アズール顆粒

出典: meddic

azurophilic granule
顆粒白血球

概念

医学辞書
  • アズールによって赤紫色に染色される細胞質内の顆粒で、血液細胞(顆粒球、単球、リンパ球)にみられる。顆粒球において顕著で、前骨髄球段階から出現
  • アズール好性
  • アズール→紫褐、紫赤
  • リンパ球、単球、前骨髄球、血小板、巨核球
  • リンパ球では0.3-0.6μm


顆粒内に含まれる物質


BPT.39
NADPH + O2 -(NADPH oxidase)→ O2-・ (superoxide)
O2-・ -(spontaneous dismutation)→ H2O2 (gydrogen peroxide)
H2O2 -(myeloperoxidase)→ HOCl




UpToDate Contents

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和文文献

  • AP-26 T細胞大顆粒リンパ球性白血病(T-LGL)におけるアズール顆粒とその微細構造(リンパ・血液,グローバル時代の細胞診,第47回日本臨床細胞学会秋期大会)
  • 山崎 家春,藤田 浩司,峯尾 松一郎,石川 章夫,早川 和志,工藤 玄恵
  • 日本臨床細胞学会雑誌 47(Suppl_2), 473, 2008-09-22
  • NAID 110007069427
  • コイ好中球のアズール顆粒
  • 近藤 昌和,安本 信哉,高橋 幸則
  • 水産大学校研究報告 51(1), 17-29, 2002-10
  • NAID 80016103941
  • 腹水中に出現した小腸原発NK/T細胞リンパ腫の1例
  • 江原 輝彦,是松 元子,平野 剛,下地 恵吉,河村 憲一,清水 健,小島 勝,鈴木 雅子
  • 日本臨床細胞学会雑誌 39(6), 482-485, 2000-11-22
  • NAID 110001226202

関連リンク

骨髄芽球の段階から一次顆粒(アズール顆粒)が生じ始め、前骨髄球では豊富な一次顆粒 (アズール顆粒)を持つようになる。骨髄球の段階では一次顆粒は見えなくなり(見え ないが存在はする)、代わりに二次顆粒(特殊顆粒)が発現する。 ...
白血球数は正常な場合も多く参考にならないが、骨髄の白血球分画を見ると、骨髄細胞が 増 ...

関連画像

好)アズール顆粒、好中性顆粒 case2 小体の形成(a)と中毒性顆粒(b


★リンクテーブル★
先読み白血球
リンク元血球」「好中球」「好酸球」「ナチュラルキラー細胞」「アウエル小体
関連記事顆粒」「アズール

白血球」

  [★]

leukocyte, leucocyte (Z), white blood cell (Z), WBC, white corpuscle, white cell
赤血球血球血液

白血球

基準値

  • 4000-9000 (/μl) (2007前期解剖学授業プリント)
異常値の出るメカニズム第5版
  • 5000- 8400 (/μl) (健常者の2/3)
  • 4500-11000 (/μl) (95%範囲)

年齢との関連

生理的な変動

  • 精神的ストレス↑  → 交感神経の刺激により好中球の血管壁遊離が促進されるため
  • 午前↓、午後↑

基準値

  07解 異メ 流マ HIM.A-1
顆粒球 好中球 桿状核球 40~70 44~66 40~60 4~14 0~5
分葉核球 43~59 40~70
好酸球 2~4 0~ 4 2~4 0~6
好塩基球 0~2 0~0.5 0~2 0~2
無顆粒球 リンパ球 25~40 30~38 26~40 20~50
単球 3~6 0~ 5 3~6 4~8
  • 07解: 2007前期解剖学授業プリント
  • 異メ: 異常値の出るメカニズム第5版 p.91
  • 流マ: 流れが分かる実践検査マニュアル上巻 p.10

血管外滲出 extravasation (SMB.37 BPT.37)

(margination)

  • 1. 赤血球は軽く早く流れるので血管の中央をながれ、白血球は血管のへりを流れている

(rolling)

  • 2. IL-1, TNFで血管内皮細胞が活性化し、血管内腔にE-selectinを発現する
  • 3. P-selectinヒスタミントロンビンの働きにより、血管内腔に発現する
  • 4. 白血球と血管内皮細胞の接着分子で接着することで、白血球がrollingを始める
  • 3. 次第にselectinによる接着はdown regulateされる

(adheresion & arrested)

(transmigration)

  • 6. 白血球と血管内皮細胞に発現しているPECAM-1(CD31)がお互い接着し、白血球が血管内皮細胞の間隙を通って細胞外マトリックスに入る
血管内皮細胞   白血球
Rolling
E-selectin 糖鎖(SLex)
P-selectin 糖鎖
糖鎖(GlyCAM-1)(=CD34) L-selectin
Adhestion
ICAM-1 LFA-1 integlin(CD11a/CD18), Mac-1 integlin(CD11b/CD18)
VCAM-1 VLA-1 integlin
transmigration
PECAM-1(CD31) PECAM-1(CD31)

