喉頭白斑症
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
English Journal
- First clinical experiences with hormone-therapy of pachydermia laryngis.
- Hussl B, Loewit K, Richter E, Schwarz S.AbstractFirst clinical experiences with the anti-androgenic drug cyproterone-acetate in treatment of pachydermia laryngis are reported in eleven male and female patients. This endocrine therapy led to complete healing in four and to marked improvement in six patients. One did not respond. Evaluation of the endocrine state of these patients showed imbalance in the androgen/estrogen equilibrium. As the larynx constitutes a secondary sex characteristic and an endocrine target organ, the significance of endocrine factors for pathogenesis and therapy of epithelial changes on the vocal cords is discussed.
- Archives of oto-rhino-laryngology.Arch Otorhinolaryngol.1978 Oct 31;221(3):221-5.
- First clinical experiences with the anti-androgenic drug cyproterone-acetate in treatment of pachydermia laryngis are reported in eleven male and female patients. This endocrine therapy led to complete healing in four and to marked improvement in six patients. One did not respond. Evaluation of the
- PMID 736830
Related Links
- かな: コウトウハクハンショウ 【英】: leukoplakia of larynx 【ラ】: leucoplakia laryngis 同義語: 喉頭角化症hyperkeratosis of larynx, Larynxkeratose, hyperkeratosis laryngis 本文: 主として声帯に認められる.一側あるいは両側 ...
- MALFORMATIONES CONGENITAE Q31.8H Chondromalacia laryngis Q31.8J Fissura congenita laryngis Q31.3 Laryngocele Q31.0 Membrana laryngis Q31.1 Stenosis subglottica congenita Q31.4 Stridor laryngis congenitus TOP ...
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- laryngeal leukoplakia, leukoplakia of larynx
- ラ
- leucoplakia laryngis
- 同
- 喉頭白板症、喉頭角化症 laryngeal hyperkeratosis, hyperkeratosis of larynx, Larynxkeratose, hyperkeratosis laryngis
- 関
- 喉頭の上皮性肥厚、喉頭癌
[show details]
概念
- 一側または両側声帯に認められる境界明瞭な白斑。
- 組織学的には扁平上皮の過形成であり、異型細胞を伴うことがあるが、表皮内にとどまり基底膜は冒さない。
病因
- タバコ・飲酒がSILsの主要なリスク(1)
- 胃食道逆流、HPV感染、および有害物質の暴露(多環芳香族炭化水素、セメント粉塵、varnish lacquer)(1)
- 誘発する可能性あり:栄養不良(ビタミンA,C,E欠乏)、声の国試、上気道閉鎖、慢性感染症、ホルモンの攪乱 (1)
疫学
分類
- 異型細胞なし:単純過形成
- 異型細胞あり:上皮異形成
- 異形性高度 :上皮内癌
遺伝形式
病理
肉眼所見
顕微鏡所見
- 上皮の過形成。異型細胞がありうる。基底膜は冒されていない。
症状
- 嗄声、咽頭異物感、咳嗽など
- 変動性の嗄声、咽頭刺激感(throat irritation)、咽頭痛(sore throat)、and/or 慢性咳(1)
診断
検査
- 間接喉頭鏡、喉頭ファイバー(通常光とNBI)
- 組織生検:確定診断に必須。
治療
- 組織生検 + 切除
- 手技は外科手術 or 喉頭顕微鏡微細手術
- 切除法法はレーザー焼灼術、電気凝固、外科的切除がある
- 異型度が強く、上皮内癌と診断された場合は、声帯癌として処置を進める(SOTO.542)
予後
[show details]
- (概念)喉頭白斑症 laryngeal leukoplakiaは一側または両側声帯に認められる境界明瞭な白斑である。組織学的には扁平上皮の過形成であり、表皮内にとどまり基底膜は侵されない。喉頭白斑症は喉頭の扁平上皮内病変 squamous interepithelial lesion SILという概念に含まれる。扁平上皮内病変とは正常な上皮から扁平上皮癌 squamous cell carcinomaまでの組織的な変化のスペクトラムを指しており、病理学的には扁平上皮過形成 squamous hyperplasiaから上皮内癌 circinoma in situ CISまでを指す。
- (疫学)
- 50-60歳代の男性に多い。Nina Gale et al.によれば、発症は成人にほぼ限定されており、54歳以上の男性で多く、特に高齢者でこの傾向が顕著である。
- (病因)
- タバコ・飲酒がSILsの主要なリスクである。他には、胃食道逆流、HPV感染、および有害物質の暴露(多環芳香族炭化水素、セメント粉塵、varnish lacquer)が関係する。
- (組織学的な分類)
- (1)扁平上皮過形成、(2)基底-傍基底過形成、(3)異型過形成、(4)上皮内癌があり、前2者は良性病変であり、後2者は潜在的悪性病変である。
- 扁平上皮過形成は、有棘細胞層が肥厚しでいるが、基底-傍基底層に変化は見られない。正常なmaturationをしめし、細胞異型は見られない。基底層の有糸分裂は正常であり、頻度はまれである。
- 基底-傍基底過形成は、基底層、傍基底層の肥厚をしめすが、細胞の配列に異常はみられない。傍基底細胞は 基底細胞に比べてわずかに細胞質が拡大しており、細胞間橋は認められない。 わずかに核が拡大しており、クロマチンの分布は不均一である。・基底層と傍基底層で、有糸分裂像は正常であり、頻度はまれである。異常角化細胞は5%以下しかみられない。
- 異型過形成は組織の層化(stratification)は性状であるが、異常な上皮細胞が増加している。核は軽度から中程度の異型(拡大、不整な輪郭、免疫染色での過染性を伴う染色強度の多様化、核小体の増加と巨大化)が見られ、N/C比の増大が認められる。異型細胞は上皮の深層1/2から上皮全層にみとめられることがある。有糸分裂像は増加しており、上皮の下層2/3で主にみられる。異常角化細胞やアポトーシス細胞が上皮全体に見られる。
- 上皮内癌では、層化が失われ、そして上皮の成熟性が失われている。異型をともなう有糸分裂像が上皮全層で見られ、高倍率視野(HPF)で5つ以上見られる。異常角化細胞やアポトーシス細胞が上皮全層にみられる。
- (症状)変動性の嗄声、咽頭刺激感、咽頭痛、慢性咳
- (検査)間接喉頭鏡、喉頭ファイバー(通常光とNBI)により病変を観察し、組織生検により確定診断する。
- (治療)確立した治療方法は定まっていない。組織生検にmicroflap excision、声帯切除術 cordectomy、あるいはレーザー焼灼術、電気凝固を加えて行う。組織生検の結果、異型度が強く、上皮内癌として診断された場合には声帯癌として処置を進める。
- (予後) Ljubljana大学でのSILsの研究は1268名の患者について25年間フォローされている。扁平上皮過形成と基底/傍基底細胞過形成をもった患者の1.1%で悪性転化が起こり、それが起こった期間は1.4-21年、平均7.9年であった。異型過形成を持った患者では悪性転化は著しく増加し9.5%の確率であり、悪性転化までの期間は2-24年、平均で6.2年であった。
- 【参考文献】
- (1) Gale N. et al., Current review on squamous intraepithelial lesions of the larynx., Histopathology., 2009; 54(6);
- 639-56.