- 英
- Kaposi's varicelliform eruption Kaposi varicelliform eruption
- 同
- ヘルペス性湿疹 eczema herpeticum、カポジ皮膚炎 Kaposi dermatitis、カポジ湿疹、疱疹性湿疹 herpetic eczema eczema herpeticum
- 関
- 単純ヘルペスウイルス、アトピー性皮膚炎
- 単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)の初感染によるものが多い
- 既存の皮膚疾患にウイルスが初感染し全身に重篤な水疱を形成
- 乳幼児に多い
- アトピー患者にはHSV再活性が生じることが多い
国試
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/25 16:03:20」(JST)
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カポジ水痘様発疹症(カポジすいとうようほっしんしょう)とは単純疱疹が経皮的に拡大し広範囲に病変を引き起こす疾患。
目次
- 1 原因
- 2 症状
- 3 検査
- 4 治療
- 5 鑑別診断
- 6 関連項目
原因[編集]
単純ヘルペスウイルスI型による。掻くことによって広がるためアトピー性皮膚炎の患者などに多くみられる。疲労やストレスが遠因となることがある。
症状[編集]
通常は発熱、有痛性リンパ節腫脹と疼痛を伴う水疱が形成される。 早期に治療をすれば、発疹の範囲が広がらずに済むことがあるが、広範囲にわたる発疹が見られた場合は、入院治療が適切となる。 痒みは人によって生じるが、ほぼ痒みよりも疼痛の症状が強い。 発疹が沈静してかさぶたが出来てくると、痒みが生じる場合がある。かさぶたが自然に剥がれて快癒に向かうと、顔面に発疹が出た場合は、傷跡の一時的な色素沈着により、まるでそばかすのようになるが、徐々に消えていく。顔面以外も同様である。
検査[編集]
- Tzanck試験: 水疱液をギムザ染色し、ウイルス性巨細胞が検出する検査
- 血清抗体の検出: EIA法など
- ウイルス抗原の検出: モノクローナル抗体を使用
- PCR法: HSV-DNAの検出
- ウイルス分離: 水疱内容液からVero細胞などに接種して分離する方法
治療[編集]
アシクロビルまたはバラシクロビルを投与する。
入院治療の場合は、水痘に罹患していない患者からは隔離されることが多い。 家庭内で水痘に罹患していない家族がいる場合は、ワクチンを接種するなどの措置をとるべきである。ただし、一歳未満の乳児に関してはワクチン接種は禁止されているので、一時的に患者から隔離する必要がある。
鑑別診断[編集]
- 伝染性膿痂疹(とびひ): しばしば鑑別を困難にする。これもアトピー性皮膚炎に合併しやすい。
関連項目[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- Real-time PCRを用いて涙液中HSV-DNA量を測定したカポジ水痘様発疹症8例の検討
- 尋常性乾癬に尋常性天疱瘡を合併した1例--カポジ水痘様発疹症が天疱瘡診断の契機となった1例
- 小児の皮膚感染症 (特集 フローチャートでみる私の処方) -- (その他の処方)
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- 口内炎は体にお疲れがたまると出てくる病気ですが、これは口の中に住んでいる 単純性 ヘルペスウィルスが、お疲れで抵抗力が下がった時にできる 口の中の粘膜の感染症 です。この単純性ヘルペスウイルスが、皮膚の表明に できたものが、カポジ水とう様 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- herpes simplex virus, HSV
- 同
- ヒトヘルペスウイルス
- 関
- ウイルスヘルペスウイルス科アルファヘルペス亜属
- 単純ヘルペスウイルス感染症、ウイルス
ウイルス学
- ヘルペスウイルス科アルファヘルペスウイルス属に属する
- エンベロープ有り
- 二本鎖DNA
- 三叉神経節(1型)、仙骨神経節(2型)に潜伏感染。
- 時折、再活性化される。
病原体
- 単純ヘルペスウイルスI型(ヒトヘルペスウイルス1型 human herpes virus-1 HHV-1)
- 単純ヘルペスウイルスII型(ヒトヘルペスウイルス2型 human herpes virus-2 HHV-2)
潜伏期間
- 単純ヘルペスウイルスI型(ヒトヘルペスウイルス1型)
- 口唇、目などに病巣を形成
- 単純ヘルペスウイルスII型(ヒトヘルペスウイルス2型)
- 陰部を中心とした感染
感染経路
症状
感染症
- 持続感染(潜伏感染)-→一生存在し続ける-→回帰発症(感冒、ストレス、日焼け、月経、末梢神経への外科的侵襲)
- 不顕性感染が多い?
