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- epoetin beta
- 商
- エポジン、ミルセラ
- 関
- エリスロポエチン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/03/23 21:36:26」(JST)
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Erythropoietin |
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Available structures |
PDB |
Ortholog search: PDBe, RCSB |
PDBのIDコード一覧 |
1BUY, 1CN4, 1EER
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識別記号 |
記号(英語版) |
EPO; EP; MVCD2 |
その他ID |
OMIM(英語版): 133170 MGI(英語版): 95407 HomoloGene(英語版): 624 ChEMBL: 5837 GeneCards: EPO Gene |
遺伝子オントロジー |
分子機能 |
• erythropoietin receptor binding
• hormone activity
• protein binding
• protein kinase activator activity
• eukaryotic cell surface binding
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細胞の構成要素 |
• extracellular region
• extracellular space
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生物学的プロセス |
• apoptotic process
• signal transduction
• embryo implantation
• aging
• blood circulation
• positive regulation of cell proliferation
• response to salt stress
• negative regulation of sodium ion transport
• peptidyl-serine phosphorylation
• negative regulation of ion transmembrane transporter activity
• response to lipopolysaccharide
• negative regulation of myeloid cell apoptotic process
• response to vitamin A
• cellular response to stress
• response to testosterone stimulus
• positive regulation of tyrosine phosphorylation of Stat5 protein
• hemoglobin biosynthetic process
• negative regulation of apoptotic process
• erythrocyte maturation
• response to estrogen stimulus
• positive regulation of neuron differentiation
• positive regulation of DNA replication
• positive regulation of transcription, DNA-dependent
• positive regulation of Ras protein signal transduction
• response to axon injury
• response to electrical stimulus
• response to hyperoxia
• regulation of transcription from RNA polymerase II promoter in response to hypoxia
• response to interleukin-1
• cellular response to hypoxia
• cellular hyperosmotic response
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出典: Amigo / EGO |
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RNA発現パターン |
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その他参照発現データ |
オルソログ |
種 |
ヒト |
マウス |
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Entrez(英語版) |
2056 |
13856 |
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Ensembl(英語版) |
ENSG00000130427 |
ENSMUSG00000029711 |
|
UniProt(英語版) |
P01588 |
P07321 |
|
RefSeq (mRNA) |
NM_000799 |
NM_007942 |
|
RefSeq (protein) |
NP_000790 |
NP_031968 |
|
Location (UCSC) |
Chr 7:
100.32 - 100.32 Mb |
Chr 5:
137.48 - 137.53 Mb |
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PubMed search |
