強直性脊椎炎 | B27 |
関節リウマチ | DR4 |
重症筋無力症 | DR9,DQ3 |
尋常性天疱瘡 | A26,DR4 |
バセドウ病 | DR5 |
I型糖尿病(インスリン依存性糖尿病) | B54,DR4,DR9,DR53,DQ4 |
グレーブス病 | DR5 |
ベーチェット病 | B51 |
原田病 | DR4,DR53 |
潰瘍性大腸炎 | B52,DR2 |
クローン病 | DR4,DQ3 |
高安病 | B52,DR2,DQ1 |
バージャー病 | B52,DR2,DQ1 |
ナルコレプシー | DR2 |
HLA-B27 | psoriasis, ankylosing spondylitis, inflammatory bowel disease, Reiter's syndrome. |
HLA-B8 | Graves' disease, celiac sprue. |
HLA-DR2 | multiple sclerosis, hay fever, SLE, Goodpasture's syndrome. |
HLA-DR3 | diabetes mellitus type 1. |
HLA-DR4 | rheumatoid arthritis, diabetes mellitus type 1. |
HLA-DR5 | pernicious anemia → B12 deficiency, Hashimoto's thyroiditis. |
HLA-DR7 | steroid-responsive nephrotic syndrome. |
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/05/02 09:28:00」(JST)
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ヒト白血球型抗原(ヒトはっけっきゅうがたこうげん、Human Leukocyte Antigen; HLA)とはヒトの主要組織適合遺伝子複合体のことである。白血球の血液型と言えるものであり、一般的に血液型というとA,O,AB,B型といった赤血球の型を指すが、HLA型は白血球の型を示している。ただし、白血球以外にもHLAは存在するため、現在ではヒト白血球型抗原の名称で呼ばれることはほとんどなく、HLAと略して呼ばれる。
ヒト白血球型抗原は、第6染色体短腕上に存在する主要組織適合遺伝子複合体(MHC)の産物である。 その型の種類は多く、まずA座のA1,A2,A210(2),A3…A80、B座のB5,B7,B703(7)…、C座の…、DR座の…と続き赤血球の型とは比較にならないほど膨大で、その組み合わせは数万通りといわれる。
クラスⅠ抗原の各α鎖遺伝子は主に6種の遺伝子(A~G)からなり、α1とα2ドメインをコードする遺伝子の第2エクソンと第3エクソン内に多型性を示す領域がある。
クラスⅡ抗原のDR抗原は複数の遺伝子から構成され、DRB1遺伝子がコードするβ鎖とDRA遺伝子がコードするα鎖のヘテロダイマーにより、血清学的特異性のDR1~18に対応する抗原が構成される。
また、DRB3、DRB4、DRB5遺伝子がコードするβ鎖とDRA遺伝子がコードするα鎖のヘテロダイマーにより、DR52、DR53、DR51に対応する抗原が構成される。
同様にDQ抗原もDQB1遺伝子がコードするβ鎖とDRA遺伝子がコードするα鎖のヘテロダイマーにより、DQ1~DQ9に対応する抗原が構成される。
またDP抗原もDPB1遺伝子がコードするβ鎖とDRA遺伝子がコードするα鎖のヘテロダイマーにより、DPw1~DPw6に対応する抗原が構成される。
クラスⅡ遺伝子の中で抗原ペプチド結合部に多形型を示すのはDRB1、DRB3、DRB4、DRB5、DQA1、DQB1、DPA1、DPB1であり、それぞれのβ1とα2ドメインをコードする遺伝子の第2エクソン内に塩基置換がみられる。
献血の際に献血者が登録(献血者登録制)することにより、HLA適合血小板を必要としている患者に対して、HLAが適合した輸血を行なうことができる。
クラスⅠa抗原(HLA-A、B、C)、クラスⅠb抗原(HLA-E、F、G)に分けられ、ほとんどの有核細胞や血小板、血漿中にある。
前者はキラーT細胞の誘導において拘束分子として機能する。HLA-A3、HLA-A11、HLA-Bw4、HLA-CがNK細胞レセプターのリガンドであり、NK活性を抑制する。
