乾癬性関節炎

出典: meddic

psoriatic arthritis, PsA
関節症性乾癬、(同義と思われる)乾癬性関節症 psoriatic arthropathy
血清反応陰性脊椎関節症HLA-B27関連脊椎関節炎乾癬
SOR.228 YN.F-75

概念

  • 乾癬を伴う関節炎。

疫学

  • HLA-B27陽性が多い。
  • 性差なく30-50歳に好発。

病態

  • 非対称性の少関節炎・単関節炎を呈し、手指ではDIP関節をおかす。  ← 小関節
  • 脊椎炎(20-40%)、仙腸関節炎が中心となる例がある。
  • 皮膚症状と関節症状は相関して増悪寛解を繰り返す



検査

鑑別診断

治療

国試



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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/29 17:35:26」(JST)

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和文文献

  • 乾癬の最新の治療と展望 (特集 アレルギー疾患治療の最近の進歩と展望) -- (皮膚科)
  • 大槻 マミ太郎
  • アレルギ-・免疫 18(8), 1168-1178, 2011-08
  • NAID 40018936677
  • 血清反応陰性脊椎関節症
  • 高崎 芳成
  • 日本内科学会雑誌 99(10), 2439-2446, 2010-10-10
  • NAID 10027508689

関連リンク

乾癬性関節炎とは?(定義). 2.この病気の患者さんはどのくらいいるのですか?(疫学 ・頻度). 3.この病気はどのような人に多いのですか?(男女比・発症年齢). 4.この 病気の原因はわかっているのですか?(病因). 5.この病気は遺伝するのですか?( 遺伝) ...
乾癬性関節炎<膠原病と原因不明の全身疾患>。乾癬性関節炎とはどんな病気か 基本は乾癬(かんせん)という特徴的な皮膚症状があり、さらに関節リウマチ(RA、 リウマチ)に似ていたり、いわゆるリウマトイド因子陰性の脊椎(せきつい)関節症に似 ていたり、も ...

関連画像

乾癬性関節炎copyright 1996 - 2014 DermIS乾癬性関節炎とは何ですか? : 手診断: 関節症性乾癬乾癬性関節炎 指先の関節に 乾癬性関節炎乾癬性関節炎の原因|乾癬性 乾癬 患者が 関節炎 を合併する


★リンクテーブル★
国試過去問105A025
リンク元強直性脊椎炎」「血清反応陰性脊椎関節症」「角化症」「HLA-B27関連脊椎関節炎」「仙腸関節疾患
関連記事乾癬」「関節」「」「関節炎」「乾癬性

105A025」

  [★]

  • 56歳の男性。皮膚の角化性紅斑を主訴に来院した。 2年前から手指の関節と手関節とに痛みと腫脹とがあり治療を受けていた。最近、手指の爪に変形が生じ、頭部、四肢関節部および臍部に境界明瞭な角化性紅斑が生じてきた。リウマトイド因子(RF)陰性。手指と腹部の写真(別冊No.1A)と紅斑部の生検組織のH-E染色標本(別冊No.1B)とを別に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105A024]←[国試_105]→[105A026

強直性脊椎炎」

  [★]

ankylosing spondylitis AS
リウマチ性脊椎炎ベヒテレフ病マリー-シュトリュンペル病 Marie-Struempell disease
血清反応陰性脊椎関節症

概念

  • リウマトイド因子陰性で脊椎と仙腸関節が侵される疾患。

原因

  • 原因は不明
  • HLA-B27は95%前後陽性

疫学

  • 発生頻度は0.04%程度で家族内発生が多い。
  • 好発年齢:10歳台後半~20歳代台
  • 男女比:90%男性。 男:女=9:1-5:1

病態

  • 靭帯付着部などの関節辺縁に限局した骨炎が生じ、軟骨下骨や線維軟骨が肉芽組織に置換され、炎症が収まるのに伴いこの肉芽組織が骨化し、骨強直を来す。
  • 踵骨部・坐骨結節に腱付着部症、仙腸関節である。

