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- soman
- 関
- サリン
WordNet
- a nerve agent easily absorbed into the body; a lethal cholinesterase inhibitor that is highly toxic when inhaled (同)GD
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/07/05 14:19:04」(JST)
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ソマン |
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|
IUPAC名
P-メチルホスホノフルオリド酸-1,2,2-トリメチルプロピル
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
96-64-0 |
特性 |
化学式 |
C7H16FO2P |
モル質量 |
182.17 g/mol |
外観 |
無色の気体 |
密度 |
1.022 g/cm3 |
融点 |
−42 ℃
|
沸点 |
198 ℃
|
危険性 |
NFPA 704 |
|
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ソマン (soman) とはタブン、サリンと並ぶ神経ガスの化学兵器である[1][2]。その構造から、P-メチルホスホノフルオリド酸 ピナコリル、あるいはIUPAC系統名として P-メチルホスホノフルオリド酸 1,2,2-トリメチルプロピル、と呼ぶこともできる。1944年にドイツの化学者、リヒャルト・クーンによって3番目のG剤として開発され、GDとも呼ばれていた。
常温常圧では無色無臭、あるいは不純物が混ざっているとわずかに果実臭、樟脳臭のする液体[2]。化学兵器としては、揮発させガスとして利用する。サリンなどと同じく、酸や塩基によって容易に加水分解する[2]。ソマンそのものは揮発性が高く単独では兵器としての持続性を欠くため、ピナコリルアルコール(3,3-ジメチル-2-ブタノール)とメチルホスホン酸ジフルオリド (DF, CH3P(=O)F2) を使用時に混合して徐々に発生させる。
毒としての効力はタブン・サリンより強く、ソマンのLCt50(1分間に吸入して半数の人が死に至る量)は 1 m3 あたり 70 mg である。他の有機リン系の神経ガスと同様にアセチルコリンエステラーゼ (AChE) の働きを阻害する。治療薬としては PAM やアトロピンが挙げられる。ただし他の神経剤と比べて、結びついたアセチルコリンエステラーゼを不可逆状態にエイジング(老化)してしまう時間が短いので、PAM は数分以内に投与しなければ効果がない。
脚注
- ^ 公益財団法人 日本中毒情報センター 化学テロ・化学災害対応体制(概要) P5
- ^ a b c 神経剤 (Nerve Agents) 国立医薬品食品衛生研究所
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シアン化塩素 (CK) - シアン化水素 (AC)
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化学兵器規制 |
ジュネーヴ議定書 - 化学兵器禁止条約 (CWC) - 化学兵器禁止機関 (OPCW) - 遺棄化学兵器問題
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(補足:関連項目) |
催涙スプレー - 防犯装備 - スカンク
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Japanese Journal
- 施設参観記録(4) : 韓国ソマン刑務所 (小林敬和教授退職記念号)
- 施設参観記録(4)韓国ソマン刑務所 (小林敬和教授退職記念号)
- 民営刑務所の現状と課題 : 韓国のソマン(所望)刑務所を中心に
- 徐 運在
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ソマバート皮下注用10mg
組成
1バイアル中:
有効成分
- ペグビソマント(遺伝子組換え)10mg(タンパク質部分)
添加物
- グリシン 1.36mg
D-マンニトール 36.0mg
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
- 各製剤には溶解液として日局注射用水20mLを添付している(「包装」の項参照)。用時、日局注射用水を1mL加えて溶解すること(「適用上の注意」の項参照)。
禁忌
効能または効果
下記疾患におけるIGF-I(ソマトメジン-C)分泌過剰状態および諸症状の改善
- 先端巨大症(外科的処置、他剤による治療で効果が不十分な場合又は施行が困難な場合)
- 通常、成人にはペグビソマント(遺伝子組換え)として初日に40mg(タンパク質部分)を1日1回皮下投与する。2日目以降は1日1回10mg(タンパク質部分)を投与する。なお、血清中IGF-I値及び症状に応じて、1日量30mg(タンパク質部分)を上限として、5mg(タンパク質部分)ずつ適宜増減する。
- 本剤の投与にあたっては、4〜8週間隔で血清中IGF-I値を測定し、その値が性別・年齢別正常値内に収まる範囲で投与量の調整を行うこと。[「臨床検査結果に及ぼす影響」、「その他の注意」の項参照]
- 初期維持用量での投与時、あるいは継続治療中に最低用量まで減量しても、血清中IGF-I値が正常範囲の下限を下回った場合には、本剤の休薬あるいは投与中止を考慮すること。
- 本剤を3カ月以上投与しても、血清中IGF-I値の正常化が認められずかつ血清中IGF-I値の低下傾向も認められない場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
慎重投与
- インスリン又は経口血糖降下剤による治療を受けている患者[「相互作用」の項参照]
薬効薬理
薬理作用14〜19)
- 本剤を皮下投与したアカゲザル、ウサギ及びマウスにおいて血清中IGF-I濃度を低下させたが、その作用はマウスでは他の動物種に比して弱かった。
作用機序20〜22)
- 本剤はin vitroで成長ホルモン(GH)受容体に結合し、GHの結合を阻害することによってGH受容体の二量体化に伴うシグナル伝達を抑制する。本剤のヒト、アカゲザル及びウサギのGH受容体に対する結合能は同程度であるが、イヌ、マウス及びラットの受容体に対する結合能はそれらより弱い。本剤のGH受容体に対する結合は選択的であり、プロラクチンを含む他の各種受容体には結合しない。このGH作用の阻害によって、IGF-I並びにGH反応性のタンパクであるIGFBP-3及び酸不安定性サブユニット(ALS)の血清中濃度が低下する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ペグビソマント(遺伝子組換え)
Pegvisomant(Genetical Recombination)
本質
- 18-L-アスパラギン酸-21-L-アスパラギン-120-L-リジン-167-L-アスパラギン-168-L-アラニン-171-L-セリン-172-L-アルギニン-174-L-セリン-179-L-トレオニン化ヒト成長ホルモンをコードするcDNAの発現により組換え体で産生される191個のアミノ酸残基からなるヒト成長ホルモン誘導体(C980H1515N259O303S7;分子量:21,997.52) のアミノ酸残基(主たる部位:N-末端フェニルアラニン並びに第38位、第41位、第70位、第115位、第120位、第140位、第145位及び第158位リジン)の9箇所に平均約5分子の直鎖ポリエチレングリコール(平均分子量:約5000)がアミド結合した修飾タンパク質(分子量:約47,000)
★リンクテーブル★
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- ソマン、神経毒ガス