左脚ブロック

出典: meddic

left bundle branch block, LBBB
右脚ブロック束枝ブロック脚ブロック

分類


脚ブロックと心音、電気軸との関係

  心機能の予後 心音 電気軸 原因
右脚ブロック 良好 病的分裂(IIP遅延) 不変(YN.C-50)/右軸偏位  
左脚ブロック   良好ではない 奇異性分裂(IIA遅延)   虚血性心疾患、高血圧、心筋症、心不全、左室肥大
左脚前枝ブロック   左軸偏位
左脚後枝ブロック   右軸偏位


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/11/15 09:51:46」(JST)

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和文文献

  • 症例 心臓再同期療法により一過性左脚ブロックに伴う心不全増悪イベントの反復が回避できた1例
  • 渡辺 一郎,猪又 孝元,西成 真琴 [他]
  • 呼吸と循環 59(8), 833-838, 2011-08
  • NAID 40018929610
  • 心磁図を用いた脚ブロックの心室内伝導遅延の時空間解析
  • 緒方 邦臣,高木 洋,神鳥 明彦,宮下 豪,山下 江美,橋本 修治,清水 渉,鎌倉 史郎
  • 心電図 31(1), 34-44, 2011
  • … 常の正面記録法では,心臓後面側の微小な信号の記録が十分になされない可能性がある.そこで,心臓の正面と背面の両方から心磁記録を行い,脚ブロックの心室内伝導遅延の時空間解析を行った.完全左脚ブロック(CLBBB)例と完全右脚ブロック(CRBBB)例で,正面と背面の心磁波形からそれぞれの心室脱分極信号の消失時点を決定し,時間差(正面−背面)を計測した.その結果,CLBBB例では時間差−14 ± …
  • NAID 130001014060
  • 心室頻拍の基盤 : ―特発性心室頻拍を中心に―
  • 清水 渉,野田 崇
  • 心電図 30(5), 445-452, 2010
  • … 心室頻拍(VT)の多くは何らかの器質的心疾患に合併して発症するが,明らかな器質的心疾患を有さない特発性VTの存在も知られている.特発性VTのなかで頻度の高い右室流出路起源の特発性VTは左脚ブロック型+下方軸を呈し,一般に良性のVTと考えられているが,一部には悪性の特発性VTと同形の心室期外収縮(PVC)から多形性VTや心室細動に移行する良性とはいえないグループもある.これらの悪性グループを見つけ …
  • NAID 130000674744
  • 27) 高血圧,痛風にて18年間加療中に完全左脚ブロックが出現し,その後左軸偏位と正常軸を繰り返している1例(第208回日本循環器学会関東甲信越地方会)
  • 高遠 哲也,芦田 映直,山田 奈美恵,藤井 潤,真島 三郎
  • Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society 72(Supplement_III), 1063, 2008-10-20
  • NAID 110007011040

関連リンク

図: 左脚ブロック動画. 左脚の障害により、左室に向う興奮が伝導されない状態である。 このため、正常伝導で伝えられた右室からの興奮が、遅れて左室に伝わることになる。 この場合、右室側から左室側に向けて遅れて興奮が伝わるため、胸部誘導の右側(V1, ...
左脚ブロック(さきゃく-、英 Left bundle branch block; LBBB)とは心電図でみられる 伝導異常のこと。 この異常がみられるときには、左心室の活動電位は遅れ、右心室より も左心室の収縮は遅れることになる。
2) 左脚ブロック心電図の成因 下図は、左脚ブロック時の寝室ない興奮伝播過程を模型 的に示す。左脚ブロックがあると、心室中隔の興奮は正常(左→右)と異なり、右室側 から左室側に向かう(中隔ベクトルの逆転)。このため、V6は初期r波を記録し、正常例 に ...

関連画像

左脚ブロック。左脚ブロック ( さき QRS波の幅から分かること完全 左 脚 ブロック左 脚 ブロック 前壁 中隔 梗塞 図 左 脚 ブロックイラスト5)


★リンクテーブル★
リンク元心電図」「左脚前枝ブロック」「ST低下」「右脚ブロック」「ST上昇
拡張検索完全左脚ブロック」「不完全左脚ブロック
関連記事左脚」「」「ブロック

心電図」

  [★]

electrocardiogram ECG, electrocardiography
elektrokardiogramm EKG
  • 図:PT.268,279(心臓の構造と興奮伝導系)
  • 心電図の読み方:PHD.108

概念

  • 心臓全体の電気的活動を体表面から経時的に記録したもの。
  • 特殊心筋の活動電位は記録されない。固有心筋の活動電位のみ

医学大事典より

  • 心臓は拍動のたびに電気を発生し、これを心起電力(cardiac electromotive force)と呼ぶ。
  • 心起電力により体表面に電流が流れると四肢や胸壁など、体表面の異なった部位間に電位差が生じる。
  • この電位差を導出するための装置を心電計と呼び、心電計により時間軸に沿って記録された電位の変化を心電図という。

