出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/05/18 19:55:00」(JST)
この項目では、人生を円環に描いたものについて説明しています。
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ライフサイクル(英: life cycle)は、人生の経過を円環に描いて説明したもの。精神分析家で発達心理学者のエリク・H・エリクソンが、その著『ライフサイクル その完結』で取り上げてから、広く一般にこの言葉が浸透するようになった。近代の始めあたりまで、洋の東西を問わず、人の一生を図解で説明するのに使われるのは、太鼓橋、もしくは階段状の乗降台のようなスタイルだった。これで、人生前半の成長と、後半の老化を説明したものである。それは、今で言うライフスパンにあたる。
時計の右回りの一周に人生を象徴的に見るというのは、1年の四季が比較的はっきりした文化の中でできることで、アジアでは、中国では古来、青春、赤夏、白秋、黒冬(玄冬)という易経の分類段階を振り当て、これに四聖獣(青龍、朱雀、白虎、玄武)が守護神としてついた。人生の最初の若々しい時代を「青春」というのはここから来たもので、禅の世界でも人の一生を円を描いて、またそれを消すがごときというふうにいう。エリクソンは、おそらくはそうしたアジア的な自然の輪廻からこの着想を得たものと思われるが、同様の考え方は、イギリス、特にケルトの文化の中にもあり、有名な叙事詩「アーサー王と緑の騎士」の中にも、一年をめぐり、また蘇る自然の生命力のたくましさの話題が登場する。
その他工学技術で設計等での設計寿命または設計耐用期間等の観念、また製品や建物などに法律などによる資産の減価償却期間などがあり、これらは設計や計画段階で耐用期間や寿命の考慮がなされている。このときの設計とは必要とする機能や目的を具体化することであり、耐用期間や寿命を考慮することなしに必要とする機能や目的を具体化することはないという思想がある。
エリク・H・エリクソンは人生を8つの段階に分け、それぞれで解決すべき課題(発達課題)があるとした。8つの段階は次の通りである。
前段階の発達課題は次段階の発達段階の基礎となるので、エリクソンの発達課題からなるライフサイクルはピラミッド型でよく表される。
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