- 英
- clobetasol
- 化
- プロピオン酸クロベタゾール clobetasol propionate、クロベタゾールプロピオン酸エステル
- 商
- グリジール、クロベタゾールプロピオン酸エステル、ソルベガ、デルスパート、デルトピカ、デルモベート、マイアロン、マハディ
- 関
- 糖質コルチコイド。鎮痛,鎮痒,収歛,消炎剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/10 03:04:07」(JST)
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クロベタゾールプロピオン酸エステル
|
IUPAC命名法による物質名 |
[17-(2'-chloroacetyl)- 9-fluoro-11-hydroxy-10,13,16-trimethyl- 3-oxo-6,7,8,11,12,14,15,16-octahydrocyclopenta[a]phenanthren-17-yl] propanoate |
臨床データ |
AHFS/Drugs.com |
monograph |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
Topical(英語版) |
識別 |
CAS番号 |
25122-46-7 |
ATCコード |
D07AD01 |
PubChem |
CID 32798 |
IUPHAR ligand |
7062 |
DrugBank |
DB01013 |
ChemSpider |
30399 |
UNII |
779619577M |
ChEBI |
CHEBI:31414en:Template:ebicite |
ChEMBL |
CHEMBL1159650en:Template:ebicite |
化学的データ |
化学式 |
C25H32ClFO5 |
分子量 |
466.97 g/mol |
SMILES
- ClCC(=O)[C@]3(OC(=O)CC)[C@]2(C[C@H](O)[C@]4(F)[C@@]/1(\C(=C/C(=O)\C=C\1)CC[C@H]4[C@@H]2C[C@@H]3C)C)C
|
InChI
-
InChI=1S/C25H32ClFO5/c1-5-21(31)32-25(20(30)13-26)14(2)10-18-17-7-6-15-11-16(28)8-9-22(15,3)24(17,27)19(29)12-23(18,25)4/h8-9,11,14,17-19,29H,5-7,10,12-13H2,1-4H3/t14-,17-,18-,19-,22-,23-,24-,25-/m0/s1
Key:CBGUOGMQLZIXBE-XGQKBEPLSA-N
|
クロベタゾールプロピオン酸エステル(Clobetasol propionate、商品名:デルモベート)は合成副腎皮質ホルモン外用剤の一つである。ステロイドとしての強さはI群(最強)である。皮膚炎や乾癬等の皮膚疾患の治療に用いられる。接触皮膚炎に対しても非常に有効である。剤形には軟膏、クリーム、ローションが有る。効力が極めて強いので、大量又は長期(2週間以上)に亘る広範囲の使用(特に密封包帯法(英語版)(ODT))で全身性の副作用が発現する事が有る。免疫抑制効果が有るので円形脱毛症、尋常性白斑、硬化性苔癬(英語版)、扁平苔癬等の自己免疫疾患の治療にも使用される[1]。
目次
- 1 効能・効果
- 2 副作用
- 3 禁忌
- 4 違法使用
- 5 関連項目
- 6 参考資料
- 7 外部リンク
効能・効果
- 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、日光皮膚炎を含む)
- 痒疹群(蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹を含む)
- 掌蹠膿疱症
- 乾癬
- 虫刺され
- 薬疹・中毒疹
- ジベル薔薇色粃糠疹
- 慢性円板状エリテマトーデス
- 扁平紅色苔癬
- 紅皮症
- 肥厚性瘢痕・ケロイド
- 肉芽腫症(サルコイドーシス、環状肉芽腫)
- アミロイド苔癬
- 天疱瘡群、類天疱瘡(ジューリング疱疹状皮膚炎を含む)
- 悪性リンパ腫(菌状息肉症を含む)
- 円形脱毛症(悪性を含む)
皮膚の急性・慢性GVHDの治療にも使用される。
副作用
外用剤ではあるが、添付文書には重大な副作用として眼圧亢進、緑内障、白内障が記載されている[2][3]。これらは特に眼瞼皮膚への使用或いは大量又は長期に亘る広範囲の使用で発現し易いとされる。
その他にも皮膚真菌症(カンジダ症、白癬等)、皮膚細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛嚢炎等)、稀に皮膚ウイルス感染症が発現する他、長期連用で痤瘡様発疹、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、色素脱失、、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、多毛、魚鱗癬様皮膚変化、一過性刺激感、乾燥が発現する事が有る。
禁忌
- 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬・毛虱等)
- 過敏症の既往歴
- 鼓膜に穿孔の有る湿疹性外耳道炎
- 潰瘍(除 ベーチェット病)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷
ラットで催奇形性が認められているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては使用しないことが望ましいとされている[2][3]。カリフォルニア州環境保護庁は、下記の様に警告している[4]。
ラットに最大50mg/kg/日を経口投与した実験では、胚の再吸収数が増加し、最大用量では生存胎児数が減少する事が明らかにされた。催奇形性:有(胎児の異常発生)。胎児危険度分類 カテゴリーC(局所に使用した場合の催奇形性については実験されていないがクロベタゾールは経皮吸収される。ウサギ及びマウスに皮下投与した実験では、明確な催奇形性が見られた。プロピオン酸クロベタゾールは、より効果の弱い他のステロイドに比べて催奇形性が強い。妊婦を対象とした催奇形性試験は実施されていない。妊婦に対しては潜在的な利益が胎児への潜在的なリスクを上回る場合にのみ使用すべきである。)
違法使用
「皮炎霜」[5]、「桃源クリーム/ローション」[6]、「NOATOクリーム」[7]、「漢方クリーム」[8]等、“ステロイド不使用”を謳った外用剤からクロベタゾールプロピオン酸エステルが検出される事例が発生している。
関連項目
参考資料
- ^ CLOBETASOL PROPIONATE CREAM USP, 0.05% CLOBETASOL PROPIONATE OINTMENT USP, 0.05%
