商品名
会社名
成分
薬効分類
- カリウムイオン競合型アシッドブロッカー、プロトンポンプインヒビター
薬効
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃・ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2020/07/04 14:41:07」(JST)
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ボノプラザン
|
IUPAC命名法による物質名 |
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IUPAC名 1-[5-(2-Fluorophenyl)-1-(pyridin-3-ylsulfonyl)-1H-pyrrol-3-yl]-N-methylmethanamine |
臨床データ |
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投与方法 |
経口 |
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薬物動態データ |
---|
血漿タンパク結合 |
85.2 - 88.0% |
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代謝 |
肝代謝 |
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半減期 |
6.1 - 7.7 時間 |
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排泄 |
尿中排泄 (67.4%); 便中排泄 (31.1%) |
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識別 |
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CAS番号
|
881681-00-1 |
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PubChem |
CID: 45375887 |
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KEGG |
D10466 |
---|
化学的データ |
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化学式 |
C17H16FN3O2S |
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分子量 |
461.46 g/mol |
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SMILES
https://www.dreampass.jp/m344585?utm_campaign=RequestRecovered&utm_medium=email&utm_source=text%2Fplain
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ボノプラザン(Vonoprazan)はカリウムイオン競合型アシッドブロッカーであり、胃・十二指腸潰瘍などの治療や予防、ヘリコバクター・ピロリ除菌時の胃内pH調整に用いられる[1]。他のプロトンポンプインヒビターの様な胃酸による活性化が不要で、有効濃度への到達が速やかで、服用から作用発現までが早い[2]。商品名タケキャブ。酸に対して安定であるので、作用部位(胃腺の分泌細管)に長く留まることができる[3]。
効能・効果
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎
- アスピリンまたは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)投与時の胃・十二指腸潰瘍再発抑制
- ヘリコバクター・ピロリの除菌時の胃内pH調整[4]
併用
禁忌
アタザナビル、リルピビリンの効果を減弱する。
注意
- CYP3A4阻害剤、ジゴキシン、イトラコナゾール、チロシンキナーゼ阻害剤など
副作用
添付文書に記載されている重大な副作用は、偽膜性大腸炎などの血便を伴う重篤な大腸炎(ピロリ除菌時の抗生物質の使用に伴うもの)である。AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇を生じることがある。また、ピロリ除菌時に10%の患者で下痢が発生する。
長期投与中に良性の胃ポリープを認めたとの報告がある。マウスおよびラットで、臨床用量で胃の神経内分泌腫瘍が、約300倍で胃の腺腫が、約13倍以上(マウス)および約58倍以上(ラット)で肝臓腫瘍がそれぞれ認められている。
重大な副作用
2019年4月の、厚生労働省医療・生活衛生局発行の「医薬品・医療機器等安全性情報 No.362」により、ボノプラザンフマル酸塩、ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・クラリスロマイシン、ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・メトロニダゾールについて、下記の重大な副作用の項目が追加改訂された[5]。
商品名
- タケキャブ錠10mg、同錠20mg(武田薬品工業株式会社)
- ボノサップパック400、同パック800(武田薬品工業株式会社)
- ボノピオンパック(武田薬品工業株式会社)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑:中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 — 厚生労働省医薬・生活衛生局、医薬品・医療機器等安全性情報 No.362 医薬品・医療機器等安全性情報 No.362 3①ボノプラザンフマル酸塩② ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・クラリスロマイシン③ ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・メトロニダゾール
作用機序
胃腺の壁細胞に存在するH+,K+-ATPaseを競合的に阻害して、胃内へのH+ 分泌を抑制する。
臨床試験
ランソプラゾールに対する非劣性が示されている[6]。開発コードTAK-438。
脚注
- ^ “酸関連疾患治療剤「タケキャブ錠」日本における製造販売承認取得について”. 武田薬品工業 (2014年12月26日). 2015年2月4日閲覧。
- ^ “タケキャブ:作用発現が速い新機序のPPI”. 日経メディカル (2015年2月6日). 2015年2月11日閲覧。
- ^ “タケキャブ情報サイト 作用機序”. 武田薬品工業. 2015年5月21日閲覧。
- ^ 的場秀亮、吉田寛、鈴木剛 ほか、H. pylori除菌療法におけるボノプラザンとエソメプラゾールの比較検討 日本医科大学医学会雑誌 13巻 (2017) 1号 p.38-41, doi:10.1272/manms.13.38
- ^ “医薬品・医療機器等安全性情報 No.362 (PDF)”. 厚生労働省. 2019年4月17日閲覧。
- ^ “2014年米国消化器病週間における酸関連疾患治療薬ボノプラザンフマル酸塩の最新試験データの発表について”. 武田薬品工業 (2014年5月7日). 2015年2月5日閲覧。
参考文献
- タケキャブ錠10mg/タケキャブ錠20mg
- タケキャブ錠 添付文書
- タケキャブ錠 医薬品インタビューフォーム
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