強直性脊椎炎

ankylosing spondylitis AS
リウマチ性脊椎炎ベヒテレフ病マリー-シュトリュンペル病 Marie-Struempell disease
血清反応陰性脊椎関節症

概念

  • リウマトイド因子陰性で脊椎と仙腸関節が侵される疾患。

原因

  • 原因は不明
  • HLA-B27は95%前後陽性

疫学

  • 発生頻度は0.04%程度で家族内発生が多い。
  • 好発年齢:10歳台後半~20歳代台
  • 男女比:90%男性。 男:女=9:1-5:1

病態

  • 靭帯付着部などの関節辺縁に限局した骨炎が生じ、軟骨下骨や線維軟骨が肉芽組織に置換され、炎症が収まるのに伴いこの肉芽組織が骨化し、骨強直を来す。
  • 踵骨部・坐骨結節に腱付着部症、仙腸関節である。

症状

  • 腰痛、殿部や背部の痛み。
  • 運動制限
  • 深呼吸時の胸痛、関節痛、アキレス腱痛

合併症

検査

血液検査

  • リウマチ因子:陰性
  • HLA-B27:90%の症例で陽性
  • 赤沈:亢進

X線像

  • 初期は仙腸関節部の両側性の辺縁不整。びらんが出現すると関節裂隙が開大して見える。次いで、びらんの周辺に硬化像が認められ、関節裂隙は狭小化し、最終的に硬直に至る(骨性強直)。
  • 脊椎:前縦靭帯の椎体付着部からの骨化(椎体骨棘形成 syndesmophyte) → 側面像での椎体の方形化 squaring → 竹様脊柱 bamboo spine


診断

診断基準(東京都特殊疾病(難病)息者診断手引き, 1990年)

  • I. 主要症状
  • 1.腰痛(最低3カ月以上,運動で軽快し,安静による効果なし)
  • 2.腰椎の可動制限(失状および前額面)
  • a.前屈測定検査
後腸骨棟の高さで,垂直に測定した10cmの間隔が前屈で何cm伸延したかを計測:異常:5cm以下
  • b.側屈測定検査
腋窩正中腺状,任意に引かれた20cmの線が側屈で何cm伸延したかを計測:異常:5cm以下
  • 3.胸郭拡張の低下
胸郭拡張測定検査
第四肋間の高さで,最大呼気時の胸囲と最大吸気時の胸囲との差を計測:異常: 2.5cm以下
  • II. 必要検査
  • 1.仙腸関節X線像
  • (1)両側仙腸開節炎 2-3度
  • (2)片側仙腸関節炎 3-4度
0度:正常
1度:疑い
2度:軽度(小さな限局性の侵食像や硬化像)
3度:中等度(侵食像や硬化像の拡大,関節裂隙狭小)
4度:強直
  • III. 除外診断
  • IV. 診断基準
  • 確実例:主要症状1. 2, 3のうち1項目以上+必要検査1の(1)
  • 疑い例:主要症状なし+必要検査1の(1)あるいは(2)
付記: HLA-B27の成績を記載のこと

治療

  • 運動療法
  • 薬物療法:NSAIDs。DMARDsも使われうる。