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エリスロポエチン(erythropoietin; 略称: EPO)とは、赤血球の産生を促進するホルモン。分子量は約34000、165個のアミノ酸から構成されている。血液中のエリスロポエチンは、貧血、赤血球増加症などの鑑別診断に用いられる。また、正当な医療目的以外にドーピングに使用されることが知られている。
目次
- 1 概要
- 2 ドーピング
- 3 調節機構
- 4 分子構造
- 5 脚注
- 6 外部リンク
概要
主に腎臓で生成され、補助的に肝臓でも作られる。9割が腎臓で産生されているともされることから、慢性腎不全になると、エリスロポエチンが必要なだけ得られなくなるため、貧血に陥る。腎臓のどの部位において産生されているのかは近年まで議論があり、傍糸球体装置や近位尿細管、血管内皮細胞など諸説存在していたが、遺伝子組み換えマウスの解析から尿細管間質細胞であることが明らかになった。
医薬品としては、エポエチンアルファ(商品名エスポー)、エポエチンベータ(商品名エポジン)といった遺伝子組換えによるエリスロポエチン製剤があり、腎性貧血に用いられる。日本では保険適応上、腎性貧血にのみ用いられているが、欧米では各種悪性疾患にともなう貧血などにも用いられている。
ドーピング
エリスロポエチンは赤血球の増加効果を持つことから、筋肉への酸素供給量を高め持久力を向上させる目的で、長距離系スポーツ(自転車競技、クロスカントリーなど)のドーピングに使用されている[1]。2009年には複数の自転車競技選手から新型EPO(エリスロポエチン)が検出され話題となった[2]。また2013年1月には、ツール・ド・フランスで7回優勝したランス・アームストロングがオプラ・ウィンフリーとのインタビューで、かつてエリスロポエチンを使ったドーピングを行なっていたことを認めた[3]。
元来体内に存在する自然物質でその使用の判別が難しいため、ヘマトクリット(血液中に占める血球の容積率)、ヘモグロビン、網状赤血球数などを用いてドーピングのスクリーニングを行っている場合が多い。スクリーニング検査による疑い例は、尿を検体として電気泳動法によって遺伝子組換えエリスロポエチンを検出している。
調節機構
エリスロポエチンは、腎臓の尿細管間質細胞で産生されている。エリスロポエチンの産生は、血液中の酸素分圧によって調節されている。エリスロポエチンの転写調節機構はいくつか報告されているが、低酸素応答転写因子であるHIF (hypoxia inducible factors) が代表的なものである。HIFは酸素濃度が高いときには分解され、低酸素のときには核内に移行してエリスロポエチンの転写を促進する。つまり、慢性的な低酸素状態となった時にエリスロポエチンの産生が促進されるのである。したがって、貧血などでもエリスロポエチンの産生は促進される。
エリスロポエチンは赤血球上のエリスロポエチン受容体 (EpoR) に結合し、JAK2カスケードを活性化する。このEpoRは多くの骨髄細胞、白血球、末梢・中枢神経に発現しており、Epoに結合することで細胞内のシグナル伝達に関わっている。
分子構造
分子式 |
C809H1301N229O229S5 |
分子量 |
18,235.96 |
配列構造 |
APPRLICDSRVLERYLLEAKEAENITTGCA EHCSLNENITVPDTKVNFYAWKRMEVGQQA VEVWQGLALLSEAVLRGQALLVNSSQPWEP LQLHVDKAVSGKRSKTTLLRALGAQKEAIS PPDAASAAPLRTITADTFRKLFRVYSMFLR GKLKLYTGEACRTGDR
|
実際には、24, 38, 83番目の太字の3つのN(アスパラギン)残基にはN結合型糖鎖が、126番目の斜体字のS(セリン)残基にはO結合型糖鎖が付加しており、分子量は遙かに大きい。また、糖鎖を除去するとエリスロポエチンの活性はなくなる。さらに7と161番目のC(システイン)残基間と29と33番目のシステイン残基間にはジスルフィド結合が形成されている。
脚注
- ^ “ドーピングとの闘いー事例紹介”. 財団法人 日本分析センター. 2013年7月25日閲覧。
- ^ Lee Rodgers (2009年12月15日). “アンチ・ドーピング専門家「選手たちは新型EPOが検出不可能だと間違って信じている」”. cyclingtime.com. 2013年7月25日閲覧。
- ^ “アームストロング氏、更なる訴訟に直面”. AFP (2013年3月2日). 2013年7月25日閲覧。
外部リンク
- トップアスリートの赤い闇 血液ドーピングなしには勝てない
内分泌器:ホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン) |
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視床下部 - 脳下垂体 |
視床下部
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GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
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脳下垂体後葉
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バソプレッシン - OXT
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脳下垂体中葉
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MSH(インテルメジン)
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脳下垂体前葉
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αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - エンドルフィン - リポトロピン)
