ドルゾラミド塩酸塩(ドルゾラミド)、チモロールマレイン酸塩(チモロール)
Japanese Journal
- アドヒアランス不良な多剤併用緑内障治療眼に対する配合剤への切り替え効果の検討
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- 炭酸脱水酵素阻害剤/β-遮断剤配合剤
- 緑内障・高眼圧症治療剤
販売名
コソプト配合点眼液
組成
剤形
有効成分の名称
- ドルゾラミド塩酸塩/日本薬局方 チモロールマレイン酸塩
容量
含量:1mL中にドルゾラミド/チモロールとして
添加物
- ベンザルコニウム塩化物液、ヒドロキシエチルセルロース、D-マンニトール、クエン酸ナトリウム水和物、水酸化ナトリウム
禁忌
- 気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者〔β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。〕
- コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(II、III度)、心原性ショックのある患者〔β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、これらの症状を増悪させるおそれがある。〕
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 重篤な腎障害のある患者〔ドルゾラミド塩酸塩及びその代謝物は主に腎より排泄されるため、体内に蓄積が起こるおそれがある。〕
効能または効果
- 次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分な場合:緑内障、高眼圧症
慎重投与
- 肺高血圧による右心不全のある患者〔β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。〕
- うっ血性心不全のある患者〔β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。〕
- 糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者〔アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。〕
- コントロール不十分な糖尿病のある患者〔低血糖症状をマスクすることがあるので血糖値に注意すること。〕
- 肝機能障害のある患者〔使用経験がない。〕
- 眼内手術の既往等のある患者〔角膜内皮細胞数の減少により角膜浮腫の発現が増加する可能性がある。〕
重大な副作用
眼類天疱瘡(頻度不明)
- 結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等が発現することがある。
気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明)
心ブロック、うっ血性心不全、脳虚血、心停止、脳血管障害(いずれも頻度不明)
全身性エリテマトーデス(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(いずれも頻度不明)
薬効薬理
眼圧下降作用
- カニクイザルにおけるアルゴンレーザー処置高眼圧及び白色ウサギにおけるα-キモトリプシン誘発高眼圧に対し、2%ドルゾラミド塩酸塩/0.5%チモロールマレイン酸塩点眼液の点眼により有意な眼圧下降作用が認められている。また、正常眼圧白色ウサギにおいても2%ドルゾラミド塩酸塩/0.5%チモロールマレイン酸塩点眼液の点眼により眼圧下降作用が認められている。7)
作用機序
- 本剤の配合成分であるドルゾラミド塩酸塩は、炭酸脱水酵素アイソザイムIIの阻害薬である。一方の配合成分であるチモロールマレイン酸塩は、非選択的β-受容体遮断薬である。
炭酸脱水酵素阻害作用
- 炭酸脱水酵素は眼を含む多くの組織に存在し、生体内での二酸化炭素の水和、炭酸の脱水の可逆的反応(CO2+H2O<=>H2CO3)をあずかる酵素である。ドルゾラミド塩酸塩は毛様体に存在するこの酵素を特異的に阻害し、炭酸水素イオンの形成を遅延させ、ナトリウムの液輸送を低下させることにより、房水産生を抑制し、眼圧下降作用を示すと考えられる。白色及び有色ウサギを用いた試験において、虹彩・毛様体に対しては、ドルゾラミド塩酸塩0.1%溶液の1回1滴(50μL)の点眼により、投与後1時間において炭酸脱水酵素の活性を完全に阻害した。8)
β-受容体遮断作用
- 眼圧下降の正確な作用機序の詳細は明らかではないが、サル9)、健康成人10)でのフルオロフォトメトリー試験及び緑内障患者でのトノグラフィー試験11)、12)において、チモロールマレイン酸塩の眼圧下降作用は主に房水産生の抑制によることが示唆されている。
その他
血管拡張作用
- ブタを用いた実験において、ドルゾラミド塩酸塩による血管拡張作用が認められている。13)
眼血流への作用
- 正常眼圧緑内障患者にドルゾラミド塩酸塩1%1日3回を2週間点眼すると、網膜中心動脈の最低血流速度の上昇が報告されている。14)
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- timolol
- 化
- マレイン酸チモロール timolol maleate
- 商
- ブロカドレン BLOCARDEN、チマバック、Timoptic、Betimol
- コソプト、ザラカム、チアブート、チモプトール、チモレート、デュオトラバ、ファルチモ、リズモン
- 関
- 眼科用剤
薬効薬理
- チマバック点眼液0.5%
- 眼圧下降作用:チマバック点眼液0.5%は,家兎の正常眼圧を用いた試験系において,眼圧下降効果が認められた1).また,家兎の実験的高眼圧モデルに対しても,眼圧上昇抑制及び下降効果が認められた1).
- チモプトールXE 点眼液 0.25%/チモプトールXE 点眼液 0.5%
- ウサギにおけるα-キモトリプシン惹起高眼圧及び水負荷による眼圧上昇試験において、チモロールマレイン酸塩の点眼は有意に眼圧上昇を抑制することが認められている。9)
- ラット、イヌ、ネコにチモロールマレイン酸塩を全身投与した場合、イソプレナリンにより惹起された心拍数、心筋収縮力及び心拍出量の増加は著明に抑制され、本剤のβ-受容体遮断作用はピンドロールと同程度、プロプラノロールより数倍強力である。10)、11) また、チモロールマレイン酸塩は有意の内因性交感神経刺激作用、直接心筋抑制作用、局所麻酔作用を示さない。10)、11)
作用機序
- チモプトールXE 点眼液 0.25%/チモプトールXE 点眼液 0.5%
- 眼圧下降作用機序の詳細は明らかでないが、サル12)、健康成人13) でのフルオロフォトメトリー試験及び緑内障患者でのトノグラフィー試験6)、14) において、チモロールマレイン酸塩の眼圧下降作用は主に房水産生の抑制によることが示唆されている。しかし房水流出率の増加が関与するとの報告もある。15)、16)
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1319702Q2090_1_06/1319702Q2090_1_06?view=body
- チモプトールXE 点眼液 0.25%/チモプトールXE 点眼液 0.5%
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1319702Q3037_4_01/1319702Q3037_4_01?view=body
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ドルゾラミド塩酸塩、チモロールマレイン酸塩
- 関
- 眼科用剤