ホスアプレピタント
Japanese Journal
- アントラサイクリンとホスアプレピタントメグルミン(プロイメンド)併用による投与静脈炎,静脈痛についての検討
- PS-376-6 ホスアプレピタントメグルミン(プロイメンド)は,乳癌EC療法の末梢投与において重篤な注射部位反応を惹起する(PS ポスターセッション,第113回日本外科学会定期学術集会)
- がんの治療薬を知る : 薬剤選択のための知識(29)ホスアプレピタントメグルミン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
プロイメンド点滴静注用150mg
組成
成分・含量注1)(1バイアル中)
- ホスアプレピタントメグルミン245.3mg(ホスアプレピタントとして150mg)
注1):本品は注射液吸引時の損失を考慮して、5%過量充填されているので、実充填量はホスアプレピタントメグルミン257.6mg(ホスアプレピタントとして157.5mg)である。
**添加物注2)(1バイアル中)
- エデト酸ナトリウム水和物 5.7mg
ポリソルベート80 78.8mg
無水乳糖 393.8mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量
注2):過量充填した実充填量を示している。
禁忌
- 本剤の成分又はアプレピタントに対し過敏症の既往歴のある患者
- ピモジド投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)(遅発期を含む)
- 本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用すること。(「臨床成績」の項参照)
- 他の制吐剤との併用において、通常、成人にはホスアプレピタントとして150mgを抗悪性腫瘍剤投与1日目に1回、点滴静注する。
- 本剤は、原則としてコルチコステロイド及び5-HT3受容体拮抗型制吐剤と併用して使用すること。(「臨床成績」の項参照) なお、併用するコルチコステロイド及び5-HT3受容体拮抗型制吐剤の用法・用量については、各々の薬剤の添付文書等、最新の情報を参考にし、投与すること。ただし、コルチコステロイドの用量については、本剤又は活性本体アプレピタントとコルチコステロイドの薬物相互作用を考慮して適宜減量すること。(「相互作用」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)
- 本剤は、投与速度の増加及び投与濃度の上昇により、注射部位障害が発現しやすくなるため、本剤1バイアル(ホスアプレピタントとして150mg)を5mLの生理食塩液で溶解し、最終容量が100〜250mLとなるように生理食塩液で希釈し、抗悪性腫瘍剤の投与1時間前に30分間かけて点滴静注すること。(「適用上の注意」の項参照)
慎重投与
- 重度の肝障害患者〔本剤の活性本体アプレピタントは主として肝で代謝されるため、血中濃度が過度に上昇するおそれがある。また、重度肝機能不全(Child-Pughスコア>9)患者での使用経験はない。(「薬物動態」の項参照)〕
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群、頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
穿孔性十二指腸潰瘍
- 穿孔性十二指腸潰瘍(頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
*ショック、アナフィラキシー
- ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、全身発疹、潮紅、血管浮腫、紅斑、呼吸困難、意識消失、血圧低下等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「禁忌」及び「重要な基本的注意」の項参照)
薬効薬理
作用機序・薬理作用
- ホスアプレピタントは、静脈内投与後速やかに活性本体であるアプレピタントに代謝される。1)アプレピタントは選択的ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗型制吐剤である。
ホスアプレピタントの薬理作用
ニューロキニン1(NK1)受容体に対する結合阻害活性(in vitro)
- ホスアプレピタントはチャイニーズハムスター卵巣由来細胞株に発現させたヒトNK1受容体に対する125I-サブスタンスPの結合を阻害し、そのIC50値は2.1nmol/Lであった。17)
活性本体であるアプレピタントの薬理作用
ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗作用(in vitro)
NK1受容体に対する親和性
- アプレピタントはチャイニーズハムスター卵巣由来細胞株に発現させたヒトNK1受容体に対する125I-サブスタンスPの結合を阻害し、そのIC50値は0.1nmol/L、Kd値は86pmol/L(Hill係数=1.1)であった。18)
各種NK受容体作動薬誘発反応に対する作用
- アプレピタントはサブスタンスP-O-メチルエステル(NK1受容体作動薬)誘発回腸縦走筋収縮に対し拮抗作用を示し、そのKa値は0.09±0.02nmol/L(n=3)であった。一方、(Nle10)-ニューロキニンA〔4-10〕(NK2受容体作動薬) 誘発による気管収縮、及びセンクタイド(NK3受容体作動薬)誘発による上頸神経節脱分極反応に対し、1μmol/Lの濃度において作用を示さなかった。18)
シスプラチン誘発嘔吐抑制作用
シスプラチン誘発嘔吐反応に対する作用
- シスプラチンで誘発した雄フェレットの嘔吐反応を誘発4時間後まで観察した。シスプラチン投与3分前に静脈内投与あるいは1時間前に経口投与することにより、アプレピタントは嘔吐反応を用量依存的に抑制し、静脈内投与では1mg/kg以上の用量で、また経口投与では3mg/kgの用量で嘔吐反応をほぼ完全に抑制した。19)
シスプラチン誘発急性並びに遅発性嘔吐反応に対する作用
- シスプラチンで誘発した雄フェレットの急性嘔吐反応(誘発24時間まで)並びに遅発性嘔吐反応(誘発24時間以後72時間まで)を観察した。シスプラチン投与2時間前に経口投与することにより、アプレピタントは初回嘔吐反応発現までの時間を延長するとともに嘔吐回数を抑制し、16mg/kgの用量で急性及び遅発性嘔吐反応をほぼ完全に抑制した。19)
シスプラチン誘発嘔吐反応に対するデキサメタゾン及びオンダンセトロン(5-HT3受容体拮抗型制吐剤)との併用効果
- アプレピタント0.1mg/kg静脈内投与と、デキサメタゾン20mg/kg静脈内投与あるいはオンダンセトロン0.1mg/kg静脈内投与との併用により、シスプラチン投与後に観察される雄フェレットのレッチング及び嘔吐回数は減少し、それぞれの単独投与よりも低値を示した。19)
アポモルヒネ及びモルヒネ誘発嘔吐抑制作用
- フェレットにおけるアポモルヒネあるいはモルヒネ皮下投与誘発の中枢性嘔吐反応を、アプレピタントは3mg/kg単回経口投与で抑制した。20)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ホスアプレピタントメグルミン(Fosaprepitant Meglumine)
化学名
- Bis[1-deoxy-1-(methylamino)-D-glucitol](3-{[(2R,3S)-2-{(1R)-1-[3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl]ethoxy}-3-(4-fluorophenyl)morpholin-4-yl]methyl}-5-oxo-4,5-dihydro-1H-1,2,4-triazol-1-yl)phosphonate
分子式
分子量
性状
- 本品は白色〜灰白色の粉末であり、メタノール、ジメチルスルホキシドに溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- fosaprepitant
- 化
- ホスアプレピタントメグルミン fosaprepitant dimeglumine
- 商
- プロイメンド
- 関
- 鎮吐薬。その他の消化器官用薬
- 選択的ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗型制吐剤
[★]
- 英
- meglumine
- ラ
- megluminum
- 同
- メチルグルカミン methylglucamine
- 商
- アトルバスタチン、ウログラフイン、ガストログラフイン、ガドペンテト酸メグルミン、コンレイ、ビリスコピン、プロイメンド、マグネスコープ、マグネビスト
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%83%B3