- 英
- ammonium sulfate
- 関
- 硫酸アンモニウム
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/03/10 07:40:50」(JST)
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硫酸アンモニウム |
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識別情報 |
CAS登録番号 |
7783-20-2 |
ChemSpider |
22944 |
UNII |
SU46BAM238 |
KEGG |
D08853 |
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- InChI=1S/2H3N.H2O4S/c;;1-5(2,3)4/h2*1H3;(H2,1,2,3,4)
Key: BFNBIHQBYMNNAN-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/2H3N.H2O4S/c;;1-5(2,3)4/h2*1H3;(H2,1,2,3,4)
Key: BFNBIHQBYMNNAN-UHFFFAOYAI
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特性 |
化学式 |
(NH4)2SO4 |
モル質量 |
132.14 g/mol |
外観 |
白色の吸湿性の結晶または顆粒 |
密度 |
1.769 g/cm3 (20 °C) |
融点 |
235-280 °C, 508-553 K, 455-536 °F (分解)
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水への溶解度 |
70.6 g/100 mL (0 °C)
74.4 g/100 mL (20 °C)
103.8 g/100 mL (100 °C)[1] |
溶解度 |
アセトン、アルコール、エーテルに不溶 |
臨界相対湿度 |
79.2% (30 °C) |
危険性 |
EU Index |
記載なし |
NFPA 704 |
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引火点 |
不燃性 |
半数致死量 LD50 |
2840 mg/kg, 鼠 (経口) |
関連する物質 |
その他の陰イオン |
アンモニウムチオ硫酸
亜硫酸アンモニウム
硫酸水素アンモニウム
過硫酸アンモニウム |
その他の陽イオン |
硫酸ナトリウム
硫酸カリウム |
関連物質 |
硫酸アンモニウム鉄(II) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
硫酸アンモニウム(りゅうさんアンモニウム、英: ammonium sulfate)は硫酸のアンモニウム塩で、化学式 (NH4)2SO4 で表される化合物。硫安とも呼ばれる。
無色の結晶で、水に易溶。空気中で熱すると 120 °Cで分解を始め 357 °C でアンモニアを放って融解する。
代表的な窒素肥料の1つ。即効性であるが、窒素分が吸収された後に硫酸イオンが遊離硫酸や硫酸カルシウムとして残り土壌は酸性化するため、現在では尿素の方が使用量が多い。硫酸は原料のアンモニア供給源の違いにより合成硫安、回収硫安、副生硫安に分けられる。合成硫安は合成アンモニアと硫酸との中和で得られるもので、最も一般的である。
硫安は、スキー場などでスノーセメントとしてシャーベット状の雪を固めるために使われることもある。
生化学では、タンパク質を沈殿させるために用いられる(硫安分画:塩析)
石膏や亜硫酸ガスを利用して合成されるものもある。回収硫安はナイロン原料のカプロラクタム製造の際の廃液などから回収されるものである。副生硫安は製鉄所などでの石炭乾留に際して副生するアンモニアを硫酸に吸収させて得られるもので、生産量は少ない。
硫酸アンモニウムの2008年度日本国内生産量は 1,412,414 t、消費量は 21,246 t である。副生硫安の2008年度日本国内生産量は 286,466 t である[2]。
§参考文献
- ^ Handbook of Chemistry and Physics
- ^ 化学工業統計月報 - 経済産業省
§関連項目
- 酸性肥料
- 石灰窒素
- 堆肥
- 窒素肥料
- 硝酸アンモニウム
アンモニウムの化合物 |
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二元化合物 |
NH4Br · NH4Cl · NH4F · NH4I · NH4I3 · NH4N3 · (NH4)2S · (NH4)2Se
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三元化合物 |
(NH4)3AlF6 · (NH4)3AsO4 · NH4BF4 · NH4BrO3 · NH4BrO4 · NH4ClO3 · NH4ClO4 · NH4CN · (NH4)2CO3 · (NH4)2C2O4 · (NH4)2CrO4 · (NH4)2Cr2O7 · NH4HF2 · NH4HS · NH4IO3 · NH4IO4 · NH4MnO4 · (NH4)2MoO4 · NH4NO2 · NH4NO3 · NH4PF6 · (NH4)2[PtCl4] · (NH4)2[PtCl6] · (NH4)3PO4 · NH4ReO4 · (NH4)2RuO4 · (NH4)2SeO4 · (NH4)2SiF6 · (NH4)2SO3 · (NH4)2SO4 · (NH4)2S2O3 · (NH4)2S2O8 · NH4TcO4 · (NH4)2TeO4 · NH4VO3 · (NH4)2WO4
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四元・五元化合物 |
CH3COONH4 · HCOONH4 · NH4HCO3 · NH4H2PO4 · (NH4)2HPO4 · NH4HSeO4 · NH4HSO3 · NH4HSO4 · NH4OCN · NH4SCN · NH4SO3NH2
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窒素の化合物 - アンモニウムの化合物 |
