ウイルス

出典: meddic

virus
ウイルス粒子 virus particleビリオン virion
微生物学抗ウイルス薬国試に出がちなウイルス

ウイルス一覧

亜科 疾患名 エンベロープ ゲノム 逆転写 感染経路 ウイルス学的特徴
レオ オルソレオウイルス属 レオウイルス   × 二本鎖RNA   ×    
オルビウイルス属          
ロタ ロタウイルス 消化管感染症、冬期乳児下痢症 遺伝子分節 糞口  
コルチウイルス属 コロラドダニ熱ウイルス        
カリシ ノロ ノーウォークウイルス 急性胃腸炎 一本鎖RNA +      
サポウイルス属 サッポロウイルス 急性胃腸炎    
ピコルナ エンテロ ポリオウイルス 急性灰白髄炎     RNAウイルス中最小
コクサッキーウイルスA群 手足口病ヘルパンギーナ  
コクサッキーウイルスB群 流行性筋痛症心筋炎  
エンテロウイルス 急性出血性結膜炎  
ライノウイルス属 ライノウイルス かぜ症候群 接触・飛沫
ヘパト A型肝炎ウイルス A型肝炎 経口
アストロウイルス科 アストロ アストロウイルス 胃腸炎   糞口  
ヘペウイルス科 ヘペウイルス属 E型肝炎ウイルス E型肝炎 経口  
フラビ フラビウイルス属 黄熱ウイルス 黄熱病  
デングウイルス デング出血熱  
日本脳炎ウイルス    
セントルイス脳炎    
マレー渓谷脳炎    
ウエストナイル    
中央ヨーロッパ脳炎   ダニ  
ロシア春夏脳炎 日本脳炎  
ヘパシ C型肝炎ウイルス C型肝炎    
トガ ルビ 風疹ウイルス 風疹      
アルファ シンドビスウイルス シンドビス熱    
チクングニアウイルス チクングニア    
東部ウマ脳炎ウイルス 東部ウマ脳炎    
西部ウマ脳炎ウイルス 西部ウマ脳炎    
ベネズエラウマ脳炎ウイルス ベネズエラウマ脳炎    
レトロ デルタレトロウイルス属 ヒトTリンパ球向性ウイルス 成人T細胞白血病   母乳  
レンチ ヒト免疫不全ウイルス AIDS 血液・性  
コロナ コロナ コロナウイルス かぜ症候群   ×    
SARSコロナウイルス SARS    
フィロ マールブルグ様 マールブルグウイルス マールブルグ病 一本鎖RNA -   感染組織接触  
エボラ様 エボラウイルス エボラ出血熱  
ラブド リサウイルス属 狂犬病ウイルス 狂犬病      
ブニヤ ブニヤウイルス属 カリフォルニア脳炎ウイルス カリフォルニア脳炎      
ハンタ ハンターンウイルス 腎症候性出血熱 齧歯・飛沫  
ナイロ クリミア・コンゴ出血熱ウイルス クリミア・コンゴ出血熱 ダニ・血液  
フレボ リフトバレー熱ウイルス リフトバレー熱    
オルソミクソ A型インフルエンザウイルス属 A型インフルエンザウイルス インフルエンザ 遺伝子分節 飛沫・空気 直径80-120nm
B型インフルエンザウイルス属 B型インフルエンザウイルス
C型インフルエンザウイルス属 C型インフルエンザウイルス  
トゴトウイルス属 トゴトウイルス      
ドーリウイルス      
パラミクソ パラミクソウイルス属 パラインフルエンザウイルス パラインフルエンザ感染症      
ムンプスウイルス 流行性耳下腺炎 飛沫  
モルビリ 麻疹ウイルス 麻疹    
ニューモウイルス属 RSウイルス かぜ症候群    
アレナ アレナウイルス属 ラッサウイルス ラッサ熱   体液接触 RNAウイルス最大
リンパ性脈絡髄膜炎ウイルス 無菌性髄膜炎、発熱性疾患など
フニンウイルス アルゼンチン出血熱
マチュポウイルス ボリビア出血熱
グアナリトウイルス ベネズエラ出血熱
  デルタ D型肝炎ウイルス   閉環状   血液  
パルボ パルボ エリスロ B19ウイルス 伝染性紅斑 × 一本鎖DNA   × 接触・飛沫 DNAウイルス最小
0.02μm
デペンド アデノ随伴ウイルス    
ポリオーマ ポリオーマウイルス属 JCウイルス 進行性多巣性白質脳症 二重鎖DNA    
パピローマ パピローマウイルス属 ヒトパピローマーウイルス 尋常性疣贅ミルメシア扁平疣贅
尖圭コンジロームCINEV
   
アデノ マストアデノ ヒトアデノウイルス 急性熱性咽頭炎
急性上気道疾患
アデノウイルス肺炎
乳幼児急性胃腸炎
小児腸重積
急性出血性膀胱炎
咽頭結膜熱(プール熱)
急性濾胞性結膜炎
流行性角結膜炎(はやり目)
接触・飛沫  
ヘパドナ オルソヘパドナ B型肝炎ウイルス B型肝炎 環状,
GAPあり
   
ヘルペス アルファヘルペス シンプレックス ヒトヘルペスウイルス1
(単純ヘルペスウイルス1型)
口唇ヘルペス 直鎖状 ×    
ヒトヘルペスウイルス2
(単純ヘルペスウイルス2型)
陰部ヘルペス    
バリセラウイルス属 ヒトヘルペスウイルス3
(水痘・帯状疱疹ウイルス)
水痘帯状疱疹    
ベータヘルペス サイトメガロウイルス属 ヒトヘルペスウイルス5(サイトメガロウイルス)      
ロゼオウイルス属 ヒトヘルペスウイルス6 突発性発疹    
ヒトヘルペスウイルス7 突発性発疹    
ガンマヘルペス リンフォクリプトウイルス属 ヒトヘルペスウイルス4
(EBウイルス)
バーキットリンパ腫
上咽頭癌
伝染性単核球症
   
