- 英
- bromothymol blue、bromthymol blue、BTB
- 関
- ブロムチモールブルー
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/11/13 11:09:09」(JST)
[Wiki ja表示]
ブロモチモールブルー |
|
|
IUPAC名
4,4'-(1,1-dioxido-3H-2,1-benzoxathiole-3,3-diyl)bis(2-bromo-6-isopropyl-3-methylphenol)
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
76-59-5 |
PubChem |
6450 |
ChemSpider |
6208 |
UNII |
VGU4LM0H96 |
- Brc1c(O)c(cc(c1C)C3(OS(=O)(=O)c2ccccc23)c4cc(c(O)c(Br)c4C)C(C)C)C(C)C
|
- InChI=1S/C27H28Br2O5S/c1-13(2)17-11-20(15(5)23(28)25(17)30)27(19-9-7-8-10-22(19)35(32,33)34-27)21-12-18(14(3)4)26(31)24(29)16(21)6/h7-14,30-31H,1-6H3
Key: NUHCTOLBWMJMLX-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/C27H28Br2O5S/c1-13(2)17-11-20(15(5)23(28)25(17)30)27(19-9-7-8-10-22(19)35(32,33)34-27)21-12-18(14(3)4)26(31)24(29)16(21)6/h7-14,30-31H,1-6H3
Key: NUHCTOLBWMJMLX-UHFFFAOYAD
|
特性 |
化学式 |
C27H28Br2O5S |
モル質量 |
624.38 g mol−1 |
密度 |
1.25 g/cm3 |
融点 |
202 °C, 475 K, 396 °F
|
酸解離定数 pKa |
7.10 |
危険性 |
MSDS |
http://www.sciencelab.com/msds.php?msdsId=9927468 |
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
ブロモチモールブルー (pH指示薬) |
pH 6.0以下 |
|
pH 7.6以上 |
6.0 |
↔ |
7.6 |
左から酸性、中性、塩基性のブロモチモールブルー溶液
ブロモチモールブルーもしくはブロムチモールブルー、ブロモチモールスルホンフタレイン(英: bromothymol blue, BTB)は、分析化学でよく用いられる酸塩基指示薬(pH指示薬)のひとつで、分子式 C27H28Br2O5S で表される、淡黄色または淡紅色の粉末である。ブロムチモールブルーとも称される。しばしば水溶液はBTB溶液と呼ばれる。酸を検出する指示薬として、ナトリウム塩の形で市販されている。
目次
- 1 性質
- 2 調合
- 3 用途
- 4 脚注
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
性質[編集]
分子量は 624.39 g/mol、pKa は 7.10 である。プロトン化および脱プロトン化の形態ととることができ、それに伴い色調が変化する。色の変化は pH < 6.0で黄色、pH > 7.6 で青色であり、その中間では緑色を示す。ただし、非常に強い酸に対しては赤色を、非常に強い塩基に対しては紫色を示す。
- 酸性 ← (赤) − 黄 − 緑 − 青 − (紫) → 塩基性
BTBは水には溶けにくいが、エタノールなどのアルコールやアルカリ水溶液には溶ける。ベンゼンやトルエン、キシレンなどの非極性溶媒には溶けにくく、石油エーテルにはほとんど溶けない[1]。
調合[編集]
酸塩基指示薬として用いる場合、N/50 NaOH 8cm3にBTBを0.10g溶解させ、250cm3の水で希釈する。容積測定の指示薬として使うときは、50%(v/v)エタノール100cm3にBTBを0.1g溶解させて調製する[1]。
用途[編集]
中性付近の弱酸や塩基の検出に用いられる。プールや養殖槽などでカルボン酸の検出などに使われる。
生物学でスライドを染色する際に使用されることもある。この場合、青色の水溶液としてサンプルに1–2滴加え、細胞壁や核を青色に染める。
植物の光合成や呼気の観察のための実験として、中性のブロモチモールブルー溶液にチューブで息を吹き込むというものが知られる。呼気に含まれる二酸化炭素が溶解することによって炭酸が生じ、溶液は酸性になるため、緑から黄色へと変化する[2][3]。
脚注[編集]
- ^ a b O'Neil, Maryadele J (2006). The Merck Index. Merck Research Laboratory. pp. 1445. ISBN 978-0-911910-00-1.