ウイルス感染細胞や癌細胞は免疫応答から逃れるために、自身のクラスⅠ抗原を消失させるが、逆にNK細胞はHLA抗原を失った細胞によって活性化される。
HLA-Gだけは胎盤トロホブラストに特異的に存在し(胎盤トロホブラストには他のクラスⅠ、Ⅱは無い)胎児保護のために母体のNK活性やキラーT細胞の抑制をしている。
また赤血球抗原のBga、Bgb、Bgc抗原はクラスⅠ抗原のHLA-B7、B17、A28抗原と同じである。
クラスⅠ抗原のL鎖はβ2-ミクログロブリンである。
マクロファージや単球等の抗原提示細胞やBリンパ球、活性化Tリンパ球などに分布している。 HLA-DR、HLA-DQ、HLA-DP抗原はそれぞれの遺伝子によってコードされ、ヘルパーT細胞やサプレッサーT細胞の誘導に拘束分子として機能する。
クラスⅡ抗原はα鎖β鎖へテロダイマーに関係があり、さらにCD4分子と親和性がある。
補体成分やTNF(腫瘍壊死因子)などを支配している。
HLA抗原と相関がある疾患は、インスリン依存性糖尿病やぶどう膜炎、先天性副腎皮質過形成症やベーチェット病、強直性脊椎炎など多数ある。
HLAハプロタイプは日本人の成り立ちに重要な示唆を与える。徳永勝士によると、日本人には大きく以下の4タイプの流れが認められる[1][2][3][4]。
1.は中国北部、モンゴルの一集団に高頻度のタイプで、国内では九州北部から本州中央部にかけて多い。 2.は満州族、朝鮮民族に高頻度タイプで、国内では日本海側に多い。 3.は中国南部に多いタイプで、国内では沖縄や太平洋側に多い。 4.は国外では満州族と朝鮮民族のみにみられ、国内には九州北部から本州中央部にかけて多い。このタイプの姉妹タイプB46-DR9が東南アジアで最も高頻度でみられる。
さらにこれとは別に縄文系と想定される別の複数のハプロタイプが南九州や北東北に存在する。またアイヌは日本人と異なる型が多いという。
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関連記事 | 「白血球」「血球」「抗原」「ヒト」「原」 |
MHC class I | *MHC class II | |
MHC発現組織 | 全ての有核細胞(×赤血球) | CD4陽性T細胞 |
CD8陽性T細胞 | ||
抗原提示細胞(マクロファージ、樹状細胞、 | ||
抗原認識するリンパ球 | Tc細胞 | Th細胞 |
ドメイン構造 | α鎖(α1,2,3を持つ分子)とβ2-microgloblin | α鎖(α1,α2を持つ分子)とβ鎖(β1,β2を持つ分子) |
遺伝子座 | HLA-A,B,C, | HLA-DP,DQ,DR |
提示されるペプチド | 内在抗原 | 外来抗原 |
抗原ペプチドの長さ | 9残基 | 12-30残基 |
抗原ペプチドとMHCとの相互作用部位 | 2残基 | 3(免疫学授業プリント)
4(IMM.131) |
MHC class I | MHC class II | ||
リンパ組織 | T細胞 | +++ | + |
B細胞 | +++ | +++ | |
マクロファージ | +++ | ++ | |
樹状細胞 | +++ | +++ | |
胸腺上皮細胞 | + | +++ | |
有核細胞 | 好中球 | +++ | - |
肝細胞 | + | - | |
腎臓 | + | - | |
脳 | + | - | |
無核細胞 | 赤血球 | - | - |
主要組織適合遺伝子複合体 移植抗原として発見された抗原系 応答免疫(抗原提示)に関与する ヒト(HLA complex) human leucocyte antigen HLA ドメイン構造 クラスI A B C クラスII DP DQ DR 多型性がある 12種類のHLAを発現(父由来、母由来) マウス(H2 complex) Histcompatibility-2 ドメイン構造 クラスI K D クラスII A E MHCの歴史 G.Snell マウスH2が移植の正否を左右する J.Dausset HLAが抗原 B.Benaceraf MHC遺伝子を明らかにし、MHCが免疫応答に関与していることを証明
クラスI H鎖 β2-microglobulin クラスII α鎖 β鎖 細胞外領域 膜貫通領域 細胞内領域 ドメイン Igスーパーファミリー クリスタログラフィー crystallography