ラディノウイルス属 ヒトヘルペスウイルス8 カポジ肉腫キャッスルマン病    
ポックス 脊椎動物ポックス オルトポックスウイルス属 痘瘡ウイルス 天然痘      

感染経路による分類 SMB.374

呼吸器粘膜の局所感染 ライノウイルス
アデノウイルス
コロナウイルス
RSウイルス
インフルエンザウイルス
全身感染 ムンプスウイルス
麻疹ウイルス
風疹ウイルス
ハンタウイルス
水痘・帯状疱疹ウイルス
ラッサウイルス
天然痘ウイルス

学名

目(order, -virales), 科(family, -viridae), 亜科(subfamily, -virinae), 属(genus, -virus), 種(species)

増殖過程

  • 吸着 absorption
  • 侵入 penetration
  • 脱殻 uncoating
  • ゲノムの複製 replication、遺伝子発現 transcription
  • ウイルス粒子の組み立て assembly
  • 放出 release

感染の分類

持続時間

  • 急性感染
  • 慢性感染

ゲノム

  • 一本鎖RNA(-)をゲノムとするウイルスはウイルス粒子内にRNA依存性RNA合成酵素を有する。






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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/17 14:56:49」(JST)

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和文文献

  • 臨床研究・症例報告 手足口病による脳幹脳炎の1例
  • 竹下 佳弘,松本 貴子,毎原 敏郎
  • 小児科臨床 65(10), 2197-2202, 2012-10
  • NAID 40019415448
  • 臨床研究・症例報告 北海道におけるRSウイルス感染症流行の変化
  • 鹿野 高明,工藤 絵理子,佐々木 大輔 [他]
  • 小児科臨床 65(10), 2191-2195, 2012-10
  • NAID 40019415433
  • 臨床研究・症例報告 発病初期に呼吸障害が急速に進行したインフルエンザ(H1N1)2009ウイルス感染児の3例
  • 小山 隆之,吾妻 大輔,天方 かおり [他]
  • 小児科臨床 65(10), 2183-2190, 2012-10
  • NAID 40019415425

関連リンク

ウイルス (ヴィールス、ウィルス、virus)は、他の生物の細胞を利用して、自己を複製 させることのできる微小な構造体で、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸から なる。 生命の最小単位である細胞をもたないので、生物学上は非生物とされている。
コンピュータウイルス (computer virus) とは 、広義ではコンピュータに被害をもたらす ...

関連画像

ウイルス学分野ウィルスイメージVR画像インターネットウイルス対策 アイチウイルスの紹介・食中毒 スーパーインフルエンザウィルスウイルス学分野

添付文書

薬効分類名

  • アレルゲン検査薬

販売名

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」卵黄

効能または効果

診断

  • アレルギー性疾患のアレルゲンの確認
  • 用法及び用量
    診断
    通常乱刺または切皮法により皮膚面に出血しない程度に傷をつけ、本品1滴を滴下し、15〜30分後に膨疹径が対照の2倍以上または5mm以上を陽性とする。

重大な副作用

ショック

(頻度不明)

  • ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、くしゃみ、蕁麻疹、血管浮腫、不快感、口内異常感、喘鳴、耳鳴等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。


★リンクテーブル★
先読み国試に出がちなウイルス」「virion」「virus particle
国試過去問099A057」「105D047」「106G048」「099C006」「102B045」「096H017」「104D018」「107E035」「104I018」「096E036」「103B026
リンク元B型肝炎ウイルス」「100Cases 76」「母子感染」「100Cases 27」「インターフェロン

国試に出がちなウイルス」

  [★]

ウイルスよりピックアップ

QB.C-496
Family
ウイルス科
-viridae
Subfamily
ウイルス亜科
-virinae
Genus
ウイルス属
-virus
亜科 疾患名
ピコルナウイルス       コクサッキーウイルスA群 手足口病ヘルパンギーナ
コクサッキーウイルスB群 流行性筋痛症心筋炎
パラミクソウイルス ニューモウイルス     RSウイルス 上気道炎間質性肺炎
アデノウイルス マストアデノウイルス アデノ マストアデノ ヒトアデノウイルス 急性熱性咽頭炎
急性上気道疾患
アデノウイルス肺炎
乳幼児急性胃腸炎
小児腸重積
急性出血性膀胱炎
咽頭結膜炎
急性濾胞性結膜炎
流行性角結膜炎
ヘルペスウイルス アルファヘルペスウイルス シンプレックスウイルス ヘルペス アルファヘルペス シンプレックス ヒトヘルペスウイルス1
(単純ヘルペスウイルス1型)
口唇ヘルペス
ヒトヘルペスウイルス2
(単純ヘルペスウイルス2型)
陰部ヘルペス
ベータヘルペスウイルス サイトメガロウイルス ベータヘルペス サイトメガロウイルス属 ヒトヘルペスウイルス5(サイトメガロウイルス) 日和見感染

virion」

  [★]

viral particlevirus particle

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「(virology) a complete viral particle; nucleic acid and capsid (and a lipid envelope in some viruses)」

virus particle」

  [★]

viral particlevirion

099A057」

  [★]

  • 50歳の女性。廊下に立ってボーッとしている状態を家族に発見され、まとまりのない言動がみられるようになったため、救急車で搬送された。
  • 1週前からかぜ症状と軽度の頭痛とを訴えていた。近医で感冒と診断され解熱鎮痛薬を処方されたが、症状の改善なく、昨夜から激しい頭痛が生じ、数回嘔吐した。
  • 意識はJCSでII-30。身長160cm、体重58kg、体温39.8℃。呼吸数24/分。脈拍104/分、整。血圧160/90mmHg。頚部のリンパ節腫脹はない。胸部に心雑音はなく、ラ音を聴取しない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。眼底にうっ血乳頭はなく、瞳孔は正円同大、対光反射は両側正常で、眼球頚反射は正常である。明らかな筋力低下はなく、不随意運動も認めない。痛み刺激に対する反応に左右差はない。深部(腱)反射は正常で病的反射を認めない。項部硬直があり、Kernig徴候陽性である。
  • 血液所見:赤血球425万、Hb13.1g/dl、Ht40%、白血球12,000(好中球67%、単球6%、リンパ球27%)、血小板16万。血清生化学所見AST35単位、ALT44単位。CRP27.0mg/dl。
  • 脳脊髄液所見:初圧250mmH2O(基準70~170)、細胞数980/μl(基準0~2)(多形核球970、単核球10)、蛋白403mg/dl(基準15~45)、糖4mg/dl(基準50~75)。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 099A056]←[国試_099]→[099A058

