メナテトレノン
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- ビタミンKは肝臓での正常な血液凝固因子の合成に関与し、生理的な止血作用を発現します。新生児のビタミンK不足により起こる出血や出血しやすい状態を治療します。通常、新生児出血症や新生児低プロトロンビン血症の治療 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ケイツーシロップ0.2%
組成
- 本剤は、1mL中にメナテトレノン2mgを含有する黄色澄明のシロップ剤である。
添加物として安息香酸ナトリウム、クエン酸水和物、ゴマ油、水酸化ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル、D‐ソルビトール液、パラオキシ安息香酸エチル、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、香料を含有する。
効能または効果
- 新生児出血症及び新生児低プロトロンビン血症の治療
- 新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防
新生児出血症及び新生児低プロトロンビン血症の治療
- 通常1日1回、1mL(メナテトレノンとして2mg)を経口投与する。
なお、症状に応じて3mL(メナテトレノンとして6mg)まで増量する。
新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防
- 通常、出生後、哺乳が確立したことを確かめてから、1回1mL(メナテトレノンとして2mg)を経口投与する。その後、2回目として生後1週間又は産科退院時のいずれか早い時期、3回目として生後1ヵ月時にそれぞれ1回1mLを経口投与する。
- 新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防投与において、1ヵ月健診時にビタミンK欠乏が想定される症例では、生後1ヵ月を超えて投与を継続すること等を考慮する。
薬効薬理
作用機序
- ビタミンK2(以下K2)は、血液凝固因子(プロトロンビン、VII、IX、X)の蛋白合成過程で、グルタミン酸残基が、生理活性を有するγ‐カルボキシグルタミン酸に変換する際のカルボキシル化反応に関与する。
すなわち、K2は、正常プロトロンビン等の肝での合成を促進し、生体の止血機構を賦活して生理的に止血作用を発現する。4)
低プロトロンビン血症改善作用
- 健康成人男子5名にワルファリンカリウム40mgを経口投与して低プロトロンビン血症を誘発させ、低下した凝血能に対する回復効果をクロスオーバー法でビタミンK1(以下K1)30mgあるいはビタミンK2(以下K2)30mg注)を単回経口投与して比較検討した。プロトロンビン時間(%)の回復はK2投与群がK1投与群より速やかであった。5)
- 抗凝血薬ワルファリンカリウムにより低プロトロンビン血症を誘発した雄ウサギにビタミンK1(以下K1)又はK2を1, 2mg/kg経口投与したところ、K2はK1より速やかに低プロトロンビン血症を改善した。6)
止血作用
- 抗凝血薬ジクマロール50mg/kg/日を10日間反復投与によるマウスの出血死を、K1群は5mg/kg/日経口投与の併用により50%阻止したのに対して、K2群ではK1群と同量経口投与で100%阻止した。7)
有効成分に関する理化学的知見
一 般 名
化 学 名
- 2‐Methyl‐3‐[(2E,6E,10E)‐3,7,11,15‐tetramethylhexadeca‐2,6,10,14‐tetraen‐1‐yl]‐1,4‐naphthoquinone
分 子 式
分 子 量
構 造 式
物理化学的性状
- メナテトレノンは黄色の結晶、結晶性の粉末、ろう様の塊又は油状である。本品はヘキサンに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、2‐プロパノールにやや溶けにくく、メタノールに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
本品は光によって分解し、着色が強くなる。
融 点
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- ビタミンK
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