ラウリン酸
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/05/16 22:30:07」(JST)
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ラウリン酸 |
|
IUPAC名 |
ドデカン酸(系統名)
ラウリン酸(許容慣用名) |
分子式 |
C12H24O2 |
分子量 |
200.32 |
CAS登録番号 |
[143-07-7] |
形状 |
白色固体 |
密度と相 |
0.883 g/cm3, 固体 |
融点 |
44–46 °C |
沸点 |
225 °C/100 mmHg |
SMILES |
CCCCCCCCCCCC(O)=O |
ラウリン酸(ラウリンさん、lauric acid)は炭素数12の飽和脂肪酸である。示性式は CH3(CH2)10C(=O)OH で、IUPAC系統名は ドデカン酸 dodecanoic acid である。ココナッツオイルやヤシ油に含まれる主な酸で、抗菌活性を持つと考えられている。
粘膜組織をわずかに刺激するものの毒性は非常に低いため、石鹸やシャンプーに多く用いられる。ラウリン酸ナトリウムはこの化合物の最も一般的な誘導体であり、上記の目的にはこれが用いられる。非極性の炭化水素鎖と極性のカルボン酸部位を持つので、水などの極性溶媒と油の両方に対して相互作用でき、水を油に溶かすことができる。シャンプーが髪から油を落とすことができるのはこのためである。
ラウリン酸は安価で保存性に優れ、また無毒であり取り扱いやすいことから、凝固点降下の理科実験によく用いられる。室温では固体だが沸騰する湯で簡単に融かすことができるので、様々な溶質を溶かし、分子量を決定するのに使うことができる。
還元すると 1-ドデカノールを与える。
存在
ラウリン酸は次の食品内に多く存在している。
その他には、人乳やバターなどがある。
関連項目
C11:
ウンデシル酸 |
飽和脂肪酸 |
C13:
トリデシル酸 |
脂肪:主な脂肪酸 |
|
飽和脂肪酸
(「*」印は揮発性)
|
C1 蟻酸* - C2 酢酸* - C3 プロピオン酸* - C4 酪酸* - C5 吉草酸 - C6 カプロン酸 - C7 エナント酸 - C8 カプリル酸 - C9 ペラルゴン酸 - C10 カプリン酸 - C11 ウンデシル酸 - C12 ラウリン酸 - C13 トリデシル酸 - C14 ミリスチン酸 - C15 ペンタデシル酸 - C16 パルミチン酸 - C17 マルガリン酸 - C18 ステアリン酸 - C19 ノナデシル酸 - C20 アラキジン酸 - C21 ヘンイコシル酸 - C22 ベヘン酸 - C23 トリコシル酸 - C24 リグノセリン酸
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不飽和脂肪酸
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ω-3脂肪酸
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α-リノレン酸 - ステアリドン酸 - エイコサペンタエン酸 - ドコサペンタエン酸 - ドコサヘキサエン酸
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ω-6脂肪酸
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リノール酸 - γ-リノレン酸 - ジホモ-γ-リノレン酸 - アラキドン酸 - ドコサペンタエン酸
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|
ω-7脂肪酸
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パルミトレイン酸 - バクセン酸 - パウリン酸
|
|
ω-9脂肪酸
|
オレイン酸 - エライジン酸 - エルカ酸 - ネルボン酸
|
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主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
|
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 塩化オクチルトリメチルアンモニウム-ドデカン酸ナトリウム混合ベシクル溶液中でのルシゲニン化学発光を利用するスーパーオキシドの特異的検出(<特集>機能性界面と分析化学)
- 針生 泰史,木村 直也,大野 賢一,山田 正昭
- 分析化学 56(6), 425-431, 2007-06-05
- … 塩化オクチルトリメチルアンモニウム(OTAC)とドデカン酸ナトリウム(SD)の混合溶液中で形成される混合界面活性剤分子集合体(混合ベシクル)を,ルシゲニン化学発光(CL)の反応場として利用すると,活性酸素(スーパーオキシドO_2^<-・>,一重項酸素^1O_2,過酸化水素H_2O_2,ヒドロキシラジカル・OH)の中でO_2^<-・>が特異的,かつ高感度に検出できることを見いだした.5.0M OTACと1.0M SDの等量混合溶液(pH7.0)中での活性酸素のCL応答 …
- NAID 110006291360
- 2種のゼラチンを基材とするレシチンーオルガノゲル系における Candida rugosa リパーゼの高活性条件の比較
- 長山 和史,福山 可奈,今井 正直
- 化学工学論文集 32(4), 372-375, 2006-07-20
- … レシチンを両親媒性成分とするマイクロエマルションにゼラチンを添加して調製したオルガノゲル(Microemulsion-Based Organogel, MBG)にCandida rugosaリパーゼを固定化し,ドデカン酸ブチルエステルの合成を行い,反応活性に対するゼラチンの種類(Bloom 75とBloom 225)の影響を実測した.両者のゼラチンの系ともに担体ゲルの再利用によって長期間(40日間)にわたり反応活性が発現することが認められた.反応活性が最大値を …
- NAID 130000018514
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- laurate, lauric acid
- 同
- ドデカン酸 dodecanoic acid
- 関
- 飽和直鎖脂肪酸
[★]
ドデカン酸
- 関
- laurate、lauric acid
[★]
- 英
- acid
- 関
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