105D047」

  [★]

  • 40歳の男性。小学校教諭。 5日間続く発熱と全身倦怠感とを主訴に来院した。2週前に林間学校から帰ってきた。林間学校では野外活動を引率した。帰宅して9日後から発熱と倦怠感とを訴え、自宅近くの診療所でセフェム系抗菌薬の投与を受けていたが、症状が改善しないため紹介されて受診した。意識は清明。体温38.5℃。脈拍92/分、整。呼吸数24/分。血圧122/76mmHg。右前腕に皮疹を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を4cm触知する。脾を触知しない。血液所見:赤血球396万、Hb 12.0g/dl、Ht 38%、網赤血球1.2%、白血球7,800(桿状核好中球12%、分葉核好中球51%、好酸球2%、好塩基球1%、単球6%、リンパ球28%)、血小板8.1万。血液生化学所見:尿素窒素 18mg/dl、クレアチニン 0.6mg/dl、総ビリルビン 0.9mg/dl、AST 364IU/l、ALT 451IU/l、LD 736IU/l(基準176-353)。CRP 8.3mg/dl。皮疹の写真(別冊No.19)を別に示す。
  • 病原体として考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105D046]←[国試_105]→[105D048

106G048」

  [★]

  • 12歳の男児と7歳の男児。兄弟で同じ小学校に通っている。兄は昨日から、 38℃の発熱があり、血便を伴わない下痢、腹痛および嘔吐がみられている。弟は今朝から腹痛と嘔吐とを訴えている。兄の学級では36人中8人が、弟の学級では30人中7人が下痢や嘔吐などの消化器症状で欠席している。欠席者の便からノロウイルスが検出されたと保健所から連絡があったという。
  • この兄弟の保護者への説明として正しいのはどれか。
  • a 「便でベロトキシンの検査を行います」
  • b 「家族の検診について市から連絡が来ます」
  • c 「食中毒の疑いとして教育委員会に届け出ます」
  • d 「通常の石鹸と流水とで手洗いを励行して下さい」
  • e 「ウイルスが検出されなくなるまで学校は出席停止になります」


[正答]


※国試ナビ4※ 106G047]←[国試_106]→[106G049

099C006」

  [★]

  • 26歳の女性。1週前からの全身倦怠感、発熱および咽頭痛を主訴に来院した。扁桃は発赤し、白苔が付着している。頭部にリンパ節腫脹を認める。胸部聴診では心音、呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を2cm触知し、肺濁音界の拡大を認める。
  • 血液所見:赤血球386万、Hb11.5g/dl、Ht35%、白血球11,000(桿状核好中球10%、分葉核好中球30%、好酸球2%、好塩基球1%、リンパ球45%、異型リンパ球12%)、血小板13万。
  • 血清生化学所見:総ビリルビン1.0mg/dl、AST186単位、ALT196単位、LDH670単位(基準176~353)。
  • 予想される病原体はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099C005]←[国試_099]→[099C007

102B045」

  [★]

  • 33歳の男性。発熱腹痛嘔吐および下痢を主訴に来院した。東南アジアに1週間出張して一昨日帰国した。昨日昼から急に悪心、嘔吐とともに39℃台の発熱と腹痛とが出現した。最初は、便意はあるものの排便がみられず、さしこむような腹痛が何度も出現したが、その後水様下痢が頻回となり、便に血液、粘液および膿を混じるようになった。
  • 原因微生物はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102B044]←[国試_102]→[102B046

096H017」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 096H016]←[国試_096]→[096H018

104D018」

  [★]

  • 膵癌について正しいのはどれか。
  • a 女性に多い。
  • b 膵頭部に多い。
  • c 肝癌よりも予後が良い。
  • d 罹患率が低下している。
  • e ウイルス感染と関連が深い。
[正答]


※国試ナビ4※ 104D017]←[国試_104]→[104D019

107E035」

  [★]

  • ウイルスが原因となるのはどれか。2つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 107E034]←[国試_107]→[107E036

104I018」

  [★]

  • ウイルスが原因となるのはどれか。 2つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 104I017]←[国試_104]→[104I019

096E036」

  [★]

  • 妊娠後半期に起こる膣炎の原因で最も多いのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 096E035]←[国試_096]→[096E037

103B026」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 103B025]←[国試_103]→[103B027

B型肝炎ウイルス」

  [★]

hepatitis B virus, HBV, hepatitis virus B
ウイルス肝炎B型肝炎肝炎ウイルス

ウイルス学

抗原&および抗体

HBs抗原 HBsAg 表面抗原である。HBs抗原(+)はウイルスが体内に存在することを示す。
抗HBs抗体 anti-HBs 中和抗体である。抗HBs抗体(+)は過去にHBVに感染して治癒しているか、HBVワクチンを接種されているかをしめす。
HBc抗原 HBcAg HBVを構成するタンパク質であるが、キャプシド内のタンパク質である。
抗HBc抗体-IgM IgM anti-HBc 感染初期に現れ、数ヶ月後に消える。急性肝炎の診断に使用される。
抗HBc抗体-IgG IgG anti-HBc 抗HBc抗体-IgMに少し遅れて現れ、ほぼ生涯にわたって血中に存在する。過去にHBVにかかったことを示す。 
HBe抗原 HBe HBe抗原は発症に遅れて一ヶ月後から増加し始め、治癒した後2,3ヶ月かけて減少する。HBe抗原(+):HBVが増殖する際に過剰に作られるタンパク質。HBVの活発な増殖を示しており、感染力が強いことを示す。
抗HBe抗体 anti HBe 抗HBe抗体(+):HBVウイルス量と増殖が落ち着いていることを示しており、感染力が弱いことを示す。