- 神経向性が強い
- 一次増殖(局所)--(求心性の軸索流にのって神経節へ)-→神経細胞内に潜伏感染
- 母胎の単純ヘルペスウイルス感染による。約90%の症例が母子感染で、こののうち30%が死亡する。
- 母胎が性器ヘルペスに罹患してた場合、初感染の場合には50%、再感染では3%の割合で母子感染(経産道感染)が見られる。
治療薬
[★]
- 英
- Kaposi dermatitis
- 関
- カポジ水痘様発疹症
[★]
- 英
- eczema herpeticum
- 関
- カポジ水痘様発疹症
[★]
- 関
- カポジ水痘様発疹症
[★]
カポジ水痘様発疹症
[★]
- 日
- すいとう
- 英
- varicella, chickenpox
- 同
- 水疱瘡(みずぼうそう)
- 関
- 水痘・帯状疱疹ウイルス、帯状疱疹、水痘生ワクチン
特徴
病原体
潜伏期間
感染経路
- 空気感染?
- 接触感染・飛沫感染→結膜・気道粘膜 (SMB.528)
疫学
- 年齢:5-9歳。(熱帯、亜熱帯では成人が感染する)。ほとんどが10歳以前に感染
- 季節性:12-1月ピーク。8-10月谷。
- 感染率:家族内感染70-90%
- 新生児の死亡率は30%
- 白血病児では死亡率が高い。
- 米:130-200人死亡/年。白血病児の死亡率:7-28%
- 日:白血病児の死亡数、死亡率:水痘 36/118(30.5%)、帯状疱疹 1/48(2.1%)、麻疹 7/48(12.1%)
症状
- 全身倦怠感、小紅斑(掻痒感。頭皮にも出現。口腔粘膜、眼瞼粘膜。紅斑→丘疹→水疱→膿疱→痂皮→瘢痕無し)
合併症
- 脳炎
- 小脳失調症
- (1000例中1例以下)
- 成人での合併例が多い 20%
母子感染
- 母胎は水痘に感染しやすい。発症したらアシクロビルによる治療を行う。
先天性水痘症候群
- 妊娠初期に罹患した例の5%(61例中3例)で起こる
- 眼症状、大脳萎縮、皮膚瘢痕、四肢欠損、萎縮
周産期及び新生児期水痘
母胎の発症 新生児の発症
-----------------------------
出産5日以前 生後0-4日 →正常
前4日-後2日 生後5-10日 →重症 播種性・出血性水痘 死亡率30%
-----------------------------
- 水痘の既往やワクチン投与のない妊婦が分娩5日前-分娩2日後に水痘を発症した場合、胎児の水痘が重症化する(死亡率30%)
- →抗体が母体から新生児に移行しないため
- 分娩間近や分娩前の発症:母胎に免疫グロブリンを投与。
- 産後2日以内の発症 :新生児に免疫グロブリンの投与
経過
治療
- アシクロビル、ビダラビン
- 感染から72時間以内:水痘ワクチン接種→60-80%の発症阻止 (NDE.428)
- 感染から一週間以内:抗ウイルス薬の服用→軽症化 (NDE.428)
検査
- 水痘皮内反応。8hrで判定できる。陰性ならワクチン接種。
予防
- 免疫の獲得率が90%程度。水痘の感染防除、帯状疱疹の発症予防にも効果有り
- 免疫不全症患者も接種可能。ただし全く免疫が0の患者にはいけない。
出席停止の解除(学校保険法)
[★]
- 英
- eruption, skin rash, lesion
- ラ
- exanthema
- 同
- 皮疹?
- 関
- 皮疹
- 出現時期、消長、同様のエピソードの有無、周囲での流行、接触、旅行歴、遺伝性疾患の有無、基礎疾患、予防接種状況
[★]
- 英
- sis, pathy