- ^ a b “デルモベート軟膏0.05%/デルモベートクリーム0.05% 添付文書” (2014年11月). 2015年8月29日閲覧。
- ^ a b “デルモベートスカルプローション0.05% 添付文書” (2015年1月). 2015年8月29日閲覧。
- ^ Chemicals Under Consideration For Possible Listing Via The "Formally Required To Be Labeled Or Identified" Mechanism, Office of Environmental Health Hazard Assessment, California Environmental Protection Agency
- ^ “プロピオン酸クロベタゾールを含有する無承認無許可医薬品の販売事例について”. 厚生労働省 (2001年9月7日). 2015年8月29日閲覧。
- ^ “プロピオン酸クロベタゾールを含有する無承認無許可医薬品の販売事例について”. 厚生労働省 (2004年6月3日). 2015年8月29日閲覧。
- ^ “注意!!-薬事法違反となるステロイド含有の化粧品クリーム-”. 国民生活センター (2008年7月16日). 2015年8月29日閲覧。
- ^ “ステロイド不使用をうたった医療機関で処方された漢方クリームにステロイドが含有”. 国民生活センター (2014年3月11日). 2015年8月29日閲覧。
外部リンク
- Material Safety Data Sheet(MSDS)
- Manufacturers Product Information Sheet
- Manufacturers Product Web Page
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- Folliculotropic mycosis fungoides の1例
- 27-P1AM-005 ヘアレスラット角質傷害皮膚を用いたクロベタゾールの先発医薬品と後発医薬品の皮膚透過量の比較(ジェネリック医薬品,一般演題(ポスター),新時代を拓く医療薬学フロンティア)
- ステロイド軟膏と保湿剤の併用による塗布順序が及ぼす局所および全身性副作用への影響
Related Links
- デルモベートとは?クロベタゾールの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べ られる(おくすり110番:薬事典版)
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ソルベガクリーム0.05%
組成
成分・含量
- 1g中にクロベタゾールプロピオン酸エステル0.5mgを含有する。
添加物
- クロタミトン、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール、尿素、白色ワセリン、パラオキシ安息香酸メチル、pH調整剤、流動パラフィン
禁忌
(次の患者には使用しないこと)
- 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[感染を悪化させるおそれがある。]
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎
[穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。]
- 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷
[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある。]
効能または効果
- 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、日光皮膚炎を含む)、痒疹群(蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹を含む)、掌蹠膿疱症、乾癬、虫さされ、薬疹・中毒疹、ジベルばら色粃糠疹、慢性円板状エリテマトーデス、扁平紅色苔癬、紅皮症、肥厚性瘢痕・ケロイド、 肉芽腫症(サルコイドーシス、環状肉芽腫)、アミロイド苔癬、天疱瘡群、類天疱瘡(ジューリ ング疱疹状皮膚炎を含む)、悪性リンパ腫(菌状息肉症を含む)、円形脱毛症(悪性を含む)
- 通常1日1〜数回適量を塗布する。なお、症状により適宜増減する。
重大な副作用
- 眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障、白内障を起こすことがあるので注意すること。大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により緑内障、白内障等の症状があらわれることがある。
薬効薬理
- ソルベガクリーム及び軟膏はヒトにおける毛細血管収縮試験で、すぐれた作用を示すことが認められている。3)
- ソルベガクリームはラットのカラゲニン誘発皮膚浮腫及びクロトン油耳浮腫に対し、すぐれた抗炎症作用を示すことが認められている。3)
- ソルベガ軟膏はラットのカラゲニン誘発皮膚浮腫、マウスのピクリルクロリド誘発接触皮膚炎に対し、すぐれた抗炎症作用を示すことが認められている。3)
生物学的同等性試験
- 上記3試験においてソルベガクリームと標準製剤(クリーム、0.05%)の効力比較を行った結果、両剤間に有意差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された。また、ソルベガ軟膏と標準製剤(軟膏、0.05%)の効力比較を行った結果、同様に両剤間に有意差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- クロベタゾールプロピオン酸エステル(Clobetasol propionate)
化学名
- 21-chloro-9-fluoro-11 β, 17-dihydroxy-16 β-methylpregna-1, 4-diene-3, 20-dione 17-propanoate
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。本品はメタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。本品は光によって徐々に黄色となる。
融点
★リンクテーブル★
[★]
商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
[★]
クロベタゾール。プロピオン酸クロベタゾール
[★]
- 英
- betazole、betazole hydrochloride
- 関
- 塩酸ベタゾール