出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/12/22 23:04:17」(JST)
この項目では、図形の合同について記述しています。整数の合同については「合同式」を、会社の合同については「合同会社」をご覧ください。 |
ユークリッド幾何学において、合同(ごうどう、英語: congruence)とは、2つの図形の形と大きさが同じであるということを数学的に表した概念である。
合同は相似の特殊例と見なせる。
どのような図形を互いに同じと見なすかという基準は考察している対象や状況によって変わりうる。ユークリッド幾何学では合同を基準とするが、例えば基準を大幅に緩めてできる幾何学がトポロジー(位相幾何学)であり、他にも様々な幾何学が考えられる。
目次
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まず2次元の場合を考える。A, B を平面上の二つの図形としよう。A を B にユークリッドの運動、すなわち
を繰り返すことによって重ねる、すなわちAの全ての点が対応するBの点を持つようにできるとき、A は B と合同である、または合同関係にあるという。
もっと一般に、ユークリッド空間 E のある部分集合 A と B に対して、E から E への等長写像 (isometry) f が存在して、f(A) = B となるとき、A は B に合同である、と定義することもできる。
2つの図形 A, B が互いに合同であるとき、"A ≡ B " と表す。合同関係は同値関係の一つである。
以下のような特別な図形に対しては、合同条件が図形の持つ情報を使って記述されている。
ユークリッドの運動のどの操作も、三角形のそれぞれの辺の長さや角の大きさを変えない。逆に2つの三角形が、互いに等しい長さの辺を持ち、対応する角も全て等しければ、2つは合同であることが分かる。つまり、3つの辺全てが等しく、三つの角も全て等しいということは、合同であるための必要十分条件である。この条件はもう少し簡単にすることができる。それが以下の3つである。
ユークリッド幾何学(原論)において、これらはそれぞれ定理として証明されている。一方、ヒルベルトによる幾何学の公理化においても、これらはそれぞれ定理として証明されているが、二辺夾角相等に関しては、これに非常に近い公理が用いられ証明されている。日本の中学校数学においては、この点を曖昧にしており、あたかもすべてが公理であるかのように、作図に頼って導入されている。
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