- 英
- nalidixic acid, NA
- ラ
- acidum nalidixicum
- 商
- ウイントマイロン
- 関
- 抗菌薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/12/30 19:01:47」(JST)
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ナリジクス酸
|
IUPAC命名法による物質名 |
1-ethyl-7-methyl-4-oxo-[1,8]naphthyridine-3-carboxylic acid |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
B U.S. |
法的規制 |
? |
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
- |
血漿タンパク結合 |
90% |
代謝 |
一部肝臓で代謝 |
半減期 |
6-7時間(健康時) |
排泄 |
尿中 |
識別 |
CAS登録番号 |
389-08-2 |
ATCコード |
J01MB02 |
PubChem |
CID 4421 |
DrugBank |
APRD01133 |
KEGG |
D00183 |
化学的データ |
化学式 |
C12H12N2O3 |
分子量 |
232.235 g/mol |
ナリジクス酸(ナリジクスさん、Nalidixic acid)とは、1962年に開発(化学合成)された抗菌剤の一種である。この化合物は最初に発見されたキノロン系抗菌剤であり、第一世代キノロンに分類されている。「ナリジキシン酸(ナリジキシンさん)」とも呼ばれる。主にグラム陰性菌に対して効果を発揮する。
目次
- 1 活性
- 2 主な用途
- 3 副作用
- 4 参考
- 5 関連項目
|
活性
ナリジクス酸は他の多くのキノロン系抗菌剤と同じように、DNAジャイレースを阻害することによって効果を発揮する。DNAジャイレースが阻害されると、染色体中のDNAは正常な二重らせん構造を取ることが出来ず、DNAの複製と転写が阻害される。その結果、細菌はタンパク質を合成することが出来なくなるため死に至る。
しかし、細菌がナリジクス酸に対する耐性を獲得するスピードが早かったため、現在ではやや時代遅れの薬剤である。
主な用途
- 尿路感染症に対する治療薬として用いられる。
- グラム陽性菌のみを選択培養する時にも有効である。
副作用
- 重篤な副作用がおこることはあまりない。
- 約5%の患者に消化管副作用(悪心,嘔吐,食欲不振など)が起こる。
- 5%未満の患者に中枢神経系副作用(軽度の頭痛,睡眠障害,めまいなど)が起こる。
- 中枢神経系障害のある患者に用いてはならない。
参考
- 「An Introduction to Medicinal Chemistry -Second Edition-」Graham L. Patrick著、OXFORD発行
- 万有製薬(株) メルクマニュアル 第17版
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ナリジクス酸耐性および基質拡張型 β-lactamase 産生 Salmonella の分離状況に関する調査成績
- 藤田 拓司,小松 方,岡田 潤平,加藤 貴代子
- 感染症学雑誌 : 日本伝染病学会機関誌 : the journal of the Japanese Association for Infectious Diseases 85(4), 355-359, 2011-07-20
- NAID 10030235961
- 栃木県で過去16年間に分離された牛呼吸器病原因菌の薬剤感受性調査
- 小池 新平,井上 恭一,米山 州二,市川 優,田島 和彦
- 日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association 62(7), 533-537, 2009-07-20
- … ナリジクス酸(NA)耐性(M.h:25.0%、P.m:9.0%)とジヒドロストレプトマイシン耐性(M.h:21.4%、P.m:9.0%)が、両菌種で認められた。 …
- NAID 10025575810
Related Links
- ナリジクス酸(ナリジクスさん、Nalidixic acid)とは、1962年に開発(化学合成)された 抗菌剤の一種である。この化合物は最初に発見されたキノロン系抗菌剤であり、第一 世代キノロンに分類されている。「ナリジキシン酸(ナリジキシンさん)」とも呼ばれる。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ウイントマイロン錠250
組成
1錠中日本薬局方ナリジクス酸含量
添加物
- トウモロコシデンプン,カルメロースカルシウム,ポリビニルアルコール(部分けん化物),三二酸化鉄,ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 生後3か月未満の乳児
〔代謝・排泄能が不完全なため,本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。〕
効能または効果
- <適応菌種>
本剤に感性の淋菌,大腸菌,赤痢菌,サルモネラ属(チフス菌,パラチフス菌を除く),肺炎桿菌,プロテウス属,腸炎ビブリオ
<適応症>
膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性症,慢性症),淋菌感染症,感染性腸炎
- ナリジクス酸として,通常成人1日1〜4g(錠250:4〜16錠,錠500:2〜8錠)を2〜4回に分割経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
- 本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
慎重投与
- てんかん等の痙攣性疾患のある患者またはこれらの既往歴のある患者
〔痙攣を起こすことがある。〕
- 高度の脳動脈硬化症のある患者
〔痙攣を起こすことがある。〕
- 肝障害のある患者
〔肝障害が悪化することがある。〕
- 高度の腎障害のある患者
〔高い血中濃度が持続することがある。〕
重大な副作用
ショック
頻度不明(自発報告または海外において認められている副作用のため)
痙攣
頻度不明(自発報告または海外において認められている副作用のため)
溶血性貧血
頻度不明(自発報告または海外において認められている副作用のため)
- 特にG-6PD欠乏症患者にあらわれやすいとの報告がある。
薬効薬理
- ウイントマイロン錠は,キノロン系合成抗菌製剤である。
抗菌力8)
- グラム陰性桿菌である(MIC;3.12〜6.25μg/mL),赤痢菌(MIC;6.25μg/mL),肺炎桿菌(MIC;3.12〜6.25μg/mL),プロテウス・ブルガリス(MIC;12.5μg/mL),腸炎ビブリオ(MIC;1.56〜3.12μg/mL)に対し,抗菌活性を示す。
作用機序9)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
略名
化学名
- 1-Ethyl-7-methyl-4-oxo-1,4-dihydro-1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid
分子式
分子量
融点
性状
- 白色〜淡黄色の結晶または結晶性の粉末である。N, N-ジメチルホルムアミドにやや溶けにくく,エタノール(99.5)にきわめて溶けにくく,水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。
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