硬膜外血腫

出典: meddic

extradural hematoma (M,KH), epidural hematoma (M), EDH
硬膜外出血 epidural hemorrhage硬膜上血腫 extradural hematoma
硬膜下血腫 subdural hematoma



硬膜外血腫 硬膜下血腫
・殆どが外傷性(80-90%)で、頭蓋冠骨折を伴う
・硬膜動脈の破綻による
・左右側頭部が好発部位
・意識清明期を伴うことが多い
・骨と硬膜の硬い結合を剥がしながら伸展するので出血速度は遅い
・硬膜下腔への出血である
・硬膜外出血より進展しやすいので、意識障害の出現が早い
・(1)橋静脈の破綻によるもの、(2)高度の脳挫傷を伴うもの



-extradural hematoma
extradural epidural hematoma

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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/11/15 03:10:43」(JST)

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和文文献

  • 症例報告 急性硬膜外血腫後の高次脳機能障害と診断された筋強直性ジストロフィーの1例
  • 庄 敦子,高野 真
  • The Japanese journal of rehabilitation medicine 49(10), 734-737, 2012-10
  • NAID 40019470595
  • 臨床経験 特発性脊髄硬膜外血腫(SSEH)に対する治療法選択 : 9 例の治療経験をもとに
  • 濱田 知,日置 暁,伏見 一成 [他]
  • 臨床整形外科 47(7), 659-663, 2012-07
  • NAID 40019373355
  • 頚椎に発症した特発性脊髄硬膜外血腫の8例 (東海脊椎脊髄病研究会 特集号)
  • 室 秀紀,安藤 喜一朗,相良 学爾 [他]
  • Journal of spine research : official journal of the Japanese Society for Spine Surgery and Related Research 3(4), 678-684, 2012-04
  • NAID 40019310803

関連リンク

急性硬膜外血腫(きゅうせいこうまくがいけっしゅ、acute epidural hematoma)とは、 硬膜と頭蓋骨との間に血腫が形成された状態のことである。 通常、頭部外傷に伴う 頭蓋骨骨折に合併し、頭部外傷としては極めて重症に分類される。 ...
gooヘルスケア 家庭の医学。急性硬膜外血腫。どんな外傷か 頭蓋骨と、頭蓋骨の内側で 脳を包んでいる硬膜の間に出血がたまって血腫になったものです。原因は何か 多くの 場合は、硬膜の表面に浮き出たように走っている硬膜動脈(こうまくどうみゃく)が、 ...

関連画像

硬膜外血腫硬膜下図1 硬膜外血腫急性硬膜外血腫1CT像図1 硬膜下血腫図2急性硬膜外血腫


★リンクテーブル★
国試過去問104A043」「106G039」「102I017」「077B047
リンク元100Cases 75」「慢性硬膜下血腫」「硬膜下血腫」「中硬膜動脈」「気脳症
拡張検索急性硬膜外血腫」「脊髄硬膜外血腫」「頭蓋硬膜外血腫
関連記事血腫」「硬膜」「」「硬膜外

104A043」

  [★]

  • 72歳の男性。オートバイで走行中に乗用車と衝突したため搬入された。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。意識レベルはJCS II-20。呼吸数16/分。脈拍64/分、整。血圧136/80 mmHg。全身の擦過傷と左前額部の皮下血腫とを認める。両鼻孔から淡血性の液体の流出があった。入院時の頭部単純CT(別冊No.20A、B、C)を別に示す。
  • この患者でみられないのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 104A042]←[国試_104]→[104A044

106G039」

  [★]

  • 25歳の男性。交通事故で頭部を強く打ち、 10分間ほど意識がなかった。頭痛が続くため、 30分後に友人に伴われて独歩で来院した。意識は清明。数字の順唱は4桁しかできない。頭部CTにて側頭骨に線状骨折を認め、少量の硬膜外血腫を認める。
  • 現時点の対応として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106G038]←[国試_106]→[106G040

102I017」

  [★]

  • 頭部外傷患者の頭部単純CTを以下に示す。診断はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 102I016]←[国試_102]→[102I018

077B047」

  [★]

