- 英
- hybridization
- 同
- 核酸雑種分子形成、核酸雑種形成 nucleic acid hybridization
- 関
WordNet
- (genetics) the act of mixing different species or varieties of animals or plants and thus to produce hybrids (同)hybridisation, crossbreeding, crossing, cross, interbreeding, hybridizing
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/10/27 00:21:05」(JST)
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ハイブリダイゼーション(Hybridization)とは、原義としては生物の交雑あるいは雑種形成のこと。しかし現代では、核酸(DNAまたはRNA)の分子が相補的に複合体を形成することをハイブリダイゼーションといい、分子交雑(ぶんしこうざつ)ともいう。特に、遺伝子の検出・同定・定量や、相同性の定量のために、人工的にこれを行う実験方法を指すことが多い(通称「ハイブリ」)。
原理
核酸分子に含まれる塩基はAとTまたはU、GとCというふうに特異的(相補的)に結合する性質がある。これは塩基が形成する水素結合の数の違い(前者が2個、後者が3個)による。ハイブリダイゼーションは核酸のこの性質に基づく。同じ原理で、普通の生物のもつゲノムは互いに相補的なDNA分子が1対結合して二重らせん構造をなしている。
また核酸の生合成(DNA複製やDNAからRNAへの転写)においても、元の核酸を鋳型としてそれに相補的な核酸が作られる。この相補性こそ、生物が遺伝情報を維持する基本原理である。これらからわかる通り、同じ生物種はほぼ同じゲノム配列を持ち、ハイブリダイゼーションを用いて同じ生物種の同じ遺伝子を検出することができる。
ただし同じ遺伝子でも個体によるわずかな違い(多型)やがん細胞における突然変異・増減などがある。別の生物種となるとさらに違いが大きくなる。これらに関してもハイブリダイゼーションによる検出法がある。
基本的方法
ハイブリダイゼーション実験では、まず核酸の水素結合を切り分子を引き離す(変性)。これには加熱する方法と変性剤を用いる方法があるが、一般には加熱が用いられる。次に少しずつ温度を下げること(徐冷処理)で分子を再結合させる(アニーリング=冶金でいうところの焼きなまし)。核酸分子の解離・結合は配列に応じた特定の温度で起こる(固体の融解と同じように)ので、この温度は融解温度と呼ばれる。この再結合の進み方を測定したり、あるいは特定の配列に着目してそれを検出したりする。
種類
特定の配列を持つ核酸を検出する方法としては、電気泳動によるサザンハイブリダイゼーション(DNAを対象とする)、ノーザンハイブリダイゼーション(RNA)がある。さらに多種の配列を同時に検出・定量する方法としてDNAマイクロアレイ(DNA チップ)がある。
また、細胞・組織などの標本をそのまま用いて検出する方法としてIn situ ハイブリダイゼーション、特に蛍光 in situ ハイブリダイゼーションがある。
生物では一般に、進化上の系統が近いほど対応する遺伝子の配列に相同性がある。この配列相同性を定量する方法としてDNA - DNA分子交雑法があり、これは進化系統を明らかにする方法として用いられる。
さらに、がんや先天性異常における遺伝子の増減を検出する方法として、CGH(比較ゲノムハイブリダイゼーション)がある。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ホールマウントin situハイブリダイゼーション(WISH)法のための機能性ペプチド核酸の設計
- 東京家政大学研究紀要 = Bulletin of Tokyo Kasei University 56(2), 59-65, 2016-03
- NAID 120005771625
- 症例報告 滑膜肉腫に特異的なSYT-SSX融合遺伝子の異常発現を認めた弧在性線維性腫瘍と消化管間質腫瘍の2症例
- サザンブロッティングとその応用 : 核酸分析の基礎(分離・分析の化学)
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- crossbreeding、crossing、hybridization、crossbred、cross、hybridize
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- 横断、クロス、交差、交差性、交雑種、雑種、雑種形成、通過、ハイブリ、ハイブリダイズ、ハイブリダイゼーション、ハイブリッド形成、ハイブリッド形成法、混成、交叉性、ハイブリダイゼーション法
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