半月体形成性糸球体腎炎

出典: meddic

crescentic glomerulonephritis CrGN
半月体性糸球体腎炎
半月体急速進行性糸球体腎炎糸球体腎炎
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概念

  • 糸球体腎炎の病理診断名の一つ

病理

  • 半月体:ボウマン嚢の障害を受けた壁側上皮細胞(parietal epithelial cell)の増殖、および単球やマクロファージの浸潤による。
  • 半月体の成立には免疫が介在している。

免疫学的所見に基づく分類

BPT.557
  • type II:免疫複合体
  • type III:ANCA関連(Pauci-Immune)

参考

  • 1. 写真
[display]http://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/zinzo/img/kyusoku01.jpg
  • 2.写真
[display]http://www.mh.nagasaki-u.ac.jp/career/course/image/n_jinzo/jinzou_3.jpg

国試

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UpToDate Contents

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和文文献

  • MPO-ANCAおよび抗GBM抗体がともに陽性の急速進行性糸球体腎炎の治療経過中に血栓性血小板減少性紫斑病を合併した1例
  • 吉原 真由美,長谷川 浩一,小原 史生
  • 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 44(5), 463-467, 2011-05-28
  • … .2008年7月発熱,尿蛋白および尿潜血反応陽性,血清Cr値の上昇(0.9→2.3 mg/dL)を認め当科入院となった.ミエロペルオキシダーゼ抗好中球細胞質抗体(MPO-ANCA)が83 EUと高値で,腎生検上pauci-immune型半月体形成性糸球体腎炎の所見を認めたことから,MPO-ANCA関連急速進行性糸球体腎炎(RPGN)と診断し,methylprednisolone(mPSL)パルス療法後,prednisolone(PSL)の後療法を開始した.その後Cr 1.2 mg/dL,MPO-ANCA<10 EUと改善を認め …
  • NAID 10029406912
  • ANCA関連血管炎による腎病変 (AYUMI ANCA関連血管炎--臓器別にみた最近の話題)
  • 臼井 丈一,山縣 邦弘
  • 医学のあゆみ 236(8), 777-782, 2011-02-19
  • NAID 40018267266
  • 症例 抗GBM抗体とMPO-ANCAが共に陽性を示した半月体形成性糸球体腎炎の1例
  • 金光 峰子,佐野 隆,内藤 正吉 [他]
  • 北里医学 40(1), 33-38, 2010-06
  • NAID 40017207957
  • PR3-ANCA, MPO-ANCAともに陽性の半月体形成性糸球体腎炎に肺外リンパ節結核の関与が示唆された透析導入患者の1例
  • 安田 真子,一色 啓二,坂口 正芳,金崎 雅美,加藤 紀子,山原 康佑,高木 彩乃,岩井 環,上田 久巳,荒木 信一,杉本 俊郎,岡田 裕作,宇津 貴
  • 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 42(12), 965-972, 2009-12-28
  • … 症例は54歳の男性.10か月間で腎機能が急激に低下(血清Cr値1.2 mg/dLから5.15 mg/dL)したため紹介.腎生検にて半月体形成性糸球体腎炎と診断,proteinase-3-antineutrophil cytoplasmic antibody(PR3-ANCA)が陽性であったため,PR3-ANCA関連腎炎と考えた.ステロイド療法を行わず外来加療していたところ,退院2か月後より微熱が出現.myeloperoxidase(MPO)-ANCAも陽性を示した.4か月後には,貧血の進行・食欲不振・全身倦怠感・胸水の貯留 …
  • NAID 10026316028

関連リンク

急速進行性糸球体腎炎(rapidly progressive glomerulonephritis、以下RPGN)とは WHOにより、『急性あるいは潜在性に発症する肉眼的血尿、蛋白尿、貧血、急速に進行 する腎不全症候群』と定義されている。病理学的には多数の糸球体に細胞性から線維 ...
糸球体腎炎のうちで数週から数カ月の短い期間に急速に腎機能が低下する病気を急速 進行性糸球体腎炎といいます。腎生検の所見は、多くの糸球体に半月体という細胞の 増殖する構造物が観察され、壊死性半月体形成性糸球体腎炎とよばれています。

関連画像

半月体形成性腎炎・尿と病気半月体形成性糸球体腎炎ミクロ 半月 体形 成 性 糸球体 腎炎半月体形成性糸球体腎炎ミクロ 半月体形成性糸球体腎炎ミクロ 半月体形成性糸球体腎炎ミクロ 急速進行性糸球体腎炎


