidiuretic hormone secretion (SIADH) to evaluate the efficacy and safety
  • PMID 21317283
  • Arginine vasopressin (AVP) and treatment with arginine vasopressin receptor antagonists (vaptans) in congestive heart failure, liver cirrhosis and syndrome of inappropriate antidiuretic hormone secretion (SIADH).
  • Gassanov N, Semmo N, Semmo M, Nia AM, Fuhr U, Er F.SourceDepartment of Internal Medicine III, University of Cologne, Kerpener Str. 62, 50937, Cologne, Germany.
  • European journal of clinical pharmacology.2011 Apr;67(4):333-46. Epub 2011 Feb 17.
  • Arginine vasopressin (AVP) is the major physiological regulator of renal water excretion and blood volume. The AVP pathways of V(1a)R-mediated vasoconstriction and V(2)R-induced water retention represent a potentially attractive target of therapy for edematous diseases. Experimental and clinical evi
  • PMID 21327910

和文文献

  • 低Na 血症の病態生理
  • 石橋 正太,竹林 晃三,麻生 好正,犬飼 敏彦
  • Dokkyo journal of medical sciences 38(1), 135-142, 2011-03-25
  • … 日常診療において低Na 血症は最も頻回に遭遇する電解質異常である.その治療には,ヒトの体液恒常性維持のメカニズムと,低Na 血症となる病態の正確な理解が必要不可欠である.本稿では低Na 血症の概説と,その代表的疾患であるSIADH について詳しく述べる.最新の知見を紹介しながらSIADH の鑑別診断にも触れる. …
  • NAID 110008464237
  • 電解質異常(高カルシウム血症,低ナトリウム血症) (特集 進行・再発婦人科がんの治療と管理)

関連リンク

SIADHは、血漿浸透圧が低下しているにもかかわらずADHの分泌が不適切に多いか、 あるいは腎臓のADHに対する感受性が高まっているために起こる。単独の病気として 起こることは基本的になく、別の疾患の合併症あるいは部分症状として発症する。 ...

関連画像

what causes siadh antidiuretic hormone secretion (SIADHantidiuretic hormone hypersecretion siadh Hyponatremia SIADH Slidecom food health symptoms of siadh siadh Table 2. Diagnostic Criteria of SIADH


★リンクテーブル★
先読みsyndrome of inappropriate secretion of ADH」「syndrome of inappropriate ADH secretion」「syndrome of inappropriate antidiuretic hormone secretion
国試過去問095G036」「107D009」「098G063」「097H059」「102I021」「098G081」「107B028」「108G025」「105I006」「105F003
リンク元100Cases 71」「低ナトリウム血症」「抗利尿ホルモン不適合分泌症候群」「シクロホスファミド」「デメチルクロルテトラサイクリン
拡張検索SIADH分泌異常症
関連記事SIAD」「SIA

syndrome of inappropriate secretion of ADH」

  [★] 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群


syndrome of inappropriate ADH secretion」

  [★] 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群

syndrome of inappropriate antidiuretic hormone secretion」

  [★] 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群

095G036」

  [★]

  • 70歳の男性。全身倦怠感食欲不振とのため入院した。6か月前から肺癌のために化学療法を受けていた。意識は清明で、身体所見に異常はない。尿所見:比重1.014、浸透圧600 mOsmll(基準50~1,300)、蛋白(-)、糖(-)。血清生化学所見:尿素窒素10mg/dl、クレアチニン0.6 mg/dl、尿酸1.1 mg/dl、Na 120mEq/l、K 4.0mEq/l、Cl 87mEq/l、浸透圧249 mosmll(基準275~288)。この患者で行うべき処置はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 095G035]←[国試_095]→[095G037

107D009」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 107D008]←[国試_107]→[107D010

098G063」

  [★]

  • 正しい組合せはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 098G062]←[国試_098]→[098G064

097H059」

  [★]

  • 腫瘍とその随伴症候の組合せで正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097H058]←[国試_097]→[097H060