  • 小児の頭部外傷の特徴について誤っているもの
  • a. 骨折がなくても硬膜外血腫が発生しやすい
  • b. ショックを起こしやすい
  • c. 脳の機能回復がよい
  • d. 嘔吐の頻度が高い
  • e. 陥凹性骨折は少ない

100Cases 75」

  [★]

☆case75 自宅での意識消失
症例
21歳 男性
主訴意識消失
現病歴男性のアパートで意識を失っている所を彼女に発見され、午後5時に搬送された。彼女が最後に彼に会ったのは午後8時で、クリスマスの買い物をして帰宅した時であった。翌日午後、彼女が彼に会いに行った所、彼がお風呂の床で意識を失っているのを見つけた。彼女によれば、前日変わった様子(unusal mood)はなかった。彼は心理学の期末試験が1週間に迫っておりこのことを心配していたが、勉強はうまくいっているようだった。また以前試験問題はなかった。
喫煙歴:なし。
飲酒歴:機会飲酒 10 units/week(1週間に350mlビール6本弱)
既往歴:なし
家族歴:父と2人の兄弟のうち1人が糖尿病
服薬歴以前エクスタシー錠剤服用していたが、静脈注射の薬はやったことがない。
身体所見 examination
 顔貌 青白。注射痕は認められない。脈拍 92/分、血圧 114/74 mmHg呼吸数 22/分。心血管系呼吸器系に異常を認めず。神経系 命令に従わないが、痛みに反応して適切に手を引っ込める(GCS M4)。腱反射(+)・対称性足底反射(-)。瞳孔散大対光反射(+)。眼底 視神経円板腫脹
鑑別診断をあげるためのkeyword(司会者用)
・24時間以内に来した意識消失糖尿病家族歴、冬、風呂、精神疾患リスク(試験で悩んでいる。薬物服用歴)、顔色脈拍血圧呼吸数腱反射病的反射瞳孔眼底(司会者用)
keywordからどういう疾患を考えるか?
 真っ先にあげたいもの
 ・二次的脳圧亢進
 ・糖尿病
 ・薬物中毒中毒物質の摂取吸引
 ・神経疾患(てんかんなど)の発作
・24時間以内に来した意識消失
 ・クモ膜下出血:局所神経症状、硝子体下出血(subhyaloid hemorrhage)。
糖尿病家族歴
 ・低血糖発作
  低血糖による昏睡は早いが糖尿病の新規症状として起こらない。まれにインスリノーマによる低血糖による昏睡があり得る。
 ・糖尿病ケトアシドーシス diabetic ketoacidosis DKA
  極度インスリン欠乏コルチゾールアドレナリンなどインスリン拮抗ホルモン増加により、(1)高血糖(≧250mg/dl)、(2)高ケトン血症(β-ヒドロキシ酪酸増加)、アシドーシス(pH7.3未満)をきたした状態。(糖尿病治療ガイド 2008-2009 p.66)
 ・高浸透圧性非ケトン昏睡 nonketotic hyperosmolar coma
  DM type 2
  50歳以上に好発し、インスリン非依存性糖尿病患者腎不全中枢神経障害悪性腫瘍、消化器疾患呼吸器感染などを合併するときに多くみられ、ステロイド利尿薬投与輸液や高カロリー補給人工透析などの際に医原性に起きやすい。
 高血糖性の昏睡発症が早くない。その前に口渇多尿があるはず。
 → 否定するための検査 → 血糖測定
・風呂
 ・脳出血
 ・冬だし、風呂(脱衣所のことか)にガスヒーターがあったら疑わしい。
精神疾患リスク(試験で悩んでいる。薬物服用歴)
 (最も多いのが)薬物中毒(鎮静薬アスピリンアセトアミノフェン)
 (意識障害で運ばれてきたときに考えるべきなのが)一酸化中毒
 一酸化中毒場合顔色蒼白(cherry-red colorと言われてきたが)。眼底所見:(severe CO中毒で)乳頭浮腫
顔色
脈拍血圧呼吸数
腱反射病的反射
 腱反射亢進していたら、上位運動ニューロン障害考慮する。腱反射亢進意識障害共存していれば、障害部位は脊髄伝導路ではなくむしろ脳幹大脳皮質障害があると考えることができる。
瞳孔
 瞳孔散大していれば交感神経興奮、副交感神経麻痺フェニレフリンエピネフリンコカインなど交感神経刺激、動眼神経麻痺脳死徴候
 瞳孔縮瞳していれば副交感神経興奮、オピオイド受容体への刺激:麻薬中毒有機リン中毒橋出血脳幹部梗塞(脳底動脈閉塞症など)
眼底 (IMD.71)
 視神経円板(=視神経乳頭)の腫脹乳頭浮腫(papilledema, DIF.342)を反映乳頭浮腫の発生機序は軸索輸送障害静脈還流うっ滞である。原因として頭蓋内疾患が最も多い。頭蓋外疾患(高血圧視神経炎偽性脳腫瘍)。
乳頭浮腫 papilledema DIF.243
V 動静脈奇形、高血圧による脳血圧脳症・頭蓋内出血クモ膜下出血、硬膜下血腫
I 脳膿瘍、慢性経過の髄膜炎(細菌性×)、敗血症による血栓や静脈洞血栓
N 脳腫瘍
D -
C 動静脈奇形水頭症頭蓋奇形(尖頭症などによる)、血友病、時にSchilder disease
A ループス脳炎動脈周囲炎
T 急性期硬膜外血腫硬膜下血腫ではない。慢性硬膜下血腫ならありうる。
E 褐色細胞腫による悪性高血圧偽性脳腫瘍(=特発性頭蓋内圧亢進症)(肥満無月経・感情障害(emotionally disturbed)をきたした女性に多い)
問題
 症例だけでは絞れないので、最も疑われる疾患をあげ、鑑別診断列挙し、検査治療を考えていくことにします。
一酸化炭素中毒
■オチ
 血中carboxyhemoglobin測定したところ32%。高レベルの酸素投与でゆっくりだが、48時間完全回復脳浮腫にたいするマンニトール高圧酸素療法考慮する。問題は4年間点検されていないガス温水器の不完全燃焼だったとさ。
■KEY POINTS
薬物中毒は若い人の意識消失の最も一般的原因だけど、他の診断もいつも考慮しておく。
一酸化炭素ヘモグロビンレベル屋内や車内、あるいはよく分からない煙に暴露した意識消失患者で測るべき
・一酸化中毒による重度低酸素血症ではチアノーゼを欠く。
initial plan(救急だからのんびりやってられないだろうけど)
A.
1. 呼吸器系循環器系安定確認
2. 血液ガス検査
 3. 血液生化学(電解質(Na,Ca)、血糖)
ビール1本 = 350ml アルコール5%: 350 (ml/本) x 0.05 / 10 (ml/unit) =1.75 (unit/本)
参考文献
 DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins


