冠攣縮性狭心症

出典: meddic

coronary spastic angina, CSA
冠れん縮性狭心症
狭心症

概念

  • 狭心症の発生機序による分類であって、冠攣縮に基づく心筋虚血による狭心症。下位疾患概念として異型狭心症がある(ST elevationがatypical)。
  • 冠攣縮に基づく心筋虚血による狭心症であって、心電図変化は問わない(でよろしい? ∵異型狭心症「冠攣縮性狭心症であって、安静時の狭心発作に可逆性一過性のST上昇を伴う狭心症(YN.C-68)」)
  • 明け方に起こることが多い。

病因

  • あまりよく分かっていない。
  • 夜間から早朝にかけての副交感神経亢進時、つまり交感神経と副交感神経の活動が激しく入れ替わるときに多い。(ECGP.175)


  • 血管内皮機能の異常(Achにより正常であれば血管が弛緩するところであるが、血管内皮に異常がある場合血管が収縮する) + 種々の程度の冠動脈硬化 → 冠攣縮による冠血流の低下


誘因

  • 喫煙、精神的ストレス、飲酒(醒めかけ)、運動(早朝から午前に多い。運動誘発性。運動開始時に起こり、運動を続けると消失)
  • 喫煙により体内に生じた活性酸素が内皮障害を引き起こしNOの産生障害をきたす。
  • 運動誘発性の場合、多枝攣縮が多く、致死性不整脈を生じやすく、突然死の危険が高い。(ECGP.175)


診断

  • 心電図:ST上昇????? YNの定義に基づけば間違っている


治療

  • 発作時:ニトログリセリン舌下錠
  • 予防 :長時間作用型の硝酸薬、カルシウム拮抗薬


参考

  • 1. 冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン2008
[display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_ogawah_h.pdf


国試

UpToDate Contents

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和文文献

  • 前胸部圧迫感に多彩な症状を合併した症例
  • 土田 哲人
  • 日本内科学会雑誌 100(5), 1471-1473, 2011-05-10
  • NAID 10029097434
  • 冠攣縮性狭心症の治療と予後 (冠動脈疾患(下)診断と治療の進歩) -- (狭心症の臨床)
  • 難治性冠攣縮性狭心症の臨床的課題 (冠動脈疾患(下)診断と治療の進歩) -- (狭心症の臨床)
  • 小川 和男,吉村 道博
  • 日本臨床 69 (1010増刊9), 59-63, 2011-11
  • NAID 40019061193

関連リンク

企画:日本循環器学会教育研修委員会 監修:末田 章三 済生会西条病院副院長/循環器科副部長 発行:日本心臓財団 日本人に多い冠攣縮性狭心症 狭心症は、心臓に酸素や栄養を送っている冠動脈が狭くなって、一時的に心臓に十分な ...
3 冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン(2013 年改訂版) の一つになると思われる. また,院外心停止における冠攣縮の関与や,冠攣縮に起 因する致死性不整脈に対する植込み型除細動器 ( imp lan tbec rd ov f :ICD)の ...
2週間前の朝、約30分程の胸痛(食道の奥に物が詰まった時の強い感じ)があり近くの総合病院へ駆け込んだところ、狭心症の疑いありと判断され、翌日入院。心臓カテーテル検査(アセチルコリン負荷)の結果、冠攣縮性狭心症で ...

関連画像

労作性狭心症冠攣縮性狭心症冠攣縮性狭心症冠攣縮性狭心症冠攣縮性狭心症冠攣縮性狭心症冠攣縮性狭心症冠攣縮誘発試験


★リンクテーブル★
国試過去問108E036」「104I030」「102D008
リンク元試験」「異型狭心症」「アセチルコリン負荷試験」「CSA
関連記事狭心症」「冠攣縮」「攣縮」「

108E036」

  [★]

