- 英
- triiodothyronine, 3,5,3'-triiodothyronine, T3
- 同
- トリヨードチロニン
- 関
WordNet
- thyroid hormone similar to thyroxine but with one less iodine atom per molecule and produced in smaller quantity; exerts the same biological effects as thyroxine but is more potent and briefer (同)liothyronine, T
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/30 03:18:24」(JST)
[Wiki ja表示]
トリヨードサイロニン |
|
|
IUPAC名
(2S)-2-amino-3- [4-(4-hydroxy-3-iodo-phenoxy)- 3,5-diiodo-phenyl]propanoic acid
|
別称
triiodothyronine
T3
3,3',5-triiodo- L-thyronine
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
6893-02-3 |
ChemSpider |
5707 |
UNII |
06LU7C9H1V |
ChEMBL |
CHEMBL1544 |
- c1cc(c(cc1Oc2c(cc(cc2I)C[C@@H](C(=O)O)N)I)I)O
|
- InChI=1/C15H12I3NO4/c16-9-6-8(1-2-13(9)20)23-14-10(17)3-7(4-11(14)18)5-12(19)15(21)22/h1-4,6,12,20H,5,19H2,(H,21,22)/t12-/m0/s1
Key: AUYYCJSJGJYCDS-LBPRGKRZBY
|
特性 |
化学式 |
C15H12I3NO4 |
モル質量 |
650.9776 g mol−1 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
トリヨードサイロニン(Triiodothyronine)は甲状腺ホルモンの一種である。T3とも言われる。
甲状腺刺激ホルモン(TSH)はサイロキシン(T4)とトリヨードサイロニンの生産を促す。視床下部では、T4はT3に変換され、TSHは主にT3によって阻害される。甲状腺はT3よりもT4を多く生産するため、血漿中でのT4の濃度はT3の濃度より40倍も高くなる。体内を循環するT3の大部分はこうしてT4の5位の炭素が脱ヨード化されたものである。
トリヨードサイロニンの構造はサイロキシンと類似しているが、1分子あたりヨウ素原子が1つだけ少ない。さらに、T3は活性が強く少量しか生産されない。
T3は最も強力な甲状腺ホルモンで、体温、成長、心拍数などを含めた体内のほぼ全ての過程に関与している。
生産
濾胞腔で、チロシン残基はヨード化を受ける。この反応には過酸化水素が必要である。ヨウ素の有機化の過程で、サイログロブリンのチロシン残基の3位と5位の炭素にヨードが結合し、モノヨードチロシン(MIT)、ジヨードチロシン(DIT)が形成される。MIT1つととDIT1つがペルオキシダーゼにより重合して、T3を形成する。
反応
内分泌器:ホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン) |
|
視床下部 - 脳下垂体 |
視床下部
|
GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
|
|
脳下垂体後葉
|
バソプレッシン - OXT
|
|
脳下垂体中葉
|
MSH(インテルメジン)
|
|
脳下垂体前葉
|
αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - エンドルフィン - リポトロピン)
|
|
|
副腎 |
副腎髄質
|
副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン)
|
|
副腎皮質
|
副腎皮質ホルモン(アルドステロン - コルチゾール - DHEA)
|
|
|
甲状腺 |
甲状腺
|
甲状腺ホルモン(T3 - T4 - カルシトニン)
|
|
副甲状腺
|
PTH
|
|
|
生殖腺 |
精巣
|
テストステロン - AMH - インヒビン
|
|
卵巣
|
エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
|
|
|
その他の内分泌器 |
膵臓
|
グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン
|
|
松果体
|
メラトニン
|
|
|
内分泌器でない器官 |
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質
|
|
誘導タンパク質 |
NGF - BDNF - NT-3
|
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 臨床講座(30)甲状腺機能異常(バセドウ病,橋本病)
- 総トリヨードサイロニン(TT3),遊離トリヨードサイロニン(FT3),リバースT3(rT3) (広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版・4)その数値をどう読むか) -- (内分泌学的検査 甲状腺・副甲状腺関係)
Related Links
- トリヨードサイロニン(Triiodothyronine)は甲状腺ホルモンの一種である。T3とも言 われる。 甲状腺刺激ホルモン(TSH)はサイロキシン(T4)とトリヨードサイロニンの生産 を促す。視床下部では、T4はT3に変換され、TSHは主にT3によって阻害される。甲状腺 はT3 ...