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副腎 |
副腎髄質
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副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン)
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副腎皮質
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副腎皮質ホルモン(アルドステロン - コルチゾール - DHEA)
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甲状腺 |
甲状腺
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甲状腺ホルモン(T3 - T4 - カルシトニン)
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副甲状腺
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PTH
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生殖腺 |
精巣
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テストステロン - AMH - インヒビン
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卵巣
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エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
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その他の内分泌器 |
膵臓
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グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン
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松果体
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メラトニン
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内分泌器でない器官 |
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質
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誘導タンパク質 |
NGF - BDNF - NT-3
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- エポエチン ベータ ペゴル投与変更後のヘモグロビン濃度維持効果と薬剤投与量に関する検討
- 糖尿病性腎症患者の腎性貧血に対する遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤の開始時期に関する臨床研究
- 鈴木 久美,馬場園 哲也,花井 豪,岩本 安彦
- 東京女子医科大学雑誌 81(E2), E206-E213, 2011-03-31
- 貧血が糖尿病性腎症の進展に対する危険因子であることが知られているが、腎症患者における遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤(以下rHuEPO)の至適開始時期に関しては不明である.本研究は、糖尿病性腎症患者におけるエポエチンベータ開始時のヘモグロビン値と腎症進展との関連を明らかにすることを目的とした.,2003年7月から2008年6月までの期間に当科で腎性貧血に対してエポエチンベータを開始した保存期糖 …
- NAID 110008441469
Related Links
- EPO-AMI-Ⅱ 心筋梗塞患者に対するエポエチンベータ投与による心機能改善効果に関する研究-Ⅱ
- エリスロポエチン(erythropoietin; 略称: EPO)とは、赤血球の産生を促進するホルモン。分子量は約34000、165個のアミノ酸 ... ドイツ語のウィキペディアja.wikipedia.orgで、エポエチンベータに関する記事が直近の30日間に閲覧された回数は6 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エポジン注シリンジ6000
組成
成分・含有量:有効成分:1シリンジ(0.5mL)中
- エポエチン ベータ(遺伝子組換え)注2):6000国際単位(IU)
成分・含有量:添加物:1シリンジ(0.5mL)中
- L‐塩酸ヒスチジン 0.675mg
ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール 0.250mg
等張化剤(塩化ナトリウム)、pH調整剤(リン酸水素ナトリウム水和物、水酸化ナトリウム、希塩酸注3))
- 注2)本剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。
- 注3)必要に応じて添加
禁忌
- 本剤又は他のエリスロポエチン製剤・ダルベポエチン アルファ製剤に過敏症の患者
効能または効果
連続携行式腹膜灌流(CAPD)施行中の腎性貧血
透析導入前の腎性貧血
貯血量が800mL以上で1週間以上の貯血期間を予定する手術施行患者の自己血貯血
連続携行式腹膜灌流(CAPD)施行中の腎性貧血
- 通常、成人にはエポエチンベータ(遺伝子組換え)として、投与初期は、1回6000国際単位を週1回皮下投与する。貧血改善効果が得られた後は、維持量として、1回6000〜12000国際単位を2週に1回投与する。