症状

  • 腰痛、殿部や背部の痛み。
  • 運動制限
  • 深呼吸時の胸痛、関節痛、アキレス腱痛

合併症

検査

血液検査

  • リウマチ因子:陰性
  • HLA-B27:90%の症例で陽性
  • 赤沈:亢進

X線像

  • 初期は仙腸関節部の両側性の辺縁不整。びらんが出現すると関節裂隙が開大して見える。次いで、びらんの周辺に硬化像が認められ、関節裂隙は狭小化し、最終的に硬直に至る(骨性強直)。
  • 脊椎:前縦靭帯の椎体付着部からの骨化(椎体骨棘形成 syndesmophyte) → 側面像での椎体の方形化 squaring → 竹様脊柱 bamboo spine

診断

診断基準(東京都特殊疾病(難病)息者診断手引き, 1990年)

  • I. 主要症状
  • 1.腰痛(最低3カ月以上,運動で軽快し,安静による効果なし)
  • 2.腰椎の可動制限(失状および前額面)
  • a.前屈測定検査
後腸骨棟の高さで,垂直に測定した10cmの間隔が前屈で何cm伸延したかを計測:異常:5cm以下
  • b.側屈測定検査
腋窩正中腺状,任意に引かれた20cmの線が側屈で何cm伸延したかを計測:異常:5cm以下
  • 3.胸郭拡張の低下
胸郭拡張測定検査
第四肋間の高さで,最大呼気時の胸囲と最大吸気時の胸囲との差を計測:異常: 2.5cm以下
  • II. 必要検査
  • 1.仙腸関節X線像
  • (1)両側仙腸開節炎 2-3度
  • (2)片側仙腸関節炎 3-4度
0度:正常
1度:疑い
2度:軽度(小さな限局性の侵食像や硬化像)
3度:中等度(侵食像や硬化像の拡大,関節裂隙狭小)
4度:強直
  • III. 除外診断
  • IV. 診断基準
  • 確実例:主要症状1. 2, 3のうち1項目以上+必要検査1の(1)
  • 疑い例:主要症状なし+必要検査1の(1)あるいは(2)
付記: HLA-B27の成績を記載のこと

治療

  • 運動療法
  • 薬物療法:NSAIDs。DMARDsも使われうる。


血清反応陰性脊椎関節症」

  [★]

seronegative spondyloarthropathy SNSA
血清反応陰性関節炎 seronegative arthritis ← こちらの方がよく使われている印象がある
脊椎炎仙腸関節疾患
[show details]
  • 強直性脊椎炎:リウマトイド因子陰性で脊椎と仙腸関節が侵される疾患。HLA-B27は95%前後陽性。若年男性に好発。骨性強直をきたす。ぶどう膜炎や大動脈弁閉鎖不全症を合併しうる。
  • 乾癬性関節炎:リウマトイド因子陰性で乾癬と様々な多関節炎を呈する疾患。HLA-B27陽性が多く、性差はなく若~中年に好発。手指ではDIP関節を冒し、脊椎炎、仙腸関節炎もきたしうる。
  • Reiter症候群 反応性関節炎:泌尿生殖器(尿道炎)ではクラミジア、消化管(細菌性下痢)ではサルモネラ、赤痢菌、エルシニア、カンピロバクターによる感染後、1-3週間で関節炎を生じる。HLA-B27陽性が多い。1-3の関節(大関節に多い)が非対称性に侵され、仙腸関節炎、脊椎炎、腱付着部炎を伴う。関節炎、結膜炎、尿道炎はライター三徴と呼ばれる。


  • Crohn病:消化管のあらゆる部位に非連続性に起こる原因不明・全層性の慢性肉芽腫性炎症疾患である。10歳後半から20歳代の若年者に多く、また男性に多い。消化管外症状として関節炎、強直脊椎炎をきたしうる。
  強直性脊椎炎 反応性関節炎 乾癬性関節炎 クローン病
性差 男>女 男>女 男≧女 男=女
発症年齢 20歳以上 20歳以上 無関係 無関係
関節症状発症部位 大関節(脊椎、仙腸関節、股・肩) 大関節(膝、足) DIP関節 下肢関節
特徴 大動脈閉鎖不全
虹彩毛様体炎
房室ブロック
尿道炎
結膜炎
乾癬 腸管全層炎
HLA-27陽性率(%) 90 90 20 5?


