- 英
- pika
- 関
- ウサギ、アナウサギ、ウサギ目、イエウサギ
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- small short-eared burrowing mammal of rocky uplands of Asia and western North America (同)mouse hare, rock rabbit, coney, cony
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/29 00:24:21」(JST)
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前田有紀のシングル曲については「鳴きうさぎ」をご覧ください。 |
ナキウサギ[1]
Pika |
生息年代: 中新世-現世, 16.4–0 Ma
PreЄ
Є
O
S
D
C
P
T
J
K
Pg
N
|
アメリカナキウサギ (Ochotona princeps)
|
分類 |
界 |
: |
動物界 Animalia |
門 |
: |
脊索動物門 Chordata |
亜門 |
: |
脊椎動物亜門 Vertebrata |
綱 |
: |
哺乳綱 Mammalia |
目 |
: |
ウサギ目 Lagomorpha |
科 |
: |
ナキウサギ科 Ochotonidae
(Thomas, 1897) |
属 |
: |
ナキウサギ属
Ochotona (Link, 1795) |
|
和名 |
ナキウサギ |
英名 |
Pika |
種 |
本文参照
|
ナキウサギ(鳴兎、鳴兔、啼兎、啼兔、英:Pika, rock rabbit, whistling hare)は、ウサギ目(重歯目)ナキウサギ科 Ochotonidae に分類される動物の総称。現生するものは1科1属で、同科には ナキウサギ属 Ochotona のみが属する。長らく14種とされてきたが、その後の研究により、30種まで増えている。 総じて耳介は小さく、一見ハムスターのような姿だが、(狭義の)ウサギ類の近縁種である。 その名のとおり、高い警戒音でよく鳴く。
属名の Ochotona は、モンゴル語の ogotona または ochodona に由来する。また、英名の Pika はツングース語の piika に由来するため、本来は/pika/(ピカ)と読むのが正しいが、そのスペリングから /'paɪ·ka/(パイカ)と読まれることが多い。
日本には、北海道にキタナキウサギ (O. hyperborea, Northern Pika) の亜種、エゾナキウサギ O. h. yesoensis が棲息する。
目次
- 1 棲息地
- 2 特徴
- 3 習性
- 4 分類
- 5 関連画像
- 6 脚註
- 7 参考文献
- 8 外部リンク
棲息地
ナキウサギは、アジア・北アメリカおよび東ヨーロッパの一部の、寒冷な気候の土地に分布する。多くの種は、隠れ家となる割れ目の多く見られる山地の岩場に棲息するが、自ら単純な巣穴を掘る種もあり、その中のあるものは、開けたステップに棲息する。ユーラシアの山地では、しばしばナキウサギの巣穴にユキスズメ類が巣を作り、両者は同じ巣穴の中で共存する[2]。
考古学者の Donald Grayson が、Journal of Biogeography 誌2006年1月の記事で警告しているところによると、人類の活動と世界的な気候変動により、アメリカのナキウサギの生息域の高度は上昇しつつあり、これによりこの個体群が絶滅に至る可能性もあるという。Grayson はシエラネバダ山脈からロッキー山脈に至る地域の過去4万年にわたるナキウサギの棲息域を調査した。これより早く、Journal of Mammalogy 誌にも、同様の結論を導く記事が掲載されている。
特徴
ナキウサギは一見ハムスターのような小動物で、短い四肢と丸い耳、短い尾をもつ。サイズは種によって異なるが、体長約18-20cm、尾長2cm弱、体重75-290g。狭義のウサギ類と同様、餌を食べた後、まず緑色のやわらかい糞をし、さらに栄養を摂取するために、この糞を食べる。その後、固形のコロコロした糞をする。
ナキウサギは草食であり、さまざまな植物を採食する。その棲息地により、主に草やスゲ類、潅木の小枝、コケ、地衣類などを食べる。地域によっては食糞によって栄養補給するものもいる。ウサギ目の他の動物と同様、ナキウサギは切歯をもつが犬歯を欠き、また、臼歯の数は狭義のウサギ類より少ない。歯式は 2.0.3.2/1.0.2.3 (切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯)となる。
岩地で暮らすナキウサギは、1度に5頭までの子しか産まないが、巣穴を掘る種は、これより多くの子を産む傾向があり、繁殖の頻度もより高い。この違いはおそらく、後者の棲息地の方が、より豊かな資源を活用できることによるものと思われる。妊娠期間は25-30日程度[2]。
習性
ナキウサギは昼行性または薄暮性で、通常は昼間の方が活動的であり、標高の高い地域に棲息する。最も高い活動性を示すのは、冬になる前の時期である。ナキウサギは冬眠しないため、冬の間のあたたかい寝床兼食料として、自ら作った干し草を必要とする。ナキウサギは新鮮な草を集め、それらを積んで山を作り、干し草にする。草が乾ききると、巣穴に運び込んで貯蔵する。他の個体の作った干し草をかすめ取る行動は珍しくない。そういった行動の結果としての争いは、フェレットや猛禽類のような近隣の捕食者に、漁夫の利を与えることになる。
ユーラシアのナキウサギは、一般的に家族単位で暮らし、餌の収集と見張りを各個体が分担する。そのうちの少なくとも数種は、なわばりをもつ。一方、北米のナキウサギ(O. princeps と O. collaris)は単独性であり、繁殖期を除いて単独で暮らす。
分類
- 重歯目(ウサギ目) LAGOMORPHA[1]
- ナキウサギ科 Family Ochotonidae: ナキウサギ
- ナキウサギ属 Ochotona
- Pika 亜属: 北方に棲息する種
- アルタイナキウサギ Ochotona alpina en:Alpine Pika / Altai Pika
- Ochotona argentata en:Silver Pika
- クビワナキウサギ Ochotona collaris en:Collared Pika
- Ochotona hoffmanni en:Hoffmann's Pika
- キタナキウサギ Ochotona hyperborea en:Northern Pika / Siberian Pika
- エゾナキウサギ O. h. yesoensis Japanese Pika
