一過性脳虚血発作

出典: meddic

transient cerebral ischemic attack, transient ischemic attack TIA
temporary ischemic attack ← 誤用なのでは?
脳卒中一過性神経発作 TNA



  内頚動脈系 椎骨脳底動脈系
運動障害 一側 一側/両側
感覚障害
視力障害 一過性黒内障 中心回避型視野欠損
小脳症状 なし 運動失調・動揺歩行
脳神経症状 構音・嚥下障害、複視
自覚症状 失語 回転性めまい、両眼がかすむ、嘔吐
発作回数/症候 少ない/同一 多い/変動
梗塞への移行 多い 少ない
関連血管 眼動脈、中大脳動脈 後大脳動脈、SCA、AICA、PICA

概念

  • 脳血管障害により突然、局所神経症状(片麻痺、失語症)を呈し、24時間以内(通常10-20分以内)に消失する病態
  • 後遺症は残さない
  • 脳梗塞と共通する機序で発症
  • 10-20%の例では脳梗塞に移行する

病因

以下の2つについては教科書に記載がある。
  • 微小塞栓によるTIA
  • 脳血管不全によるTIA


研修医当直御法度 症例帳 p.20
  • ショックにより脳血流不全を来し一過性脳虚血発作を起こしうる

検査

  • 画像検査
  • CT
  • 異常なし
  • MRI
  • (DWIで?)かなりの頻度で小梗塞が認められることが明らかにされている(IMD)

鑑別

PMID 23235138

治療

目標:脳梗塞の予防
  • 薬物療法:抗血小板薬

国試

参考

  • 1. [charged] Etiology and clinical manifestations of transient ischemic attack - uptodate [1]
  • 2. [PDF]TIA の新しい定義と概念
[display]http://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/050110904.pdf
  • 3. Special report from the National Institute of Neurological Disorders and Stroke. Classification of cerebrovascular diseases III.
  • 脳血管疾患の分類
  • [No authors listed]
  • Stroke; a journal of cerebral circulation.Stroke.1990 Apr;21(4):637-76.
  • PMID 2326846


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/03/10 21:08:29」(JST)

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UpToDate Contents

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和文文献

  • TIAの病態と新しい考え方 (特集 脳卒中診療のトピックス)
  • 星野 岳郎,内山 真一郎
  • 救急医学 36(8), 911-915, 2012-08
  • NAID 40019412512
  • 急性脳血管症候群(ACVS)の概念 (特集 脳卒中診療のトピックス)
  • 脳卒中地域診療体制の現状と展望 (特集 脳卒中診療のトピックス)
  • 抗凝固・抗血小板とアンチエイジング(第5回)抗凝固・抗血小板薬によるアンチエイジング : 脳疾患予防から
  • 矢坂 正弘
  • Anti-aging science : 脳心血管抗加齢研究会機関誌 4(2), 123-129, 2012-07
  • NAID 40019402393

関連リンク

脳梗塞の前兆(TIA:一過性脳虚血発作)のページです。ATIS WEBは、脳梗塞や心筋梗塞など虚血性イベントの原因として注目されるアテローム血栓症についての疾患・病態・成因・治療法などを解説する総合情報サイトです。
一過性脳虚血発作(TIA)。一過性脳虚血発作(TIA)とはどんな病気か 一過性脳虚血発作(TIA)とは、脳に行く血液の流れが一過性に悪くなり、運動麻痺、感覚障害などの症状が現れ、24時間以内、多くは数分以内にその ...
Q1:一過性脳虚血発作とはどういうものですか? Q2:一過性脳虚血発作の症状は何ですか? Q3:どのような検査で診断するのですか? Q4:治療としてはどうなのですか? Q5:一過性虚血発作で注意すべきことは何です ...