- トリヨードサイロニン(トリヨードチロニン、triiodothyronin、略称T3)とサイロキシン( チロキシン、thyroxin、略称T4)の2種類の化合物が甲状腺ホルモンとして知られ、 それらの違いは、ホルモン1分子中のヨードの数である。生理活性は、T3の方が強いが 、血中を ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 36歳の女性。1週前から顔面が腫れぼったい感じがするため来院した。1年前に健診で甲状腺腫を指摘され、精査を受けたが甲状腺機能は正常であった。1か月前から全身倦怠感があり、何をするにも気力がなくなった。意識は清明。身長158 cm、体重62kg。体温35.8℃。脈拍60/分、整。血圧100/52mmHg。顔面に浮腫を認める。頚部に横径5cmの弾性硬、びまん性の甲状腺腫を認める。圧痛はない。下腿に圧痕を残さない浮腫を軽度認める。血清生化学所見:TSH 60μU/ml (基準0.2~4.0)、T3 82ng/dl(基準80~220)、T4 2.0μg/dl(基準5~12)、FT4 0.3ng/dl(基準0.8~2.2)。免疫学所見:抗サイログロブリン抗体8.0U/ml(基準0.3以下)、抗TSH受容体抗体0.5%(基準10以下)。
[正答]
※国試ナビ4※ [099A048]←[国試_099]→[099A050]
[★]
- 50歳の女性。意識混濁で救急搬送されてきた。慢性関節リウマチで2年前から,プレドニゾロン10mg/日を内服している。1週間前から感冒のため食事がとれず,服薬を中止した。その後,全身倦怠感が次第に強くなってきた。脈拍:98/分・整,血圧:86/50mmHg,血液所見で,赤血球:380万,白血球:3300(好中球 44%,好酸球 17%,好塩基球 2%,単球 3%,リンパ球 34%)。血液生化学所見で,血糖:58mg/dL,総蛋白:6.3g/dL,Na:124mEq/L,K:4.9mEq/L,Cl:91mEq/L,T3:75ng/dL(基準80~220),TSH:2.2μU/mL(基準0.2~4.0),CRP:3.2mg/dL(基準0.3以下)。
- この患者にまず投与すべき薬剤はどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 32歳の女性。1回経妊、1回経産。1年間の無月経を主訴に来院した。1か月前からのぼせとイライラ感とが出現している。挙児希望がある。経腟超音波検査で子宮はやや萎縮しており、卵巣には卵胞が認められない。
- 高値を示すのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D045]←[国試_105]→[105D047]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106E007]←[国試_106]→[106E009]
[★]
- 英
- hormone
古典的な定義
- 特定の内分泌腺から分泌され、血行によって運ばれ、遠隔部の特定の標的器官に作用して特異的効果を現す物質(PT.403)
例外
- 消化管ホルモン (PT.403)
- 視床下部ホルモン (PT.403)
- 甲状腺濾胞ホルモン?
- カルシトニン?
ホルモンの一覧表
[★]
- 英
- thyroid hormone, thyroid hormones
- 関
- 甲状腺、サイログロブリン、カルシトニン、甲状腺ホルモン製剤
- 胎児の発育・新生児の生理と適応
種類
分類
性状
産生組織
標的組織
受容体
- 核内甲状腺受容体(甲状腺ホルモン受容体ファミリー)
- ステロイドレセプタースーパーファミリーに属する → 核内受容体スーパーファミリー
作用
代謝系別
- 脳、脾臓、睾丸をのぞくすべての組織で酸素消費を高める ← 甲状腺クリーゼによる発熱の原因
- カテコラミンの作用を増強する
心筋細胞のカテコールアミン受容体を増加 ←証明されていない?
