- 英
- rumination、ruminant
- 関
- 反芻動物
WordNet
- related to or characteristic of animals of the suborder Ruminantia or any other animal that chews a cud; "ruminant mammals"
- any of various cud-chewing hoofed mammals having a stomach divided into four (occasionally three) compartments
- (of ruminants) chewing (the cud); "ruminants have remarkable powers of rumination"
- regurgitation of small amounts of food; seen in some infants after feeding
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- 反すう動物(牛・羊・ヤギなど) / 反すうする,反すう動物の・沈思[黙想]する・黙想的
- 反すう / 熟考,黙想
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2019/05/28 14:47:13」(JST)
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反芻を行うガゼルの動画。食道の動きから、食物を一度胃に送った後、口に戻していることが分かる。
反芻(はんすう、rumination)は、ある種の哺乳類が行う食物の摂取方法。まず食物(通常は植物)を口で咀嚼し、反芻胃に送って部分的に消化した後、再び口に戻して咀嚼する、という過程を繰り返すことで食物を消化する。
反芻動物
反芻を行う動物を反芻動物(Ruminant)といい、ウシ・ヤギ・ヒツジ・キリン・バイソン・シカ・ヌー・アンテロープ(以上は反芻亜目)・ラクダ・ラマ(ラクダ亜目)が含まれる。これらはいずれも偶蹄目であるが、近年、霊長類のテングザルが反芻に極めて類似した行動を行うことが発見された。[1]従来、偶蹄類中でも反芻亜目とラクダ亜目はどちらも反芻をすることから特に近縁と考えられていた。しかし近年の研究ではラクダ亜目は偶蹄類の中でも最も早くに分岐し、偶蹄類の中では反芻亜目とは遠縁な関係にあることが判明してきた(ラクダ類より、反芻をしないイノシシ類やカバ・クジラ類の方が反芻類により近い関係にある)。そのため両者の反芻の獲得は平行進化の結果と考えられている。
反芻動物の胃は4つの部屋から出来ており、それぞれ第一胃(こぶ胃:ルーメン、ミノ)、第二胃(蜂の巣胃:レティキュラム、ハチノス)、第三胃(葉胃:オマスム、センマイ)、第四胃(しわ胃:アボマスム、ギアラ)という[2]。
反芻による消化吸収
第一胃と第二胃で食物は唾液と混ぜ合わせられ、固形分と液体成分に分けられる。唾液には尿素など、共生微生物の成育を促進するものが含まれている。固形分は「食い戻し」と呼ばれる丸い塊になって口に戻り、再びよく咀嚼して繊維質を細かく砕きつつ、唾液と混ぜ合わせられる。細かく砕かれた繊維(セルロースやヘミセルロースなどを含む多糖類)および植物細胞質成分は、胃の中に共生する微生物(細菌と原生動物、それに菌類)によって分解・吸収される(この過程はシロアリが木を消化するのと同じである)。反芻胃内は嫌気性であるため、この代謝過程(発酵)で低級脂肪酸(酢酸やプロピオン酸、酪酸など)を主体とした低分子有機物が生産される。反芻動物はそれらを吸収し、好気呼吸の基質とすると共に脂肪などの再合成を行う。ただし、植物の構成成分としてセルロースと共に大量に含まれるリグニンはほとんど分解・利用されない(シロアリでは多くの種で体外共生菌を通して利用される)。また、生成された低分子有機物のうちメタン等の水に溶解しないものはゲップや放屁などで外部に放出されるため、これらも利用されない。
発酵が終了した食物残渣は共生微生物菌体と共に第三胃に送られ、水分を除去された後に第四胃に移る。第四胃で共生微生物体と食物残渣は消化され、その後小腸に送られ栄養が吸収される。このように反芻動物が実際に消化吸収しているのは、植物そのものではなく共生微生物およびその代謝産物である(哺乳類が消化吸収できる成分は反芻胃で共生微生物が事実上すべて利用してしまっている)ため、反芻動物は厳密には草食動物ではなく微生物食動物である、との見方もある。
その他
ユダヤ教のカシュルート(en:Kashrut、コーシェル。食事に関する規定)では、食べても良い陸棲動物は「反芻するもの」に限られている。
また、何度も同じ事柄について考えをめぐらせることを、心理学などにおいて「反すう(英語版)」と表現する[3]。
脚注
- ^ Matsuda I, Murai T, Clauss M, Yamada T, Tuuga A, Bernard H, Higashi S.Regurgitation and remastication in the foregut-fermenting proboscis monkey(Nasalis larvatus). Biol Lett. 2011 Mar 30. 外部リンクも参照のこと
- ^ 但し、ラクダは第三胃が無く、計3室から成る。
- ^ 西川大志, 松永美希, 古谷嘉一郎、「【原著論】反すうが自動思考と抑うつに与える影響」 『心理学研究』2013年 84巻 5号 p.451-457, doi:10.4992/jjpsy.84.451。
関連項目
外部リンク
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 肯定的・否定的自己への注目が省察と反芻、抑うつに及ぼす影響
- 橈骨遠位端骨折術後患者に対する腱振動刺激による運動錯覚が急性疼痛に与える効果 : 手術後翌日からの早期介入
- 今井 亮太,大住 倫弘,平川 善之,中野 英樹,福本 貴彦,森岡 周
- 理学療法学 42(1), 1-7, 2015-02-20
- … 【結果】反復測定2元配置分散分析の結果,VAS(安静時痛,運動時痛),関節可動域(掌屈,背屈,回外,回内),PCS(反芻),HADS(不安)の項目で期間要因の主効果および交互作用を認めた(p<0.05)。 …
- NAID 110009912784
Related Links
- はんすう【反芻】とは。意味や解説、類語。[名](スル)1 一度飲み下した食物を口の中に戻し、かみなおして再び飲み込むこと。2 繰り返し考え、よく味わうこと。「先生の言葉を反芻する」はんすうい【反芻胃】反芻類のもつ胃。
- 言葉の使い方についての質問です 「反芻」という言葉の意味について友達と議論しました。 その友達Aは「思い出す」という意味も含まれる。と主張しています。 わたしの中で「反芻」とは「繰り返し考える」という意味だ ...
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- 英
- rumen、ruminant stomach、reticulo rumen、ruminal
- 関
- ルーメン、第一胃
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- 関
- 小反芻動物病
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- 小反芻獣疫
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