抗原処理 抗原提示 クラスI (proteasome TAP) クラスI抗原提示(内在性抗原) ①ほとんどの細胞が提示 ただし赤血球には発現していない ②細胞内:内在抗原をプロテアソーム(LMP複合体)が分子切断→ERに移動 ③ERI TAPトランスポーターによりER内に移動 クラスI+ペプチド複合体形成 ④細胞表面に移動 ⑤Tc(CD8+ T細胞)細胞が認識:標的細胞を障害 クラスII (Ii=invariant chain, HLA-DM) クラスII抗原提示(外来抗原) ①抗原提示細胞:貪食、飲食による取り込み ②ファゴリソゾーム:ペプチドに分解 ③小胞体(ER):(MHC class II + Ii鎖)複合 ④ファゴリソゾーム:HLA-DMがIi鎖を解離 ペプチドを提示→(MHC class II + ペプチド)複合体 ⑤細胞表面に移動 ⑥Th(CD4+T)細胞が認識
最近、E,F,Gが発見された→E,FはT細胞、Gは胎盤トロホブラストが発現(妊娠免疫に重要)
サイトカイン:TNPet,C, 酵素:21-hydroxylase クラス(領域 亜領域) 遺伝的多塑性 polymorphism 対立遺伝子頻度
-MHC
07解 | 異メ | 流マ | HIM.A-1 | ||||
顆粒球 | 好中球 | 桿状核球 | 40~70 | 44~66 | 40~60 | 4~14 | 0~5 |
分葉核球 | 43~59 | 40~70 | |||||
好酸球 | 2~4 | 0~ 4 | 2~4 | 0~6 | |||
好塩基球 | 0~2 | 0~0.5 | 0~2 | 0~2 | |||
無顆粒球 | リンパ球 | 25~40 | 30~38 | 26~40 | 20~50 | ||
単球 | 3~6 | 0~ 5 | 3~6 | 4~8 |
(margination)
(rolling)
(adheresion & arrested)
(transmigration)
血管内皮細胞 | 白血球 | |
Rolling | ||
E-selectin | - | 糖鎖(SLex) |
P-selectin | - | 糖鎖 |
糖鎖(GlyCAM-1)(=CD34) | - | L-selectin |
Adhestion | ||
ICAM-1 | - | LFA-1 integlin(CD11a/CD18), Mac-1 integlin(CD11b/CD18) |
VCAM-1 | - | VLA-1 integlin |
transmigration | ||
PECAM-1(CD31) | - | PECAM-1(CD31) |
個数(/ul) | 個数(/ul) | 個数(%) | ||
赤血球 | 男:500万 女:450万 |
5000000 | 95.1 | |
白血球 |
5000-10000 | 7500 | 0.1 | |
血小板 |
15万-35万 | 250000 | 4.8 |
血球 | 直径(μm) |
前赤芽球 | 14~19 |
好塩基性赤芽球 | 12~17 |
多染性赤芽球 | 10~15 |
正染性赤芽球 | 8~12 |
赤血球 | 7~8.5 |
骨髄芽球 | 12~20 |
前骨髄球 | 16~23 |
骨髄球 | 12~20 |
後骨髄球 | 12~18 |
杆状核(好中球) | 10~18 |
分節核(好中球) | 10~16 |
分節核(好酸球) | 13~18 |
分節核(好塩基球) | 12~16 |
リンパ芽球 | 11~18 |
リンパ球 | 7~16 |
形質球 | 10~20 |
異形リンパ球 | 15~30 |
単球 | 13~21 |
巨核球(骨髄巨核球) | 35~160 |
血小板 | 2~4 |
赤血球 | 単球 | 好酸球 | 好中球 | 好塩基球 | リンパ球 | |
大きさ | 7~8μm | 12~20μm | 10~15μm | 10~13μm | 9~12μm | 7~15μm |
赤血球と比べた大きさ | ------ | かなり大きい | 2倍以上 | 約2倍 | 2倍弱 | 小リンパ球は同じ程度 |
細胞質 | アズール顆粒。 広く不規則な突起 |
橙赤色の粗大円形顆粒 | 暗紫色に染まる微細な顆粒 アズール顆粒 |
赤紫色の大小不同の顆粒 | 狭く淡い青色 | |
核 | くびれ有り | 2葉、眼鏡型 | 桿状好中球 分葉好中球 |
格の上にも顆粒あり | 球形 |
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