102I021」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 102I020]←[国試_102]→[102I022

098G081」

  [★]

  • 尿中ナトリウム排泄量が低下するのはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 098G080]←[国試_098]→[098G082

107B028」

  [★]

  • 5%ブドウ糖液の輸液が適応となる病態はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 107B027]←[国試_107]→[107B029

108G025」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 108G024]←[国試_108]→[108G026

105I006」

  [★]

  • 血清ADHが低値を示すのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105I005]←[国試_105]→[105I007

105F003」

  [★]

  • 乏尿をきたすのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105F002]←[国試_105]→[105F004

100Cases 71」

  [★]

症例
72歳 女性
現病歴胸部感染症ドキシサイクリンGP処方された。関節リウマチ長期間罹患しており、9年間、1日7mgのプレドニゾロン服用している。関節痛のため時々パラセタモール服用GP測定した血圧は138/82mmHgであった。抗菌薬服用し始める2日前からはじまって5日間熱っぽく、食欲不振であり、ベットから動けないでいる。水は十分に飲ませている。5日目に傾眠傾向となり、起こすことが困難になったため、救急車救急部に連れてきた。
主訴傾眠
生活歴:単身。退職した娘が世話をするために引っ越してきている。
家族歴:なし。
身体所見 examination
 小柄である(50kgと評価された)が、最近になって体重が減少したということはない。体温38.8℃。眠たそうであり、命令には応じる。簡単質問にしか答えない。全身性筋緊張低下。局所神経症状無し。脈拍:118/min血圧:104/68mmHg。頚静脈圧上昇せず。足首に腫脹無し。肺底部crackles(ラ音)とwheezes(笛音)を認める。関節にわずかに活動性炎症変形が認められる。これは関節リウマチ既往と合う所見である。
検査 investigation
 ヘモグロビン:軽度低下。MCV正常。白血球増多。ナトリウム低下。カリウム正常。尿素上昇クレアチニン上昇
問題0. □と○に入る言葉を述べよ
 1) 傾眠とは□□障害に含まれ
 2) 傾眠とは、刺激を与えなければ□□が低下するが、刺激を与えれば○○する状態である。
問題1. 患者関連する以下の事項のうち何が傾眠関係あるのだろうか?2つ選べ。
 1) ドキシサイクリン副作用
 2) 関節リウマチの重症化
 3) プレドニゾロン服用
 4) パラセタモール服用
 5) 胸部感染症
問題2. 異常な検査所見をどう説明しますか?口頭で述べてください。ぶっちゃけ、やや低血圧であることと、ナトリウム低値が着目点です。腎機能低下二次的なものです。
意識障害
意識障害 (PSY.38)
 単純意識障害
  明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
傾眠
 昏睡状態分類の一つ
 ・somnolence
  放置すれば意識が低下し、眠ったようになるが、刺激覚醒する。病的場合にのみ用いられる。(BET.130)
  sleepiness; also, unnatural drowsiness. A depressive mental state commonly caused by encephalitis, encephalomalacia, hepatic encephalopathy, hypoxia and some poisonings, e.g. Filix mas, the male fern.
