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- (chemistry) of or relating to or containing one or more benzene rings; "an aromatic organic compound"
- having a strong pleasant odor; "the pine woods were more redolent"- Jean Stafford (同)redolent
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- かおりの高い,かんばしい
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2018/05/28 23:59:39」(JST)
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「芳香族」はこの項目へ転送されています。芳香を持つ化合物については「芳香化合物」をご覧ください。 |
芳香族化合物(ほうこうぞくかごうぶつ、aromatic compounds)は、ベンゼンを代表とする環状不飽和有機化合物の一群。炭化水素のみで構成されたものを芳香族炭化水素 (aromatic hydrocarbon)、環構造に炭素以外の元素を含むものを複素芳香族化合物 (heteroaromatic compound) と呼ぶ。狭義には芳香族化合物は芳香族炭化水素と同義である。
19世紀ごろ知られていた芳香をもつ化合物の共通構造であったことから「芳香族」とよばれるようになった。したがって匂い(芳香)は芳香族の特性ではない。
目次
- 1 分類
- 2 芳香族性
- 3 芳香族固有の反応
- 4 非古典的芳香族性
- 5 主な芳香族化合物
- 5.1 一置換化合物
- 5.2 二置換化合物
- 5.3 芳香族多環化合物
- 5.4 縮合環化合物
- 6 脚注
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
分類
ベンゼン環を有する化合物は芳香族化合物の代表であるが、ベンゼン環を有することだけが芳香族である条件ではない。環の大きさ、縮合状態、複素元素や電荷の存在などベンゼンとは異なる構造を有する芳香族化合物が多数存在する。以下に芳香族化合物の分類と例を示す。
- ベンゼン系芳香族化合物 (benzenoid aromatic compound)
- 縮合環芳香族化合物 (condensed ring aromatic compound)
- 複素芳香族化合物 (heteroaromatic compound)
- フラン
- チオフェン
- ピロール
- ピラゾール
- イミダゾール
- ピリジン
- ピリダジン
- ピリミジン
- ピラジン
- 非ベンゼン系芳香族化合物 (non-benzenoid aromatic compound)
- アヌレン
- アズレン
- シクロペンタジエニルアニオン
- シクロヘプタトリエニルカチオン(トロピリウムイオン)
- トロポン
- メタロセン
- アセプレイアジレン
芳香族性
芳香族性は、π電子を持つ原子が環状に並んだ構造を持つ不飽和環状化合物に現れる。その中でも、芳香族性を示す化合物は環上のπ電子系に含まれる電子の数が 4n + 2 (n = 0, 1, 2, 3, ...) 個であるもののみである。このような共役不飽和環構造を芳香環と呼び、またこの法則をヒュッケル則という。芳香環上のπ電子は非局在化し、環上にわたって分布している。また、共役の効率を高めるため環は平面構造をとる。このとき、π電子系とは二重結合由来のπ電子だけに限定されない。また6員環である必要もなく、5員環の芳香族化合物も数多く知られている。例えばシクロペンタジエニルアニオンはアニオンの電子がπ電子系に関与し、あるいはチオフェンでは硫黄の孤立電子対がπ電子系に関与して芳香族性を現わす。このためチオフェンの硫黄原子を酸化し SO とすると硫黄の孤立電子対は酸素との結合に用いられるため芳香族性を失い、ジエンとしての反応性を示すようになる。
非局在電子に由来する磁気の遮蔽効果(核磁気共鳴などを参照)はあたかも環状の電流が存在するように作用するため環電流と呼ぶことがあるが、実際に電子が周回しているわけではない。前述の非局在化という言葉の示す通り、π電子は特定の場所にすら存在しておらず、全体として雲のように拡がっている(量子力学を参照)。ただ、実際に有機化学反応を考える場合、複数の共鳴寄与構造の間でπ電子が往来している、と考えた方が理解が容易になり、また、それで十分な場合も少なくない。
芳香族固有の反応
芳香環は、他の不飽和環構造に比べ安定であると同時に反応性も異なる。
たとえば、ベンゼンに対して臭素 (Br2) は置換反応を起こし[1]、アルケンなどの非芳香族不飽和化合物のように付加反応は起こらない。
詳細は「芳香族求電子置換反応」を参照
求核置換反応についても、反応点への背面攻撃が困難であったり、sp2炭素のカチオンが不安定であったりするため、SN1 や SN2 機構は難しい。
詳細は「芳香族求核置換反応」を参照
非古典的芳香族性