角化症」

  [★]

keratosis
角化異常症 keratotic disorder、角皮症 keratodermia
遺伝性掌蹠角化症


  • 遺伝性の魚鱗癬
  • 内臓病変を随伴する魚鱗癬(魚鱗癬症候群)
  • その他の遺伝性角化症


HLA-B27関連脊椎関節炎」

  [★]

HLA-B27-related spondyloarthritis
脊椎関節炎 spondyloarthritis

概念

  • HLA-B27が陽性かつリウマチ因子が陰性である疾患の総称である。例えば以下ようなの疾患が上げられる。
  • 文献によっては脊椎関節炎の関連疾患群として取り纏めている場合がある。例えば、uptodateでは「 "spondyloarthritis" (SpA) family」として上記の疾患群(+α)をまとめている。(参考1)

参考

  • 1. [charged] Clinical manifestations, diagnosis, and management of undifferentiated spondyloarthritis and related spondyloarthritides - uptodate [1]


仙腸関節疾患」

  [★]

仙腸関節炎


乾癬」

  [★]

psoriasis
角化症

概念

  • 慢性再発性難治性の炎症性角化症
  • 代表的炎症性疾患のひとつで原因は不明:遺伝因子+環境因子(生活習慣、気候、薬物) → HLA-B27と関連していることからautoimmune diseaseとも考えられている。
  • 青年から中年に好発。厚い銀白色の麟屑を伴った紅斑・丘疹が出没、表皮の炎症と表皮細胞のターンオーバーの亢進を認める。

乾癬の階層

病型

  • 四肢で著名で厚い麟屑を付着した紅斑
  • 背部に散在する軽度の麟屑を伴う紅斑、丘疹 Gibertばら色粃糠疹との区別が重要
  • 先行感染(溶連菌)や慢性経過の乾癬が存在していることが多い。
  • 広範囲の皮膚の潮紅 紅潮皮膚の上に環状に配列する無菌性膿疱
  • 通常尋常性乾癬を伴う  長期間のコントロールが必要
  • 難病指定
  • 膜様の麟屑を伴う 全身皮膚潮紅
  • 関節炎を伴う
  • 爪の租造化
  • 爪の租造化は水虫でも見られる
  • 手指の関節の著名な変形
  • 尋常性乾癬を伴うことがある

病因

  • 遺伝的+誘発因子, 悪化因子
  • 誘発因子、悪化因子(外傷、感染症、日光、薬剤、低Ca血症、肥満、妊娠、アルコール摂取、ストレス)

遺伝的背景

  • 家族内発症率→多因子遺伝が発症に関与
  • 両親が乾癬:50%、片親:16.4%、家族歴:4倍
  • HLA-Cw6と相関
HLA-A1, HLA-B13, HLA-BW16, HLA-B17, HLA-B37, HLA-CW6, HLA-DR7も関連
HLA-B27

疫学

  • 初発年齢:20歳前後に大きなピーク。60歳代に小さなピーク。
  • 白人1-2%(5%に達する国もある), 日本人0.1% ←人種者あり

病変形成&病理

  • keratinocyteとlymphocyteの相互作用
  • 乾癬患者と正常者の角化細胞を比べると、乾癬患者の方がT細胞の増殖への影響が大きい
  • 乾癬患者のT細胞は正常者の表皮に乾癬を生じさせた
  • 表皮細胞の遊走能などをTNF-α、IL-8などによって促進
  • 炎症部位に好中球や樹上細胞などを呼び寄せるようなケモカインが出される
  • 血管増殖因子を出す
  • transglutaminaseが感染患者では表皮全てで発現?
  • keratinocyteの分化に関わる
  • 通常は顆粒層のみで発現
  • 樹状細胞の関与?
  • 表皮細胞がケモカインを放出→樹状細胞がT細胞を刺激(IL-12/IL-23で抑制される)→T細胞がケラチノサイトの増殖させる。