HBcAg

HIM.1935
  • ヌクレオキャプシドはC geneがコードしている。ヌクレオキャプシド:に発現している抗原をHBcAgという。

HBeAg

HIM.1935
  • C geneがコード。スタートコドンが箇所有り、precore regionから開始するものは小胞体シグナルを含み、細胞外に分泌される。core regionから翻訳されたものがnucleocapsid particleの組み立てに用いられる。この蛋白はRNAと結合する。ウイルスの増殖性・感染性と関係がある。HBs-Ag陽性キャリアの母親が妊娠・出産して子供にHBVが伝播する確率は、HBeAg陽性で90%、HBe陰性で10-15%。3ヶ月を越えてHBeAg陽性だったら、慢性化した事の証。(HIM.1933)
  • HBeAgは、HBsAgと同時かあるいはそのちょっと後に出現する。急性のB型肝炎の場合は、ALTがピークをつけたあたりで検出できなくなる。

初感染時に、末梢血でみられる血清学的変化の順番

  • IgM anti-HBc (対応抗原が末梢血に出てこないから検出が容易という訳じゃよ、たぶん) -> anti-HBe ->anti-HBs

HBV抗原の局在

QB.278
  • HBsAg:肝細胞質内
  • HBeAg:肝細胞質内
  • HBcAg:肝細胞核内? ← ホントかな。末梢血に出ないというだけじゃね?

抗原/抗体の状態

  HBs抗原 抗HBs抗体 抗HBc抗体 HBe抗原 抗HBe抗体 RT-PCR
未感染者 - - - - - -
ワクチン接種者 - + - - - -
既感染者 - + + - + -
キャリア + - +++ + - +
- +

慢性化

  • HBsAgが6ヶ月以上陽性で、IgG anti-HBcが優性となり、anti-HBsは検出できないか検出限界以下となる。このころにHBV DNAは末梢血・肝細胞の核内に存在し、free or episomal form(エピソーム)として存在する。
  • 1. replacative stage: HBVの増殖や肝障害が激しい。このstageにおいてHBV DNAは量的, HBeAgは質的なマーカーとなる。
  • 2. nonreplacative stage: 年に~10%の割合で起こる。HBeAg陽性からanti-HBeへの血清変換(seroconversion)が起こる。この時期にたいていALTが上昇するが、身体の細胞性免疫がウイルスを排除したと考えられている。このころにはHBV DNAは核内に存在して、宿主のゲノム内にintegrateされている。末梢血にはウイルス粒子ではなく、球状・管状のウイルス粒子がみられる。肝臓の障害もやんでいる傾向にある。時に、HBeAgへの血清変換とHBV DNAの上昇、IgM anti-HBcの出現を伴ってウイルスの再活性化が起こる。IgM anti-HBcはウイルスの再活性化でも起こるから、初感染の指標としては使えないね。患者の病歴が重要。(HIM.1935)
  • 血清変換は細胞性免疫が減弱した老人で起こりにくく、若者に多い。
  • 3. inactive HBV carrier: nonreplicative stageに入った患者のうち、活動性の肝障害がないヒトを指している。

ウイルスの生活環

  • when packaging within viral peoteins is complete, synthesis of the incomplete plus strand stops

侵入&増殖

  • ウイルスDNAは核内に移行
  • ニックの入った鎖がDNAポリメラーゼに修復され2本鎖環状DNAとなる

遺伝子型

遺伝子型 A C
地域 海外? 日本
慢性化 する しにくい
重症度 軽い 重い
IFN効果 奏効しやすい 奏効しにくい
腫瘍   肝細胞癌発症しやすい


潜伏期

  • 60-160日
  • 約35日でHBV DNAが検出可能
  • 約59日でHBs抗原が検出可能

感染経路

  • 水平感染:医原性(汚染した血液製剤の投与や輸血)
  • 血液、体液、分泌液(唾液)が粘膜と接触することで引き起こされる
  • 垂直感染:母子感染(経産道感染。経胎盤感染しない。母乳感染なし。) ⇔ ときに経胎盤感染するらしい(G10M.168)

G10M.168

  胎内感染 分娩時感染 母乳時感染
経胎盤感染 上行性感染 経胎盤感染 産道感染 母乳感染
ウイルス B型肝炎ウイルス × ×

疫学

  • 世界中に存在する
  • 流行地:中国、東南アジア、サハラ砂漠地域、アマゾン川流域、太平洋湾岸地域

症状

急性肝炎

  • 発熱
  • 黄疸

慢性肝炎

  • 慢性化:約10% ←疫学的な値と思う

合併症

経過

感染後、10%がキャリアーとなり慢性化する

急性B型肝炎 (SMB.547)

  • 急性B型肝炎→慢性B型肝炎
  • 免疫能が正常な人に感染した場合、長い潜伏期の後にA型肝炎様の症状を発症する。2-4ヶ月で治癒する
  • 1-2%の確率で劇症肝炎を引き起こす

慢性B型肝炎 (SMB.547)

  • HBVキャリア:血中のHBs抗原が6ヶ月以上にわたり陽性である
  • 無症候性キャリア:自発症状がない
  • キャリアとなるとウイルス量は多いが肝障害がない無症候性キャリアとなる ← 免疫系が誘導されていない。免疫寛容の状態
  • 10-30歳で肝炎を発症し、多くの場合、B型肝炎ウイルスを排除する方向に向かっていく(HBe抗体が立ち上がる)が、10%の症例で肝炎が持続する。HBe抗体が立ち上がっても5-10%の症例で変異型HBVにより肝炎が持続する。肝炎が持続すると肝硬変、原発性肝癌を生じる (SMB.547)

検査

  • B型肝炎ウイルス表面抗原(HBs Ag)

治療

治療薬

急性肝炎

  • 補助的療法

慢性肝炎

インターフェロン
  • 目的:ウイルス増殖抑制による肝炎の沈静化
  • 対象
  • seroconversion(HBe抗原→HBe抗体)しにくいHBe抗原陽性活動性肝炎
  • HBV DNA陽性・HBe抗体陽性活動性肝炎

ラミブジン

  • 目的:救命
  • 絶対適応:重症化、重症化の予想される慢性肝炎、活動性肝硬変、F3/A3の慢性肝炎、発症早期の劇症肝炎
  • 相対適応:35歳以上のF2/A2慢性肝炎
  • 禁忌  :35歳以下でF1/A1慢性肝炎
炎症:A1<A2<A3、線維化の程度F1<F2<F3<F4
ラミブジン耐性株