慢性硬膜下血腫」

  [★]

chronic subdural hematoma
急性硬膜下血腫硬膜下血腫 凹、硬膜外血腫

定義

  • 何らかのきっかけにより出血し(頭部外傷が多い。20%の症例では外傷の既往がない)、その出血から3週間以降に症状が出現した場合
1週間以内に発症したものは急性硬膜下血腫

概念

  • 硬膜内面の外側皮膜(外膜)とくも膜表面の内側皮膜(内膜)に包まれた暗赤色流動性の血腫(SCN.266)

疫学

  • 中高年以上の男性に多い
  • 片側性(90%)、両側性(10%)

病理

  • 慢性硬膜下血腫の外膜は組織的には肉芽組織で血管に富む。内膜はコラーゲン束からなり血管は見られない(SCN.266 図:SCN.267(病理組織))
  • 血腫は凝固因子を欠如しているため、凝固しない(SCN.266)

症状

  • 初発症状は頭痛が多い。
  • 頭痛→片麻痺→意識障害
YN.
  • 片麻痺、記憶力低下、意識障害
  • 若年者・・・頭痛、高齢者・・・認知症が多い。
  • 頭蓋内圧亢進症状 >> 脳圧迫症

検査

CT

  • 三日月型の血腫が典型的  ⇔  急性硬膜外血腫
  • 血腫は新鮮なものはhighしだいにisoからlowに変化する。
  • 出血後2-4修吾の血腫は、血腫被膜部の増強効果がみられる。