白血球の染色

  • 好酸性:赤く染まる→ヘモグロビン
  • 好塩基性:青く染まる→リボソーム、核内のヒストン蛋白
  • 好酸性でも好塩基性でもない:淡いピンクに染まる
  • MPOをもつ:顆粒球(前骨髄球~分葉核球)、単球(前単球~単球)
  • MPOをもたない:リンパ球系細胞
  • 好中球:長鎖エステルを分解
  • 単球:短鎖エステルを分解

関節液

  •   炎症 感染
  • 200 2000 20000
  • 500 5000 50000

臨床関連

白血球のインテグリンが欠損または減少する先天性疾患
反復性の細菌皮膚感染
  • SIRSの診断基準:<4,000/ul or >12,000/ul




血球」

  [★]

hemocyte, blood corpuscle, hematocyte
hemocytus
血液細胞 blood cell
血液



血球の割合

  • 下図の値から算出。
  個数(/ul)   個数(/ul) 個数(%)
赤血球 男:500万
女:450万
  5000000 95.1
白血球
 
5000-10000   7500 0.1
血小板
 
15万-35万   250000 4.8
血球 直径(μm)
前赤芽球 14~19
好塩基性赤芽球 12~17
多染性赤芽球 10~15
正染性赤芽球 8~12
赤血球 7~8.5
骨髄芽球 12~20
前骨髄球 16~23
骨髄球 12~20
後骨髄球 12~18
杆状核(好中球) 10~18
分節核(好中球) 10~16
分節核(好酸球) 13~18
分節核(好塩基球) 12~16
リンパ芽球 11~18
リンパ球 7~16
形質球 10~20
異形リンパ球 15~30
単球 13~21
巨核球(骨髄巨核球) 35~160
血小板 2~4

寿命

  • 赤血球:120日
  • 好中球:6-8時間
  • 血小板:10日
  • 形質細胞:1-3日
  • メモリー細胞:数年

血球の特徴

 
赤血球 単球 好酸球 好中球 好塩基球 リンパ球
大きさ 7~8μm 12~20μm 10~15μm 10~13μm 9~12μm 7~15μm
赤血球と比べた大きさ ------ かなり大きい 2倍以上 約2倍 2倍弱 小リンパ球は同じ程度
細胞質   アズール顆粒。
広く不規則な突起
橙赤色の粗大円形顆粒 暗紫色に染まる微細な顆粒
アズール顆粒
赤紫色の大小不同の顆粒 狭く淡い青色
  くびれ有り 2葉、眼鏡型 桿状好中球
分葉好中球
格の上にも顆粒あり 球形


  • 核小体

  • クロマチン

  • 細胞質

  • 顆粒



好中球」

  [★]

neutrophil (Z),neutrophile ,neutrophils
血液血球白血球

特徴

  • マクロファージより貪食能が高い
  • 非特異的感染防御に関与
  • 寿命:1週間。(他の資料:1週間以内。血中で6-7時間,活性化時1-2日。)
  • 好中球比率(対白血球):50-60%。文献によっては50-70%
  • ケモカインによって走化能を示し、異物を貪食する
貪食食胞形成→proteolysis (lysosome: 約30種類)

分化・成熟

骨髄芽球:顆粒なし
  ↓
前骨髄球アズール顆粒出現
  ↓
骨髄球:好中球に特異な顆粒(ALPリゾチーム)が出現
  ↓
後骨髄球:核が分葉。細胞分裂(-)
  ↓
桿状核球:末梢血中に現れる�  ↓
  ↓
分葉核球:成熟細胞

顆粒

  • 特殊顆粒 (HIS.194)

成長とリンパ球・好中球数

PED.703
  • リンパ球数は生後1ヶ月以降に増加して6ヶ月~1年でピークとなり、以降減少して成人と同程度となる。
  • これに対して好中球は生下時にピークとなり、以降減少して成人と同程度となる。
  • 生後一ヶ月までは好中球優位であり、1ヶ月~2-6歳まではリンパ球優位となり、以降好中球優位となる。

臨床関連

末梢血好中球数1500/μl以下 、特に500/μl以下 (定義:[1])
末梢血好中球数7500/μ以上
  • 慢性肉芽腫症:NADPH酸化酵素の異常による好中球の活性酸素産生障害をきたす疾患。常染色体劣性遺伝。
  • チェディアック・東症候群:細胞内輸送蛋白(CHS1)の調節の異常により巨大顆粒の形成、殺菌性蛋白・溶菌性酵素の食胞内放出が障害され、また好中球の遊走能が低下する疾患。常染色体劣性遺伝。







