茵蔯蒿湯
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2023/01/26 09:15:31」(JST)
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茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)は、は漢方方剤の一つ。
効果・効能
尿量減少、やや便秘がちで比較的体力のあるものの次の諸症に用いられる。
黄疸、肝硬変症、ネフローゼ、蕁麻疹、口内炎[1]。
適応症
- 肝硬変に伴う胆汁鬱滞や黄疸などの症状を改善。
- 腎臓疾患に伴う尿量減少、口渇などの症状。
- 蕁麻疹や黄疸のかゆみ。
組成
茵蔯蒿湯エキスの場合、7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス1.5gを含有する。
- 茵蔯蒿4.0、山梔子3.0、大黄1.0[1]
性状
淡褐色で特異なにおいがし、味はわずかに渋い[1]。
相互作用
慎重投与
- 下痢、軟便のある患者(これらの症状が悪化するおそれ)
- 著しく胃腸の虚弱な患者(食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢等があらわれるおそれ)
- 著しく体力の衰えている患者(副作用が出現しやすくなり、その症状が増強されるおそれ)[1]
副作用
次の副作用がある[1]。
重大な副作用
- 肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 腸間膜静脈硬化症
注意事項
高齢者は生理機能の低下、妊産婦、授乳婦、小児は安全性が未確立であり、注意が必要である[1]。
出典
- ^ a b c d e f ツムラ製品情報『ツムラ茵蔯蒿湯』
関連項目
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
テイコク茵ちん蒿湯エキス顆粒
組成
日局インチンコウ 6.0g
日局サンシシ 2.0g
日局ダイオウ 2.0g
上記の混合生薬より製した水製乾燥エキス1.39gを含有する。
添加物
- 乳糖水和物、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム
効能または効果
- 口渇があり、尿量少なく、便秘するものの次の諸症:じんましん、口内炎
- 通常成人1日3回、1回2.5gを食前に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 下痢、軟便のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
- 著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢等があらわれるおそれがある。]
- 著しく体力の衰えている患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]
重大な副作用
肝機能障害、黄疸:
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al‐P、γ‐GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
腸間膜静脈硬化症:
- 長期投与により、腸間膜静脈硬化症があらわれることがある。腹痛、下痢、便秘、腹部膨満等が繰り返しあらわれた場合、又は便潜血陽性になった場合には投与を中止し、CT、大腸内視鏡等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと。なお、腸管切除術に至った症例も報告されている。
★リンクテーブル★
[★]
- 日
- いんちんこうとう
- 同
- (添付文書)茵ちん蒿湯
- 生薬:茵蔯蒿、山梔子、大黄
- 陽明病・水滞型
- 実証
- 比較的体力のある人で、上腹部より胸部にかけての膨満感、不快感を訴え、悪心、便秘を伴う場合に用いる 1)黄疸のある場合 2)口渇、尿量減少、皮膚そう痒感等を伴う場合
- 口渇があり、尿量少なく、便秘するものの次の諸症:じんましん、口内炎
[★]
- 関
- 茵ちん蒿湯、漢方製剤
[★]
- 関
- 漢方製剤、茵ちん蒿湯