  • 胸痛の原因を推論する際の考え方として正しいのはどれか。2つ選べ。
  • a 多量の冷汗を伴う胸痛は緊急性が高い。
  • b 吸気時に増強する胸痛は冠動脈疾患の可能性が高い。
  • c 胸痛部位に圧痛を示す場合は冠動脈疾患の可能性が低い。
  • d 夕方に胸痛を訴える場合は冠攣縮性狭心症の可能性が高い。
  • e ニトログリセリン錠を舌下投与後 1時間で胸痛が軽快しはじめる場合は労作性狭心症の可能性が高い。


[正答]


※国試ナビ4※ 108E035]←[国試_108]→[108E037

104I030」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 104I029]←[国試_104]→[104I031

102D008」

  [★]

  • 冠攣縮性狭心症を誘発するのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102D007]←[国試_102]→[102D009

試験」

  [★]

examinationtesttestingassessmenttrialexamexamine
アセスメント計測検査検定試み査定試行調べる診断治験調査テスト判定評価検討影響評価実験デザイン研究デザインデータ品質対応群スコアリング法

循環器

  • アセチルコリン負荷試験:(投与)アセチルコリン。(検査)心カテーテル検査による冠動脈の評価。冠攣縮性狭心症などで、冠攣縮の評価に用いられる。
  • ヴァルサルヴァ試験 Valsalva試験:行きこらえをさせる方法。胸腔内圧が上昇して静脈還流量が減少する。また、左心室の大きさが減少する。HOCMでは駆出路が閉塞しやすくなり、胸骨左縁下部の雑音が増強する。

消化吸収試験

  • 脂肪
  • 蛋白
  • ビタミンB12

肝臓異物排泄能

カルシウム

ビタミン

  • ビタミンB12欠乏

血液

  • ショ糖溶血試験:(方法)等張ショ糖液に血液を加える。(検査)溶血の存在。低イオン強度では補体の赤血球に対する結合性が増し、発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては溶血をきたす。スクリーニング検査として用いられ、確定診断のためにはハム試験を行う。
  • ハム試験 Ham試験:(方法)洗浄赤血球に塩酸を加え、弱酸性(pH6.5-7.0)条件にする。(検査)溶血の存在。発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては弱酸性条件で補体に対する感受性が亢進するため


産婦人科

内分泌

  • 過塩素酸塩放出試験:(投与)123I過塩素酸塩、(検査)甲状腺シンチによる甲状腺の123I摂取率:橋本病先天性甲状腺機能低下症。甲状腺のヨードの有機化障害の有無を検査する甲状腺核医学検査法。過塩素酸塩は甲状腺から有機化されていないヨードを追い出すので(サイログロブリンに取り込まれていないヨード)、本試験は有機化障害をきたす疾患の検査となる。

視床下部-下垂体-糖質コルチコイド

高血圧

  • 立位フロセミド負荷試験:(投与)フロセミド、(検査)血漿レニン濃度:フロセミドでhypovolemicとし歩行負荷で交感神経を興奮させレニンの分泌を促す。原発性アルドステロン症の場合、レニン高値のまま無反応。

膵臓

膵外分泌機能

  • BT-PABA試験, PABA排泄試験, PFD試験
  • セクレチン試験:(投与)セクレチン、(検査)十二指腸液:分泌量、総アミラーゼ量、最高重炭酸塩濃度を測定。最高重炭酸塩濃度を含む2項目以上の低下で慢性膵炎が確定診断される。
  • 消化吸収試験
  • 便中エラスターゼ1定量、便中キモトリプシン定量

腎臓

ガストリノーマ

感染症



異型狭心症」

  [★]

variant form of angina, variant form of angina pectoris, variant angina pectoris, VAP
プリンツメタル型狭心症 Prinzmetal angina Prinzmetal's variant angina Prinzmetal's angina
狭心症

定義

  • 安静時の狭心発作に可逆性一過性のST上昇を伴う狭心症
  • 冠攣縮性狭心症のうち発作時の心電図でST上昇を伴うもの(YN.C-68)

特徴

  • 発作は安静時、とくに夜間から早朝にかけての睡眠中に出現し(早朝睡眠中)、大体決まった時刻に起こる。
  • 心電図上、ST上昇がみられる ← 労作時狭心症では発作中のSTは低下するのじゃが。