-
-
- →甲状腺ホルモンの投与によりコルチゾールが減少し副腎クリーゼを誘発
- エリスロポエチン産生促進 → 赤血球増加
- ヘモグロビンからの酸素解離を促進 → 末梢組織での酸素利用↑
- 骨代謝回転を高め、骨形成・骨吸収を促進 (閉経後女性で甲状腺ホルモン多 → 骨塩量減少 → 骨粗鬆症
- グレーブス病では筋肉蛋白の代謝亢進、筋肉量の減少、筋力低下、筋脱力、四肢麻痺
-
- 肝臓におけるコレステロール産生を促進
- 肝臓のトリグリセリドリパーゼ活性を亢進し、コレステロールの代謝を促進
- コレステロールが減少 ← 総じて分解系の法が作用が強い
薬理学的作用 (SPC.321)
- 全ての生体の活動に関わる-(不足)→成長停止、身体的・精神的発育停止
- 組織の酸素消費を高め、基礎代謝を亢進させる。Na+,K+-ATApaseの活性刺激や、核内クロマチンに作用してDNA転写を促進する作用による
- 上記の通り
- ネガティブフィードバック
分泌の調節
- 視床下部--(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)-→下垂体前葉--(甲状腺刺激ホルモン)-→甲状腺濾胞細胞-→T3, T4-→T3, T4は下垂体前葉・視床下部に作用し甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑制
分子機構
臨床関連
過多
欠乏
-
- 低栄養、外傷、感染症、手術、腎不全、肝不全、心不全、悪性腫瘍
- エネルギー消費を減らすための適応かもしれない
- 以上2007後期生理学授業プリント内分泌(3)
生合成 (SP.916)
[★]
- 英
- aspirin
- 商
- アスファネート配合、イスキア配合、サリチゾン、ゼンアスピリン、ニチアスピリン、ニトギス配合、バイアスピリン、バッサミン配合、バファリン配合、ファモター配合
- 関
- アスピリン喘息、アセチルサリチル酸 acetylsalicylic acid ASA、アスピリン中毒
構造
分類
-
薬理作用
抗炎症薬
- 脳の体温調整中枢を抑制して解熱。感覚中枢の興奮を抑制? → 鎮痛 1.5g/day
- 少量で血小板凝集を低下。血栓、塞栓を予防 → 40-100mg/day
- 関節リウマチにおける抗炎症には → 3g/day
動態
- アスピリンは弱酸性。胃でプロトンを放出。大部分は回腸で吸収される。
- アスピリンは組織、血漿、特に肝臓に存在するエステラーゼにより30分以内にサリチル酸塩となり抗炎症作用を呈する。25%は酸性?、抱合されて排出される。25%は未変化のまま排泄される。アルカリ尿で排泄されやすい。Cox抑制作用は不可逆的アセチル化反応による。持続時間は血漿半減期に関係しない。半減期は短いが、作用は持続することに注意する。
作用機序
注意
禁忌
- バイアスピリン錠100mg
- 1. 本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2. 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用により,胃の血流量が減少し,消化性潰瘍を悪化させることがある.(ただし,「慎重投与」の項参照)]
- 3. 出血傾向のある患者[血小板機能異常が起こることがあるため,出血傾向を助長するおそれがある.]
- 4. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発させることがある.]
- 5. 出産予定日12週以内の妊婦[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]
- 6. 低出生体重児,新生児又は乳児[「小児等への投与」の項参照]
- YN.D-34
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3399007H1021_1_13/3399007H1021_1_13?view=body
[★]
トリヨードサイロニン triiodothyronine
[★]
トリヨードサイロニン T3
[★]
- 英
- low T3 syndrome, low triiodothyronine syndrome
- 同
- 低T3症候群、甲状腺機能正常症候群 ユーサイロイドシック症候群 euthyroid sick syndrome sick euthyroid syndrome、非甲状腺疾患 nonthyroidal illness
- 関
- 甲状腺、甲状腺ホルモン、ユーサイロイドシック症候群
[show details]
概念
本症候群が見られやすい病態
OLM.296
- 本疾患が見られる病態:低栄養状態、重症疾患罹患時(外傷、感染症、手術)、腎不全、肝不全、心不全、悪性腫瘍
- 意義:T4からrT3に変換させて、エネルギーを低減させる適応減少。重症化によりT4,TSHも低下。
YN.D-167
- 摂取カロリー低下状態(飢餓、神経性食思不振症)、手術後、熱性疾患、肝硬変、腎不全、薬剤投与(グルココルチコイド、β受容体遮断薬)
- 末梢でのエネルギーを節約しようとしている病態?と考えられているらしい (YN.D-167)
検査
- T4:正常
- T3:低値
- reverse T3:高値
- FSH:正常 or やや上昇
[★]
- 英
- free triiodothyronine fT3 FT3
- 関
- 甲状腺、甲状腺ホルモン、トリヨードサイロニン
- サイロキシン結合タンパク質に結合していないトリヨードサイロニンで、これらが生理活性を発揮する。 → すなわちサイロキシン結合タンパク質に結合していると機能しない
- サイロキシン結合グロブリンの増加、減少によらず、遊離T3量は一定に保たれる、とかなんとか???
[★]
- 英
- triiodothyronine suppression test, T3 suppression test
- 関
- 甲状腺抑制試験、トリヨードサイロニン
[★]
- 英
- triiodothyronine uptake ratio T3UR
- 関
- レジントリヨードサイロニン摂取率
[★]
- 英
- triiodothyronine receptor
- 関
- 甲状腺ホルモン受容体
[★]
- 英
- thyronine
- 同
- チロニン
- 関
- 甲状腺ホルモン、甲状腺
- 同
- 920
[★]
- 英
- iodine、iodo
- 関
- ヨウ化、ヨウ素
[★]
- 英
- bird、avian
- 関
- 鳥類