検査

予防

  • HBワクチン
  • HBIG(抗HBsヒト免疫グロブリン)

母子感染の予防

  • 1. 妊婦:HBs抗原検査を行う
↓陽性
  • 2. 妊婦:HBe抗原検査を行う
  • 2-a.(HBe陽性)ウイルス量が多い場合の予後 :感染率100%, キャリア化率80-90%
0ヶ月:HBIG
1ヶ月: →HBs抗原検査
2ヶ月:HBIG:B型肝炎ワクチン
3ヶ月:B型肝炎ワクチン
4ヶ月:
5ヶ月:B型肝炎ワクチン
6ヶ月: →HBs抗原/HBs抗体検査
  • 2-b.(HBe陰性)ウイルス量が少ない場合の予後:感染率 10%, キャリア化率まれ
0ヶ月:HBIG
1ヶ月:
2ヶ月:B型肝炎ワクチン
3ヶ月:B型肝炎ワクチン
4ヶ月:
5ヶ月:B型肝炎ワクチン
6ヶ月: →HBs抗原/HBs抗体検査

消毒薬

  • アルコールでは不十分
  • 0.5%次亜塩素酸、2%グルタルアルデヒドを用いる

関連疾患

  • 小児。皮膚感染を伴う。

参考

  • [display]http://www.bkanen.net/info_03.html
  • [display]http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/K04_15/k04_15.html
[display]http://www.bml.co.jp/genome/product_service/invader01.html






100Cases 76」

  [★]

☆case76 頭痛
glossary
傾眠 drowsiness 正常病的の区別なく眠り込む場合に用いられる
意識不鮮明 confusion 周囲に対する認識や理解は低下し、思考清明さや記憶正確さが失われる
錯乱 confusion 夢幻様状態より見当識障害思考滅裂が見られる状態(PSY.40)
MA = Master of Arts 文学修士
 The Master of Arts (BrE: MA, UsE: M.A.) is awarded in Arts, Humanities, Theology and Social Sciences (Wikipedia)
graduate student 大学院生
rousable adj. 覚醒できる、目を覚ますことができる
rouse vt. ~の目を覚まさせる、呼び起こす。喚起する、鼓舞する、奮起させる。(感情を)起こさせる、かき立てる
lateralize vt. (生理)(大脳が)(左右半球に心的機能差がある、左右差がある。(器官機能活動などが)大脳の(左右いずれかの)片側優位下にある。(医学)(障害などが)大脳の片半球にあると診断される
乳頭浮腫 papilledema 原因を問わず視神経乳頭腫脹している状態
うっ血乳頭 choked disc 脳圧亢進による乳頭浮腫
症例
24歳、男性 精神学の修士過程を専攻している大学院生
主訴:激しい頭痛
現病歴頭部全体に痛みがある。2回嘔吐傾眠錯乱が認められるようになった。明るい光を嫌う()he finds bright lights uncomfortable
既往歴病気既往はない。アレルギーはない。タバコ1日10本。アルコール24 unit/week(缶ビール(350ml)13.7本/週)。薬は服用してない。
家族歴:彼女と同居。3歳と4歳の子供がいる。
診察 examination
 見た感じ紅潮しており、調子が悪そう。体温:39.2℃。項部硬直あり(he has stiffness on passice flexion of his neck)。皮疹なし。副鼻腔圧痛なし。鼓膜所見は正常脈拍:120/分。血圧:98/74 mmHg心血管系胸部腹部に異常所見なし(normal)。意識レベル低下。命令に応じて覚醒する(JCS10?)。局所神経症状認めない。眼底所見正常
検査 investigation
 血液検査
  白血球上昇血清Na:低下。血清尿素:上昇血清クレアチニン上昇血液培養検査
 画像検査
  胸部X線:異常所見なし。頭部CT正常
 心電図洞性頻脈
 腰椎穿刺
  髄液所見:混濁白血球:増多。蛋白:増多。糖:低下(普通の人の血糖100mg/dLと考える。→ 1g/L → 1/180 mol/L → 5.56 mmol/L。グラム染色結果待ち
■Q
 診断鑑別診断管理
■A
 細菌性髄膜炎髄膜炎クモ膜下出血、経験的抗菌薬投与
解説
(第1パラグラフ)細菌性髄膜炎
・(症状)突然発症。激しい頭痛嘔吐錯乱羞明項部硬直
・低血圧白血球増多、腎機能低下 → ウイルス性よりむしろ細菌性感染示唆する。 ← 重症敗血症敗血症ショックかな?(私見)
・(髄膜炎菌の種類)
テーブル挿入 髄膜炎
・(疫学)HIM. 2621 (多分、全患者中(←私見))
 Streptococcus pneumoniae ~50%
 Neisseria meningitidis ~25%、
 group B streptococci ~15%
 Listeria monocytogenes ~10%
 Haemophilus influenzae type B <10%
Neisseria meningitidis全身性脈管皮疹(点状出血紫斑)が特徴的(generalized vasculitic rash)
(第2パラグラフ)鑑別診断
・激しい頭痛
 ・the most severe headaches are experienced in meningitis, subarachnoid hemorrhage and classic migraine.
  ・meningitis単回発作(single episode)。症状は時間単位で出現
  ・subarachnoid hemorrhage単回発作(single episode)。突然発症(突発完成?)。硝子体出血を認めることがある。
  ・classic migraine:繰り返す(数回/年~1回/週。平均月2回。発作は4-72時間継続)
髄膜刺激急性発熱をきたした多くの病態でみられる(acute febrile conditions)。特に子供。 ← そうなの?
頚部硬直頚部脊椎の局所感染症でも起こる。 ← パーキンソン病などによる筋トーヌスの異常亢進も除外しよう
・他の髄膜炎:脳脊髄液所見で鑑別する
(第3パラグラフ)経験的治療
・(細菌性)髄膜炎が疑われたら、確定診断する前に適切抗菌薬投与(empirical treatment)。 → 数時間の経過死亡することがある。
・ペニシリンアレルギーがなければ、ceftriaxoneかceftaximeの静脈内投与一般的治療法
(第4パラグラフ)腰椎穿刺
乳頭浮腫がない、あるいは占拠性病変示唆する片側性の神経徴候(lateralized neurological signs)がある患者では(CT結果を待たずに)腰椎穿刺をすぐにやるべき(CASES) ← どういう事?
局在性の神経徴候(localized neurological sign)がある場合はまずCTを撮るべき(CASES)。 → the dangers of coning ← 鉤ヘルニアの事?
(第5パラグラフ)細菌性髄膜炎管理
診断CSF検査(グラム染色、髄液培養(確定診断感受性試験)
管理
 ・意識が低下しているのでそれなりの看護(must be nursed)。アヘン剤による鎮痛生理食塩水による低ナトリウム血症の補正。低血圧補正するためにinotrope(a drug with positive inotropic effects, e.g. dobutamine, digitalis, milrinone )も必要かもしれない。(100CASES)
 ・感受性のある抗菌薬投与(大量静注、髄液移行性の高いもの)、髄液所見の正常化・CRP 陰転後、1週間抗菌薬投与して治療終了対症療法として脳圧亢進には高張脳圧降下薬(マンニトールなど)を投与。(IMD.1042)
(第6パラグラフ)家族構成を考えた治療
・(意訳)誰が3-4歳の世話をしていたのか分からないけど、子供検査すべき。髄膜炎菌か原因菌が不明だったら、リファンピシンによる予防的治療髄膜炎球菌に対する予防接種をすべき。 ← 日本ではどうなんでしょうか。
□350ml アルコール5%
350x0.05/10=1.75 unit
莢膜を有し、髄膜炎を起こす細菌 → 莢膜を有することで血液中補体などを介した貪食を免れ、血行性クモ膜下腔まで到達しうる。
Streptococcus pneumoniae
Haemophilus influenzae type b
Neisseria meningitidis
敗血症
定義
 感染症による全身性炎症反応症候群(SIRS)をセプシス(sepsis, 広義の敗血症?)とする
 感染症の病原体は、一般細菌(グラム陽性菌・陰性菌)、真菌寄生虫ウイルスなど
 皮膚粘膜の傷とか、種々の臓器にある感染巣から、細菌リンパ流から血中に入り、全身播種されて、新たに転移性感染巣をつくり、重篤全身症状を引き起こす。
全身性炎症反応症候群の診断基準
 下記項目のうち2項目以上が当てはまる
  1. 体温>38℃ or 体温<36℃
  2. 心拍数>90bpm
  3. 呼吸数>20回/min or PaCO2<32mmHg
  4. (白血球数>12,000/ul or 白血球数<4,000/ul) or ( 幼若好中球>10% ) ← ここでいう幼若好中球とは桿状好中球のことである。
敗血症の周辺疾患概念
 1. 全身性炎症反応症候群 systemic inflammatory response syndrome SIRS
  発熱白血球増加などの全身炎症徴候によって特徴づけられる病態(SIRS診断基準に合致する病態)
 2. 敗血症 sepsis
  SIRS感染結果である場合
 3. 重症敗血症 severe sepsis
  主要臓器障害を伴う敗血症
 4. 敗血症ショック septic shock
  輸液投与不応性の低血圧を伴う重症敗血症
 5. 多臓器機能障害症候群 multiorgan dysfunction syndrome MODS
  2つ以上の主要臓器機能異常
 6. 多臓器不全 multiorgan failure MOF
  2つ以上の主要臓器の不全状態
参考文献
HIM = Harrison's Principles of Internal Medicine 17th Edition
PSY = 標準精神医学 第3版
CASES = 100 Cases in Clinical Medicine Second edition
IMD = 内科診断学第2版

