- 英
- sulfate、sulphate
- 関
- 硫酸、硫酸エステル、硫酸化、無機硫酸塩
WordNet
- convert into a sulfate
- a salt or ester of sulphuric acid (同)sulphate
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/27 20:20:30」(JST)
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硫酸イオン |
組成式 |
SO42- |
式量 |
96.06 g/mol |
形状 |
正四面体 |
CAS登録番号 |
[14808-79-8] |
硫酸塩(りゅうさんえん、英: sulfate, sulphate)とは、硫酸イオン(りゅうさんイオン sulfate; SO42-)を含む無機化合物の総称である。
目次
- 1 性質
- 2 生成
- 3 反応
- 4 硫酸塩鉱物
- 5 脚注
- 6 参考文献
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
|
性質
硫酸は2価のオキソ酸であり、硫酸塩は正塩(MI2SO4; MIISO4)、水素塩(MIHSO4)[1]、塩基性塩に分類される。また複塩も形成し、タットン塩(MI2MII(SO4)2・6H2O)やミョウバン類(MIMIII(SO4)2・12H2O)などが知られている。
いずれの硫酸塩でも硫酸イオンは、正四面体構造を取り、S–O間距離は149pm(1.49Å)であり、水和物結晶では水分子が配位していることも多い。
ほとんどすべての金属元素と安定な塩を形成する。バリウム塩、ストロンチウム塩、鉛(II)塩、カルシウム塩、銀塩が水に難溶である以外は、硫酸塩は多くの場合水に溶けやすく、多くの場合硫酸水素塩は正塩に比べて水に対する溶解度が大である。一方、塩基性塩の多くは溶解度が低い。
また正塩のTl(I)塩、K塩は無水塩が安定ではあるが、多くの場合には安定な水和物結晶を生成することがしられており、一般的に2価の金属塩は6ないしは7水和物が安定であり、3価の金属塩はさらに多価の水和物を形成する。
生成
硫酸は比較的弱い酸化力を持つため不動態を形成し反応しないこともあるが、多くの場合、金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩は硫酸に溶解し硫酸塩となる。
揮発性の酸を成分に持つ塩化物,硝酸塩も過剰の硫酸と加熱すると,それぞれ HCl,NO2を発生して分解し硫酸塩に変化する。
反応
塩基性塩が強熱で熱分解するのに対して、アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の塩は熱に対しては比較的安定である。一方、水素塩は融点が低い。
硫酸塩を炭素を還元剤として強熱すると、硫化物を生成する場合が多い。また、金属元素の交換(複分解)を目的として炭酸アルカリ金属塩と強熱すると目的金属の炭酸塩が生成する。
一般に、金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩は硫酸に溶解し硫酸塩となる。また、塩化物、硝酸塩も過剰の硫酸と加熱すると、それぞれ HCl、NO2およびO2を発生して分解し、硫酸塩に変化する。
硫酸塩鉱物
「鉱物の一覧#硫酸塩鉱物」も参照
鉱物学において、硫酸塩からなる鉱物を硫酸塩鉱物(りゅうさんえんこうぶつ、英: sulphate mineral[2])という。
- 重晶石 — BaSO4
- 天青石 — SrSO4
- 硬石膏 — CaSO4
- 石膏 — CaSO4・2H2O
- 明ばん石 — KAl3(SO4)2(OH)6
- 鉄明ばん石 — KFe3(SO4)2(OH)6
シュツルンツ分類 |
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ケイ酸塩鉱物以外 |
01 元素鉱物 · 02 硫化鉱物と硫塩鉱物(英語版) · 03 ハロゲン化鉱物 · 04 酸化鉱物(水酸化鉱物 · 亜ヒ酸塩鉱物(英語版)) · 05 炭酸塩鉱物(硝酸塩鉱物) · 06 ホウ酸塩鉱物 · 07 硫酸塩鉱物(クロム酸塩鉱物 · モリブデン酸塩鉱物 · タングステン酸塩鉱物) · 08 リン酸塩鉱物 · ヒ酸塩鉱物 · バナジン酸塩鉱物 · 10 有機鉱物
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ケイ酸塩鉱物 |
09.A ネソケイ酸塩鉱物 · 09.B ソロケイ酸塩鉱物 · 09.C シクロケイ酸塩鉱物 · 09.D イノケイ酸塩鉱物 · 09.E フィロケイ酸塩鉱物 · 09.F テクトケイ酸塩鉱物(沸石類を除く) · 09.G テクトケイ酸塩鉱物(沸石類を含む) · 09.H 未分類のケイ酸塩鉱物 · 09.J ゲルマニウム酸塩鉱物(英語版)
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脚注
- ^ 硫酸水素塩を重硫酸塩と呼ぶのは誤称(『岩波理化学辞典』)。
- ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、116頁。ISBN 4-8181-8401-2。
参考文献
- 長倉三郎ら編『岩波理化学辞典』第5版 CD-ROM版、岩波書店、1998年。
- 金澤孝文「硫酸」『世界大百科事典』CD-ROM版、平凡社、1998年。
- 湊秀雄「硫酸塩鉱物」『世界大百科辞典』CD-ROM版、平凡社、1998年。
関連項目
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ウィキメディア・コモンズには、硫酸塩に関連するカテゴリがあります。 |
外部リンク
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アミカシン硫酸塩注射液100mg「NikP」
組成
有効成分
含量
添加物
- 亜硫酸水素ナトリウム 1mg/mL, クエン酸ナトリウム水和物 14mg/mL, pH調整剤 適量
禁忌