   (Saunders Comprehensive Veterinary Dictionary, 3 ed. c 2007 Elsevier, Inc. All rights reserved)
 ・drowsiness
  正常病的の区別無く眠り込む状態(BET.130)
  a decreased level of consciousness characterized by sleepiness and difficulty in remaining alert but easy arousal by stimuli. It may be caused by a lack of sleep, medications, substance abuse, or a cerebral disorder.
   (Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. c 2009, Elsevier.)
意識障害を呈する患者に対してどのような疾患鑑別に挙げるべきか?
1. 脳原発の疾患(一次性)
 a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
  1) 脳血管障害:脳出血脳梗塞
  2) 硬膜下血腫
  3) 脳腫瘍:原発性転移性
  4) 脳膿瘍
 b. テント下病変(脳幹網様体の障害)
  1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
 c. びまん性病変
  1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎脳炎播種性血管内凝固症候群など
2. 全身疾患に伴う病態(二次性)
 a. 代謝性またはびまん性病変
  1) ショック:心筋梗塞大出血など
  2) 薬物毒物
  3) 無酸素ないし低酸素血症
  4) DIC全身性感染症:敗血症など
  5) 肝不全腎不全糖尿病性高血糖重症肝炎、内分泌疾患など
  6) 低血糖ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
  7) 脳振盪てんかん大発作後
  8) 酸塩基平衡および電解質異常
  9) 栄養障害
10) 低体温
 b. 心因性無反応
  1) ヒステリー統合失調症
■低ナトリウム血症
血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常下限は135mEq/Lとされる)
病因 ICU.525
循環血減少性低ナトリウム血症
利尿・副腎不全 :尿中Na > 20mEq
嘔吐下痢     :尿中Na < 20mEq
等容量性低ナトリウム血症:細胞外液増加していないが、水の方が多くなった状態臨床的浮腫が無い。
SIADH     :尿浸透圧 > 100 mOsm/L
心因性多飲症  :尿浸透圧 < 100 mOsm/L
循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液ナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態
腎不全 :尿中Na > 20mEq
心不全肝不全 :尿中Na < 20mEq
症状
全身 :無力感全身倦怠感
消化器食欲不振悪心嘔吐
神経 :意識障害(傾眠昏睡)
筋  :痙攣、腱反射低下、筋力低下
アルドステロン
1. 腎の接合尿細管集合管唾液腺乳腺、汗腺等に働いてNa+の再吸収促進し、K+の排出(分泌)を促進する (SP.791,792 によれば、腎接合尿細管を含む)
2. 腎集合管でH+の排出(分泌)を促進する。
Na+/K+-ATPase活性↑@遠位尿細管・皮質集合管 → 管腔側K↑ → K再吸収/H+分泌 (QB CBT vol2 p.360)
■副腎皮質球状層から分泌されるアルドステロン分泌制御
 1. レニン-アンギオテンシン-アルドステロン
 2. 血清カリウム濃度上昇
 3. ACTH(寄与は小さい)
■低アルドステロン症の症状と臨床検査
症状
脱水、低血圧代謝性アシドーシス
検査
ナトリウム血症、高カリウム血症
尿中ナトリウム高値、尿中カリウム低値
血中HCO3-低下
■起こっていることは何か?
 ステロイド突然中断による急性の副腎不全。特に低アルドステロン症が前面に出た病態
