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この項目では、動いている画像の意味での動画について説明しています。
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動画(どうが、英: video、movie)とは、動く画像(動画像、英: videograph)のことで、映像と呼称されることも多い。アニメーションの日本語訳でもある。
静止画と対極の語であり、狭い定義では「動く画像」、広い定義では時間軸に同期させた音声・音楽と共に提供されるメディアパッケージを指す場合もある。選択した静止画を順次切り替える「スライドショー」「紙芝居」とは異なり、連続して変化する静止画像を高速に切り替え続けると人間の視覚の錯覚として静止画が動いているように見えるベータ運動を利用した表現様式(メディア)である。
日本語における「動画」は、アニメーター・映像作家である政岡憲三がアニメーションの訳語として考案・提唱したものが最初とされているが、今日ではアニメーションのみにとどまらず、上記のような性質を持った表現様式も含む映像物を指す言葉として使用される。
英語の「movie」は映画と訳されるが、英語圏では動画・映像という意味合いでも用いられる。日本では映像物のことをかつては映像やビデオまたはVTRと呼ぶことが一般的だったが、パソコンやインターネット上などでは movie file が動画ファイルと表記され、それらや動画共有サイトの普及もあって、2000年代後半になると映像を動画とも呼ぶことが一般化した。
映画やその他のメディアの詳細な歴史については各項を参照。
19世紀から末にかけて、フェナキスティスコープ(1831年ごろ)、ゾエトロープ(1834年ごろ)、プラキシノスコープ(1877年ごろ)など、残像現象を利用した「動く絵」を見せるための道具は既に存在していた。それぞれの構造は若干異なるが、基本的には紙の上に連続的に描かれた絵をスリットを通じて覗く事で絵が動いているように見えると言うものであった。
簡素な構造ではあったが、現代の動画と同じく残像を利用して人間の視覚を利用して「動き」を再現していると言う点で、動画の祖と呼べるものである。
動画像が(メディアとして)扱えるようになったのは1890年代とされる。
1891年、アメリカの有名な発明家、トーマス・エジソンによるキネストスコープ(kinestoscope)の特許取得。これは、一定速度でフィルムを送り出す機構とそのフィルムの絵を投影するための光源で構成されており、現在の映写機によく似た機械であったが、現在の映画のようにスクリーンに投影する能力は無かった。
ほぼ時を同じくし、1895年、フランスの発明家オーギュストとルイのリュミエール兄弟がシネマトグラフの特許を取得。これは、キネストスコープとは異なり、スクリーンへの映像の投影が可能であった。
キネストスコープ、そしてシネマトグラフの開発によって、それまで静止画像によってしか撮影出来なかった風景や人物を動画像として撮影出来るようになり、時間の流れや人物の仕草の変化などを、連続的かつ容易に、そしてより自然な形で記録・再生することが出来るようになった。
ただし、当時の撮影機はあくまで視覚情報のみを記録するものであり、また現像技術の制限から、撮影・再生される映像はモノクロであった。現在のように色付きの映像を扱ったり、音声や音楽を付随させることが出来るようになるのはもう少し後の時代になってからである。
1900年代初頭にテレビが発明され、一般家庭に普及すると、動画像は人間にとってより身近なものとなる。
普及に伴う技術の進歩によって、当初はモノクロでしか表現出来なかったものが自然色で表現出来るようになり、また、秒間辺りのコマ数(フレームレート、またはfps)を向上させることで、動きを滑らかに表現出来るようになるなど、動画像はより高密度・高精度化して行く。
ビデオグラフィ(英: videography)とは、デジタルビデオカメラで、動画を撮影しコンピュータで映像編集し、1つの動画像(映像作品)をつくる技術、画法、学問、表現方法、表現手段、表現形式のことである。
映画やテレビドラマの撮影において、撮影開始を「クランクイン」、撮影終了を「クランクアップ」と呼ぶ。これは、カメラが手回し式だった頃の、手回しハンドル(クランク)に由来するとされる。
スタジオ内の撮影を「スタジオ撮影」「セット撮影」などと呼び、撮影所の外の屋外での撮影は「ロケーション撮影」または「オープン撮影」と呼ぶ。また、VFXを用いる映画ではブルーバック撮影(緑色を使う場合はグリーンバックと呼ばれる)などがある。
映画やビデオカメラの撮影においてはスチル写真にはない動きを伴うカメラワーク(パン、トラッキング、ドリー、ズーミング、ピント送りなど)による表現が可能になり、また、多くの場合、音声の録音も必要とされてくる。また、撮影が終わった後で映像や音声の編集が必要である。編集にあたってはモンタージュの技法や、ナレーションの付加により、映像に一定の意味が与えられる。
コンピュータで動画像を扱う際に、編集により再生時間を減じる事無く、必要な記憶容量を減じる事を圧縮と言う。
圧縮には、元のデータに完全に復元できる可逆圧縮(Losslessとも呼ばれる)と、圧縮の段階で元のデータには復元できない処理を施す代わりに高い圧縮を行う非可逆圧縮(Lossyとも呼ばれる)がある。その中でも、特に動画に対しては動画(あるいはそれを視聴する人間)の持つさまざまな性質・特性を踏まえた特別なアルゴリズムによる圧縮が行われる場合が多い。その際に用いられる圧縮・展開(エンコード/デコード)を行うアルゴリズムプログラムのことを、特にコーデックと呼ぶ。
動画は多くの枚数の画像を連続的に扱わなければならず、ほとんどの動画は静止画と比べ、処理しなければならない情報量が圧倒的に大きい。また同時に、再生時においては多数の情報を(その本来の時間軸を損なう事なく)高速かつ連続的に処理を行うことも要求される。そのため、動画の圧縮アルゴリズムの多くは静止画のそれとは異なる圧縮技術、あるいは既存の圧縮技術にさらに他の圧縮技術を組み合わせた形で構成されている。
一般に静止画の圧縮は空間方向のみを考慮すれば良いが、動画圧縮の場合はそこに加え時間方向の情報も考慮した圧縮が行なわれる場合が多い(MPEGなど)。但し、これらのアルゴリズムはラスタ画像を扱うことを前提としており、Flashムービー(.SWF)などで用いられるベクタ画像などには当てはまらない。
動画を格納するファイルフォーマットとしては以下のものがある(括弧内は、Windowsにおけるファイル拡張子)。
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