レナリドミド
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Japanese Journal
- P1-324 レナリドミド水和物25mgで治療開始後に投与量変更を必要とされる患者側要因について(がん薬物療法(その他),ポスター,一般演題,岐路に立つ医療〜千年紀の目覚め〜よみがえれ!ニッポン!薬の改革は我らが手で!)
- 角 陽子,北澤 文章,伊勢 文孝,上田 久美,島崎 千尋,高良 恒史,杉井 彦文
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 22, 320, 2012-10-10
- NAID 110009618397
- レナリドミド水和物の安全対策について (医薬品・医療機器等安全性情報(No.279))
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
レブラミドカプセル5mg
組成
成分・含量
- 1カプセル中レナリドミド5mg含有(レナリドミド水和物として5.174mg)
添加物
- 無水乳糖、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、酸化チタン
禁忌
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性患者[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
- 適正管理手順を遵守できない患者
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 再発又は難治性の多発性骨髄腫
- 5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群
- 再発又は難治性の多発性骨髄腫
本剤による治療は少なくとも1つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とし、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討した上で、本剤の投与を開始すること。
- 5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群
1.
- IPSS※によるリスク分類の中間-2リスク及び高リスクに対する有効性及び安全性は確立していない。
2.
- 「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
- ※International prognostic scoring system(国際予後判定システム)
- 再発又は難治性の多発性骨髄腫
デキサメタゾンとの併用において、通常、成人にはレナリドミドとして1日1回25mgを21日間連日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
- 5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群
通常、成人にはレナリドミドとして1日1回10mgを21日間連日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。
- 再発又は難治性の多発性骨髄腫では、本剤を含むがん化学療法は、「臨床成績」の項の内容、特に、用法・用量を十分に理解した上で行うこと。
- 再発又は難治性の多発性骨髄腫では、本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。
- 腎機能障害患者では、本剤の血中濃度が上昇することが報告されているため、投与量及び投与間隔の調節を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。
[「薬物動態」の項参照]
- 高脂肪食摂取後の投与によってAUC及びCmaxの低下が認められることから、本剤は高脂肪食摂取前後を避けて投与することが望ましい。
[「薬物動態」の項参照]
- Grade 3※又は4※の副作用(血小板減少又は好中球減少を除く)が発現した場合には、本剤の休薬か中止を考慮すること。投与の再開は、患者の状態に応じて判断すること。
- ※ CTCAE V 3.0
- 血小板減少又は好中球減少が発現した場合には、下表を参照し休薬等を考慮すること。
慎重投与
- 腎機能障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)また、腎機能障害が悪化することがある。]
- 深部静脈血栓症のリスクを有する患者[本剤により症状が発現、増悪することがある。]
- 骨髄抑制のある患者[重篤な好中球減少症及び血小板減少症が発現することがある。(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- サリドマイドによる重篤な過敏症の既往歴のある患者
重大な副作用
注1)、注2)
- 深部静脈血栓症、肺塞栓症:
深部静脈血栓症(0.7%)、静脈血栓症(0.2%)、静脈塞栓症(0.2%)、肺塞栓症(0.2%)が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 脳梗塞、一過性脳虚血発作(0.4%):
脳梗塞、一過性脳虚血発作があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 骨髄抑制:
好中球減少症(31.7%)、血小板減少症(33.7%)、貧血(8.2%)、発熱性好中球減少症(1.2%)等骨髄抑制があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、血小板減少が生じた結果、消化管出血等の出血に至った症例も報告されている。
- 感染症(18.5%):
肺炎、敗血症等の重篤な感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrosis: TEN)(0.1%):
皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 腫瘍崩壊症候群(0.5%):
腫瘍崩壊症候群が報告されているので、腫瘍量の多い患者では、血清中電解質濃度測定及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
- 間質性肺疾患:
間質性肺疾患(1.2%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 心筋梗塞、心不全、不整脈:
心筋梗塞(頻度不明)、心不全(1.2%)、心房細動(0.1%)等の不整脈が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 末梢神経障害:
末梢性ニューロパシー(7.3%)、感覚鈍麻(1.9%)、筋力低下(0.2%)、錯感覚(0.1%)等末梢神経障害が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 甲状腺機能低下症:
甲状腺機能低下症(0.2%)が報告されているので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 消化管穿孔(0.1%):
消化管穿孔が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 起立性低血圧:
起立性低血圧(0.1%)が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 痙攣(0.1%):
痙攣が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 肝機能障害、黄疸(6.0%):
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重篤な腎障害(2.9%):
腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
1. 薬理作用11、12)
In vitro試験
- 種々のヒト多発性骨髄腫細胞に対して増殖抑制作用を示し、その作用はデキサメタゾンとの併用で増強した。
- ヒト末梢血単核球におけるTNF-α、IL-1β、IL-6及びIL-12などの炎症性サイトカイン産生を阻害し、抗炎症性サイトカインIL-10の産生を促進した。また、ヒトT細胞におけるIL-2産生及びIFN-γ産生を促進した。
- 血管内皮細胞の遊走や微小血管の形成を抑制することにより血管新生を阻害した。
- 5番染色体長腕部を欠失している造血器腫瘍細胞の増殖を抑制した。また、CD34陽性造血幹細胞の分化誘導時に胎児ヘモグロビンの発現を促進した。
In vivo試験
- ヒト多発性骨髄腫細胞(NCI-H929)を移植した重症複合免疫不全マウスにおいて、用量依存的な腫瘍増殖抑制作用を示した。
2.作用機序
- レナリドミドは、サイトカイン産生調節作用、造血器腫瘍細胞に対する増殖抑制作用、血管新生阻害作用を持つと考えられる。しかし、詳細な作用機序は解明されていない。
有効成分に関する理化学的知見
性状
- 黄白色〜淡黄色の粉末である。水、エタノール(95)又は2-プロパノールに極めて溶けにくく、アセトニトリル又はメタノールに溶けにくい。
融点
分配係数
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- lenalidomide
- 化
- レナリドミド水和物 lenalidomide hydrate
- 商
- レブラミド
- 関
- その他の腫瘍用薬
[★]
- 英
- hydrate
- 関
- 水和、水分補給