また、通常、小児には、投与初期は、1回50〜100国際単位/kgを週1回皮下投与する。貧血改善効果が得られた後は、維持量として、1回100〜200国際単位/kgを2週に1回投与する。
なお、いずれの場合も貧血の程度等により適宜増減する。
貧血改善効果の目標値はヘモグロビン濃度で10g/dL(ヘマトクリット値で30%)前後とする。
透析導入前の腎性貧血
- 静脈内投与については、通常、成人にはエポエチンベータ(遺伝子組換え)として、投与初期は、1回6000国際単位を週1回、できるだけ緩徐に投与する。貧血改善効果が得られた後は、維持量として、患者の貧血の程度、年齢等により、1週あたり6000国際単位以下の範囲で適宜調整する。
皮下投与については、通常、成人にはエポエチンベータ(遺伝子組換え)として、投与初期は、1回6000国際単位を週1回投与する。貧血改善効果が得られた後は、維持量として、1回6000〜12000国際単位を2週に1回投与する。
また、通常、小児には、投与初期は、1回50〜100国際単位/kgを週1回投与する。貧血改善効果が得られた後は、維持量として、1回100〜200国際単位/kgを2週に1回投与する。
なお、いずれの場合も貧血の程度等により適宜増減する。
静脈内投与、皮下投与とも、貧血改善効果の目標値はヘモグロビン濃度で10g/dL(ヘマトクリット値で30%)前後とする。
貯血量が800mL以上で1週間以上の貯血期間を予定する手術施行患者の自己血貯血
- 通常、成人には体重を考慮に入れヘモグロビン濃度が13〜14g/dL以下の患者を対象に、手術前の自己血貯血時期にエポエチンベータ(遺伝子組換え)として、1回6000国際単位を隔日週3回、できるだけ緩徐に静脈内投与する。投与期間は、予定貯血量が800mLの場合は術前2週間、1200mLの場合は術前3週間を目安とする。なお、自己血採血日の投与は採血終了後に行い、患者のヘモグロビン濃度や予定貯血量等に応じて投与回数や投与期間を適宜増減する。
慎重投与
- 心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞等の患者、又はそれらの既往歴を有し血栓塞栓症を起こすおそれのある患者[本剤投与により血液粘稠度が上昇するとの報告があり、血栓塞栓症を増悪あるいは誘発するおそれがある。また、特に自己血貯血に使用する場合には、術後は一般に血液凝固能が亢進するおそれがあるので観察を十分に行うこと。]
- 高血圧症の患者[本剤投与により血圧上昇を認める場合があり、また、高血圧性脳症があらわれることがある。]
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- アレルギー素因のある患者
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状
- ショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、咽頭浮腫等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高血圧性脳症、脳出血
- 急激な血圧上昇により、頭痛・意識障害・痙攣等を示す高血圧性脳症、高血圧性脳出血があらわれる場合があるので、血圧等の推移に十分注意しながら投与すること。
心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞
- 心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ‐GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
赤芽球癆
- 抗エリスロポエチン抗体産生を伴う赤芽球癆があらわれることがあるので、その場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
赤血球増加作用
- 正常ラット、マウスにおいて網状赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、赤血球数の用量依存的な増加が認められた16,17)。
- 各種腎性貧血モデル動物(5/6腎摘ラット18)、慢性腎炎ラット19)、腎不全イヌ20))において赤血球増加による著明な貧血改善効果が認められた。
- 本剤とヒト尿由来エリスロポエチンの造血効果を、正常ラット及び5/6腎摘ラットを用いて比較したとき、両者間に有意な差は認められなかった17)。
- 瀉血したラット21)及びイヌ22,23)において、ヘモグロビン濃度の低下抑制や回復の促進効果が認められた。
- 本剤をマウスに連日静脈内投与したとき、骨髄と脾臓における赤芽球コロニー形成細胞(CFU‐E)数が有意に増加した。CFU‐E数(骨髄)の増加のピークは2日目にみられたのに対し、網状赤血球の増加のピークは5日目にみられた24)。
作用機序
- ヒト由来の天然エリスロポエチンと基本的に差異のない構造を有する糖蛋白質性の造血因子で、骨髄中の赤芽球系前駆細胞に働き、赤血球への分化と増殖を促すと考えられている。
- マウスの骨髄細胞を本剤存在下で培養し、コロニー形成能を測定した結果、CFU‐Eをはじめとして赤芽球バースト形成細胞(BFU‐E)、巨核球系前駆細胞(CFU‐Meg)にも作用したが、顆粒球マクロファージ系前駆細胞(CFU‐GM)には全く作用しなかった(in vitro)17)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- エポエチン ベータ(遺伝子組換え)
(Epoetin Beta(Genetical Recombination))(JAN)
本 質
- ヒト肝細胞のmRNAに由来するヒトエリスロポエチンcDNAの発現により、チャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される165個のアミノ酸残基(C809H1301N229O240S5;分子量:18,235.70)からなる糖蛋白質(分子量:約30,000)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- epoetin
- 商
- エスポー、エポジン、ミルセラ
- 関
- エポエチンアルファ
他に分類されない代謝性医薬品