- ^ Sabnis R. W. (2007). Handbook of Acid-Base Indicators. CRC Press. ISBN 0-8493-8218-1.
- ^ Sabnis R. W. (2010). Handbook of Biological Dyes and Stains: Synthesis and Industrial Applications (1st ed.). Wiley. ISBN 0-470-40753-0.
関連項目[編集]
|
ウィキメディア・コモンズには、ブロモチモールブルーに関連するカテゴリがあります。 |
- 指示薬の一覧
- 酸塩基指示薬
- フェノールフタレイン
- チモールブルー
- チモール
- メチルオレンジ
- リトマス
- 万能指示薬
外部リンク[編集]
- BTB溶液 理科ねっとわーく(一般公開版) - 科学技術振興機構
- J.T.Baker MSDS
- ブロモチモールブルー(ナトリウム塩) - シグマ・オルドリッチ
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- メチルオレンジはどうしてpHの変化で色が変わるのか(ヘッドライン:市民として必要な基礎・基本の化学VI -身近な疑問と化学(なぜ○○なのか?))
- シイタケ腐敗病菌Ewingella americanaの分離用選択培地
- 有馬 忍,篠原 弘亮,根岸 寛光
- 日本きのこ学会誌 : mushroom science and biotechnology 19(4), 181-186, 2012-01-31
- シイタケ腐敗病細菌Ewingella americanaの選択培地を作製した.本培地(A-D3培地と命名)は蒸留水1,000mLにD(+)アラビトール10g,カザミノ酸ビタミンフリー5g,塩化リチウム7g,塩化ナトリウム5g,硫酸マグネシウム七水和物0.3g,ドデシル硫酸ナトリウム50mg,0.2%ブロモチモールブルー15mL,寒天15gの組成で,pH7.2に調整した.シイタケ病原細菌Ew. am …
- NAID 110009470738
- 因子分析法の分析化学への応用 : ブロモチモールブルーの可視吸収スペクトルの分離
- 尾関 徹,木原 寛,蟇目 清一郎
- 分析化学 35(10), 885-889, 1986-10-05
- 多成分系試料のスペクトル測定においては,各成分に固有なスペクトルのピークが重なり合う現象がよく見られる.このようなスペクトルの解析に因子分析法を利用すると,各成分に固有なスペクトル及び組成に関する情報を同時に得ることができる.因子分析法を分析化学に応用した研究も若干報告されているが,いずれもその処理過程を詳細には示していない.特に,純成分因子軸の回転に用いられる"pure point"の選択には, …
- NAID 110002909251
Related Links
- ブロモチモールブルー溶液(BTB溶液) (C27H28O5Br2S) 性質 ・粉末BTB0.1gから1gを90~95%エタノール20mlに溶かし,水を加えて100mlにした液。 ・酸性(pH6.0以下)で黄色,中性(pH6.0~7.8)で緑,アルカリ性(pH7.8 ...
- 液体が酸性か中性かアルカリ性かを調べる指示薬。 ブロモチモールブルー(C27H28O5Br2S)をエタノールと水にとかした ... 調べる液体に、スポイトなどで少量滴下して軽く混ぜ、色の変化を見る。 黄色=強い酸性、黄緑色=弱い酸性 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- bromthymol blue, BTB
- 同
- ブロモチモールブルー bromothymol blue、3,3'-ジブロモチモールスルホンフタレイン 3,3'-dibromothymolsulfonphthalein
参考
[★]
ブロムチモールブルー、ブロモチモールブルー
- 関
- bromothymol blue、BTB
[★]
- 関
- bromothymol blue、bromthymol blue
[★]
ブロモチモールブルー
- 関
- bromthymol blue、BTB
[★]
- 英
- thymol
- 商
- アスモロール、イソジンガーグル、ゼスタック、フッ化ナトリウム洗口液、フローセン 、モービリン、ヤンヤン温パップ、ヤンヤン冷パップ
[★]
- 商
- 桂芍知母湯エキス、酸棗仁湯エキス、滋陰至宝湯エキス、消風散エキス、辛夷清肺湯エキス、清肺湯エキス、白虎加人参湯エキス