- モンゴルナキウサギ Ochotona pallasi en:Pallas's Pika
- アメリカナキウサギ Ochotona princeps en:American Pika
- Ochotona turuchanensis en:Turuchan Pika
- Ochotona iliensis en:Ili Pika
- Ochotona 亜属: 潅木帯・ステップに棲息する種
- カンシュクナキウサギ Ochotona cansus en:Gansu Pika / Gray Pika
- クチグロナキウサギ Ochotona curzoniae en:Plateau Pika / Black-lipped Pika
- ダウリナキウサギ Ochotona dauurica en:Daurian Pika
- Ochotona huangensis en:Tsing-ling Pika
- Ochotona nubrica en:Nubra Pika
- ステップナキウサギ Ochotona pusilla en:Steppe Pika
- アフガンナキウサギ Ochotona rufescens en:Afghan Pika
- チベットナキウサギ Ochotona thibetana en:Moupin Pika
- トーマスナキウサギ Ochotona thomasi en:Thomas's Pika
- Conothoa 亜属: 山地に棲息する種
- アカミミナキウサギ Ochotona erythrotis en:Chinese Red Pika
- Ochotona forresti en:Forrest's Pika
- Ochotona gaoligongensis en:Gaoligong Pika
- Ochotona gloveri en:Glover's Pika
- Ochotona himalayana en:Himalayan Pika
- Ochotona iliensis en:Ili Pika
- コズロフナキウサギ Ochotona koslowi en:Kozlov's Pika
- ラダックナキウサギ Ochotona ladacensis en:Ladak Pika
- オオミミナキウサギ Ochotona macrotis en:Large-eared Pika
- Ochotona muliensis en:Muli Pika
- Ochotona nigritia en:Black Pika
- ロイルナキウサギ Ochotona roylei en:Royle's Pika
- アカナキウサギ Ochotona rutila en:Turkestan Red Pika
関連画像
-
エゾナキウサギ
(yesoensis;
Japanese Pika)
脚註
- ^ a b Hoffmann, Robert S.; Andrew T. Smith (November 16, 2005). in Wilson, D. E., and Reeder, D. M. (eds): Mammal Species of the World, 3rd edition, Johns Hopkins University Press, 185-193. ISBN 0-801-88221-4.
- ^ a b Kawamichi, Takeo (1984). Macdonald, D.. ed. The Encyclopedia of Mammals. New York: Facts on File. pp. 726-727. ISBN 0-87196-871-1.
参考文献
- 川道武男 1994.『ウサギがはねてきた道』紀伊国屋書店.ISBN 4-314-00602-1
外部リンク
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ウィキメディア・コモンズには、ナキウサギに関連するカテゴリがあります。 |
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ウィキスピーシーズにナキウサギに関する情報があります。 |
- The Trek of the Pika "A story complete with sounds of pika calls" 2002-10-30
- [1] "A radio feature on how Pikas in the Rockies are coping with climate change. " 2007-07-31
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Japanese Journal
- チベット高原三江源地域高山放牧地におけるクチグロナキウサギ(Ochotona curzoniae)の生息密度と植生および土壌理化学性との関係
- 楊 家華,井戸田 幸子,飛佐 学 [他]
- 日本暖地畜産学会報 = Journal of Warm Regional Society of Animal Science, Japan 57(2), 105-113, 2014-09
- NAID 40020233384
- チベット高原三江源地域高山放牧地におけるクチグロナキウサギ(Ochotona curzoniae)の生息密度と植生との関係
- 楊 家華,井戸田 幸子,李 国梅 [他]
- 日本暖地畜産学会報 = Journal of Warm Regional Society of Animal Science, Japan 57(1), 37-47, 2014-03
- NAID 40020104457
- チベット高原三江源地域高山放牧地における クチグロナキウサギ(Ochotona curzoniae )の生息密度と植生との関係
- 楊 家華,井戸田 幸子,李 国梅,宋 仁徳,郭 志宏,李 暁琴,李 海珠,飛佐 学,多炭 雅博,福田 明,西脇 亜也,樫村 敦,坂本 信介,森田 哲夫,長谷川 信美
- 日本暖地畜産学会報 57(1), 37-47, 2014
- … チベット高原高山放牧草地でのクチグロナキウサギ(Ochotona curzoniae)の生息密度と植生との関係を明らかにするために,巣穴開口部密度が0 または寡少から高までの変異を示す2011 年は4 プロット(I 〜IV,各50 m × 50 m),2012 年は10 プロット(1 〜10,各20 m × 20 m)を抽出し,開口部密度と植生の調査を行った.高利用開口部密度は2011 年では4 個〜305 個/2,500 m2/ 日,2012 年では5 個〜63 個/400 m2/ 日であった.両年とも植被率 …
- NAID 130004555666
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