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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/22 17:39:15」(JST)
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発色剤(はっしょくざい)とは、それ自体は色を持たないが、肉類の色を鮮やかに見せるために添加される食品添加物。主に亜硝酸ナトリウムが使われ、硝酸ナトリウム・硝酸カリウムを併用することがある。ハム・ソーセージなどの食肉および魚肉加工品や鯨肉ベーコン、イクラや筋子に対して使用する。日本の法令では生鮮食肉や鮮魚への使用は認められていない[1]。
目次
- 1 作用
- 2 歴史
- 3 安全性
- 4 脚注
- 5 関連項目
作用
食肉は空気中でミオグロビンがメトミオグロビンに酸化されて褐色に変色する。亜硝酸ナトリウムを添加すると食肉中の乳酸と反応して亜硝酸を生じるが、これがヘム鉄をニトロシル化して、ニトロシルミオグロビンやニトロシルヘモグロビンを生じる。これらは赤色の物質であり、食肉製品に鮮やかなピンク色をもたらす。加熱すると、ニトロシルミオグロビンがより安定したニトロシルグロビンヘモクロムに変化し、発色作用が長期間持続する。適切な時間を越えて亜硝酸処理を行うとニトロシルミオグロビンが緑色を帯び、色が損なわれる[2]。亜硝酸イオンには致死性のボツリヌス菌やサルモネラ菌、黄色ブドウ球菌の繁殖を抑制し、脂質の抗酸化作用を持つほか、食肉製品に快い風味をもたらす作用を持つため、原材料の重量比0.01~0.02%ほど添加される[2]。
歴史
ローマ時代に、硝酸カリウムを主成分とする硝石に、食肉に赤みと防腐作用を持たせることが知られていたが、1891年に、細菌の還元作用により硝酸塩から生じた亜硝酸塩の作用であることが明らかになった[2]。
安全性
亜硝酸ナトリウムとたんぱく質が分解してできたジメチルアミンが化学反応を起こし発癌性物質であるジメチルニトロソアミンを生成するといわれている。そのため、その使用量は厳しく決められている。 亜硝酸ナトリウムはアスコルビン酸やエリソルビン酸が共存することで、ニトロソアミン類の生成が抑えられることがわかり、添加する際には同時に用いられている。
脚注
- ^ 食品衛生の窓(東京都保健福祉局)
- ^ a b c 鈴木仁美 『窒素酸化物の事典』 丸善、2008年、183-184頁。ISBN 978-4-621-08048-1。
関連項目
- 着色料
- 一酸化炭素 - 鮮魚に添加すると鮮やかな赤みを発色する。日本の食品衛生法では使用を禁止している。
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Japanese Journal
- 新規な発色性銀薄膜の応用展開(ディスプレイ材料・製造技術シンポジウム)
- 前田 秀一
- 映像情報メディア学会技術報告 36(11), 17-20, 2012-02-24
- … 発色剤として硫化物水溶液を用いた,銀薄膜の新規な発色方法を発見した.この発色法は簡便で実践的であることから,様々な分野での応用が期待される.例えば,硫化物水溶液で銀ナノ粒子薄膜に文字や画像を書込むことによって,画像形成材料としての応用できる.ディスプレイ周辺分野における具体的な応用としては,ノートパソコンや携帯電話の筐体への加飾が考えられる. …
- NAID 110009437830
- Cu(II)-SBTを用いた水中シアン化物イオン定量試験紙の開発
- 斧 大介,山本 悠二,中島 健二,長島 珍男,釜谷 美則,中野 信夫
- 工学院大学研究報告 (110), 7-11, 2011-04-30
- … り連続的にシアン化水素に変化させ,気液分離管を用いて試料液から分離した.分離されたシアン化水素を,定量試験紙(直径12mm円形)に透過・吸収・反応させ試験紙をシアン化物イオンの濃度に応じて呈色させた.呈色度は光(λ=675nm)の反射吸光度から求めた.定量試験紙には,発色剤としてのSBT,酢酸銅(II)およびグリセリンが含まれている.気液分離時間が5分間,試料量が15mlで水中のシアン化物イオン(0.02〜0.2mgCN/L)が定量できた. …
- NAID 110008430559
- 津山市で市販されるソーセージ中の亜硝酸塩の含有量の違いの検討
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