Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/20 15:22:33」(JST)
[Wiki ja表示]
クサウラベニタケ |
|
分類 |
界 |
: |
菌界 Fungi |
門 |
: |
担子菌門 Basidiomycota |
亜門 |
: |
菌蕈亜門 Hymenomycotina |
綱 |
: |
真正担子菌綱 Homobasidiomycetes |
目 |
: |
ハラタケ目 Agaricineae |
科 |
: |
イッポンシメジ科 Entolomataceae |
属 |
: |
イッポンシメジ属 Entoloma |
種 |
: |
クサウラベニタケ rhodopolium |
|
学名 |
Entoloma rhodopolium (Fr.) P. Kumm. f. rhodopolium |
和名 |
クサウラベニタケ |
クサウラベニタケ(臭裏紅茸、Entoloma rhodopolium (Fr.) P. Kummer f. rhodopolium)は、ハラタケ目イッポンシメジ科イッポンシメジ属イッポンシメジ亜属のキノコ。アシボソシメジ(埼玉)、ウススミ(秋田)、サクラッコ(秋田)、ニタリ(大分)、メイジンナカセなどの地方名をもつ。
目次
- 1 特徴
- 2 有毒種
- 3 参考画像
- 4 脚注
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
特徴
夏から秋にかけて、アカマツ混生林下や広葉樹林下に単独~群生する。傘は3〜10cmで吸水性があり、湿ったとき灰色っぽく、乾くと黄土色っぽくなる。乾いたときは絹糸状の光沢がある。ひだはやや密で、若いときは白いが、古くなるにつれ淡紅色になる。肉は白色で少し粉臭があり、無味。柄は白色で中空が多いが詰まった物もある。胞子は五角形あるいは六角形。
有毒種
有毒。カキシメジやツキヨタケと並んで最も中毒例の多い毒キノコのひとつである。食用種のウラベニホテイシメジやカクミノシメジ、シメジモドキ(ハルシメジ)、ホンシメジとよく似ており、中毒例が多い。毒成分は、溶血性タンパク、コリン、ムスカリン、ムスカリジン(Muscaridine)など[1]。
自己採集したきのこによる食中毒の他に、路上販売[2]や卸売り市場を経由した流通販売されたきのこでも中毒例が報告されている[3]。
クサウラベニタケとウラベニホテイシメジとを正確に鑑別するには、グアヤクチンキ(グアヤク脂のエチルアルコール溶液)及び硫酸バニリンとの反応を見るのがよい。クサウラベニタケは前者と反応して緑色に変色し、後者とは反応しない(ウラベニホテイシメジは前者とは反応せず、後者に反応して赤紫色に変色する)[4]。
中毒症状
摂食後10分から数時間で症状が現れ、神経系および消化器系の食中毒を起こし、死亡例もある。
食中毒報告状況(2000~2009年)厚生労働省
年 |
発生件数 |
摂食者総数 |
患者数 |
2000年 |
9件 |
46人 |
41人 |
2001年 |
3件 |
11人 |
11人 |
2002年 |
13件 |
43人 |
42人 |
2003年 |
6件 |
76人 |
53人 |
2004年 |
18件 |
51人 |
50人 |
2005年 |
6件 |
21人 |
17人 |
2006年 |
6件 |
15人 |
15人 |
2007年 |
11件 |
41人 |
36人 |
2008年 |
6件 |
25人 |
22人 |
2009年 |
2件 |
13人 |
11人 |
参考画像
脚注
- ^ クサウラベニタケ 千葉県立中央博物館
- ^ 江口 裕:路上販売キノコによる食中毒 食品衛生学雑誌 Vol.31 (1990) No.5 P437
- ^ クサウラベニタケによる食中毒 食品衛生学雑誌 Vol.40 (1999) No.5 PJ382-J383
- ^ 野生キノコの鑑別方法→3.理化学的鑑別―1.グアヤクチンキ・硫酸バニリン法
参考文献
- 池田良幸『北陸のきのこ図鑑』ISBN 4893790927
- 長沢栄史『日本の毒きのこ』 ISBN 4054018823
- 自然毒のリスクプロファイル:クサウラベニタケ 厚生労働省
外部リンク
- クサウラベニタケ - きのこデータベース
- きのこによる食中毒の発生状況 (PDF)
- クサウラベニタケの毒性成分の研究(第2報) : 溶血素の精製と溶血条件の検討 藥學雜誌 Vol.108 (1988) No.3 P221-225, JOI:JST.Journalarchive/yakushi1947/108.221
|
この項目は、菌類に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(P:生き物と自然/PJ生物)。 |
Japanese Journal
- 毒キノコ中毒 (特集 注意したい森の危険な生き物たち)
Related Links
- よく似ている食用きのこ(1) ウラベニホテイシメジ(左)は傘に親指で押したような跡がある(左)が, 幼菌で傘が開く前のもの(中,右)ではそのような跡は見られない。 柄はクサウラベニタケとは対照的に太くしっかりしている。
- クサウラベニタケ。イッポンシメジ科。クサウラベニタケのカサは直径が3~8cmほどの大きさで色は薄い灰色~灰褐色です。形は幼菌時は半球形で成長すると中央がやや高くなった形で平らに開いていきます。表面には湿気があると ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- mushroom poisoning、mycetism、mycetismus
- 関
- 毒キノコ中毒
原因
- 参考2
分類
- 参考2改変
- 潜伏時間:食後30分~6時間
- 症状:発汗、よだれ、しびれ、悪酔い、幻覚、興奮、精神錯乱等 → 副交感神経刺激症状+急性アルコール中毒様症状
- テングタケ、ドクササコ、ホテイシメジ、ヒトヨタケ、ベニテングタケ?、ウロコテングタケ?
参考
- 1. 保健所だより第37号 毒キノコにご用心! 東京都福祉保健局
- http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/tamafuchu/kouhou/hokensho/h37/index.html
- 2. 毒キノコ、ふぐの毒について 東京都福祉保健局
- http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/tamakodaira/shokuhin/s_chuudoku/kino_hugu/index.html
- 3. キノコの話|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
- http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/kinoko/