 副腎不全原因(病期による分類)(BPT.793)
  急性:ウォーターハウス・フリーデリクセン症候群長期コルチコイド療法突然中断慢性腎不全患者へのストレス
  慢性:(major)自己免疫性副腎炎結核、後天性免疫不全症候群転移性疾患(metastatic disease)
     (minor)全身性アミロイドーシス真菌感染ヘモクロマトーシスサルコイドーシス
症状
 グルココルチコイド欠乏 :易疲労感食欲不振悪心嘔吐体重減少、脱力嗜眠、低血圧
 ミネラルコルチコイド欠乏:低血圧、低Na血症、高K血症、味覚変化(塩分の故意食事を好むようになる)
■答え
(第一パラグラフ)診断とその根拠
二次性急性アルドステロンsecondary acute aldosteronism
病因:本症例では、長期にわたるステロイドホルモンの使用により視床下部-下垂体-副腎軸の不全を来した。ステロイドホルモンを長期に使用している状態ステロイドホルモンの需要が高まったとき(感染外傷(手術))、あるいは嘔吐などで経口ステロイド服用できないときに起こる。
症状:本症例では傾眠と低血圧として症状が現れている。
(第二パラグラフ)
・本疾患の低ナトリウム血症の解釈 → (1)ナトリウム摂取の低下、(2)水分摂取による希釈
視床下部-下垂体-副腎軸は障害を受けておらずナトリウム補充する治療をすべき。
・一次性急性アルドステロン症(addisonian crisis)では、鉱質コルチコイド糖質コルチコイド分泌不全がおこり、低ナトリウム血症と高カリウム血症を来す。
二次性急性アルドステロン症はしばしば間違ってaddisonian crisisと呼ばれる。
(第三パラグラフ)
感染拡散考慮すべき;一次部位が脳で髄膜炎脳膿瘍を伴っている、あるいは局所的肺膿瘍あるいは膿胸を起こしている。
高齢ステロイド服用ということで免疫力がある程度低下している。
ステロイドの量が多いかもしれない。
(第四パラグラフ)
治療すぐに経験的治療であるヒドロコルチゾン生理食塩水輸液を行う。
患者は(治療に?)反応し、5時間以内に意識レベル正常となった。そして血圧上昇し136/78mmHgとなった。胸部X線では両側の肺に肺炎一致する陰影が見られたが、それ以外に異常は認められなかった。
■KEY POINTS
二次性アルドステロン症はmedical emergency(医学的緊急事態)である、すぐに経験的治療を行うことが求められる。
長期にわたりステロイド投与されている患者では、以下の時にステロイドを増量すべき;別の疾患発症したとき。嘔吐反復する場合には全身投与に切り替える。
■低アルドステロン症ってなによ
 http://enotes.tripod.com/hypoaldosteronism.htm
・時々、低アルドステロン症は副腎不全唯一の、あるいは支配的徴候である
アルドステロン生合成障害 → まれ
アルドステロン生合成の部分的欠損 → 21-ヒドロキシラーゼ欠損による先天性副腎皮質過形成症状としての低アルドステロン
▲特発性低アルドステロンidiopathic hypoaldosteronism
 症状:高カリウム血症に続発する心ブロック顕著な低ナトリウム血症の有無を問わず血液量不足続発する体位性低血圧
 検査血清アルドステロン低値。尿中アルドステロン低値血清レニン高値
▲低レニンアルドステロン
 特発性低アルドステロン症より一般的な低アルドステロン
 疫学:45歳以上の慢性腎臓病。
 病因
  ・腎臓患者において腎臓間質尿細管障害存在 → レニン分泌能が低下。
  ・レニン分泌が低下する原因は分からないけど傍糸球体装置における障害が常に寄与している。
  ・NSAIDによるプログラスタンジン欠乏は、可逆的な低レニンアルドステロン症の原因である。SP.793によればレニン分泌刺激 → Na+再吸収亢進 だそうな。
  ・ヘパリンカルシウムチャネルブロッカー、βブロッカー原因となる。
 症状
  ・腎臓障害原因の低レニンアルドステロン患者では糖尿病一般的みられる所見である。
  ・顕著特徴は、慢性的で著明な高カリウム血症である。これは高血糖突然悪化する。???
  ・高Cl代謝性アシドーシス+正常orナトリウム血症が常に存在
 増悪因子ナトリウム制限
 検査:高カリウム血症、体液量の減少、かつ低ナトリウム血症が存在しているにもかかわらず低レニンであることが特徴的。