母子感染」

  [★]

mother-to-child transmission MTCT
垂直感染, vertical disease transmission, vertical transmission周産期感染症


母子感染において重要なウイルス

資料より(http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-541.pdf)

RV風疹ウイルス先天性風疹症候群
CMVサイトメガロウイルス巨細胞封入体症
HSV単純ヘルペスウイルス新生児ヘルペス
VZV水痘・帯状疱疹ウイルス先天性水痘帯状疱疹症候群
B19V:パルボウイルス非免疫性胎児水腫
HPVヒトパピローマウイルス:咽頭乳頭症

その他

HBV :B型肝炎ウイルス感染症
HCV :C型肝炎ウイルス感染症
HIV :ヒト免疫不全ウイルス感染
HTLV:ヒトT細胞白血病ウイルス感染症

TORCHS症候群

  • 古典的な母子感染
TO:トキソプラズマ
R :風疹ウイルス
C :サイトメガロウイルス
H :ヘルペスウイルス(単純ヘルペス水痘・帯状疱疹ウイルス
S :梅毒

母子感染の経路

資料2

1. 胎内感染

1. 母体が感染した場合,あるいは持続感染した微生物が再活性化した場合に,母体血を介し胎盤から臍帯を通じ児に感染
2. 胎盤に感染した微生物が増殖し児に感染
3. 子宮頸部や腟から上行性に羊膜や羊水を介し感染

2. 分娩時感染

1. 産道感染:
1. 子宮頸部,腟,外陰部などに感染している微生物が分娩時に産道内で児の粘膜などから感染
2. 産道内の母体血中の微生物が児の粘膜などから感染
2. placental leakage : B 型肝炎ウイルスやHIV の胎内感染率が切迫早産既往群に多いことから推定された.母体血の新生児血中への混入量を胎盤性アルカリフォスファターゼを指標として測定した場合,予定帝切群で0.8ml/kg(新生児体重)、経腟分娩群で1.2ml/kg と有意差があるという報告もある

3. 経母乳感染

母乳中の微生物や感染リンパ球が経口的に児に感染。
サイトメガロウイルスは経母乳感染をするが、成熟児はこの感染により自然免疫を得て,成人してから初感染することは防げる。
1,500g 未満の極低出生体重児では経母乳感染により,肝炎などを発症する可能性がある。

