- 英
- tedizolid
- 商
- シベクトロ
- 関
- オキサゾリジノン系合成抗菌薬。抗菌薬
Japanese Journal
- 新薬の紹介 オキサゾリジノン系合成抗菌剤 テジゾリドリン酸エステル(シベクトロ錠200mg,シベクトロ点滴静注用200mg)
- 日本病院薬剤師会雑誌 = Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 54(12), 1553-1555, 2018-12
- NAID 40021749149
- 審査報告書から見る新薬の裏側(第23回)シベクトロ錠・点滴静注用(テジゾリドリン酸エステル)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
シベクトロ点滴静注用200mg
組成
成分・含量
- テジゾリドリン酸エステル200mg
(1バイアル中210mg含有)注1)
添加物
- D-マンニトール:100mg(1バイアル中105mg含有)注1)
pH調整剤2成分:適量
禁忌
効能または効果
適応菌種
- テジゾリドに感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
適応症
- 深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染
- 好中球減少症(好中球数1,000/mm3未満)の患者における有効性は確立していない。好中球減少マウスにおいてテジゾリドの抗菌活性が低下することが報告されている。[「薬効薬理」の項参照]
- 通常、成人にはテジゾリドリン酸エステルとして200mgを1日1回、1時間かけて点滴静注する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、次のことに注意すること。
- 感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで行うこと。
- 原則として他の抗菌薬及び本剤に対する感受性(耐性)を確認すること。[「薬効薬理」の項参照]
- 投与期間は、感染部位、重症度、患者の症状等を考慮し、適切な時期に、本剤の継続投与が必要か判定し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
- 本剤はグラム陽性菌に対してのみ抗菌活性を有する。したがってグラム陰性菌等を含む混合感染と診断された場合、又は混合感染が疑われる場合は適切な薬剤を併用して治療を行うこと。
注射剤から錠剤への切り替え
- 注射剤からテジゾリドリン酸エステルの投与を開始した患者において、経口投与可能であると医師が判断した場合は、同じ用量の錠剤に切り替えることができる。
重大な副作用
偽膜性大腸炎(頻度不明)
- 偽膜性大腸炎があらわれることがある。観察を十分に行い、腹痛、頻回の下痢があらわれ、偽膜性大腸炎又はその疑いがある場合には、直ちに投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
可逆的な貧血・白血球減少・汎血球減少・血小板減少等の骨髄抑制(頻度不明)
- 投与中止によって回復しうる貧血・白血球減少・汎血球減少・血小板減少等の骨髄抑制があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
代謝性アシドーシス(頻度不明)
- 乳酸アシドーシス等の代謝性アシドーシスがあらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
視神経症(頻度不明)
- 視神経症があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 本剤(テジゾリドリン酸エステル)はプロドラッグであり、生体内において活性体テジゾリドに変換され、抗菌作用を示す。
抗菌作用2〜6)
- テジゾリドは、MRSAを含むブドウ球菌、腸球菌、レンサ球菌等のグラム陽性菌に対して抗菌活性を示す(in vitro)。MRSA等を感染させた皮膚・軟部組織感染モデル、肺感染モデル、致死的全身感染モデルにおいて、テジゾリド(経口、静脈内又は腹腔内投与)はin vivo抗菌作用を示す。MRSA大腿感染モデルの大腿筋中生菌数を治療開始時の菌数で維持するために必要なヒト等価用量は正常マウスでは約100mg/日に対し、好中球減少(好中球数100/mL未満)マウスでは約2,000mg/日であった。
作用機序
- テジゾリドは、細菌リボソームの50Sサブユニットに結合して蛋白質合成を阻害することにより抗菌活性を発揮する。
耐性7〜9)
- テジゾリドを含むオキサゾリジノンの作用機序は他クラス抗菌薬とは異なることから、他クラス抗菌薬耐性はテジゾリドに交差耐性を示さない。リボソーム変異(23S rRNA変異又はリボソーム蛋白質L3及びL4変異)によるオキサゾリジノン耐性は、一般的にテジゾリドに交差耐性を示す。クロラムフェニコール-フロルフェニコール耐性遺伝子cfrによりオキサゾリジノン耐性となっている黄色ブドウ球菌に対して、テジゾリドは抗菌活性を示す。
テジゾリドの感受性低下をもたらす自然発生突然変異の発現頻度は約≦10-10であった。MRSAの連続継代培養試験において、最小発育阻止濃度の上昇はテジゾリド存在下で8倍、同クラス抗菌薬リネゾリド存在下で32倍であった。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- テジゾリドリン酸エステル(Tedizolid Phosphate)JAN(tedizolid INN)
化学名
- (5R)-(3-{3-Fluoro-4-[6-(2-methyl-2H-tetrazol-5-yl)pyridin-3-yl]phenyl}-2-oxooxazolidin-5-yl)methyl dihydrogen phosphate
分子式
分子量
性状
★リンクテーブル★
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商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- 深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
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- 英
- oxazolidinone antibiotic, oxazolidinone antibacterial agents
- 関
- 抗菌薬