★リンクテーブル★
国試過去問105G024
リンク元急速進行性糸球体腎炎」「MPO-ANCA」「抗好中球細胞質抗体」「まぎらわしい用語」「過ヨウ素酸・メセナミン銀染色
拡張検索びまん性半月体形成性糸球体腎炎」「原発性半月体形成性糸球体腎炎
関連記事糸球体」「糸球体腎炎」「半月体」「形成」「形成性

105G024」

  [★]

  • 腎生検PAM染色標本(別冊No. 4)を別に示す。
  • 患者の病歴として最も合致するのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105G023]←[国試_105]→[105G025

急速進行性糸球体腎炎」

  [★]

rapidly progressive glomerulonephritis, RPGN
急速進行性腎炎 rapidly progressive nephritis
半月体形成性糸球体腎炎

まとめ

臨床的に数週から数ヶ月の経過で急速に腎機能が低下して腎不全に至る予後不良の疾患であり、病理的には半月体形成がみられる(半月体形成性糸球体腎炎)ことが特徴の疾患である。小児には稀であり、30-60歳に多く、また男性に多い(男女比=2:1)。血清学的に半月体形成性糸球体腎炎は3つの病型に分類され、それぞれ原因が異なる。type Iは抗基底膜抗体の存在が特徴的であり、特発性のものとグッドパスチャー症候群によるものがある。typeIIは免疫複合体型であり、免疫複合体の沈着が特徴的であり、特発性、感染症(溶連菌感染後急性糸球体腎炎、紫斑病性腎炎、敗血症、感染性心膜炎、B型肝炎、C型肝炎)、悪性腫瘍、自己免疫性(全身性エリテマトーデス、結節性多発性動脈炎、クリオグロブリン血症)、糸球体疾患の続発(IgA腎症、膜性増殖性糸球体腎炎)などよるものがある。type IIIはpauci-immune型(つまり蛍光顕微鏡上、免疫複合体が乏しい)でありANCAが関連しているとされ、特発性の他、ウェゲナー肉芽腫症、顕微鏡多発血管炎などが原因となる。初発症状は全身倦怠感、食欲不振、嘔気などの非特異的症状で潜行性に発症するが、急性腎炎症状やネフローゼ症候群で発症することがある。約50%の例に上気道感染症、インフルエンザ、発熱などの潜行性感染が認められる。進行すれば腎炎症状を呈し、浮腫、乏尿、腎不全、血尿・肉眼的血尿、高血圧をきたす。診断は腎生検により行う。治療は半月体が線維化する以前に(つまり細胞性)、できるだけ早期に開始する。ステロイドパルス療法、カクテル療法(副腎皮質ステロイド、免疫抑制薬、抗凝固療法、抗血小板療法)、血漿交換法を行う。予後は極めて不良であり、発症後数週から数ヶ月、遅くとも1年で腎不全に至る。(YN.E-44 PED.1247)

参考

  • 1. 病理写真
[display]http://www.hta-co.com/rapidly_progressive_crescentic_glomerulonephritis_02.jpg
[display]http://www.hta-co.com/rapidly_progressive_crescentic_glomerulonephritis.jpg


  • nephritic syndrome
  • 血尿、蛋白尿、乏尿、高窒素血症
  • 乏尿がsevere
  • regardless of the cause, the histologic picture is characterized bu the presence of crescents.
  • RPGNを来すetiologyは多様
  • 進行が急速:数週から数か月で腎不全
  • 光顕:半月体の形成(crescentmoon shape)


MPO-ANCA」

  [★]

myeloperoxidase antineutrophil cytoplasmic antibody, myeloperoxidase-anti-neutrophil cytoplasmic antibody
perinuclear antineutrophil cytoplasmic antibody, perinuclear-anti-neutrophil cytoplasmic antibody, p-ANCA
PR3-ANCA=C-ANCA


鑑別疾患

顕微鏡的多発血管炎(MPA)

YN.F-62
  • 全身の小血管に炎症を来たし、全身症状が見られるが特に肺(間質性肺炎)、腎(半月体形成性糸球体腎炎)に病変が認められる。全身症状としては発熱、体重減少、多発関節炎、筋肉痛が見られ、肺出血(血痰)、進行性腎機能低下を来たし、尿検査では血尿、蛋白尿、円柱が認められる。治療はステロイドと免疫抑制薬である。重症例では血漿交換も適応となる。死因は腎不全が多い。