関連画像

一過性 脳 虚血 発作 とは 96 詳細はhttp://medical.nikkeibp.co.jp 図9:一過性脳虚血発作一過性 脳 虚血 発作 とは 脳卒中 は 何 の 前触れ も ない 変わる 脳梗塞 治療 こんな  栓子による一過性脳虚血発作個数


★リンクテーブル★
先読みTNA」「一過性神経発作
国試過去問096A053」「105D023」「102I045」「081B058
リンク元脳梗塞」「抗リン脂質抗体症候群」「脳卒中」「本態性高血圧症」「脳血管障害
拡張検索ラクナ一過性脳虚血発作
関連記事虚血発作」「一過性」「脳虚血」「虚血」「発作

TNA」

  [★]

一過性神経発作」

  [★]

transient neurological attack, TNA

096A053」

  [★]

  • 32歳の女性。一昨日からの下肢の腫脹を主訴に来院した。3回の流産歴がある。左下肢に熱感を伴う有痛性の腫脹を認める。左足を背屈すると腓腹部に疼痛が生じる。血液所見:赤血球370万、Hb11.0g/dl、白血球3,200、血小板8万。プロトロンビン時間(PT)112秒(基準10~14)、APTT62秒(基準対照32.2)。抗核抗体160倍(基準20以下)。
  • この疾患でみられるのはどれか。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 096A052]←[国試_096]→[096A054

105D023」

  [★]

  • 62歳の女性。めまいを主訴に来院した。今朝、目が覚めて起き上がろうとしたとき、周りがぐるぐる回る激しいめまいと嘔気とを自覚した。めまいは臥位安静によって数十秒で軽快する。頭痛、耳鳴、難聴および四肢の筋力低下を認めない。頭位変換眼振検査で左下懸垂頭位にて時計回り、右側臥位にて反時計回りの減衰する回旋性眼振を認める。
  • 考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105D022]←[国試_105]→[105D024

102I045」

  [★]

  • 50歳の男性。半年前に右眼の一過性の視力障害をきたした後、月に1回程度の左上下肢の脱力発作を繰り返している。脳血管造影写真で想定される病変はどれか。
  • a. 右総頸動脈閉塞
  • b. 右内頸動脈起始部狭窄
  • c. 右内頸動脈終末由狭窄
  • d. 右中大脳動脈狭窄
  • e. 右後大脳動脈閉塞
[正答]
※国試ナビ4※ 102I044]←[国試_102]→[102I046

081B058」

  [★]

  • 一過性脳虚血発作について、頚動脈系と椎骨脳底動脈系との鑑別に重要なのはどれか
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

脳梗塞」

  [★]

cerebral infarction, brain infarction
一過性脳虚血発作 transient ischemic attack TIA
脳塞栓症脳血栓症
  • 神経系 091015II(脳梗塞における血液マーカー),091016III,091016IV

疫学

  • 脳卒中に占める割合:アテローム血栓性梗塞24.1%、ラクナ梗塞22.7%、心原性脳塞栓症19.2%、その他の脳梗塞5.1% (ガイドライン1)

分類

アテローム血栓性脳梗塞

  • 定義:脳を灌流する頭蓋内外の主幹動脈のアテローム硬化を原因とする梗塞
  • 機序:塞栓性、血栓性、血行力学性
  • 血栓性:アテロームプラークの破綻→血管内皮下組織への血小板の付着→血小板活性化・凝集→(主に)血小板凝集塊の形成
  • 血行力学性:主幹動脈の狭窄や閉塞
  • 好発部位:内頚動脈(起始部、サイフォン部)、中大脳動脈(水平部)、後大脳動脈(近位部)、椎骨動脈(起始部、終末部)、脳底動脈
  • 危険因子:高血圧、糖尿病、高脂血症

心原性脳塞栓

  • 定義:心臓内の栓子や心臓を経由する栓子が急激に脳動脈を閉塞する
  • 機序:塞栓性
  • 塞栓性:血液うっ滞→血液凝固カスケードの活性化→トロンビン生成の亢進→フィブリン形成の進展
  • 合併:出血脳梗塞(高率に移行)