低ナトリウム血症」

  [★]

hyponatremia
低Na血症
ナトリウム高ナトリウム血症電解質異常

定義

  • 血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常の下限は135mEq/Lとされる)
  • 水とナトリウムのバランスという観点で、2つに分けられる

疫学

  • 日常臨床上最も頻度の高い水・電解質異常
  • 入院患者の3%、集中治療室患者の30%(IMD)

病型

ICU.525

  • 循環血減少性低ナトリウム血症:下表で[2]に相当
  • 利尿・副腎不全: 尿中Na > 20mEq
  • 嘔吐・下痢    : 尿中Na < 20mEq
  • 等容量性低ナトリウム血症:細胞外液は増加していないが、水の方が多くなった状態。臨床的に浮腫が無い。下表で[1]に相当
  • SIADH    :尿浸透圧 > 100 mOsm/L
  • 心因性多飲症 :尿浸透圧 < 100 mOsm/L
  • 循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液にナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態:下表で[3]に相当
  • 腎不全    : 尿中Na > 20mEq
  • 心不全・肝不全: 尿中Na < 20mEq

IMD

  • [1] 細胞外液量増加:組織間質に非常に多量の水と多量のナトリウムが移動。移動する原因は血液のうっ滞、膠質浸透圧の低下など
  • うっ血性心不全、肝硬変、末期腎不全など。
  • うっ血性心不全や腹水を伴う肝硬変では、圧受容器が循環血液量の減少を検出してバソプレシンを分泌する(cases.200)
  • [2] 細胞外液量減少:ナトリウム喪失による。
  • 消化管からの喪失(下痢、嘔吐、腸閉塞など)、熱傷、利尿薬の過剰投与、腎疾患、副腎不全など。
  • [3] 細胞外液量正常:ナトリウムの摂取・排泄は変わらないが、水が異常に蓄積されるため? ← 最も多いらしい
  • 内分泌疾患(副腎不全、抗利尿ホルモン(ADH)不適合分泌症候群(SIADH)、甲状腺機能低下症)、薬物、水中毒(心因性多飲)など。
  • 高浸透圧性:高血糖、マンニトール投与など。
  • 正浸透圧性:脂質異常症(高脂血症)、高蛋白血症など。

水とナトリウムのバランスによる分類

  Na 体液 摂取と排出はどうなのか? 脱水所見
IN
OUT
 ○
希釈性低ナトリウム血症 過剰 - 多い [3] ○→ [3] →○ 無し
心因性多飲症、低張輸液過多 SIADH
ナトリウム欠乏性低ナトリウム血症 - 過少 少ない   ○→ [2] →○ 有り
摂食不能 腎性(Addison病、塩類喪失性腎炎、利尿薬の使用)
腎外性(下痢・嘔吐、熱傷腸閉塞)
  大過剰 過剰       [1]   無し
    うっ血性心不全
肝硬変
ネフローゼ

低ナトリウム血症+血漿浸透圧上昇

QB.D-333
  • 高脂血症 → (炎光光度法で測定する場合)過剰の脂質によって血漿の非液相成分が増加し血漿浸透圧が上昇するが、液相成分が減少しているため見かけ上低ナトリウム血症となる (ICU.523) → 偽性低ナトリウム血症
  • 高血糖 ← 高血糖だけで低血糖になる?
  • 尿毒症 → 浸透圧較差の増大による。ある種の毒性物質(エタノール、メタノール、エチレングリコール、腎不全によって蓄積した同定できない毒素)が細胞外液にあるときに増加する(ICU.517)(つまり、毒性物質が浸透圧を生み出す物質として作用するということ)。ちなみに、急性腎不全では正常であり、慢性腎不全で浸透圧較差は上昇する。

病態生理

体液電解質異常と輸液 改訂第3版 p.51
低ナトリウム血症のメカニズム   障害の原因 障害の例
effective osmole(Na, K)の欠乏 長期間のの下痢・嘔吐・絶食
浸透圧利尿
水分過剰 口渇感の異常
(多飲)
尿自由水排泄能力を超えた量の飲水 心因性多飲
マラソン中の多量飲水
尿希釈能の低下
(水排泄障害)
尿細管での
自由水生成障害
有効循環血漿量低下
 (心不全、肝不全、脱水)
極度の低栄養・偏食
腎障害
不適切な抗利尿ホルモン作用 SIADH
有効循環血漿量低下
甲状腺機能低下
糖質コルチコイド欠乏

症状

  • 急性:症状が出現しやすい。意識障害を呈する
  • 慢性:無症候。125mEq/L以下にならなければ顕性化しない事が多い。臨床的に問題となるのは非常に低いレベル(120mEq/L)。
  • 全身 :無力感、全身倦怠感
  • 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐
  • 神経 :意識障害(傾眠、昏睡)
  • 筋  :痙攣、腱反射低下、筋力低下
  • 高度かつ急速な場合 → 水中毒をきたす。

重症度別(YN.D137)

