出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/08/08 14:07:08」(JST)
この項目では、近代社会における職業について記述しています。日本の近代以前の政治家については「能吏」をご覧ください。 |
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政治家(せいじか)とは、職業として政治に携わっている者のことである。
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政治家とは、古代の君主、領主、閣僚、議員のほか、古代におけるあらゆる政体、地位、勢力、信任あるいは戦争による勝利に基づき権力を掌握した人々、または執政にあたった人々を指す。
近代以降の代表民主政治のもとでの政治家は、なんらかの「代表」である、ということによって正当性を賦与されている。
マックス・ヴェーバーは、「政治家の本領は『党派性』と『闘争』である」と指摘している。
ヴェーバーは、『職業としての政治[1]』政治家にクオリティ(Qualitäten)として次の三つを挙げている[2][3][4]。
政治家がやるべき大原則は、国民を信頼し、そして安心させ、自らの政策を実行することである。国民の信頼が喪失したとき、自ら政治家の職を辞すべきだろう。
毛沢東は「政治家が大衆に接するときに生じやすい有害な不作為」を1937年発表の論文のなかで触れ、次のように例示している[5]。
古代から近代にかけての政治家は、朝廷、幕府、藩それぞれの主体たる天皇、将軍、大名をはじめ、その重臣たる公卿や宿老、家老など執政・参政の地位にあった者を指すことが多い。
現代の日本では、「衆議院議員、参議院議員並びに地方公共団体の議会の議員及び長の職」(国会議員、地方議員、地方首長)は公職選挙法の適用対象となる公職とされ、公職にある者、公職の候補者または候補者となろうとする者が政治家の代表的な存在である。
副知事、副市長、民間人閣僚、政治を志している人(政治活動家)も政治家と呼んで差し支えない。行政において裁量権を持つ高級官僚は、一般に行政家(もしくは行政官)と呼ばれ政治家に含めないことが多いが、広義の意味では政治家に含める場合がある(明治憲法下での貴族院勅選議員の大半もこのような高級官僚出身者であり、厳密な意味で「政治家」なのか否かについては曖昧である)。
また政治よりもお金や権力など利権を得ることに熱心と思われる政治家を揶揄して「政治屋(せいじや)」と呼ぶこともある。日本の政治家の中に、特定の業界の単なる代理人でしかない者や暴力団と深いつながりを持っている者がいることも、こうした揶揄を生む理由となっている。
近年では、親族や親戚の後を継承した世襲政治家や、タレントとしての知名度を武器に当選したタレント政治家の割合が増えつつあるが、このような形で政治家となることに疑問を呈する意見もある。高い知名度のある人を国会議員に当選させ採決要員とする政党のスタンスが問題だとの指摘もある。
なお、比喩として、政治的な感性のある人、あるいは巧妙な言動を取る人に対して政治家と呼ぶ場合もある。
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