アレルギー性肉芽腫性血管炎 Churg-Strauss症候群

  • 主に中動脈以下の動脈を好発部位とする壊死性肉芽腫性血管炎。高率に肺病変と好酸球増多症を認め、また好酸球の組織浸潤も著明。気管支喘息、好酸球増加、血管炎をみとめる場合、チャーグ・ストラウス症候群である。典型的組織像が見とめられればアレルギー性肉芽腫性血管炎と呼ばれる。検査では、白血球増加、血小板数増加、血清IgE増加、MPO-ANCA陽性、リウマトイド因子陽性、肺浸潤陰影が認められる。治療はステロイドや免疫抑制薬である。結節性多発動脈炎より予後良好であるが脳血管障害、呼吸不全、腸管出血、感染が死因となりうる。




抗好中球細胞質抗体」

  [★]

antineutrophil cytoplasmic antibody, anti-neutrophil cytoplasmic antibody, ANCA
[[]]



まぎらわしい用語」

  [★]

肝機能検査

plos

自己抗体


過ヨウ素酸・メセナミン銀染色」

  [★]

periodic acid-methenamine-silver stain PAM stain
パム染色 PAM染色
  • 尿細管基底膜、細網線維を黒く染色。
  • 半月体形成性糸球体腎炎における糸球体基底膜はこのように染まる。




びまん性半月体形成性糸球体腎炎」

  [★]

diffuse crescentic glomerulonephritis
びまん性半月体性糸球体腎炎びまん性管外性増殖性糸球体腎炎 diffuse extracapillary proliferative glomerulonephritis


原発性半月体形成性糸球体腎炎」

  [★]

primary crescentic glomerulonephritis


糸球体」

  [★]

glomerulus (Z)
ボウマン嚢腎小体腎臓輸出細動脈#調節

概念

  • 1個の腎臓に100万個存在。
  • 房状の毛細血管からなる
  • 糸球体の毛細血管は有窓型毛細血管である

糸球体の微細構造 (SP.785)

  • 血管内皮細胞
  • 基底膜
  • 上皮細胞間隙

詳細には

  • 糸球体内皮細胞 endothelium
  • 基底膜 basement membrane, glomerular basement membrane
  • 糸球体上皮細胞 visceral epithelium, podocyte
  • ボウマン嚢の壁側板 parietal epithelium

血流の調節 (HIM.1742)

  • 輸入細動脈:autonomous vasoreactive reflex in afferent arteriole, tubuloglomerular feedback
緻密斑でのCl-の低下 = 原尿流速が早い → 腎灌流量の低下と解釈
  • 腎灌流圧↑→輸入細動脈の平滑筋収縮
  • 腎灌流圧↓→輸入細動脈の平滑筋弛緩
緻密斑はNaClの再吸収にとともにATP、(アデノシン)を細胞外に放出。細胞外のecto-5'-nucleotidaseがATPからアデノシンを産生。アデノシンが輸入細動脈のvasoconstrictorとして作用
  • loop diureticsは緻密斑でのNaClの再吸収を妨げるので、尿細管糸球体フィードバックを阻害→糸球体濾過量は高レベルに保たれる
  • アンジオテンシンIIと活性酸素種は尿細管糸球体フィードバックを増強 → 輸入細動脈収縮 → 糸球体濾過量低下
  • NOは尿細管糸球体フィードバックを減弱 → 輸入細動脈弛緩 → 糸球体濾過量上昇
  • 輸出細動脈:angiotensin II-mediated casoconstriction of the efferent arteiole

臨床関連

  • 糸球体疾患







糸球体腎炎」

  [★]

glomerulonephritis
腎炎
糸球体病変

症状

臨床的分類


メモ

081201
E:\データセンター\学習\細々とした勉強ファイル\糸球体腎炎_など.xls



半月体」

  [★]

腎臓内科

crescent
半月体形成
  • ボーマン腔が細胞によって満たされ、半月様の形態を呈しているもの

感染症

malarial crescent
  • 熱帯マラリア原虫の生殖母体である。
  • 末梢血中の赤血球中に見られる?




形成」

  [★]

形式形態構造組成品種編成フォーム成立形づくる


形成性」

  [★]

plasticformativetectonic
可塑性可塑的可塑物プラスチック




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