  • 軽症:120mEq/L以上:無気力、疲労感、軽度の食思不振、頭痛
  • 重症:120mEq/L以下:悪心・嘔吐、強い食思不振や頭痛、精神症状や間代性痙攣、意識障害

検査

  • 血清Na・K 測定、腎機能検査、ADH、コルチゾール、アルドステロン、甲状腺ホルモンの測定、血液ガス分析など(IMD)
  • 尿の浸透圧、尿Na濃度

治療

  • 根治療と対症療法

YN.D-137改変

  脱水   Na 体液 病態生理 尿中Na 尿浸透圧 ADH 治療 原疾患
[1] なし hyponatremia
with
hypervolemia
  大過剰 過剰 細胞外液量増加   (>20mEq/L)   分泌される ・ループ利尿薬+水,Na制限
・(不十分)サイアザイド追加
・低Kや体腔液貯留が強い場合スピロノラクトン追加
末期腎不全
(<20mEq/L) うっ血性心不全肝硬変
[2] あり hyponatremia
with
hypovolemia
ナトリウム喪失型
ナトリウム欠乏性低ナトリウム血症
- 過少 細胞外液量減少 Na OUT
→○
↑ 80mEq/L
(>20mEq/L)
    ・Naの補給+等張液輸液(生食,乳酸リンゲル)
・Na排泄率をモニターしIN>OUTを確認
腎性:利尿薬の過剰投与、Addison病、尿細管傷害
↓ 20mEq/L
(<20mEq/L)
腎外性:消化管からの喪失(下痢、嘔吐、腸閉塞)、熱傷、
Na IN
○→
↓ 20mEq/L 経口摂取不能
[3] なし hyponatremia
with
normovolemia
水過剰型
希釈性低ナトリウム血症
過剰 - 細胞外液量正常 水 OUT
→○
→ 40mEq/L ADH excess
>320 mOsm/kg
(>100mOsm/L)
分泌抑制不可能 ・水制限
・ループ利尿薬+生理食塩水
SIADHなど
  水IN
○→
↓ 20mEq/L <100 mOsm/kg
(<100mOsm/L)
分泌抑制を上回るwater intake 低張輸液過多、水中毒(心因性多飲)
[4]           偽性低Na血症 高浸透圧性           高血糖マンニトール投与
正浸透圧性 脂質異常症(高脂血症)、高蛋白血症

対症療法

  • 脱水:等張の生理食塩水
  • SIADH:飲水制限
  • 水とナトリウムの過剰:水とナトリウムの摂取制限、利尿薬
研修医当直御法度 症例帳 p.28
低ナトリウム血症だからといって生理食塩水を輸液すればいいわけではない。
  • [1] ナトリウム過剰(それ以上に水貯留):(症状)浮腫、腹水などによる著明体重増加。(基礎疾患)心不全、ネフローゼ症候群、肝硬変
 ・・・ 生理食塩水輸液××
  • [2] ナトリウム欠乏:脱水、アジソン病
 ・・・ 生理食塩水輸液ok
  • [3] ナトリウム正常(水が過剰):水中毒、SIADH
 ・・・ 生理食塩水輸液××

合併症

  • 急速な低ナトリウム血症の補正により生じうる。
  • 中枢神経に細胞内脱水をきたし、橋部を中心に脱髄病変を示す。
  • 症状:神経障害、意識障害、痙攣、四肢麻痺など



抗利尿ホルモン不適合分泌症候群」

  [★]

syndrome of inappropriate secretion of antidiuretic hormone, (国試)SIADH
syndrome of inappropriate secretion of antidiuresis, SIAD
抗利尿ホルモン不適合分泌ADH不適合分泌症候群 inappropriate antidiuretic hormone secretion inappropriate secretion of antidiuretic hormone syndrome inappropriate ADH syndrome IADHS、シュワルツ・バーター症候群 Schwartz-Bartter syndrome抗利尿ホルモン分泌異常症不適切ADH分泌症候群
syndrome of inappropriate ADHsyndrome of inappropriate ADH secretionsyndrome of inappropriate antidiuretic hormonesyndrome of inappropriate antidiuretic hormone secretionsyndrome of inappropriate diuresissyndrome of inappropriate secretion of ADHsyndrome of inappropriate secretion of antidiuretic hormone
バソプレシン AVP