病理組織像

  • 表皮肥厚 acanthosis:規則的に波打っている
  • 顆粒層消失 → ケラトヒアリン顆粒を作らないうちに角層に移行するため。
  • 錯核化 parakeratosis:角質層に核が残る
  • ムンロ微小膿瘍(好中球による無菌性膿瘍)
  • 真皮上層までリンパ球浸潤。好中球、樹状細胞の浸潤が認められる。
  • 病変部、非病変部移行部のkeratin16発現
  • keratinocyteの最終分化に関与
  • ケラチン16は炎症がひどいときに発現する


症状

  • 角化性丘疹が癒合した大小さまざまな紅色の局面を特徴とし、表面には典型的な鱗屑が付着

診断

検査

  • 蝋片現象陽性:皮疹の爪を爪などでこすった際に白色鱗屑が見られる
  • Auspitz現象陽性:鱗屑を剥がすと点状出血を認める(顆粒層減少と毛細血管拡張による)
  • Kobner現象陽性:しヒンのない部位に外傷などの刺激が加わるとそこに乾癬の皮疹ができる。

治療

  • 完全に治癒することはなく慢性に経過し、悪化・軽快の反復。日常生活に支障がなくなる程度まで直す。

軽症

  • 外用療法(つまり、局所療法)
  • 効果が不十分な場合はステロイド外用も考慮
  • ただし、very strong以上のステロイドを漫然と投与することは避けるべき
  • 少量のステロイドとビタミンD3の併用療法がトレンドらしい?
ビタミンD3による高カルシウム血症に注意
  • 全身療法
  • 紫外線照射、ビタミンA酸誘導体内服、免疫抑制薬内服

中等症

  • 紫外線治療(PUVA、narrow band UVB)
作用メカニズム;表皮角化細胞の増殖抑制、免疫抑制作用
副作用;火傷、発癌作用(ほかの免疫抑制剤との併用禁忌)、色素沈着(UVAの場合、まだら模様になりうる→narrow band UVBなら防ぐことができる)
  • PUVA:オキソラレン+UVA
  • narrow band UVB:311nm。発癌↓

重症

  • 全身療法
  • 作用メカニズム:T cellの活性化抑制
  • 副作用:腎機能障害(血清クレアチニンが30%以上上昇した場合、投与量を少なくするか、投与を中止することが必要)。紫外線療法との併用は禁忌(発癌リスク↑)
  • 作用メカニズム:分化誘導作用
  • 副作用;催奇形性(女性2年、男性6ヶ月の避妊が必要)、骨形成阻害(小児への長期投与は慎重に)、肝機能障害、高脂血症。(高頻度)口唇炎、手指の落屑。
  • 副作用が強いので最後の手段として使用する。
  • 作用メカニズム:表皮角化細胞の増殖抑制
  • 副作用:肝機能障害

日常生活治療、指導、補助

  • 痒みに対する処置~抗ヒスタミン剤、入浴、食べ物(刺激の強い食べ物)
  • 肥満、糖尿病、高脂血症の予防
  • アルコールの抑制、肝機能障害
  • スキンケア
  • 角化傾向が強い場合はサリチル酸

参考

  • 1. [charged] Epidemiology, pathophysiology, clinical manifestations, and diagnosis of psoriasis - uptodate [2]
  • 2.
http://sweetmemory.sakura.ne.jp/kansen/kansen03_1.html

USMLE

  • Q book p.289 9
  • A 30-year-old woman has chronic, silver-white, scaly patches with an erythematous border on the skin of her knees and elbows.


関節」

  [★]

joint joints, synovial joints
juncturasynovialis, articulationes synoviales
滑膜性の連結 synovial joint junctura synovialis

種類


炎」

  [★]

  • n.
  • comb form.
  • (炎症の接尾辞)itis
炎光炎症

関節炎」

  [★]

arthritis
関節


乾癬性」

  [★]

psoriatic
乾癬




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