- 英
- 7-dehydrochoresterol
- 同
- プロビタミンD、
- 関
- ビタミンD
- 7-デヒドロコレステロールはコレステロール合成の中間産物で皮膚に蓄積する(HBC.492)
- 紫外線によって無酵素的にプロビタミンDに転換され、温度依存的な反応によるコレカルシフェロール(ビタミンD3)に変換される。(HBC.492)
- 温度依存的な過程で、夏は多く生成され、冬は少ない.
- 北緯、南緯40°以上の国ではプロビタミンDを合成するだけの十分な紫外線がない。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/09/20 09:55:48」(JST)
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7-デヒドロコレステロール |
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
434-16-2 |
PubChem |
172 |
MeSH |
7-dehydrocholesterol |
特性 |
化学式 |
C27H44O |
モル質量 |
384.638 |
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
7-デヒドロコレステロール (7-dehydrocholesterol) は、ズーステロール(動物ステロール)の一種で、プロビタミンD3 と呼ばれる有機化合物。人の体内の皮膚の近くで、この化合物は紫外光の作用によりビタミンD3(コレカルシフェロール)に変わる。コレステロールから、7、8位の水素が失われて二重結合となった構造を持つ。
7-デヒドロコレステロールに紫外光が当たると、電子環状反応により環が開き、中間体であるプレビタミンD3((6Z)-タカルシオール)へと変わる。そこからさらにシグマトロピー転位が起こり、ビタミンD3 を与える。
7-デヒドロコレステロールは哺乳類の乳にも見つかっている。
目次
- 1 生合成
- 2 皮膚での分布及び光化学反応
- 3 関連項目
- 4 脚注
生合成[編集]
コレステロールが代謝を受けてプロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール)となったあと、皮膚上で紫外線を受けてステロイド核のB環が開き、プレビタミンD3((6Z)-タカルシオール)となる。
プレビタミンD3は、自然発生的にビタミンD3(コレカルシフェロール)へ異性化する。プレビタミンD3からのビタミンD3(コレカルシフェロール)への転移は、室温では12日間で完了する[1]。
皮膚での分布及び光化学反応[編集]
皮膚の表皮の層。基底層(図の赤色部分)及び有棘層(オレンジ色部分)での7-デヒドロコレステロールからプレビタミンD
3の生成が最大となる。
皮膚は、主要な2層で形成されている。内側の層は真皮で、結合組織の大部分を占めており、外側の層は薄い表皮である。表皮は、5層で構成されており、外側から内側に順に、角質層、顆粒層、顆粒膜層、有棘層、基底層である。
皮膚で270-290 nmの紫外線を受けて7-デヒドロコレステロールからプレビタミンD3(転移してビタミンDに変化するもの)が光化学的に生成される。7-デヒドロコレステロールは、ヒトを含むほとんどの脊椎動物の皮膚中(基底層及び有棘層)で大量(25–50 mg/cm2)に生成される[2][3]。
ある種の動物では、毛皮や羽根が紫外線の皮膚への到達を妨げている。鳥類や毛皮を持つ哺乳類においては、皮膚から毛皮や羽根に7-デヒドロコレステロールを含む皮脂を分泌し毛繕いすることによって口からビタミンDを摂取している[4]。
1923年に7-デヒドロコレステロールに紫外線を照射することによって脂溶性ビタミンを生成できた。アルフレッド・ファビアン・ヘスは、「光はビタミンDと同等である。」ということを示した[5]。ドイツのゲッティン大学のアドルフ・ヴィンダウスは、ステロールと関連ビタミンの構造の解明で、1928年にノーベル化学賞を受賞した[6]。彼は、さらに、1930年代にビタミンDの化学構造を確定した。
関連項目[編集]
- コレステロール
- ビタミンD
- 7-デヒドロコレステロールレダクターゼ
脚注[編集]
- ^ Holick, MF (2004). “Vitamin D: importance in the prevention of cancers, type 1 diabetes, heart disease, and osteoporosis”. The American journal of clinical nutrition 79 (3): 362–71. PMID 14985208.
- ^ Crissey, SD; Ange, KD; Jacobsen, KL; Slifka, KA; Bowen, PE; Stacewicz-Sapuntzakis, M; Langman, CB; Sadler, W et al. (2003). “Serum concentrations of lipids, vitamin d metabolites, retinol, retinyl esters, tocopherols and selected carotenoids in twelve captive wild felid species at four zoos”. The Journal of nutrition 133 (1): 160–6. PMID 12514284.
- ^ Norman, Anthony W. (1998) Sunlight, season, skin pigmentation, vitamin D, and 25-hydroxyvitamin D:integral components of the vitamin D endocrine system. Am J Clin Nutr;67:1108–10.
- ^ Stout, Sam D.; Agarwal, Sabrina C.; Stout, Samuel D. (2003). Bone loss and osteoporosis: an anthropological perspective. New York: Kluwer Academic/Plenum Publishers. ISBN 0-306-47767-X.
- ^ UNRAVELING THE ENIGMA OF VITAMIN D U.S. National Academy of Sciences
- ^ “Windaus biography at”. Nobelprize.org (1959年6月9日). 2010年3月25日閲覧。
Japanese Journal
- 7-デヒドロコレステロール還元酵素阻害剤による CYP2B 1/2 の誘導
- 安富祖 文香,沼沢 聡,束田 理恵,仲村 祐樹,吉田 武美
- 薬物動態 = Xenobiotic metabolism and disposition 16, 249, 2001-09-17
- NAID 10007529728
- ラジカル反応によるアリル位の臭素化と脱臭化水素反応の実験教材 : 7-デヒドロコレステロールの合成
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