病因

  • 抗利尿ホルモンの不適切な分泌。
  • 1. 抗利尿ホルモンが分泌される血漿浸透圧の閾値が異常となっている ← セットポイントの異常
  • 2. 何らかの原因によって、恒常的に抗利尿ホルモンが分泌されている

HIM.2222改変

  • 悪性腫瘍
  • 癌腫:肺、十二指腸、膵臓、卵巣、膀胱・尿路系
  • その他:胸腺腫、中皮腫、気管支腺腫、カルチノイド、gangliocytoma、ユーイング肉腫
  • 頭部外傷
  • 感染症
  • 血管障害
  • 神経疾患
  • 先天奇形
  • 代謝異常
  • 薬剤性

病態生理

なぜ、waterのreabsorptionが増えるにもかかわらず、血圧が上昇しないの?
HIM.2222
  • 何らかの原因による不適切な抗利尿ホルモンの分泌 → 水の過剰な保持 →
1. → 細胞外液の増加 → (1)糸球体濾過量の増加と心房性利尿ペプチドの分泌、(2)レニン活性の抑制(supresses plasma renin activity)、(3)尿ナトリウム排泄の増加
細胞外液の増加を相殺しているが、その代償としてナトリウムを喪失し、低ナトリウム血症の増悪に繋がっている。 ← このために血圧は正常で、浮腫も起きないし、体液量も増えないと。
2. → 低ナトリウム血症 → 脳を含めた全身の細胞内液の増加 → 頭蓋内圧が亢進 → 急性水中毒症状
2-3日で脳の組織から水が排除されて症状が寛解する。
上記メカニズムに追加。
3. 1.の通り、循環血漿量の増加を招き、RAA系抑制などが起こる → 近位尿細管でのNa、水吸収低下(近位尿細管でのNa再吸収にはアンジオテンシンIIが関与) → 尿酸の再吸収低下、尿排泄増加(近位尿細管での挙動はNa、水と同じ、らしい) → 低尿酸血症

症状

低ナトリウム血症に基づくもの
尿量は変化がない  ←  水の再吸収が亢進しているため??

検査

診断基準

  • 1.低ナトリウム血症:血清ナトリウム濃度は135mEq/Lを下回る。
  • 2.血漿バゾプレシン値:血清ナトリウムが135mEq/L未満で、血漿バゾプレシソ値が測定感度以上である。
  • 3.低浸透圧血症:血漿浸透圧は280mOsm/kgを下回る。 ← 基準値:275-295 mOsmol/kg serum water(HIM.A)
  • 4.高張尿:尿浸透圧は300mOsm/kgを上回る。 ← 基準値:50-1200 mOsm/l (QB) , 500-800 mOsmol/kg water(HIM.A)
  • 5.ナトリウム利尿の持続:尿中ナトリウム濃度は20mEq/L以上である。
  • 6.腎機能正常:血清クレアチニンは1.2mg/dl以下である。
  • 7.副腎皮質機能正常:早朝空腹時の血清コルチゾールは6μg/dl以上である。