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 山口県農林総合技術センター研究報告 = Bulletin of the Yamaguchi Prefectural Technology Center for Agricultural and Forestry (6), 7-12, 2015-03
- NAID 40020421373
- 肥料および調製方法の違いが稲わらのミネラル含量とDCAD値に及ぼす影響
- 適正子実タンパク質含有率からみた中華めん用コムギ品種 「ちくしW2号」 の穂揃期後の窒素追肥時期
Related Links
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン「北里第一三共」
組成
製法の概要
- 本剤は、百日せき菌I相菌(東浜株)の培養液を硫安分画法、蔗糖密度勾配遠心分画法などの物理化学的方法で感染防御抗原画分を抽出、分離、精製したのち、残存する毒性をホルマリンで減毒した防御抗原を含む液と、ジフテリア菌(Park-Williams No.8株)及び破傷風菌(Harvard株)の産出する毒素をそれぞれ精製濃縮し、ホルマリンでトキソイド化したジフテリアトキソイド及び破傷風トキソイドを混合したものに、アルミニウム塩を加えて不溶性としたものである。
なお、本剤は製造工程でウシの乳由来成分(カザミノ酸、ペプトン、スキムミルク)、ウマの血液由来成分(血清、脱繊維素血液)、ヒツジの血液由来成分(血清)、及びブタの膵臓由来成分(パンクレアチン)を使用している。
組成
- 本剤は、0.5mL中に下記の成分・分量を含有する。
有効成分
- 百日せき菌の防御抗原 4単位以上
ジフテリアトキソイド 15Lf以下(14国際単位以上)
破傷風トキソイド 2.5Lf以下(9国際単位以上)
不活化剤
- ホルマリン(ホルムアルデヒド換算) 0.05mg以下
緩衝剤
- リン酸水素ナトリウム水和物 0.35mg
リン酸二水素ナトリウム 0.40mg
等張化剤
アジュバント
- 水酸化ナトリウム 0.21mg
リン酸三ナトリウム 0.81mg
塩化アルミニウム 0.90mg
禁忌
(予防接種を受けることが適当でない者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
- 明らかな発熱を呈している者
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
- 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
- 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
効能または効果
- 本剤は、百日せき、ジフテリア及び破傷風の予防に使用する。
○初回免疫
- 通常、1回0.5mLずつを3回、いずれも3〜8週間の間隔で皮下に注射する。
○追加免疫
- 通常、初回免疫後6箇月以上の間隔をおいて、(標準として初回免疫終了後12箇月から18箇月までの間に)0.5mLを1回皮下に注射する。
接種対象者・接種時期
- 本剤の接種は生後3月から90月までの間にある者に行うが、初回免疫については、標準として生後3月から12月までの者に、追加免疫については、標準として初回免疫終了後12月から18月を経過した者に接種すること。なお、被接種者が、保育所、幼稚園等の集団生活に入る場合には、その前に接種を完了することが望ましい。
他のワクチン製剤との接種間隔
- 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
慎重投与
(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
- 過去にけいれんの既往のある者
- 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
- 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
(0.1%未満)
- ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
血小板減少性紫斑病
(0.1%未満)
- 血小板減少性紫斑病があらわれることがある。通常、接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれる。本症が疑われる場合には、血液検査等の観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。
脳症
(頻度不明)
- 脳症があらわれることがある。接種後、発熱、四肢麻痺、けいれん、意識障害等の症状があらわれる。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
けいれん
(頻度不明)
- けいれんがあらわれることがある。通常、接種直後から数日ごろまでにけいれん症状があらわれる。本症が疑われる場合には、観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 百日せき、ジフテリア及び破傷風を予防するためには、生体内にあらかじめ各々の感染防御抗原に対する血中抗体が一定(感染防御レベル)以上産生されている必要がある。
百日せきは罹患小児の回復期血清で、抗PT抗体及び抗FHA抗体をELISA法により測定した結果から、両抗体共少なくとも10EU(ELISA単位)以上が血中に存在すればよいと考えられている。3)
ジフテリアに対する感染防御は、0.01IU(国際単位)/mLの抗毒素(抗体)が、また破傷風に対する感染防御は、0.01IU/mLの抗毒素がそれぞれ血中に存在すればよいと考えられている。4) 5)
沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンを2回接種後4週間すると、一時的に百日せき、ジフテリア、及び破傷風、いずれも前述の防御レベル以上の抗体価が得られるが、含まれる抗原成分が不活化されたものであるため、漸次各々の抗体価は低下する。したがって、それ以後少なくとも数年にわたり、感染防御効果を持続(抗体価レベルの維持)するためには、初回免疫及び追加免疫が必要である。
★リンクテーブル★
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- 英
- ammonium sulfate precipitation