- 本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
<適応菌種
- アミカシンに感性の大腸菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,緑膿菌
<適応症
- 敗血症,外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染,膀胱炎,腎盂腎炎,腹膜炎
[筋肉内投与の場合]
- 通常,成人1回アミカシン硫酸塩として100〜200mg(力価)を1日1〜2回筋肉内投与する。小児は,アミカシン硫酸塩として1日4〜8mg(力価)/kgとし,1日1〜2回筋肉内投与する。
なお,年齢及び症状により適宜増減する。
[点滴静脈内投与の場合]
- 通常,成人1回アミカシン硫酸塩として100〜200mg(力価)を,1日2回点滴静脈内投与する。小児はアミカシン硫酸塩として1日4〜8mg(力価)/kgとし,1日2回点滴静脈内投与する。また,新生児(未熟児を含む)は,1回アミカシン硫酸塩として6mg(力価)/kgを,1日2回点滴静脈内投与する。
なお,年齢,体重及び症状により適宜増減する。
点滴静脈内投与の場合には,通常100〜500mLの補液中に100〜200mg(力価)の割合で溶解し,30分〜1時間かけて投与すること。
腎障害患者
- 腎障害患者では,投与量を減らすか,投与間隔をあけて投与すること。(「慎重投与」の項参照)
- 本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
慎重投与
- 腎障害のある患者[高い血中濃度が持続し,腎障害が悪化するおそれがあり,また,第8脳神経障害等の副作用が強くあらわれるおそれがある。]
- 肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]
- 重症筋無力症の患者[神経筋遮断作用があり呼吸抑制があらわれることがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者,全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
重大な副作用
- 次のような副作用があらわれることがあるので,症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
ショック(頻度不明)
- 初期症状として,不快感,口内異常感,喘鳴,眩暈,便意,耳鳴,発汗等があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。
第8脳神経障害(頻度不明)
- 耳鳴・耳閉塞感・耳痛・眩暈・難聴等の第8脳神経障害(主として蝸牛機能障害)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止することが望ましいが,やむを得ず投与を続ける必要がある場合には慎重に投与すること。
急性腎不全(頻度不明)
- 重篤な腎障害があらわれることがあるので,定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。
薬効薬理
試験管内抗菌作用
- アミカシン硫酸塩は広い抗菌スペクトルを有し,緑膿菌,変形菌,セラチア,大腸菌等のグラム陰性菌に対して強い抗菌力を示す。2)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- アミカシン硫酸塩(Amikacin Sulfate)
略号
化学名
- 3-Amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-[6-amino-6-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→4)]-1-N-[(2S)-4-amino-2-hydroxybutanoyl]-2-deoxy-D-streptamine disulfate
分子式
分子量
性状
- 白色〜黄白色の粉末である。
水に極めて溶けやすく,エタノール(95)にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
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- 関
- H2SO4、inorganic sulfate、sulfate ester、sulfated、sulfation、sulfuric acid、sulfuric acid ester、sulphate、sulphuric acid
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- 関
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[★]
- 英
- sulfation
- 関
- 硫酸、硫酸エステル、硫酸塩、sulfate、sulphate、sulfated
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- 英
- sulfate ester、sulfuric acid ester、sulfate
- 関
- 硫酸、硫酸塩、硫酸化
[★]
- 英
- inorganic sulfate
- 関
- 硫酸塩
[★]
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- 関
- モルヒネ、硫酸モルヒネ
[★]
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- thiosulfate
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[★]
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- 関
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- sulfuric acid, sulfate
- 関