鑑別診断

  • 低ナトリウム血症を呈する疾患・病態を除外する

治療

参考1
  • 1.根治療   : 原疾患の治療を行う。
  • 2.水分摂取制限: 1日の総水分摂取量を体重1 kg当り15~20 mlに制限する。
  • 3.Na摂取   :食塩を経口的または非経口的に1日200 mEq以上投与する。
  • 4. 自由水排泄 :重症低ナトリウム血症(120 mEq/L以下)で中枢神経系症状を伴うなど速やかな治療を必要とする場合はフロセミドを随時10~20 mg静脈内に投与し、尿中ナトリウム排泄量に相当する3%食塩水を投与する。その際、橋中心髄鞘崩壊を防止するために1日の血清ナトリウム濃度上昇は10 mEq/L以下とする。
  • 5.ADH拮抗阻害薬:異所性バゾプレシン産生腫瘍に原因し、既存の治療で効果不十分な場合に限り、成人にはモザバプタン塩酸塩錠(30 mg)を1日1回1錠食後に経口投与する。投与開始3日間で有効性が認められた場合に限り、引き続き7日間まで継続投与することができる。
  • 6.ADH拮抗阻害薬:デメクロサイクリンを1日600~1,200 mg経口投与する。
注意:急速な低Na血症の補正は橋中心髄鞘崩壊 CPMをきたす。
ADH拮抗薬としては抗菌薬のデメクロサイクリン(レダマイシン)や抗てんかん薬ジフェニルヒダントイン(フェニトイン)が使われることがあった

参考

  • 診療と治療の手引き
http://square.umin.ac.jp/endocrine/tebiki/001/001008.pdf

国試



不適切ADH分泌症候群


シクロホスファミド」

  [★]

cyclophosphamide, CPA CPM
cyclophosphamidum
Cytoxan, Neosarエンドキサン
  • first aid step1 2006 p.207,257,309,324,326,386
  • アルキル化薬


特徴

  • プロドラッグであり、肝臓で加水分解を受けて薬効を及ぼす

構造

作用機序

薬理作用

抗菌スペクトル

動態

適応

  • non-Hodgkin’s lymphoma, breast and ovarian carcinomas
  • immunosuppressants

注意

禁忌

副作用

  • 出血性膀胱炎、骨髄抑制
  • myelosuppression; hemorrhagic cystitis, which can be partially prevented with mesna

副作用(再評価結果より)

  • 再評価結果時の自覚的並びに他覚的症状緩和における安全性評価対象例5021例(経口投与を含む)中,主なものは,白血球減少1903例(37.90%),悪心嘔吐1041例(20.73%),脱毛1221例(24.32%)等であった。また,急性白血病等の造血幹細胞移植の前治療における本剤の第2相臨床試験の安全性評価対象例67例中,主なものは悪心嘔吐61例(91%),下痢口内炎各42例(各63%),脱毛38例(57%)であった。

重大な副作用

再評価結果における安全性評価例の集計

種類頻度 5%以上 5%未満 頻度不明
肝臓   肝機能異常,黄疸 コリンエステラーゼ低下
腎臓   蛋白尿浮腫 食欲不振味覚異常,胸やけ,おくび腹部膨満感
消化器 悪心嘔吐 口渇潰瘍性口内炎腹痛便秘下痢  
過敏症   発疹  
皮膚 脱毛 皮膚炎,色素沈着,爪の変形・変色  
精神神経系   頭痛眩暈不眠運動失調 倦怠感
呼吸器     肺水腫
循環器   心電図異常,心悸亢進低血圧  
内分泌系   副腎皮質機能不全 甲状腺機能亢進
性腺   無月経 無精子症卵巣機能不全
その他   発熱,注射時熱感,局所痛CKCPK上昇 創傷の治癒遅延,高血糖

添付文書

  • 注射用エンドキサン100mg/注射用エンドキサン500mg
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4211401D1033_1_10/4211401D1033_1_10?view=body



デメチルクロルテトラサイクリン」

  [★]

demethylchlortetracycline DMCTC
demethylchlortetracyclinum
塩酸デメチルクロルテトラサイクリン demethylchlortetracycline hydrochloride
デメクロサイクリン demeclocycline
レダマイシンDeclomycin
テトラサイクリン系抗菌薬SIADH
[show details]


特徴

  • ADH antagonist; acts as a diuretic in SIADH

構造


SIADH分泌異常症」

  [★] 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群


SIAD」

  [★] 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群 syndrome of inappropriate secretion of antidiuresis


SIA」

  [★]

stress-induced analgesia


"http://meddic.jp/SIADH" より作成


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