統合失調症
ICD-10
- F20 Schizophrenia
- F20.0 Paranoid schizophrenia
- F20.1 Hebephrenic schizophrenia
- F20.2 Catatonic schizophrenia
- F20.3 Undifferentiated schizophrenia
- F20.4 Post-schizophrenic depression
- F20.5 Residual schizophrenia
- F20.6 Simple schizophrenia
- F20.8 Other schizophrenia
- F20.9 Schizophrenia, unspecified
DSM-IV
- paranoid schizophrenia
- disorganized schizophrenia
- catatonic schizophrenia
- residual schizophrenia
- undifferentiated schizophrenia
概念
- 統合失調症 schizophrenia (=精神分裂病 shizo(分裂) + phrenia(心))
- 感情、思考、行動の統合がとれていない。
歴史
- クレペリン Kraepelin,E.(1899):早発性痴呆として統合失調症を分離
- ブロイラー Bleuler,E. (1911):schizophreniaの名称を与えた。ブロイラーの基本症状
- シュナイダー Schneider,K.(1939):シュナイダーの一級症状
疫学
- 100人に1人が罹患している。120人に1人とも(発病危険率0.8%)
- 発症年齢:15-35歳に集中。10歳以下や40歳以降に発症することは少なく、55歳におこるのはまれ。
- 性差:男性の方が発症年齢が少ない。
遺伝性
- 参考1
- 発症には遺伝要因と環境要因の関与が考えられる。
- 一卵性双生児46%、二卵性双生児12%
リスクファクター
- 冬の出産、妊娠時の合併症
病前性格
- 非社交的、物静か、控えめ、生真面目、変人
- 臆病、繊細、敏感、神経質、興奮しやすい、自然や書物に親しむ
- 従順、善良、温和、無頓着、鈍感
病型
- 破瓜型 はか型 hebephrenic schizophrenia 最も多い。
- 緊張型 catatonic schizophrenia
- 妄想型 paranoid schizophrenia
- 単純型 simple schizophrenia 少ない。
病因
- 慢性アンフェタミン中毒
- 糖質病に類似?
統合失調症の特徴
- 1.意識障害はおこらない
- 2.知的障害は起こらない
- 3. 特異的な症状がない
- 4. 個々の精神機能はそれ自体は障害は起こらない
ブロイラーの4つのA
- 患者は3つはあてはまる
- ①連合弛緩 Assosiationslockerung
- ②感動鈍麻 Affekverblodung
- ③両価性 Ambivalence
- ④自閉 Autisumus
統合失調症の陽性、陰性症状
- 陽性症状:本来あるべきでないことがあるもの:幻聴
- 陰性症状:本来あるべきものがないもの:感情の鈍麻
- 陽性症状は急性期に生じ、陰性症状は後期に生じる
- 意識障害はない(せん妄は出現しない)
症状
- PSY.255-256
- 意欲・感情:不安、緊張、興奮。昏迷、カタレプシー
- 自我:自我の能動性が障害され、自らの思考や行動が他人の意志によって影響されていると思いこむこと。
- 知能:知的能力は低下しない。異常体験に支配されている場合や人格の崩壊が進行した例では、的確な判断能力が損なわれる。
- 疎通性:異常体験に支配されていたり、強い興奮や昏迷を示す場合には疎通性は得られない。
- 病識:統合失調患者は自らが異常な状態にあることを認識できない
診断基準
DSM-IVによる統合失調症の診断基準
| A. | 特徴的症状:以下のうち2つ以上が1ヶ月以上の存在 |
| (1) 妄想 | |
| (2) 幻覚 | |
| (3) 解体した会話 | |
| (4) ひどく解体したまたは緊張病性の行動 | |
| (5) 陰性症状:感情平板化、思考貧困、意欲欠如 | |
| B. | 社会的または職業的機能の低下 |
| C. | 期間:少なくとも6ヶ月間存在 |
| D. | 失調感覚障害(統合失調感情障害)と気分障害を除外 |
| E. | 物質や一般身体疾患の除外 |
| F. | 広汎性発達障害との関係:自閉性障害や 他の広汎性発達障害の既往歴がある場合、 顕著な幻覚や妄想が少なくとも1ヶ月存在すること |
ICD-10による統合失調症の診断基準
- 一ヶ月以上ほとんどいつも明らかに存在すること
| (a) | 考想化声 thought echo、考想吹込 thought insertion、思考奪取 thought withdrawal、考想伝播 thought broadcasting | いずれか1つ |
| (b) | させられ体験 delusion of control、身体的被影響体験 delusion of influence、妄想知覚 delusional perception | |
| (c) | 注釈幻声、会話形式の幻聴 auditory hallucination | |
| (d) | 宗教的・政治的な身分や超人的な力や能力といった、文化的に不適切で実現不可能なことがらについての持続的な妄想(たとえば天候をコントロールできるとか、別世界の宇宙人と交信しているといったもの)。 | |
| (e) | 持続的な幻覚が、感傷的内容を持たない浮動性あるいは部分的な妄想や支配観念に伴って継続的に(数週から数ヶ月)現れる。 | いずれか2つ |
| (f) | 思考の流れに途絶や挿入があり(思考途絶)、その結果まとまりのない話しかたをしたり(連合弛緩)、言語新作が見られたりする。 | |
| (g) | 興奮、常同姿勢、蝋屈症、拒絶症、緘黙、昏迷などの緊張病性行動 catatonic behavior。 | |
| (h) | 著しい無気力、会話の貧困、情動的反応の鈍麻や不適切さのような、社会的引きこもりや、社会的能力の低下をもたらす陰性症状。 | |
| (i) | 関心喪失、目的欠如、無為、自分のことだけに没頭する態度、社会的引きこもりなど、個人的行動の質的変化。 |
検査
治療
- 薬物療法
- 精神療法:支持的精神療法(安定した医師患者関係を樹立する)
- 電気痙攣療法:陽性症状が顕著で薬物療法の効果が見られない場合に適応。陽性症状の有無にかかわらず自殺のおそれがあり、他の治療によって改善に見られない場合も適応。
- 社会復帰のための治療:
- 作業療法:自発性と対人接触が改善。
- レクリエーション療法:
- 認知行動療法:生活技能訓練(ここの患者に適した目標を設定して行動療法を行う。対人及び社会的技能を学習し、実際の生活に応用していく)
抗精神病薬一覧
非定型抗精神病薬
- SDA:Serotonin Dopamine Antipsychotics
- MTA:Multiacting Receptor Targeted Antipsychotics
参考
- 1. 統合失調症 学習テキスト 病客様とご家族の皆様がともに学んでいただくために 医療法人梁風会高梁病院 心理教育委員会編集
- <click2in>http://www.ryoufhu.com/hp/sctekisuto.pdf</click2in>
- 2. 【0738】一卵性双生児の統合失調症について
- <click2in>http://kokoro.squares.net/psyqa0738.html</click2in>