ラクナ梗塞 高血圧と関連

  • 定義:一本の穿通枝動脈閉塞による直径1.5cm未満の小さな梗塞
  • 機序:細小動脈硬化、微小塞栓、血栓・塞栓症、血行力学性
  • 細小動脈硬化:高血圧に対抗してリポヒアリノーシス(微小動脈硬化・血管硬化)が起こり血管が狭窄
  • 微小塞栓:脳内外の微少な塞栓物質による
  • 穿通枝動脈の微小粥腫
  • 穿通枝分岐部の分枝粥腫(cf.branch atheromatous disease, BAD)→穿通枝動脈が起始部から閉塞して起こる
  • 危険因子:高齢、高血圧
  • 好発部位:基底核、比較、橋、支障、内包後脚、側脳室外側の大脳深部白質

比較

SQ.515
  アテローム血栓性脳梗塞 ラクナ梗塞 心原性脳塞栓
発症機序 血栓性
塞栓性
血行力学性
血栓症 塞栓性
好発年齢 高齢者 高齢者 若年者もあり
発症時刻 起床時 覚醒時 日中活動時
発症様式 緩徐進行 比較的緩徐進行 突発的
意識障害 軽度 なし しばしば高度
大脳皮質症状 時にあり なし あり
基礎疾患 高血圧
糖尿病
高脂血症
高血圧 心疾患

リスクファクター

  • 高血圧、心筋梗塞、心房細動、糖尿病、高脂血症、無症候性頚動脈病変
血圧:(脳梗塞全般)140/90mmHg以上。(ラクナ梗塞)130/85mmHg以上

生活習慣因子

  • 喫煙、飲酒、身体活動性、食事

検査

画像検査では超急性期には拡散強調画像が有用。CTではearly CT signを確認する。

CT

early CT sign


  • 発症2日後:[show details]

MRI

  • 拡散強調画像:超急性期で梗塞部が高信号を呈する。
  • T1:急性期以降(1日~)に低信号
  • T2:6時間以降に高信号を呈する(細胞腫脹)。

治療

治療 YN.J-81
時期 ラクナ梗塞 アテローム血栓性脳梗塞 心原性塞栓症
超急性期(~3時間) 血栓溶解療法(t-PA静注)
超急性期+急性期 脳保護薬(エダラボン)
急性期(~2週間) 抗血小板療法(アスピリン)
抗血小板療法(オザグレル) 抗凝固療法(ヘパリンワルファリン)
  選択的トロンビン阻害薬(アルガトロバン)
抗浮腫療法(グリセロール)

予後

ガイドライン1
  • 入院時NIH Stroke Scale(NIHSS)スコアの中央値:ラクナ梗塞4、アテローム血栓性脳梗塞6、心原性脳塞栓症14、その他5
  • 退院時のmodified Rankin Scale(mRS)3-5の転帰不良(及び死亡)の割合:ラクナ梗塞22.6%(死亡率1.1%)、アテローム血栓性脳梗塞41.4%(6.9%)、心原性脳塞栓症44.8%(18.6%)、29.8%(10.3%)
  • 重症度:心原性脳塞栓症>アテローム血栓性脳梗塞>ラクナ梗塞

国試

ガイドライン

  • 1. 脳卒中治療ガイドライン2009
[display]http://www.jsts.gr.jp/jss08.html



抗リン脂質抗体症候群」

  [★]

antiphospholipid syndrome, antiphospholipid antibody syndrome, anti-phospholipid syndrome, anti-phospholipid antibody syndrome, APS
抗リン脂質症候群
[[]]

概念

病因

疫学

症状

  • 動静脈血栓症
  • 胎盤内の血栓形成→胎盤機能不全。妊娠5-6か月に多い。明らかな基礎疾患のない習慣流産患者のうちの20%を占める。3回続けて流産した場合は疑われる。

