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- extreme thermophile、Thermus thermophilus
- 関
- サーマス・サーモフィラス
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/09/17 20:53:27」(JST)
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Thermus aquaticus(1969年イエローストーン国立公園より発見)
好熱菌(こうねつきん)は、至適生育温度が45°C以上、あるいは生育限界温度が55°C以上の微生物のこと、またはその総称。古細菌の多く、真正細菌の一部、ある種の菌類や藻類が含まれる。特に至適生育温度が80°C以上のものを超好熱菌と呼ぶ。極限環境微生物の一つ。
生息域は温泉や熱水域、強く発酵した堆肥、熱水噴出孔など。ボイラーなどの人工的熱水からも分離される。この他、地下生物圏という形で地殻内に相当量の好熱菌が存在するという推計がある。
なお、2009年時点で最も好熱性が強い(高温環境を好む)生物は、ユーリ古細菌に含まれるMethanopyrus kandleri Strain 116である。この生物はオートクレーブ温度を上回る122°Cでも増殖することができる。
歴史
イエローストーン国立公園にあるグランド・プリズマティック・スプリング
1960年代 陸上の温泉(イエローストーン国立公園、日本では箱根、伊豆など)から菌を分離。生育限界温度80°C以上の微生物が発見され始める。
1970年代 潜水艇アルビン号により深海熱水鉱床が発見され、熱水噴出孔に微生物が存在することを示唆。
1980年代 至適生育温度が100°C以上の微生物が多く発見される。生育限界温度は1980年には87°C (Sulfolobus solfataricus) であったが、1983年にはPyrodictium occultumが発見され、一気に110°Cに達した。
1993年 キャリー・マリスが耐熱性DNAポリメラーゼを用いたPCRの研究によりノーベル化学賞を受賞する。このとき用いられたDNAポリメラーゼは好熱菌 (Thermus aquaticus) のものであり、Taqポリメラーゼの名前はここに由来する。
- 限界生育温度更新の歴史
- 1920年 - 65℃Geobacillus stearothermophilus
- 1969年 - 80℃Thermus aquaticus(以下全種熱水系)
- 1972年 - 85℃Sulfolobus acidocaldarius(以下全種古細菌)
- 1980年 - 87℃Sulfolobus solfataricus
- 1981年 - 97℃Methanothermus fervidus(以下海洋の熱水噴出孔)
- 1981年 - 110℃Pyrodictium occultum
- 1997年 - 113℃Pyrolobus fumarii
- 2003年 - 121℃Strain 121
- 2008年 - 122℃Methanopyrus kandleri
主な好熱菌
左が限界生育温度、括弧内は至適生育温度
- 古細菌
- 122°C(105°C) - Methanopyrus kandleri Strain 116(ユーリ古細菌)
- 121°C(106°C) - “Geogemma barossii” Strain 121(クレン古細菌)記録及び命名は暫定
- 113°C(106°C) - Pyrolobus fumarii(クレン古細菌)微好気性
- 110°C(105°C) - Pyrodictium occultum、P. abyssi、P. brockiiなど(クレン古細菌)
- 108°C(106°C) - Hyperthermus butylicus(クレン古細菌)
- 105°C(103°C) - Pyrococcus woesei(ユーリ古細菌)
- 104°C(102°C) - Pyrobaculum organotrophum(クレン古細菌)
- 104°C(100°C) - Pyrobaculum aerophilum(クレン古細菌)通性好気性
- 103°C(100°C) - Pyrococcus furiosus(ユーリ古細菌)
- 102°C(100°C) - Pyrobaculum islandicum (クレン古細菌)
その他Thermococcus(全27種)など超好熱菌だけで約70種。偏性好気性生物ではAeropyrum pernix(最高100°C、至適95°C。クレン古細菌)が最高。
- 真正細菌
- 95°C(85°C) - Aquifex pyrophilus(アクイフェックス)好気性
- 90°C(80°C) - Thermotoga maritima(サーモトーガ)
- 85°C(70°C) - Thermodesulfobacterium commune(サーモデスルフォバクテリウム)
- 82°C(65°C) - Thermus thermophilus(デイノコッカス-サーマス)好気性
- 80°C(72°C) - Thermus aquaticus(デイノコッカス-サーマス)好気性
- 65°C(60°C) - Geobacillus stearothermophilus(フィルミクテス)好気性
超好熱菌は正式に発表されているものは2属。好熱菌は極めて多数。
- 真核生物
- 60°C(50°C) - Thermomyces lanuginosus(子嚢菌)
- 57°C(45°C) - イデユコゴメ(紅藻)
外部リンク
- 最も原始的な細菌発見 生命の起源に迫る「生きた化石」 - SankeiBiz 2012年1月18日
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P-078 高度好熱菌Thermus thermophilus crtBレポーターベクターを用いたAP endonucleaseの発現様式解析(ポスターセッション)
- 相原 玲子,平澤 佑啓,平津 圭一郎,布柴 達男
- 日本環境変異原学会大会プログラム・要旨集 (42), 113, 2013-10-30
- NAID 110009732491
- P-077 高度好熱菌の光回復遺伝子phrはTTP55/litR/crtB遺伝子群の一員として光照射によって誘導される(ポスターセッション)
- 西村 美起,相原 玲子,平澤 佑啓,平津 圭一郎,布柴 達男
- 日本環境変異原学会大会プログラム・要旨集 (42), 113, 2013-10-30
- NAID 110009732490
- P-076(O-16) 高度好熱菌Thermus thermophilusのゲノム安定化へのDNA修復機構の役割 : 相同組換え検出系を用いて(ポスターセッション)
- 菊池 魁人,江崎 和音,米良 花香,平津 圭一郎,布柴 達男
- 日本環境変異原学会大会プログラム・要旨集 (42), 112, 2013-10-30
- NAID 110009732489
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