セチルピリジニウム
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/09/20 18:40:02」(JST)
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塩化セチルピリジニウム |
|
IUPAC名
1-Hexadecylpyridinium chloride
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
123-03-5 |
PubChem |
31239 |
- CCCCCCCCCCCCCCCC[n+]1ccccc1.[Cl-]
|
特性 |
化学式 |
C21H38NCl |
モル質量 |
339.986 g/mol |
融点 |
77 °C, 350 K, 171 °F
|
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
塩化セチルピリジニウム(えんか - 、cetylpyridinium chloride、CPC)は分子式 C21H38NCl で表される化合物で、IUPAC命名法では1-ヘキサデシルピリジニウムクロリド 1-hexadecylpyridinium chloride と呼ばれる。
ピリジン環を有する四級アンモニウム化合物であり、ブドウ球菌を始めとしたグラム陽性バクテリアに対する強い殺菌作用があり、その他の真菌に対しても殺菌作用を有する。その特性から液体歯磨剤や、口内の殺菌を目的としてトローチとして、あるいは喉の殺菌を目的としたうがい薬など医薬品に利用されている。
有機合成化学においては相間移動触媒として使われる。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
100mL中
有効成分
- 塩化アルミニウム 25g
* セチルピリジニウム塩化物水和物 0.5g
日局リドカイン 5.25g
添加物
禁忌
- リドカイン又はアミド型局所麻酔薬に対し、過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 次の場合の止血に用いる。
- 歯肉縁下の支台歯形成・窩洞形成時又は印象採得時の歯肉圧排における出血。
- 歯肉整形。
重大な副作用
- ショック
- ショックがあらわれることがあるので観察を十分に行い、血圧降下、顔面蒼白、脈拍の異常、呼吸抑制等があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 中枢神経
- 振せん、痙れん等の中毒症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
イ)血液凝固試験
- モルモットの血液を用いた実験で、本剤の血液凝固時間は60秒以内で25%塩化アルミニウム水溶液に比較し凝固時間は1/15に短縮された。1)(岐阜歯科大 第2保存)
ロ)実験口腔創傷に対する止血作用
- ラットを用いた実験で、本剤の止血時間は10秒と25%塩化アルミニウム水溶液の30〜60分に比してすぐれた速効性を示した。2)(九州大歯学部 第1保存)
- 局麻作用
- 家兎眼粘膜による瞬膜反射試験で本剤は6%塩酸リドカイン水溶液と同程度の麻酔作用を示した。1)(岐阜歯科大 第2保存)
- 抗菌作用
- イ)本剤のStaphylococcus aureusを使用して測定した石炭酸係数は13であった。1)(岐阜歯科大 第2保存)
- ロ)口腔内常在菌(嫌気・好気)に対する抗菌性試験で本剤は希ヨードチンキのほぼ80%の抗菌性を示した。1)(岐阜歯科大 第2保存)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
分子式
分子量
性状
- 白色〜帯黄色の結晶性の粉末で、においはなく、収れん性で特異な味がある。
水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、グリセリンにやや溶けやすい。
潮解性である。
一般名
化学名
- Cetylpyridinium Chloride Hydrate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、味は苦い。
水、エタノール(95)又はクロロホルムに溶けやすく、アセトンにほとんど溶けない。
融点
一般名
化学名
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。
希塩酸に溶ける。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- cetylpyridinium
[★]
- 英
- chloride、chloro
- 関
- 塩化物、塩素イオン、クロライド、クロリド、クロロ、クロール
[★]
- 英
- cetylpyridinium
- 化
- 塩化セチルピリジニウム cetylpyridinium chloride
- 商
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