- 85歳の女性。「夕方になると右鼠径部から大陰唇にかけて腫れて痛い」という訴えで来院した。医師と患者との面接内容を以下に示す。
- 医師①「いつから、どんな症状があるのか、ゆっくり話してみてください」
- 患者「2年前からこのあたりが痛むのです」(右鼠径部を指差す)
- 医師「そうですか」
- 患者「それに股のあたりが夕方になると腫れてきます」
- 医師②「それはご心配ですね」
- 患者「心配で夜も眠れなくなってしまいましたj
- 医師「2年間どうしていらっしゃいましたか」
- 患者「整形外科にも外科にも産婦人科にも行きました」
- 医師③「どんなふうに言われましたか」
- 患者「なんともないと言われました。CTも撮りましたのに」
- 医師「夕方腫れてくるなら、ヘルニアって言われませんでしたか」
- 患者「いいえ」
- 医師④「‥‥・(沈黙)‥‥・」
- 患者「前はこんなふうじゃなかったんです」
- 医師「こんなふうじゃないというと?」
- 患者「主人はそれは大きな人でして。私は長い聞きちんと介護できましたから」
- 医師「それはいつころのことですか」
- 患者「8年前から2年前までです」
- 医師⑤「そうするとご主人が亡くなられてから、痛みが始まったのですか」
- a. ①は限定的で患者が話しにくい質問である。
- b. ②は唐突な応答になっている。
- c. ③は診断することを回避しようとしている。
- d. ④は話の促進に役立っている。
- e. ⑤は患者の心の傷を逆なでしている。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C003]←[国試_099]→[099C005]
★リンクテーブル★
[★]
- 医師と糖尿病患者Aさんとの会話を以下に示す。
- 医師「Aさん、今日の検査の結果では、空腹時血糖は122mg/dlですがHbA1cは8.5%で、先月の8.3%に比べて良くありませんね」
- 患者「先生、どうも食事療法が上手くいきません。どうしたらよいでしょうか」
- 医師①「では、最近の食事の内容について、どうぞ、ご自由に詳しく話してください」
- 患者「いつも朝食は和食で、ご飯は軽く二膳と・・・(中略)・・・です。それから、時に間食もしています」
- 医師②「はい、それで(うなずく)」
- 患者「最近、勤務が三交替になり、仕事が終わると同僚と軽く食事をすることも多く、日によって薬を飲み忘れることがあります」
- 医師③「それで、Aさんとしてはご自分の病気をどのようにお考えですか。どうしてほしいと患っていますか」
- 患者「勤務形態が変わったので、食事の時間が不規則になっています。薬を飲み忘れないようにしたいのです」
- 医師④「そうですか、飲み忘れをできるだけなくし、糖尿病の改善に向けて力になりたいと思います」
- 患者「よろしくお願いします」
- 医師⑤「他にも何か言い忘れたご心配な点がありますか」
- 誤っているのはどれか。
- a. ①は開放型の質問である。
- b. ②は面接の促進に役立っている。
- c. ③は解釈モデルを聞いている。
- d. ④は患者支援の姿勢を示している。
- e. ⑤は評価的対応である。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C004]←[国試_099]→[099C006]
[★]
- 28歳の男性。長期海外出張から帰国した後に全身倦怠感が出現したため、産業医の勧めで来院した。検査を行ったが異常はなく、心身症と診断した。患者はその後無断欠勤を続けており、会社から診断書を発行して欲しいとの連絡を電話で受けた。
- a. 本人の同意を得て欲しいと伝える。
- b. 家族の同意を得て欲しいと伝える。
- c. 診断書を作成し本人に郵送する。
- d. 診断書を作成し産業医に郵送する。
- e. 診断書を作成し会社に郵送する。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C002]←[国試_099]→[099C004]