意義

  • 心電図は心臓の電気的興奮の伝達を記録したものである。P波は心房の脱分極を、QRS波は心室の心筋細胞の脱分極を表す。T波は心室の再分極を表す。つまり心筋の異常がある場合何かしらの変化が心電図上に表れるということである。心電図は身体に侵襲的な影響を及ぼさない検査である。このことはこの検査を心臓の疾患を疑ったら即行ってよいということである。
  • 心電図は、不整脈、心筋梗塞、心筋虚血、心膜炎、心房負荷、心室肥大・心室拡大、電解質異常などの判断に有用である。

施行する目的

  • 心臓疾患疑い(狭心症・心筋梗塞・不整脈など)
  • スクリーニング(学校検診、職場検診など)

心電図の種類

  • 臨床では一般に標準12誘導心電図が良く用いられる

電極の部位による分類

  • 体表の誘導
  • 体内の誘導
  • 食道内心電図
  • 心腔内心電図
  • ヒス束心電図

表現形式による分類

  • ベクトル心電図:心起電力をベクトル環として三次元的に描く
  • スカラー心電図:時間軸に沿った電位の記録

心電図の記録サイズ

  • 縦軸:10mm = 1mV
  • 横軸: 5mm = 0.2s

標準12誘導心電図

  • 標準肢誘導(I,II,III) + 単極肢誘導(aVR, aVF, aVL) + 胸部誘導(V1, V2, V3, V4, V5, V6) = 12誘導

電極の取り付け位置・電極の色

単極肢誘導

右手首 左手首
右足首 左足首

単極胸部誘導

EAB.5改変
V1 右第4肋間
V2 左第4肋間
V3 V2とV4の中点
V4 左第5肋間かつ鎖骨中線
V5 V4と同じ高さで前腋窩線との交点
V6 V4と同じ高さで中腋窩線との交点

心電図の波

6つの棘波よりなる
  • P波:心房の電気的興奮。:0.12-0.20s (3-5mm)
  • QRS複合:心室の電気的興奮:0.06-0.15s :正常; 0.06-0.08s (1.5-2mm), 不完全脚ブロック; 0.08-0.12s (2-3mm), 完全脚ブロック ≧0.12s (≧3mm)
  • T波:心室の再分極(心室筋興奮の回復過程):
  • U波

心電図の波の間隔

  • PQ時間:房室間伝導遅延:0.12-0.20s
  • QT時間:電気的心室収縮時間:心拍数と相関関係がある
QTc=QT/sqrt(RR)
心拍数によらずほぼ一定の値を示す
  • RR:心臓の一周期
  • TP:心臓の弛緩期

正常心電図における波

  • I,IIにおいてP, QRS, Tが全て正 → 100G096


心電図による得られる情報 (SP.536)

  • 心臓における興奮の発生と伝達の過程を可視化
1. 心臓内の興奮伝導の障害
ex. 房室ブロック
2. 不整脈:脈拍のリズムと心拍数の異常
ex. 心房粗動心室細動
3. 冠循環の異常
ex. 心筋梗塞
4. 心室肥大
5. 血漿中の電解質濃度の異常

各誘導で取りやすい所見

  • 第II誘導:P波の描出
  • V5誘導:虚血性変化

特徴的な所見

新生児・幼小児の心電図

SPE.428-
  • 電気軸:右軸偏位 → 左軸偏位  胎児循環では右心系が主に体循環に関わっていたが、成人で見られる循環では左心系が関わる。生後一ヶ月らいまでは+120~130°程度の右軸偏位
  • 呼吸性不整脈:小児では顕著。吸気時に心拍数増加、呼気時に心拍数減少
  • 右室肥大:新生児~乳児では肺血管抵抗がまだ高いために右室肥大が持続。

心電図と心疾患

  • 心臓を栄養している血管が急激に閉塞するため、全く血液が供給されない状態。
  • 急性期と慢性期では異なった心電図をとる。
  • 異常Q、ST上昇、冠性T
  • 心臓に器質的疾患を持たないにもかかわらず、心電図上でQT時間の延長(QT時間が0.46秒以上)を認める病態。

疾患と心電図

  • 心膜炎 心外膜炎:90%の患者に異常が見られる。aVR, V1を除いたST上昇。いくつかの電極でPR部の低下(PR segment depression)
  • 肺性心(肺気腫):肺性P、不完全右脚ブロック、右軸偏位、V1-V3のT波陰転・平坦化、II,III,aVFでST低下。肺高血圧、最初の3つは右室負荷を反映
  • 肥大型心筋症:ST-T変化(ストレイン型の陰性T波は、上に凸のST低下を伴い、非対称性陰性T波)。Sv1, Rv5の増大。QRS時間の延長。
  • 心房中隔欠損症:PR延長、不完全右脚ブロック、右軸偏位。右心系の容量負荷による遠心性心肥大。
  • 心室中隔欠損症
  • ブルガダ症候群:右側胸部誘導(V1-V2(V3))のST上昇(coved型あるいはsaddle back型) 。完全あるいは不完全右脚ブロック様QRS波形(つまり、V1-V3でJ波が見られる)。
  • 脚ブロック
  • WPW症候群:Δ波。PQ短縮、QRS延長。V1に特徴的変化「A型: 高いR波。左室自由壁」「B型: rS型。右側」「C型: Qr/QS。中隔」
  • 肺血栓塞栓症:右側胸部誘導の陰性T波、洞性頻脈、SⅠQⅢTⅢ、右脚ブロック、ST低下、肺性P、時計方向回転
  • 肺気腫:V1,V2でrS/QSパターン

