抗リン脂質抗体症候群
- 英
- antiphospholipid syndrome, antiphospholipid antibody syndrome, anti-phospholipid syndrome, anti-phospholipid antibody syndrome, APS
- 同
- 抗リン脂質症候群
- 関
- [[]]
概念
- 血中に抗カルジオリピン抗体やループスアンチコアグラントといった抗リン脂質抗体が出現し、以下の症状を示す自己免疫疾患。
- 全身性エリテマトーデスに合併しやすい
分類
- 原発性
- 続発性
- 全身性エリテマトーデスに合併(SLEの20-40%に合併)
- 劇症型(catastrophic APS):血小板減少症・重症、3部位以上の多臓器不全
病因
疫学
- 全身性エリテマトーデスの20%で抗リン脂質抗体症候群を発症する
症状
- 動静脈血栓症
- 胎盤内の血栓形成→胎盤機能不全。妊娠5-6か月に多い。明らかな基礎疾患のない習慣流産患者のうちの20%を占める。3回続けて流産した場合は疑われる。
REU.188
| 皮膚 | 網状皮斑、浅在性血栓性静脈炎、爪下線状出血、足潰瘍、皮膚遠位部虚血、皮膚梗塞、blue-toe syndrome |
| 神経系 | 一過性脳虚血、脳卒中、多発梗塞性認知症、舞踏病、横断性脊髄炎、脳症、片頭痛、pseudotumor cerebri、脳静脈血栓 |
| 心臓 | 狭心症、心筋梗塞、冠状動脈症、心弁膜症疣贅、心臓内血栓 |
| 肺 | 肺塞栓、肺高血圧 |
| 血液 | 血小板減少、溶血性貧血 |
| 消化器 | Budd-Chiari syndrome、肝梗塞 |
| 腎臓 | 糸球体血栓、腎不全、高血圧の亢進、腎動脈血栓、腎静脈血栓 |
| 産科系 | 胎児喪失、子宮内胎児発育遅延、HELLP症候群、羊水過少 |
| 眼科 | 網膜静脈閉塞、網膜動脈閉塞、血管閉塞性網膜症、虚血性視神経症 |
| 内分泌 | 副腎不全 |
| 筋骨格系 | 阻血性壊死(?) |
- SLE様症状(蝶形紅斑、DLE、光線過敏症など)もありうる
診断
診断基準 REU.190
- 臨床症状1椎上、検査基準1つ以上を満たしたとき、抗リン脂質抗体症候群と診断
- 臨床症状
- 1. 血栓症:動脈、静脈、小血管
- 2. 妊娠合併症
- a. 妊娠10週以降の胎児死亡
- b. 重症子癇前症、子癇、あるいは重症胎盤機能不全による34週以前の早産
- c. 3回以上続けての妊娠10週以前の自然流産
- 検査基準
- 1. 抗カルジオリピン抗体(aCL)
- 2. ループスアンチコアグラント(LA)
検査
- 血小板減少 ← 血栓症
治療
- 動脈血栓症の再発予防・・・アスピリン少量内服が第一選択
- 静脈血栓症の再発予防・・・ワルファリン