ヒュッケル則で説明される芳香族性の他、sp3原子が環に参加するホモ芳香族性、環がよじれてメビウスの帯のようになり、4n 電子系が安定化するメビウス芳香族性など、非古典的な芳香族性が知られる。
主な芳香族化合物
一置換化合物
- トルエン
- エチルベンゼン
- クメン
- フェノール
- ベンジルアルコール
- アニソール
- ベンズアルデヒド
- 安息香酸
- アセトフェノン
- ベンゼンスルホン酸
- ニトロベンゼン
- アニリン
- チオフェノール
- ベンゾニトリル
- スチレン
二置換化合物
- キシレン
- クレゾール
- カテコール
- レゾルシノール
- ヒドロキノン
- フタル酸
- イソフタル酸
- テレフタル酸
- サリチル酸
- トルイジン
芳香族多環化合物
- ビフェニル
- ベンゾフェノン
- トリフェニルメタン
- フェノールフタレイン
縮合環化合物
- アセン類
- フェナントレン
- クリセン
- トリフェニレン
- テトラフェン
- ピレン
- ピセン
- ペンタフェン
- ペリレン
- ヘリセン
- コロネン
脚注
関連項目
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ウィキメディア・コモンズには、芳香族化合物に関連するカテゴリがあります。 |
- 芳香族炭化水素
- 共鳴理論
- 共役
- π-π相互作用
- 芳香化合物
外部リンク
- aromatic - IUPAC Gold Book
化学結合 |
分子内
(強い) |
共有結合 |
対称性 |
- シグマ (σ)
- パイ (π)
- デルタ (δ)
- ファイ (φ)
|
多重性 |
- 1(単)
- 2(二重)
- 3(三重)
- 4(四重)
- 5(五重)
- 6(六重)
|
その他 |
- アゴスティック相互作用
- 曲がった結合
- 配位結合
- π逆供与
- 電荷シフト結合
|
共鳴 |
- 電子不足
- 超配位
- 芳香族性
- メビウス
- 超
- シグマ
- ホモ
- スピロ
- σビスホモ
- 球状
- Y-
|
|
金属結合 |
|
イオン結合 |
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|
分子間
(弱い) |
ファンデルワールス力 |
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水素結合 |
- 低障壁
- 共鳴支援
- 対称的
- 二水素結合
- C–H···O相互作用
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非共有
その他 |
- 機械的
- ハロゲン
- 金–金相互作用
- インターカレーション
- スタッキング
- カチオン-π
- アニオン-π
- 塩橋
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単純芳香環 |
単環 |
五員環 |
フラン - ピロール - イミダゾール - チオフェン - ホスホール - ピラゾール - オキサゾール - イソオキサゾール - チアゾール
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六員環 |
ベンゼン - ピリジン - ピラジン - ピリミジン - ピリダジン - トリアジン - テトラジン
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七員環 |
ボレピン
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二環 |
五員環+六員環 |
ベンゾフラン - イソベンゾフラン - インドール - イソインドール - ベンゾチオフェン - ベンゾ(c)チオフェン - ベンゾホスホール - ベンゾイミダゾール - プリン - インダゾール - ベンゾオキサゾール - ベンゾイソオキサゾール - ベンゾチアゾール
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六員環+六員環 |
ナフタレン - キノリン - イソキノリン - キノキサリン - キナゾリン - シンノリン
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- 研究物語 反芳香族化合物を重ねると芳香族化合物になるのか? : 積層反芳香族ポルフィリンによる三次元芳香族性の発現
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- 高校化学の芳香族化合物の内容がまとめてあります。 ... 付加反応 ベンゼン環には二重結合があるため、付加反応をする。しかし、芳香族炭化水素に付加反応を起こさせるためには、アルケンやアルカンよりも激しい条件が必要となる。
- "https://ja.wikibooks.org/w/index.php?title=高等学校化学I/芳香族化合物&oldid=64605" より作成 カテゴリ: 高等学校化学 高等学校教育 化学 案内メニュー 個人用ツール アカウント作成 ログイン 名前空間 本文 議論 変種 表示 閲覧 編集 ...
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