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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/17 02:00:08」(JST)
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様々なシンチレーション検出器に囲まれたシンチレーション結晶
シンチレータ(英: scintillator)は、放射線の入射により蛍光(シンチレーション光)を発する物質の総称である。
目次
- 1 歴史
- 2 発光原理
- 3 材質
- 4 気体
- 5 脚注
- 6 関連項目
- 7 出典
- 8 外部リンク
歴史
シンチレータを最初に用いたのは、1903年 ウィリアム・クルックスでZnS(硫化亜鉛)を使ってアルファ粒子を観測。
詳細は「硫化亜鉛」を参照
発光原理
放射線のエネルギーを蛍光体が吸収して、蛍光体の内部で励起あるいは電離が起こる。この吸収したエネルギーの一部が可視光や紫外線として発せられる。
材質
目的や用途によって使い分けられれ、材質には有機物(プラスチック)、無機結晶、液体があり放射線検出器やポジトロン断層法装置など放射線利用機器に用いられる。
理想的なシンチレータ材料とは、次のように考えられている。
- 荷電粒子の運動エネルギーを高効率で検出可能な光エネルギー(シンチレーション光)に変換する。
- 入射エネルギーと変換されたエネルギーが直線的な正の相関を持つ。
- シンチレーション光の減衰時間が短く、高速の信号パルスを発生する。
- 発生した光を吸収や散乱しない。
- 結晶の場合はガラス(SiO2)の様な光学的性を持ち、加工が容易。
有機物
代表的な物質は、アントラセン、スチルベン。
プラスチック
プラスチックの中に数種類の有機発光物質を溶かしたもので、取扱が容易で加工性がよい。しかし、電荷(Z)が低くアルファ線、ベータ線には向くが、ガンマ線には適さない場合がある。
無機結晶
結晶または単結晶体を作成し利用する。以下に主な物を列挙する。
- GSO - ケイ酸ガドリニウム (Ce添加Gd2SiO5) X線天文衛星「すざく(ASTRO-E2)の硬X線検出器(HXD)に使用。
- ヨウ化セシウム - 括弧内の物質を微量添加物とし特性の向上を図る。
- CsI : 純ヨウ化セシウム
- CsI (TI) : タリウム活性化ヨウ化セシウム
- CsI (Na) : ナトリウム活性化ヨウ化セシウム
- ゲルマニウム酸ビスマス(ビスマスジャーマネイト)BGO - (Bi4Ge3O12)
- ケイ酸ルテチウム LGO - (Ce添加Lu2SiO5 )
- タリウム活性化ヨウ化ナトリウム - NaI(Tl)
- フッ化セリウム - CeF3
- タングステン酸鉛 - PbWO4
- フッ化バリウム - BaF2
- フッ化鉛 - PbF2
- LiI(Eu) - ユーロピウム活性化ヨウ化リチウム
- LYSO - Lu2(1?x)Y2xSiO5: Ce 放射性Luが含まれる為、環境放射線(バックグラウンド)程度の弱い放射線は測定できない。
- LGSO (Lu,Gd)2SiO5[1]
- コランダム - Al2O3(ルビー)[2]
結晶によっては、潮解性を有しているため取扱に様々な制約が生じる。
液体
個体構造で無い為、強い放射線照射でも損傷を受けにくい[3]。
- ナフタレン
- トルエンやキシレン等の有機溶媒中にジフェニルオキサゾール(PPO)などの有機シンチレータを溶解
気体
キセノンは、ダークマター観測のための実験装置「XMASS」で使用。
脚注
- ^ LGSOシンチレータの性能評価 RADIOISOTOPES Vol.47 (1998) No.9 P673-677
- ^ ルビーシンチレータの発光特性II (PDF)
- ^ 有機液体シンチレータの発光機構 応用物理 Vol.42 (1973) No.6 P635-640
関連項目
出典
- 光で測る素粒子 高エネルギー加速器研究機構
- 酸化物シンチレータ 金属材料研究所
外部リンク
- シンチレータにおける近年の動向について 日本放射線安全管理学会誌 Vol.8 (2009) No.2 P120-122
放射線(物理学と健康) |
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単位 |
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測定 |
放射線・放射能計測機器
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物質との相互作用 |
各放射線と物質との相互作用
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放射線生物学 - 放射線医学 - 放射線被曝 - 保健物理学
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- 99mTcO4-:(甲状腺摂取率)30分値0.4-3.0%。唾液腺、唾液への生理的な取り込みが多いためバックグラウンドが高い。
- 131I :全身シンチグラムに使用。甲状腺全摘出後に行う。
- 123I-MIBG:甲状腺髄様癌
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