MRI

治療

  • 穿頭術により流動性血腫を除去後、血腫腔を生理食塩水で洗浄した後、血腫腔にドレーンを1日留置することで症状が劇的に改善する(SCN.267)

国試


硬膜下血腫」

  [★]

subdural hematoma
急性硬膜下血腫慢性硬膜下血腫


硬膜外血腫 硬膜下血腫
・殆どが外傷性(80-90%)で、頭蓋冠骨折を伴う
・硬膜動脈の破綻による
・左右側頭部が好発部位
・意識清明期を伴うことが多い
・骨と硬膜の硬い結合を剥がしながら伸展するので出血速度は遅い
・硬膜下腔への出血である
・硬膜外出血より進展しやすいので、意識障害の出現が早い
・(1)橋静脈の破綻によるもの、(2)高度の脳挫傷を伴うもの



-subdural hematoma


中硬膜動脈」

  [★]

middle meningeal artery (M)
arteria meningea media
硬膜動脈前硬膜動脈後硬膜動脈


  • 図:N.98(内頭蓋底)、M.476(頭頂部の分布)、N.94(硬膜中に存在) KA.82,83
  • 硬膜動脈の中で最大である。
  • 硬膜の間に入り込む (N.94)
  • 硬膜ではなく頭蓋骨を養う

由来

走行

  • 顎動脈から分岐した後に棘孔を通り、頭蓋腔に入る (M.481)

分布

  • 前頭枝
  • 頭頂枝

臨床関連

  • 硬膜外血腫:側頭骨の部位で損傷を受けやすい?



気脳症」

  [★]

pneumocephalus
気脳体気頭症頭蓋内気腫 pneumocranium
  • 頭蓋内に気体が進入することにより症状を呈する病態。CTにより極低吸収域を認めることで診断される。多くは外傷により生じる。気体の進入により脳圧亢進症状を呈する。また、CTで低吸収域を認めたら髄液漏も疑うべきである(参考1)。

参考

[display]http://www.iryokagaku.co.jp/frame/03-honwosagasu/379/379-2.pdf



急性硬膜外血腫」

  [★]

acute epidural hematoma
硬膜外血腫


急性硬膜外血腫急性硬膜下血腫

  CTにおける血腫の像 発症後の意識 好発部位
急性硬膜外血腫 凸レンズ 約6時間の意識清明期を経て意識障害 側頭葉
急性硬膜下血腫 凹レンズ 意識回復がないことが多い  


治療

SCN.263
  • 手術療法 ⇔ 慢性硬膜下血腫では穿頭術
  • 開頭術による血腫除去、出血源の止血、硬膜の吊り上げ縫合による血腫の再貯留の予防。
  • 脳ヘルニアが急激に進行している場合には救急処置として穿頭術を施行し、頭蓋内圧を計った後に開頭術に以降。

画像

  • モザイク状にみえる血腫は再出血のリスクが高い

国試


脊髄硬膜外血腫」

  [★]

spinal epidural hematoma
脊髄硬膜外出血


頭蓋硬膜外血腫」

  [★]

cranial epidural hematoma


血腫」

  [★]

hematoma
haematoma
血瘤


MRI

参考1
血腫におけるヘモグロビンの変性とMRI所見
出血 血液成分 T1強調画像 T2強調画像
直後(~24時間) オキシヘモグロビン 軽度低信号 軽度高信号
1~3日(急性期) デオキシヘモグロビン 軽度低信号 低信号
3日~1カ月(亜急性期) 血球外メトヘモグロビン 高信号 高信号
1カ月以上(慢性期) ヘモジデリン 軽度低信号 低信号

参考

  • 1. B.産婦人科検査法 9.婦人科疾患のMRI 診断 - 日産婦誌53巻6号
[display]http://www.jsog.or.jp/PDF/53/5306-099.pdf


硬膜」

  [★]

dura mater
dura pachymeninx
脳硬膜脊髄硬膜髄膜


神経


腫」

  [★]

がん腫瘍腫瘤良性新生物


硬膜外」

  [★]

epiduralextraduralextradurally




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