母子感染症

G10M.168
  胎内感染 分娩時感染 母乳時感染
経胎盤感染 上行性感染 経胎盤感染 産道感染 母乳感染
ウイルス 風疹ウイルス × × × ×
サイトメガロウイルス × ×
ヒトパルボウイルスB19 × × × ×
水痘・帯状疱疹ウイルス × × ×
単純ヘルペスウイルス × ×
B型肝炎ウイルス × ×
C型肝炎ウイルス × ×
成人T細胞白血病ウイルス1型 × × ×
ヒト免疫不全ウイルス
細菌 梅毒トレポネーマ × × ×
淋菌 × × × ×
B群連鎖球菌 × × × ×
真菌 カンジダ・アルビカンス × × × ×
原虫 トキソプラズマ × × × ×
クラミジア クラミジア・トラコマチス × × × ×
G10M.182改変
病原体 疾患 感染経路 問題となる感染時期 母体 胎児
ウイルス 風疹ウイルス 先天性風疹症候群 経胎盤感染 妊娠12週未満。18週未満は軽微 初感染妊婦  
サイトメガロウイルス 巨細胞封入体症 経胎盤感染 妊娠前半 初感染妊婦。感冒様症状 小頭症、脳内石灰化、精神遅滞、網脈絡膜炎、感音性難聴、貧血、黄疸、出血斑、低体重児、肝脾腫
ヒトパルボウイルスB19   経胎盤感染 妊娠20週未満 伝染性紅斑 非免疫性胎児水腫、胎児死亡
水痘・帯状疱疹ウイルス 先天性水痘症候群 産道感染 妊娠20週未満 初感染妊婦 精神遅滞、網脈絡膜炎、皮膚瘢痕、四肢低形成、低出生体重児
単純ヘルペスウイルス 新生児ヘルペス 産道感染   中枢神経:小頭症、眼:脈絡網膜炎角結膜炎、皮膚:水疱疹
B型肝炎ウイルス   産道感染   無症候キャリアー化
C型肝炎ウイルス   産道感染    
成人T細胞白血病ウイルス1型   母乳感染    
ヒト免疫不全ウイルス HIV感染症 産道感染 HIV感染症 HIV感染症
細菌 梅毒トレポネーマ 先天梅毒 経胎盤感染 妊娠14週以降 梅毒 水頭症、難聴、老人様顔貌、鼻炎、粘膜斑(梅毒性天疱瘡)、黄疸、貧血、点状出血、パロー仮性麻痺、肝脾腫、骨軟骨炎
晩発性梅毒ハッチンソン三徴
淋菌 淋疾 産道感染 産科合併症(流産・早産、前期破水、絨毛膜羊膜炎、子宮内膜炎) 化膿性結膜炎(膿漏眼)
B群連鎖球菌 B群連鎖球菌感染症 産道感染 常在菌 髄膜炎
真菌 カンジダ・アルビカンス   産道感染 常在菌。カンジダ膣炎 口腔内カンジダ症
原虫 トキソプラズマ 先天性トキソプラズマ症 経胎盤感染 妊娠中後期 初感染妊婦。無症状 脳室拡大、小頭症、脳内石灰化、髄膜炎、精神遅滞、脳性麻痺、けいれん、網脈絡膜炎、黄疸、発疹、貧血、リンパ節腫脹、肝脾腫、低出生体重児
クラミジア クラミジア・トラコマチス   産道感染 無症状。早産・流産 新生児結膜炎、新生児肺炎

感染時期と胎児影響

  • 妊娠初期:早産、先天性胎児奇形:風疹ウイルス、水痘ウイルス、麻疹ウイルス、HHV-6、パルボウイルスB19
  • 妊娠中期~末期:新生児ウイルス感染:単純ヘルペスウイルス、水痘ウイルス、サイトメガロウイルス、梅毒トレポネーマ(妊娠13週までは胎児感染しにくい)

資料

  • 1. 各種感染症の母子感染予防
[display]http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5809-416.pdf
  • 2. 母子感染の経路と主な病原微生物
[display]http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-535.pdf


100Cases 27」

  [★]