REU.188

皮膚 網状皮斑、浅在性血栓性静脈炎、爪下線状出血足潰瘍、皮膚遠位部虚血、皮膚梗塞、blue-toe syndrome
神経系 一過性脳虚血脳卒中多発梗塞性認知症舞踏病横断性脊髄炎脳症片頭痛pseudotumor cerebri、脳静脈血栓
心臓 狭心症心筋梗塞、冠状動脈症、心弁膜症疣贅、心臓内血栓
肺塞栓肺高血圧
血液 血小板減少溶血性貧血
消化器 Budd-Chiari syndrome肝梗塞
腎臓 糸球体血栓、腎不全高血圧の亢進、腎動脈血栓、腎静脈血栓
産科系 胎児喪失、子宮内胎児発育遅延HELLP症候群羊水過少
眼科 網膜静脈閉塞網膜動脈閉塞、血管閉塞性網膜症、虚血性視神経症
内分泌 副腎不全
筋骨格系 阻血性壊死(?)
  • SLE様症状(蝶形紅斑、DLE、光線過敏症など)もありうる

診断

診断基準 REU.190

臨床症状1椎上、検査基準1つ以上を満たしたとき、抗リン脂質抗体症候群と診断
  • 臨床症状
  • 1. 血栓症:動脈、静脈、小血管
  • 2. 妊娠合併症
  • a. 妊娠10週以降の胎児死亡
  • b. 重症子癇前症、子癇、あるいは重症胎盤機能不全による34週以前の早産
  • c. 3回以上続けての妊娠10週以前の自然流産
  • 検査基準

検査

→ 梅毒血清反応(STS):偽陽性
抗β2-GFI/カルジオリピン複合体抗体
→ リン脂質依存性の血液凝固反応の阻害(内因系) → APTT:延長。PT:正常
  • 血小板減少 ← 血栓症

治療

予後

予防

脳卒中」

  [★]

cerebral stroke, cerebral apoplexy,stroke
apoplexia cerebri
卒中脳血管障害 cerebrovascular disorders, cerebrovascular diseases

概念

  • 突発的に出現する精神症状・神経症状であり、脳血管の病的状態に起因するもの
  • 脳梗塞(血栓症、塞栓症)
  • 脳出血(実質内の出血)、クモ膜下出血

疫学

参考1
  • 死因:第3位
  • 全国の寝たきり患者の原因疾患の第1位
  • 病型別頻度:()
  • 厚労省の患者調査 傷病分類はこれ → [[2]]

リスク因子

参考1
  • 最大のリスク因子は高血圧
  • 年齢、男性、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、心房細動、大量飲酒

参考

  • 1. 脳卒中治療ガイドライン2009
[display]http://www.jsts.gr.jp/jss08.html


-stroke


本態性高血圧症」

  [★]

essential hypertension
本態性高血圧原発性高血圧 一次性高血圧 primary hypertension
高血圧
[show details]


  • 成人の高血圧症のうち約90%を占める。薬物治療による反応性がよい
  • 高血圧 + HT家族歴 + 二次性高血圧の除外

症状

治療

  • 1. 生活習慣の修正:減塩・減量・節酒・禁煙・運動励行など生活習慣の修正
  • 2. (1.が不応の時)薬物治療


脳血管障害」

  [★]

脳血管疾患 cerebrovascular disease CVD, cerebral artery disease, cerebro-vascular disease, cerebral arterial disease
脳血管障害 cerebrovascular disorder
脳血管性疾患
cerebrovascular accident CVA
脳卒中

分類

SCN.204
a) 機序
(1) 血栓性
(2) 塞栓性
(3) 血行力学性
b) 臨床的カテゴリー
(1) アテローム血栓性
(2) 心原性
(3) ラクナ梗塞
(4) そのほか

リスク因子



ラクナ一過性脳虚血発作」

  [★]

lacunar transient ischemic attack
ラクナTIA


虚血発作」

  [★]

ischemic strokeischemic insult
虚血性脳卒中虚血侵襲
[show details]

一過性」

  [★]

transienttransitoryephemeraltransiently
過渡応答過渡的一日限りトランジェント一過的一過性型

脳虚血」

  [★]

cerebral ischemiacerebral ischaemiabrain ischemia
虚血性脳症脳虚血症脳貧血



虚血」

  [★]

ischemia, hypoemia
ischaemia
イスケミア阻血



発作」

  [★]

attack, paroxysm, ictus, insult, fit, stroke





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