疫学

HIM.1531
  • 一般的には不安定狭心症患者より若く、リスクファクターは少ない。

成因

  • 冠状動脈の攣縮
may involve increased sympathetic activity in combination with endothelial dysfunction.
心外膜の冠動脈における巣状攣縮 focal spasm of an epicardial coronary artery (HIM.1531)

病態

  • 冠攣縮:粥状班は冠動脈の完全閉塞をきたさないが、多くの患者で冠動脈の近位部に少なくとも一ヵ所見いだされる。この粥状班から1cmのところで攣縮が起こる。大抵、右冠動脈でfocal spasmがおこるのが一般的である。1本の動脈に単発or多発することもあるし、多枝同時におこるこももある。(HIM.1531)

症候

HIM.1531
  • ST上昇を伴う安静時狭心痛

検査

  • 心電図
  • exercise testing:ST segmentの評価ができないため有用ではない。
  • 冠動脈造影検査 coronary angiohraphy:(diagnostic hallmark)一過性の冠攣縮

診断

  • 臨床診断はST上昇、安静時狭心痛で行う(HUM.1531)
  • エルゴノビンアセチルコリン、あるいはその他の血管収縮薬の服用、または過呼吸は冠攣縮を誘発するの使われ、またこれらで診断をつけることができるfocal coronary stenosisがはっきりと示される。(HUM.1531)

治療

  • nitrates, calcium blocker がメインである。舌下錠は発作に対して、長期作用薬 long-acting nitrate は発作の再発予防に有用。calcium channel blockerは冠攣縮の予防に非常に有用でできるだけ多く処方すべき。
  • β blockerは禁忌である → 冠攣縮を誘発するおそれ。β2Rをblockするから???

参考

  • 1. wiki en
[display]http://en.wikipedia.org/wiki/Prinzmetal%27s_angina

ガイドライン

  • 1. 冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン
[display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_ogawah_h.pdf


アセチルコリン負荷試験」

  [★]

アセチルコリン、冠攣縮薬物誘発試験、異型狭心症冠攣縮性狭心症

概念

  • 冠攣縮薬物誘発試験の一つで、心カテーテルによる冠攣縮誘発のためにアセチルコリンを冠動脈に投与するもの

参考

  • 1. 冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン2008
[display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_ogawah_h.pdf


CSA」

  [★]


狭心症」

  [★]

angina pectoris AP
[[]]

定義

  • 冠動脈血量が不十分で、心筋の酸素需要に対して十分な酸素を供給できていないときに生じる胸痛発作 (SPC.226)

疫学

[display]http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/05syoubyo/suiihyo24.html

病態

  • 血管が75%以上狭窄すると症状が出現してくるらしい。(参考1)
  • 負荷時の冠血流量は狭窄率が70%を越えると著明に低下する。安静時の肝血流は狭窄率が90%を越えると著明に低下する。(PHD.148)

症状

  • 胸痛(絞扼感、圧迫感)が数分持続。30分以上続く場合は心筋梗塞の疑い
  • 前胸部を締め付ける様な痛み。痛みの局在性は悪く、左肩、左内腕、顎、背部に放散する。背部痛や上腹部痛もありうる。
  • 糖尿病患者、高齢者(感覚低下あるいは認知症などによる)、精神病患者

分類

誘因

経過

発生機序

診断

問診

  • S: sudden onset : 突然発症
  • A: anterior chest pain: 前胸部痛
  • V: vagus pain : 不快な前胸部圧迫感
  • E: effort participation : 労作により誘発
  • N: nitroglycerin effective : ニトログリセリンが有効
  • S: short duration : 短時間発作

治療薬 (抗狭心症薬)

参考

  • 1.
http://www.agu-web.jp/~seminar/archives/2009/05/images/1256258430.pdf



冠攣縮」

  [★]

coronary vasospasmcoronary spasm
冠スパスム冠れん縮冠動脈攣縮冠血管攣縮冠血管れん縮
冠攣縮性狭心症 CSA



攣縮」

  [★]

れんしゅく
spasm
れん縮スパスム スパズム
単収縮



症」

  [★]

sis, pathy
  • 検査や徴候に加えて症状が出ている状態



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