注意点

  • 胸をさらすことになるので、女性の患者では特に配慮する。誘導の電極が正しい位置に貼られていないと記録される結果が異なってくるので、正確な位置に貼る。また、心電図は筋肉の活動も拾ってしまうので、筋緊張を和らげるため患者にはリラックスしてもらい、リラックスできる状況を作ることを心がける。

参考

[display]http://www.cardiac.jp




左脚前枝ブロック」

  [★]

left anterior fascicular block LAFB, left anterior hemiblock LAH LAHB
左脚前枝ヘミブロック
左脚ブロック、左脚後枝ブロック、束枝ブロック右脚ブロック


心電図所見

心電図の読み方パーフェクトマニュアル.99
  • 電気軸:左軸偏位(-30゚~-80゚)
  • I,aVLがqR型(通常RaVL>RI)
  • II,III,aVFがrS型(SIII>SaVF>SII)

左脚前枝の走行

心電図の読み方パーフェクトマニュアル.99
  • 左室前壁を左方に向かう

興奮の伝達

心電図の読み方パーフェクトマニュアル.99
  • 後枝を下り、前枝を逆行性に左上方に伝達
  • QRS時間は延長せず、QRS軸は初期に下方、後期には左上方となる → -30~-80(左軸変位)

左脚前枝ブロックと左脚後枝ブロック 心電図パーフェクトマニュアルp.99

  左脚前枝ブロック 左脚後枝ブロック
走行 左室前壁を左方に向かう 後側壁を下降する
大動脈弁の近くを走行  
形状 より細長い  
栄養 左冠動脈前下行枝のみ 左冠動脈回旋枝、右冠動脈
疾患との関連   解剖学的特性より効果病変に巻き込まれやすく、障害されやすい。また、血流のバックアップに乏しく虚血に弱い  
心電図 QRS ほとんど延長しない ほとんど延長しない
電気軸 左軸偏位(-30°~-80°) 右軸偏位(+110°以上)
側壁誘導 qR rS
下壁誘導 rS qR


ST低下」

  [★]

ST segment depression
ST下降、ST部分下降
STST上昇


病態

  • QRS幅正常
  • 高いR
  • QRS幅延長
  • 二次的ST低下
  • 未分類
  • ST上昇の鏡像

形態による分類

(心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.219,239)

  • 下降型傾斜型(down-sloping type)
  • 水平型(horizontal type)
  • 緩徐上行型(slowly upsloping type)

図:LAB.1520

  • 1. junctional depression
  • 2. slow-rising depression
  • 3. horizontal depression
  • Master2段階試験のdouble test判定基準では、以下のST低下で陽性としている。
  • 0.5mm異常のischemic depression(1., 2.)
  • 3.でQX/QT 50% (つまり低下部分の方が長い) または QT比が1.08以上
  • トレッドミル検査では1mm以上の虚血性ST変化の出現(1.または2.)でendpointとしている。

注意

  • ST低下は心筋の虚血を表す場合があるが、この場合虚血が起こっている場所を同定できない。


右脚ブロック」

  [★]

right bundle branch block right bundle-branch block RBBB
左脚ブロック束枝ブロック脚ブロック



脚ブロックと心音、電気軸との関係

  心機能の予後 心音 電気軸 原因
右脚ブロック 良好 病的分裂(IIP遅延) 不変(YN.C-50)/右軸偏位  
左脚ブロック   良好ではない 奇異性分裂(IIA遅延)   虚血性心疾患、高血圧、心筋症、心不全、左室肥大
左脚前枝ブロック   左軸偏位
左脚後枝ブロック   右軸偏位

心電図

  • V1でrSR' :R'は右室の興奮を表し幅広く高い波。


ST上昇」

  [★]

ST segment elevation
ST segment

原因

EAB.44
  • 全誘導で上昇
  • 一部の誘導で上昇
  • QRSが広い
  • 健常者のST上昇
ECGP.188

疾患とST上昇

心筋梗塞


完全左脚ブロック」

  [★]

complete left bundle branch block, CLBBB
左脚ブロック脚ブロック


不完全左脚ブロック」

  [★]

incomplete left bundle branch block, ILBBB
脚ブロック


左脚」

  [★]

left branch (Z)
  • ヒス束が心室中隔の上方で右脚と左脚に分岐する?
  • 左脚は左脚前枝と左脚後枝に分岐するが、それぞれの末梢はプルキンエ線維で結合している。


脚」

  [★]

leglower extremitypedunclepedunculuspedunculi
下肢


ブロック」

  [★]

block, Bloch
遮断阻止封鎖




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