好酸球」

  [★]

eosinophil (Z), eosinophile
顆粒球白血球好塩基球


  • 白血球
  • 顆粒球

組織学

  • 酸性色素(エオシン)で染まる顆粒(好酸性顆粒)を持つ → ギムザ染色っぽい顆粒がみえる (HIS.190 図10-3)
塩基性の成分が含まれている?
  • 二分葉の核 (HIS.197)
  • 直径は10-14μm (HIS.197)
  • 末梢血

顆粒

  • 特殊顆粒とアズール顆粒をもつ (HIS.197)
  • アズール顆粒:水解酵素を含む
  • 寄生虫の破壊、抗原抗体複合体の加水分解
  • 特殊顆粒:主要塩基性タンパク質、好酸性陽イオンタンパク、好酸球由来神経毒素

機能 (HIS.198)

  • ケモカインによる遊走
  • ヒスタミン、ロイコトリエン、好酸球走化因子と結合して、これに向かって遊走する。
  • 顆粒の分泌
  • 抗原抗体複合体の取り込み、およびファゴサイト内での分解

基準値

  • 好酸球比率(白血球比):2-4%

好酸球数の変化

  • 増加
  • 寄生虫感染症、アレルギー疾患(特に、I型アレルギー)
  • 喘息、ある種の腫瘍
  • 減少:

サイトカイン

  • IL-5の受容→好酸球の前駆細胞増殖、前駆細胞から好酸球への分化促進 (HIS.197)


臨床関連



ナチュラルキラー細胞」

  [★]

natural killer cell, NK cell
NK細胞
単球自然免疫LAK細胞ナチュラルキラー細胞活性natural killer


概念

  • 自然免疫
  • リンパ球の5-10%を占めるらしい。
Large granular lymphocytes(LGLs) or NK cells account for 5-10% of periphral blood plymphocytes.(HAR.2024)
  • 大型のアズール好性顆粒を有する(SMB.41)
  • 単球と共に自然免疫に関与
  • ウイルス感染細胞やガン細胞を傷害する細胞で、T細胞に特異的なマーカをもたずに直接標的細胞を攻撃する (人間の正常構造と機能 VIIA血管・免疫 p.29)
  • 抗体依存性細胞毒性(ADCC)
II型アレルギーにかかわる

分子細胞学的な定義

  • 大顆粒リンパ球の形状(15μm以上の大リンパ球。アズール顆粒を3つ以上有する)
  • CD56(+), sCD3(-), TCR再構成(-), 胚細胞型
  • MHC非拘束性のキラー活性を有する

機能

自然免疫

ADCC

  • IgGのFc部を結合し、顆粒を放出する(IMM.96)

分子マーカー

~

  • CD8:IL-2に反応してNK細胞が増殖
  • CD57:多くの細胞表面で発現

ケモカイン

リガンド 作用 産生
IL-12 NK細胞活性化 INF-γ
IL-18 Th1分化促進
  • IL-12,IL-18により活性化され、IFN-γを産生
  • IL-2により活性化し、細胞障害能が高まる (SPU.65)

受容体

  • NIR
MHC class Iを認識して攻撃を抑制。MHC class Iが少ないと抑制が外れる(IMM.96)


アウエル小体」

  [★]

Auer body, Auer's body, Auer rod
Auer小体
  • A rod-shaped structure of uncertain nature in the cytoplasm of immature myeloid cells, especially myeloblasts, in cases of acute myelocytic leukemia. Also called Auer rod.
  • ギムザ染色された標本中において、未熟な骨髄系の細胞(myeloid cell)、特に急性骨髄性白血病において骨髄芽球の細胞質にみられる桿状体。赤色に染まっており、ペルオキシダーゼ陽性である。
  • 骨髄異形成症候群ではみられない事が多い、らしいが(YN.G-51 tableより)、急性骨髄性白血病(AML)ではみられる。 ⇔ 慢性骨髄性白血病(CML)ではみられない (QB.G-245)
  • AML(M1,M2), APL(M3), AMoL(M5)ではAuer小体がみられる(QB.G-244)
  • ペルオキシダーゼ染色に陽性であり、アズール顆粒由来と考えられている。



顆粒」

  [★]

granule



血液細胞の顆粒

一次顆粒

  • アズール顆粒
  • アズール好性
  • アズール→紫褐、紫赤
  • リンパ球、単球、前骨髄球、血小板、巨核球
  • リンパ球では0.3-0.6μm

特殊顆粒

  • 好酸性顆粒
  • 好塩基性顆粒
  • 好塩基性
  • メチレン青→紫
  • 好塩基球
  • 好中性顆粒
  • 好中性
  • 好中球


アズール」

  [★]

[[]]
ギムザ染色染色法

  • 塩基性色素

AZURE B

強酸との塩なので、液性は酸性




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