☆case27 関節痛
症例
37歳 女性
主訴関節痛
現病歴:数ヶ月、膝の痛みがだんだん強くなっていると感じていた。痛みは手や足の小関節に多く、朝歩くときに最もこわばる。痛みはジクロフェナクを飲むと和らぐ。そのほかの症状として疲労感を感じ、最近体重が3ヶ月で4kg減っている。
喫煙歴:なし。
飲酒歴:機会飲酒
既往歴:なし
家族歴既婚子供は2人
服薬歴ジクロフェナク
職業歴legal sevretary
身体所見 examination
 顔貌 青白、臨床的貧血を認める。近位指節間関節中手指節関節 腫脹effusionを伴う疼痛中足趾節関節 圧痛。それ以外正常
検査 investigation
 血液検査
  Hb低下
  ESR上昇
  尿素軽度上昇
  クレアチニン軽度上昇
  正常白血球MCV血小板ナトリウムカリウムグルコースアルブミン
 尿検査
  蛋白(-)、尿糖(-)、潜血(-)、
問題
 本症例では診断とその根拠を考えるのは簡単なので、鑑別疾患をあげてその疾患特徴的症候列挙しましょう。
関節痛 DIF.283
 V Vascular
  血友病 hemophilia 血友病関節症(急性疼痛腫脹熱感(SOR.241)
慢性可動域の低下、変形関節周囲筋萎縮(SOR.241))。家族歴
  壊血病 scurvy 。生活環境。食事歴
  無菌性骨壊死 aseptic bone necrosis (Osgood-Schlatter diseaseとか)
 I Inflammatory
  感染性関節炎(細菌性関節炎(化膿性関節炎淋菌性関節炎結核性関節炎嫌気性菌関節炎 )、真菌性関節炎スピロヘータ関節炎(梅毒性関節炎ライム関節炎)、マイコプラズマ関節炎ウイルス関節炎)
 N Neoplastic disorders
  骨原性肉腫 osteogenic sarcoma
  巨細胞腫 giant cell tumors
 D Degenerative disorders
  degenerative joint disease
  変形関節osteoarthritis
 I Intoxication
  痛風 gout (uric acid)
  偽痛風 pseudogout (calcium pyrophosphate)
  ループス症候lupus syndrome of hydralazine (Apresoline) and procainamide
  gout syndrome of diuretics
 C Congenital and acquired malformations bring to mind the joint deformities of tabes dorsalis and syringomyelia and congenital dislocation of the hip. Alkaptonuria is also considered here.
 A Autoimmune indicates
  関節リウマチ RA
  血清病 serum sickness
  全身性エリテマトーデス lupus erythematosus
  リウマチrheumatic fever
  ライター症候群 Reiter syndrome
  潰瘍性大腸炎 ulcerative colitis
  クローン病=限局性回腸炎 regional ileitis
  乾癬性関節炎 psoriatic arthritis
  リウマチ性多発筋痛症 polymyalgia rheumatica
 T Trauma
 E Endcrine
  先端肥大症 acromegaly
  閉経 menopause
  糖尿病 diabetes mellitus
関節炎分類
炎症部位の数
 単関節炎痛風、偽痛風離断性骨軟骨炎血行性化膿性関節炎のほとんど
 多関節炎リウマチ疾患ウイルス疾患白血病での関節症状易感染性宿主における血行性化膿性関節炎
関節リウマチ
 診断基準
 関節症状
  朝のこわばり、疼痛腫脹関節の動揺、関節可動域制限、変形(手指足趾、膝関節)。(SOR.211)
  手指近位指節間関節(PIP関節)、中手指節関節(MP関節)。遠位指節間関節(DIP関節)に初発することは稀。(SOR.211)
  左右対称性に生じることが多い。手関節足趾、膝関節初発する。(SOR.211)
 関節症状
  全身症状発熱
  皮膚症状リウマトイド結節(肘の伸側、後頭部手指)
  眼症状:上胸膜炎(10日の経過治癒)、強膜炎(予後不良)。稀に角膜穿孔
  血液障害:(高頻度)貧血白血球減少(Felty病。DMARDs投与中の場合薬剤性骨髄抑制考慮)
  アミロイドーシスネフローゼ下痢を来した症例で疑う。アミロイド蛋白AA
  腎障害:稀。アミロイドーシス続発症薬剤性考慮
  呼吸器症状間質性肺炎の合併多い。下肺野に好発。通常無症状メトトレキセートなどの使用により薬剤性急性間質性肺炎を生じることがある。
  心・血管障害リンパ管炎による難治性浮腫
  神経症状:環軸関節亜脱臼により項部痛や脊髄症上が出現しうる。
  骨粗鬆症
  腱鞘滑膜炎手指、手関節、足関節
■両側性多関節炎の鑑別疾患
 OA:遠位指節間関節を冒すのが特徴的で、近位指節間関節中手指節関節を冒しうる。
 RA
 SLE軽度症状程度変動する非びらん性の関節炎
 gout:単関節炎からはじまる。
 血清陰性関節炎強直性脊椎炎感染、ライター病:中~大関節非対称性関節炎。仙腸関節と遠位指節間関節にも関節炎
 急性ウイルス関節炎風疹
■KEY POINTS
RAでは遠位指節間関節は冒されない傾向がある。
RAの全身症状関節症状先行することがある。
RA活動性貧血及びESR相関している。
NSAIDs腎機能に悪影響を与えることがある。
initial plan
 Dx 1. 単純X線写真
    ・亜脱臼関節周囲の骨萎縮(傍関節性骨骨粗鬆症,juxta-articular osteoporosis)、関節裂隙の狭小化関節辺縁のびらん(bony erosion)
     ・初期RAで第5趾に骨びらん一般的に見られる。
    ・血液検査
     ・RF、抗DNA抗体
 Tx 1. 鎮痛薬
    ・NSAIDs鎮痛とこわばりの軽減
   2. DMARDs(メトトレキセートレフルノミド金製剤ペニシラミン)
    ・NSAIDs症状が治まらない場合考慮
   3. 抗TNF抗体
    ・重症RAで効果がある場合がある。
参考文献
SOR 標準整形外科学 第10版 医学書院
DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins

インターフェロン」

  [★]

interferon interferons IFN
オーアイエフIFNβモチダアドバフェロンアボネックスイムノマックス-γ、イントロンA、スミフェロンフエロンベタフェロンペガシスペグイントロン

概念

  • サイトカインの一種で抗ウイルス作用、免疫修飾作用、抗増殖活性を有する。(GOO.1261)

種類

  • I型インターフェロン
ウイルスに感染して誘導され、強い抗ウイルス作用を有する
  • II型インターフェロン
非ウイルス誘導性

表(SMB.426)

    産生細胞 種類 誘発因子 作用
I型インターフェロン IFN-α 好中球マクロファージなど 14種類以上 ウイルス細菌内毒素 抗ウイルス効果、抗腫瘍効果
IFN-β 線維芽細胞、上皮細胞など 1種類 ウイルス、2本鎖RNA 抗ウイルス効果、抗腫瘍効果
II型インターフェロン IFN-γ T細胞NK細胞など 1種類 抗原刺激、サイトカイン 免疫細胞の活性化、免疫系の制御

各インターフェロンについて

GOO.1261
  • ウイルス感染に対する非特異的な初期防御に関わる
  • 意義:ウイルス感染に対する非特異的な初期防御に関わる
  • 産生細胞:ほとんど全ての細胞
  • 産生のトリガー:二本鎖RNA、ある種のサイトカイン(IL-1, IL-2, TNF)
  • 作用:抗ウイルス作用、抗増殖作用:(1) リンパ球、NK細胞、およびマクロファージの細胞障害作用の亢進、(2) MHC class Iの発現の亢進作用  ← 抗ウイルス活性
  • 意義:マクロファージの活性化
  • 産生細胞:T細胞、NK細胞、マクロファージのみ!
  • 産生のトリガー:抗原刺激、mitogen、特定のサイトカイン
  • 作用:抗ウイルス作用は弱い。強力な免疫調整作用:(1) マクロファージの強力な活性化、(2) MHC class IIの発現の亢進、(3) 局所炎症反応の仲介(madiation)

インターフェロンの抗ウイルス作用

  • インターフェロンをシグナルとして受け取った細胞は以下の物質を産生して抗ウイルス作用を発揮する。

適応

副作用

発熱 ほぼ必発
甲状腺機能異常 約10%
間質性肺炎 非常に稀
精神症状 約10%
白血球減少 ほぼ必発
血小板減少 ほぼ必発
蛋白尿 約10%
糖尿病 0.1-5%
口腔内病変 約20%
脱毛 約5%
眼底出血 約20%




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